登録日:2011/11/01 Tue 13:24:08
更新日:2025/07/14 Mon 09:03:27
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「世界を救う気はなかったが、ベガスは救えると思った。ついでに人類も」
その正体は謎に包まれており彼の姿を見た者はいない。
一説には戦前から200年以上生き続けているらしいが…
本名ロバート・エドウィン・ハウス。
Drブラウン、及びザ・シンクタンクらの天才科学者らに並ぶ真の天才にして発明家でもありスーパースターでもあったロバートは名門大学在学中にロブコ社を創立、一代でロブコ社を大企業にし彼の開発したロブコ・コンピュータは中国軍の潜水艦にまで使われている。
ほぼ自分専用のロボット、セキュリトロンも彼が自ら開発したもの。
戦前の早い時期から最終戦争が勃発することを予測し、ベガスを守るために行動を開始、多額の「ドル」と時間を投じその時に備えていた。
加えてグレートウォーに備えてアサルトロンやセントリーボット、プロテクトロンを開発し「お客様」として戦前の米軍にもこのロボット群を国防用に販売もした。もしもに備えてアサルトロンを始めとする各ロボットは「知識が無いものでもロボットを1から組み立てられる」ロボット作業台をも開発した。
これがあれば「例えガラクタからでもアサルトロンを作れる」
それぞれのロボットには互換性がありやろうと思えば既存の予備パーツからでも新たなロボットを作れてしまう。しかも出来上がるロボットはそんじょそこらの連中では太刀打ち出来ないほどに強い。さらに独自の未来予測システム搭載のアサルトロンP.A.Mを開発し連邦に配備。
これを戦前から考案し実行した本物の超ド級の天才でVault-Tecですら彼の意見を無視する事は許されなかったとされている。
戦前から生き続けている人物だが、ロボブレインやグールではない。
これは独自開発の延命技術によるもので、実際に200年の悠久の時を「人間として」生き続けてきた怪人物であり、ある意味ベガスの正当な統治者といえる人物。
ちなみに
みんな大好きブリキ大王も彼の作品であり、とある場所では彼とブリキ大王のツーショット写真を見ることができたりもする。
最終戦争時にはこれまでの準備もあって、ベガスに向けて発射された77発の核ミサイルをハッキングとラッキー38屋上に設置したレーザーキャノンを駆使し、そのほとんどを迎撃することに成功。
モハビの放射能汚染が他地域と比べて軽微なのは彼のおかげであり、まさにベガスの救世主といえる。
しかし、実はこの迎撃体制は完璧なものではなく、セキュリトロンの軍用アップデートOSとミサイル防衛グリッドの最新アップデートOSがまだ未導入だった。
ではそのOSはどうなったかというと、実は特殊な記憶媒体に記憶され戦争前にはカリフォルニアの工場で完成していた。
これこそが、
運び屋がニューベガス・ストリップ地区に配送予定だった「プラチナチップ」であった。
多額の「ドル」を投じて開発したプラチナチップだったが、これが完成したのは最終戦争の前日だった。
当然戦争には間に合わずその結果、迎撃は不完全なものとなり、そのうえ古いOSでの迎撃で無茶が生じたのか様々なトラブルが発生、ハウス自身も昏睡状態に陥ってしまう。
彼の昏睡状態の間、本来治安を維持する役割を担っていたセキュリトロンも機能を停止。
無政府状態となったベガスは荒廃し、「ラス・べガス」の歴史はいったん幕を閉じることとなる。
ハウスが長い昏睡から目覚めたのは、最終戦争の終結からおよそ200年経った頃だった。
ハウスはセキュリトロンを使ってモハビ一帯の偵察を開始、モハビの砂漠である兵士の姿を発見する。
その装備から単なるスカベンジャーの類いではなく、何らかの大きな組織に属する偵察兵であること、
そして彼らが発電効率は落ちたものの依然として健在なフーバーダムに目を付けることを看破した。
これがMr.ハウスとNCRとの初の接触であった。
NCRの本隊が来るより早く、ハウスは再び行動を開始する。
当時べガスに住んでいた部族のうち最も大きな3つの部族を召集し、彼らを3大ファミリーとしてストリップ地区を復興させ「ニュー・べガス」を誕生させる。
次にフーバーダムをNCRより先に占拠すると、遅れてやって来たNCRへ敢えて譲渡、
NCR市民のニューべガスへの安全な通行の保障と、ニューべガスに対する電力供給など義務付ける「ニューべガス条約」を終結することに成功する。
