登録日:2009/10/18(日) 23:22:28
更新日:2025/04/28 Mon 10:33:10
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【概要】
国家元首はルガール大神官大総統。後継者として長男のルガール・ド・ザール(ルガール2世)が登場している。ディンギル星は地球から3000光年の距離に位置している。
首都はウルクという要塞都市であり、都市要塞自身で移動、攻撃作戦などが行えるらしい。
ディンギル帝国の科学力は高く、巨大な水惑星「アクエリアス」をワープさせるほどの技術を持つ。
しかしアクエリアスが母星に接近したときには、二重銀河の衝突に伴い発生した次元断層から突然現れたため、回避する時間がなかった(アクエリアスをワープさせるには24時間のエネルギー放射が必要)。
また一旦母星を失った所為か十分な兵站や補給がなくそれが後に命取りに…
ちなみに天の川銀河系内の帝国であるが、
ガミラスや
ボラー連邦の支配をどうやって逃れていたかは謎。
設定上は他星に侵略の手を伸ばさない辺境の地域大国のような存在なので、両国の抗争から距離を置いていたのは間違いないところ。
運良く侵略の手がまだ伸びてなかったのだろう(仮に侵略を受けても、
ハイパー放射ミサイルという強力な決戦兵器を持っていたので、派遣艦隊程度の小戦力なら返り討ちにできるレベルの武力はある)。
【ディンギル人】
1万年程前、
地球に最初の文明を築いた「地球人」であった。そのため皮膚の色が灰緑色である以外は、肉体の組成は地球人と同一である。
「水惑星アクエリアス」の地球への回遊による大洪水によって滅亡寸前のところを、先住ディンギル人の円盤によって救出されディンギル星へ移住したが、やがて大恩ある先住ディンギル人を駆逐してディンギル帝国を築いた。
その経験からか「自分の幸せのためには何をしてもいい」「強さが
正義であり、強者のみが生き残る権利がある」という一種の優生思想に凝り固まっていくようになった。
しかし小説版では遂にそれに耐え兼ねた民衆の武力革命が始まり、その最中にアクエリアスが直撃してしまった。
ただし大総統も息子2人を失った際には(直接手を下したのはルガールだが…)顔が強ばっており家族愛は有るらしい。
またかつての原ディンギル人も
神と崇めたり御先祖様を敬ったりと意外に信心深い。滅ぼしたくせに。
ちなみに、水没から生き残ったディンギル人は男のみであるため、放っておいても滅亡必死である。
曰く「弱い女子供や老人など滅びて当然」
…老人はいいとして女子供滅ぼしてどうするんだ大総統…
これまでのヤマト世界の異星人は原点から違う種族であったが、ディンギル人は紛う事なく地球人類のルーツを持っている。
同族殺しの為に作られた戦艦を宇宙船に改造したヤマトが最終的に原点と同じ同族殺しの道を進み、同じ人類だった者達が最後の敵と言う考えてみると極めて救いのない種族である。
《主なディンギル人》
役職から
ラスボスオーラが漂うディンギル帝国の指導者。
手をぬるぬる動かしながら息子にディンギルの教えを説く戦士にして、白兵戦で先陣を切り無双する人外。
二代目のボンボン。
冒頭で不意打ち一線、ヤマトを撃沈する大戦果をあげる。
決して無能ではないが、詰めが甘いのとヤマトがチートすぎたため最終的には敗走。
うずくまりながら父に許しを乞う通信シーンは爆笑必須。
ヤマトに救助されたディンギル本星の生き残り。
割と重要キャラだが名前が無い。
【ディンギル帝国軍】
最大の武器は、
水雷戦隊の発射する
ハイパー放射ミサイルで、
真田志郎が「対ハイパー放射ミサイル艦首ビーム砲」を発明するまで無敵とも言える兵器であった。
ほかの特徴的な兵器にニュートリノビーム防御幕がある。
ロボット馬に乗りやたら白兵戦を挑む…さすが元地球人。
【作中の活躍】
上述の通り、アクエリアス出現に際し首脳陣と軍は民間人を見捨てて星を脱出。移住先として先祖が住んでいた地球を手に入れるべくアクエリアスを人為的にワープさせることを計画する。
そしてアクエリアスが接近し地表は水没。この時偶然通りがかったヤマトが暴風雨の中コスモハウンドでの降下を強行し民間人の救助を試みたが着艦に失敗。古代と彼が抱えていた少年一人を残し、救助に参加したヤマトの乗員を含む全員がコスモハウンドと共に海に消えるという最悪の結果に終わってしまった。最終的に、星はその大部分を覆っていたナトリウムと水との反応で消滅してしまった。
