前田利益(戦国武将)

登録日:2009/11/16(月) 22:04:45
更新日:2024/02/05 Mon 05:01:47
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この項目は戦国時代の人物としての前田利益について記述します。
戦国BASARAの武将は前田慶次(戦国BASARA)を、
また他のメディアにおける前田利益について、この項目に追記するか、別に項目を立てるかは各人の判断に御任せ致します。

前田利益(まえだとします、?~1607)は戦国時代の武将、傾奇者。別名、慶次(郎)、利太、穀蔵院ひょっと齊。

滝川一益の甥に当たり、前田利久の養子に入る。しかし、家督相続は混乱の末、義理の叔父、利久の弟の利家に決まり、彼は領地を追い出される。

以後、彼の消息は賤ヶ岳の戦い前後まで全く不明である。記録では前田家家臣として武功を立てていたが、利家の不興を被ったか、単身で出奔する。
一応利家の名誉のために言っておくと、利家は慶次を一門として丁重に扱っているし、
兄の利久を差し置いて家督相続出来た利家を喜んだ同僚に対して「自分の兄が無能呼ばわりされているのになぜ嬉しいと言えるのだ」と一喝している。
子の代で家が絶えてしまったものの、妻子もちゃんといる。

以後は傾奇者として京に住んでいたようである。
次第に名声高くなり、秀吉に呼び出された。そこでも見事な傾きを見せ、「天下御免状」を受ける。
その後、上杉景勝に仕え、長谷堂の戦いで高齢にもかかわらず殿として見事に戦った。後に、京から米沢への「前田慶次道中日記」を記す。

隠居後静かにこの世を去った。


逸話


本来、歴史に現れる筈も無い彼を一躍有名にしたのは隆慶一郎氏の「一夢庵風流記」である。
後に原哲夫氏画の「花の慶次」としてジャンプで流行った数少ない歴史漫画となる。

一応、調査に基づいているので全て創作では無い。
しかし、作者が作者だけに某世紀末漫画の救世主並に慶次が強かったりする。

  • 水風呂伝説。真冬に囲炉裏も付けずに利家を迎えた慶次。
    • 風呂を沸かしたと利家を誘い、自ら手をいれゆっくり掻き回し、お湯加減を確認。待ち切れず飛び込んだ利家だったが、身も切れる冷水であった。

  • 愛馬は松風。戦場では他の馬をビビらせるサイズ(サラブレッドサイズかな)。鞍をつけなかったとか。
    • 実際の資料では利家の馬を慶次がくすねた事になっている。

  • 皆朱槍は一番の武辺にしか許されない者だったが、慶次は上杉新参にもかかわらず皆朱槍を持ち、「大ふへん者」の旗指物。
    • 「大武辺者」とは何じゃいと詰め寄る同僚に「これは大不便者と読むんだよ」。これには同僚、苦笑い。


一次史料は乏しいのだが、これらの逸話や一夢庵風流記などで描かれた「猛将だが決して脳筋ではない」「風流を愛し地位に頓着しない」「天下に知られる傾奇者」というイメージは誇張こそされていても方向性としては間違っていないようで、ゲーム作品などでは知力や武力、魅力が高く設定されているが、あくまで浪人ということを反映してか統率や策略などの能力が低く設定されていることが多い、特に政治関係は壊滅的。

「もう二度と慶次に食ってかかったりしないよ、絶対さ!」



他にも色々あるが、是非「一夢庵風流記」読んで頂きたい。痺れるぜ。

彼を取扱った作品
隆慶一郎「一夢庵風流記」



ゲーム
戦国無双
決戦I
決戦III
信長の野望
太閤立志伝
戦国BASARA


追記・修正・大傾奇、宜しくお願い致します。

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最終更新:2024年02月05日 05:01