この条約によってストリップ地区には毎月膨大な数の観光客とキャップが流入することとなり、その額はNCRの財政を傾かせるまでになっている。
条約締結直後、コロラド川の東側からシーザーリージョンが侵攻、第一次フーバーダム戦争が勃発する。
ハウスはセキュリトロンでNCRを支援することなく、あくまで傍観に徹するが、
最終的にNCRがシーザーリージョンを東岸まで追い返したことで、ハウスとNCRの関係は維持される。
しかし現在のNCRとの共存関係はあくまで一時的なものにすぎないことを見抜いており、
ハウスの最終目的はNCRとリージョンとを共倒れにならぬ程度に消耗させたうえでべガスの独立を勝ち取ることである。
そのための軍事力……セキュリトロンのアップグレードOSが入った切り札、すなわちプラチナチップの捜索に膨大なキャップ(年間50万キャップ以上)を投資し発見を急がせた。
そして、ついに、開発工場で埋もれていたプラチナチップを発見することに成功する。
フェイクを持たせた囮も交えた万全の輸送計画を立てプラチナチップを輸送させるも、当時の右腕であったべニーの造反によりチップは強奪されてしまう。
しかし、これを予期していたハウスは計画を変更する。
そしてプラチナチップを運搬し、そして強奪された「運び屋」が彼の前に現れた時、彼の計画は再び始動することになる。
戦前から一代で大企業を興しただけあって商才や運は非常に高く、また最終戦争を15年前から予測したり、すべてを見透かしたかのような会話や愛するべガスを救うために巨費を投じるなど、長期的な予測や行動力も十分すぎるほどに備えている。
彼が荒廃したウェイストランドに巨大カジノ街を復興させた手腕もうなずけるところである。
また、ベガスの独立が成功した暁には、かつてエンクレイヴも諦めた宇宙開発へと投資し、
やがては人類の生活の場を
放射線で汚れた地球から宇宙へと移させることを語っている。
しかし一方で長い年月を一人で過ごしたためか、人間性が欠如してしまっており、信頼していた者の裏切りにも、裏切り者の死にも無感動であり、損得勘定でしか物事を判断しない。
また、人類を救えるのは自分だけと考えてはいるが、
実のところ彼の関心は良くも悪くもベガスという「場所」にしか向けられておらず、
そこに住んでいる人々を支配する気はないが、かと言って今現在傷つき苦しんでいる彼らの生活環境を改善するつもりもない。
記事冒頭の彼のセリフがそれを如実に示している。
つまるところ、何処まで行っても「ベガスを支配する独裁者」でしかないのが、彼の在り方であり限界といえる。
そのためほぼすべての人から信頼されておらず、ほぼすべてのルートでゴルフクラブで暗殺される羽目になるのもむべなるかな…
一方で契約が履行されている限りは決して裏切ることはなく、報酬もしっかり払ってくれるなどの誠実さを持ち合わせており、しかもモハビの勢力で最も気前よくキャップを払ってくれる。
またスノードームのコレクターという一面を持っており、スノードームを見ていると楽しいと無邪気に語ったり、「運び屋」の活躍に見えないところで興奮していたりと単純に冷血漢といえる人物でもない。
そういう意味で彼もまた機械ではなく人間といえる証なのかもしれない…。
ラジオ・ニューベガスのDJ、Mr.ニューベガスも彼の配下である(ニュースが中立的な上に姿を見せないため、劇中で窺い知ることはできない)。
通称がそのまますぎる印象があるが、Houseにはギャンブルの胴元の意味もあるので、ベガスの人々は『胴元サン』のつもりで呼んでいたと思われる。
Mr.ハウスルートのクエスト"The House Always Wins"も本来は「胴元が常に勝つ」という意味である。
逆方向のクエスト"The House Has Gone Bust!"はBUST=ブラックジャックでの数値オーバーということで『胴元の負け』。go bustで倒産の意味になるので『ハウスが破産した!』とも取れる(破産どころか爆発四散してる場合もあるが)。
元ネタは実在した大富豪『ハワード・ヒューズ』。顔もだいぶ似ているが、例のリバティ・プライムとの写真もそっくりなものが存在する。
掘削機や航空機のメーカー、航空会社などのオーナーであり、晩年は潔癖症からラスベガスのホテルを丸ごと買って引き籠っていた人物である。
また『BioShock』というゲームにもモデルを同じくするキャラクターが登場しており、同作の劇中に似せた行動を取ると実績解除となるパロディが仕込まれている。