ルガール・ド・ザール率いるディンギル帝国の太陽系制圧艦隊は手始めにヤマトを撃破し、地球艦隊の拡散波動砲の斉射を小ワープで回避、波動砲攻撃直後の空白時間の隙にハイパー放射ミサイルを斉射し全滅させた。
ただし母星を失い慢性的に補給不足な上に所有兵器も燃費が悪い為、ヤマトのショックカノンの射程圏内で空母を停泊させ燃料を補給するという愚を犯す。
コスモゼロの偵察により母艦の位置が露呈し、ヤマトのロングレンジ艦砲射撃を喰らい敗走、ルガール二世は都市衛星ウルクに帰還しようとするもニュートリノビーム防御膜に巻き込まれ戦死。
その後、戦艦ドリフトによりウルクに強行着陸したヤマトと白兵戦を繰り広げる。
ウルクがヤマトとの交戦により崩壊した後、ルガール大総統は残存艦隊を率いてヤマトに総攻撃をかけようとするが、ヤマトの危機に駆け付けた
デスラー率いるガミラス艦隊に撃破され、旗艦を葬られる。
ルガール大総統の戦死でディンギル帝国軍は悲願の地球回帰ならず滅亡。
皮肉にもヤマト最後の敵は、ヤマト最初の敵によって葬られることとなったのであった。
追記修正する際は強者のみでお願いします。
- 津嘉山正種さん この頃は若い役だったな~ -- 松永さん (2013-05-20 12:03:25)
- こいつらガルマン・ガミラスやボラー連邦が戦ってた時どうしてたんだろ・・・ -- 名無しさん (2013-07-15 06:30:31)
- ↑星自体をステルス化して鎖国? -- 松永さん (2013-07-15 07:21:29)
- 優生思想をこじらせた結果、民族が袋小路へ落ち込むという -- 名無しさん (2017-02-20 21:48:14)
- 小説版だとディンギル星脱出の際に女子学生を強制的に収容していたらしいね。 -- 名無しさん (2017-02-20 21:50:09)
- あるいは男女の自然な交配なしでも人工的に繁殖できるような、遺伝子操作の技術が確立されているのかもしれん -- 名無しさん (2020-09-28 22:54:02)
- 種族改造の結果、全員細胞分裂で増えるのかもしれんな。 -- 名無しさん (2020-09-29 10:07:50)
- 都市衛星ウルク、まんまペガッサ・シティ。 -- 名無しさん (2021-09-18 15:44:13)
- 持久戦になった時とか、「どうやって子孫残す?」な問題のとか、規模が小さいのとか…映画では色々と後先考えてないような描写があるな。 -- 名無しさん (2021-11-26 11:56:52)
- >星自体をステルス化 シャルバート星みたいに? -- 名無しさん (2021-12-04 02:46:05)
- 水によって滅ぼされたり、よその星を占領したりとなんかものすごくノンマルトの反対っぽい -- 名無しさん (2023-03-18 04:54:59)
- 劇中、省力で描写カットされてるけどガトリングビーム砲が標準装備な分、砲戦だと結構な連射してくるんだよな。 -- 名無しさん (2023-11-10 14:41:07)
- 大神官大総統ってくどい肩書だなぁと思ってたが、長男には「大総統となるにふさわしい~」と言ってる辺り、ひょっとしたら大神官と大総統は本来別々に存在したけど、大神官家が途絶えてルガールが兼任してる状態だったりするのかも? それで、何事もなければ長男には大総統家を、次男には大神官家を継がせる予定だった……とか妄想してみたり。 -- 名無しさん (2023-11-10 17:31:50)
- 逆ノンマルト? -- 名無しさん (2024-04-20 15:43:50)
- 「復活編」と「完結編」の間を埋める小説では残党軍が存在して地球とガルマンガミラス双方にテロ活動を行っている。しかもブラックホール砲を持っているので、ボラー連邦が(間接的にだが)支援してるのではと思われる(実際の黒幕はSUSだが、ブラックホール砲はボラー連邦からの横流しだろう)。 -- 名無しさん (2024-04-20 15:56:51)
- 後先考えていないといえば、地球を水没させた後海洋惑星化した地球にどうやって定住する気だったのかも謎 -- 名無しさん (2025-04-28 10:33:10)
最終更新:2025年04月28日 10:33