棺担ぎのクロ。~懐中旅話~

登録日:2010/04/04(日) 23:35:10
更新日:2025/04/08 Tue 06:58:38
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もしも旅が終わるなら

そのときにこの棺桶は必要になる

わたしが入るための




きゆづきさとこの4コマ漫画
『まんがタイムきらら』で連載された。
コミックスは全7巻+番外編1巻。


休載が多かったが、同じ作者のGA〜芸術科アートデザインクラス〜が連載されているので病気とかではない。


身の丈ほどもある棺を背負い、相棒の人語を話す蝙蝠「セン」と共に「魔女」を探して旅をする主人公「クロ」。
突然いなくなった「はかせ」を探すため、クロと共に旅に出る、双子の「ニジュク」と「サンジュ」。
奇妙な運命で結ばれた4人の旅が始まった。


登場人物
※CV.はドラマCD版
クロ(CV.高山みなみ
主人公で全身真っ黒の服装に帽子をかぶり、身の丈ほどもある棺を背負う旅人。
青年のような容姿で、「お兄さん」と呼ばれることがあるが女性。
「クロ」という名は、双子に初めて出会った時に使った便宜上の名前で本名は別(7巻ラストで判明)。
染みが幼少時の頃から体を序々に侵食している。
全身黒づくめの服装は素肌を隠して染みを目立たなくさせる意味もある。

アニメ版GAの第1話にて、ワンシーンだけだがセンと共に登場した。

◆セン(CV.津久井教生
クロの相方の蝙蝠。
「セン」という名が本名かどうかは不明。
人間の言葉を喋り、女好きで酒好き。
クロが幼少の頃から近しい存在。
元は人間の身体だったが、何者かによって1000匹の蝙蝠に分割されたらしい。
蝙蝠のうち一匹はいつもクロとともにいるが、残り999匹はたいていはクロの担ぐ棺桶の中にいる。
一年に一度、赤紫の月の日だけ呪いが解けて人間の姿に戻れる。
最終巻後半では「呪いを克服」したため、蝙蝠モードと人間モードを使い分けられる様になった。

◆ニジュク(CV.徳永愛
クロがとある家の地下で出会った双子の姉。
名前は「29番」に由来する。
猫の耳と尻尾を持つ以外は、一見普通の人間の子供。
隠秘学の博士の家の地下室で、「はかせ」の命令に従い、檻の中にサンジュと隠れていた所をクロに発見される。
突然いなくなった「はかせ」を探す為に、クロの旅に同行する。
幼すぎる為か、「死」という概念を認識出来ていない。
自分たちの事を「はかせ」の「じっけんたい」と名乗る。
いくつかの特殊能力を有する。
あらゆるものから「色を貰う」ことが出来、また、その色を他のものに移すことも出来る。
舌ったらずで泣き虫。
しかし事あるごとにお姉さんぶる。
因みに、猫耳と尻尾の色がサンジュと違う。
理由は、クロに色をあげようとしたところ、逆にニジュクの全身がクロの染みの影響で黒く染まってしまった為。
服を含めた他の部分は脱色出来たが、猫耳と尻尾だけは戻らなかった。

◆サンジュ(CV.野中藍
クロがとある家の地下で出会った双子の妹。
名前は「30番」に由来。
ニジュクと同様、猫の耳と尻尾を持ち特殊能力を有する。
ニジュクと共にクロの旅に同行する。

ちなみにニジュクとサンジュはGA~芸術科アートデザインクラス~のアニメ版EDに出演している。

◆ケイ
旅の途中で出会った青年。
行き倒れになっているところをクロに助けられ、知り合う。
クロ達の旅に同行はしないが、腐れ縁からかちょくちょく登場する。


ちなみにまんがタイムきらら本誌の中でも屈指の人気作品らしく、
けいおんのアニメ化以前は度々表紙を飾ったり(けいおんのアニメ化以降は休載もあってか殆どけいおんが表紙)、ドラマCD化したり、
2010年2月頃に発売されたまんがタイムきららのガチャガチャ(きららで連載されていた作品のリトルマスコット)では、
ひだまりスケッチやけいおん!などのヒット作を押さえてパッケージ絵(?)を飾った。(全5種で他にはあっちこっちやはるみねーしょんが収録されていた)


以下ネタバレ








染みは全身が「黒」に侵食される呪いであり、休載直前の回ではクロの利き手にまで進行していた。

◇はかせ
双子を地下室に匿っていた人物。
クロが屋敷の中に入った時には、何者か(恐らく実験体)によって殺害された後で、既に白骨死体と化していた。

ニジュク(29番)とサンジュ(30番)は数少ない「成功例」。
それまでのナンバーは「失敗」や「造り損ない」らしいが、「1」「2」「3」番の中身のみ欠けている。

6・7巻にある彼を主題にした回想シーンでは、「魔女」の過去とのかかわりが明らかとなっている。

◇魔女
クロとセンを今の姿にした張本人。正体不明。

全身つぎはぎだらけの同一人物らしき女性は自らの名を「123(ヒフミ)」と称しており、3人の死んだ女性が基になっているらしい(内一人は生前「はかせ」と仲が良かった)。
そして6巻にて、その「3人」のさらに奥に潜む「でんせんびょう」が「黒」の根源にして魔女とその呪いを生んだ元凶と判明。
「でんせんびょう」と3人の内の一人の望みが表に現れた時、最後の幕が開く…。

◇犬紳士(フカシギさん)
犬を擬人化したような見た目の旅人。
旅に出たばかりのクロに帽子と助言を託す。
はかせとは知り合いで「顔」の調子について聞かれていたが…?

きららファンタジア

同作者のGAと同時に参戦、ちなみにきららファンタジアでは初の未アニメ化作品の参戦である。
登場しているのはクロ(と同伴しているセン)のみで、2022年7月現在参戦キャラが一人なのは本作のみ。*1
ニジュクとサンジュは戦わせるには幼すぎ、他の女性キャラはサブキャラがほとんどなのが原因だろうか。
ちなみに声優はドラマCDから変更されている。(クロは金澤まい、センは詳細不明)

呪いを解くために旅をしているため、がっこうぐらし!のメンバーとは逆に召喚されるのは都合が悪く、
実際、聖典の大ファンであるランプはクロが召喚されてしまった事を心配していた。
最終的には、エトワリア側で呪いを解けば元の世界のクロの呪いも消えるのではないかと考え、元の世界と変わらず旅を続けている。

上記のように旅をしているため、話に混ぜづらいのか初登場のイベント以降はなかなか再登場に恵まれなかったが、2020年の年末年始イベントでちょい役で登場した後、2021年のハロウィンイベントでメインキャラに抜擢されハロウィン衣装のクロが実装された。この際、同時に実装された本物の魔女であるうらら迷路帖のマリとは以前ひと悶着あったらしい。

+ 余談
クロの恒常☆5は進化前はニジュク・サンジュのような猫耳フード姿なのだが、
進化すると、
  • 体のほとんどを埋め尽くす黒いシミ
  • 悪魔のようなツノと尻尾
  • 眼帯装着
  • 着ているものはボロボロのマントと継ぎはぎの上着のみで、あとは手足と大事なところに巻いた包帯だけ
とビジュアル的にも設定的にも危険な見た目になっている。
センは進化前後に関係なく釘で棺にぶっ刺さっている。


セン「いいか? 俺達の旅は死ぬ旅じゃない。追記・修正のための旅だ」

クロ「そうだね。私が私でいられるうちに」

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最終更新:2025年04月08日 06:58

*1 はるみねーしょんも当初ははるみのみだったが、現在は計4名に増えている。