H&Hツール社の『Mr.H』こと二代目社長アンソニー・ハウスは異母兄。ロバートとの(割と一方的な)確執からパラノイアに陥った結果、H&H社の工場がダンジョン化してしまった。
そのH&H社もハワード・ヒューズが父親から継承した会社『ヒューズ・ツール・カンパニー』が元と思われる。
MTGゲスト出演では赤白黒の統率者候補。なんとシーザーの代打ちという役回りである。
カード単体としては(NVには存在しない)ダイスゲームでセキュリトロンを繰り出すというもの。D&Dと組んで平然とイカサマを出来てしまう(D20で4以上ではあまり賭けにならない)のがちょっと面白い。
「wiki籠りになる気はなかったが、項目は立てられると思った。ついでに追記・修正も」
- 打算的なだけで極悪人では無いと思うけど、正体見た後だとベガスの将来任せる気になれないんだよなぁ -- 名無しさん (2014-10-12 02:03:09)
- いやーなんだかんだ言ってこいつに任せとけば大丈夫な気はする。ニューベガスだけは。 -- 名無しさん (2014-10-13 02:49:39)
- 4でもサラッとだけど名前だけ登場したね -- 名無しさん (2016-05-16 17:08:18)
- 何だかんだベガスさえ任せておけば他には手を出そうという人物じゃあないからな、彼は。リージョンは言わずもがな、この時点でのNCRにもちょっと任せようがないから彼ばっか優遇しちゃう -- 名無しさん (2017-01-19 00:31:51)
- 仲の悪いキングスにもNCRと対立させておけば和解に近い放置EDになるしな。意外と寛容 -- 名無しさん (2017-01-19 09:21:54)
- 寛容というよりベガスという場所に対する独占欲全振りなのでそれ以外には全く興味がない、長生きしすぎたがゆえの機械的思考って感じ。だから彼の意向を理解し彼の利益を絶対にしてかつ便宜さえ図れる人物がいるなら超有用。つまり運び屋 -- 名無しさん (2017-01-19 10:33:57)
- 人類を救うと謳いながらウェイストランドはもちろん目と鼻の先にあるフリーサイドの貧困すら放置してるのがなんとも。 -- 名無しさん (2023-05-14 13:15:48)
- MTGだと赤黒白でシーザーデッキのサブ扱いなのよね。そりゃまぁシーザーの代打ちやるとしたらコイツしかいなさそうだけども -- 名無しさん (2024-07-10 07:12:00)
- 1.Mr.ハウスがシンクタンクやVault-Tec社と関係を築いていたという描写はない。2.イエスマンはアポカリプスの使徒の助力を得たベニーがMr.ハウスを出し抜くべく改造したセキュリトロンであり、Mr.ハウスが手掛けたものではない。3.リバティ・プライムはMr.ハウスが設計を担当したというだけで、彼がCEOを務めたロブコ社のアサルトロンとは無関係。4.P.A.M.は単にアサルトロンにインストールされているだけで、Mr.ハウスは何ら関与していない。少なくとも以上4つの虚偽の記述が見受けられます。 -- 名無しさん (2024-10-28 15:40:52)
- 上記の虚偽情報が入れられる前の段階に差し戻しました。 -- 名無しさん (2024-10-28 17:45:15)
- 荒らし報告ページにて本項目の状況を通報しました。 -- 名無しさん (2024-10-28 17:48:44)
- ドラマ版では戦前パートに登場。他の大企業幹部とともに経済的覇権のために地上を核で焼き払った後にVaultで優秀な人類を育成する計画の秘密会議に参加するも、計画自体の有効性に疑問を呈している。NVで語られていた核攻撃は従来考えられていた外国からのものではなく、他社から裏切り者として攻撃されることだったのかもしれない。 -- 名無しさん (2025-06-25 15:12:29)
- ドラマのシーズン1は主要登場人物がニューベガスに向かう場面で終わっており、制作陣の発言からシーズン2でのMr.ハウスの登場が確定的。ドラマの時代はNVより後のため、Mr.ハウスがどんな姿で登場するのか、どのエンディングが正史扱いになるのか楽しみ。 -- 名無しさん (2025-06-25 15:15:29)
- ↑ドラマ版がNVのエンディングにおける各勢力の成果をないがしろにしないか、それだけが心配よ。シーズン1を見る限り文明の復興を邪魔するのがポストアポカリプス世界に対する礼儀、みたいに考えてるでしょ、あの製作陣... -- 名無しさん (2025-07-14 09:03:27)
最終更新:2025年07月14日 09:03