機動戦艦ナデシコ

登録日:2009/05/31 Sun 12:06:20
更新日:2024/06/29 Sat 20:36:04
所要時間:約 7 分で読めます




1996年10月1日~1997年3月25日にかけて放送されたSFラブコメロボットアニメ。全26話。
ロボットアニメだが戦艦がタイトルになっており、艦内で繰り広げられる主人公をはじめとした様々な人物たちの人間模様を描いた群像劇となっている。

1990年代の作品だが、スーパーロボット大戦シリーズにも度々出演するため放映から25年以上が経過した現在でも名前は知られている。
ちなみに後番組はかの長寿アニメ『ポケットモンスター』である。

本作は様々な要素を内包した多層的な構造となっている。基本となるのは木星から来襲する謎の敵との戦闘とラブコメディの組み合わせ。これだけならば従来のマクロスシリーズなどでも見られるが、そこにさらに1970年代的なロボットアニメのパロディや皮肉、および主な視聴者層であろうオタクの揶揄などが組み込まれている。作中作であるアニメ「ゲキ・ガンガー3」はその象徴である。

主人公が幾人もの魅力的な美少女と恋愛関係になったり、お気楽なギャグシーン、様々なパロディが見られる表層上は明るい作風ながら、その本質はハードで重暗い。戦争という状況もあり自分の目指したい正義を追求しつつも、無情な現実が付きつけられるというシビアな展開が多々見られる。戦闘や実験によって死人が出ることもしばしばある。また、物体をテレポートさせる「ボソンジャンプ」という技術があり、戦略やドラマにおいて重要な要素となっている。

主人公についても、1970年代の作風をデフォルメしたような「熱血」のノリに憧れを示しつつも、自分はどうあるべきかという苦悩や葛藤を抱えている。この点は同時期の「新世紀エヴァンゲリオン」にも似た点と言える。

脚本のレベルは非常に高く、これら様々な要素を満載しつつもテンポよくサクサクと話が進んでいく。伏線も多く、何気ない描写が実は重要な設定や意外な事実と関わっていることも多い。第21話では「記憶麻雀」という極めて独特かつ意味深な描写がなされた。

また、複数の人物が対比の構造になっている丁寧な作劇も見逃せない。特に顕著なのが第17話と第19話で、それぞれ「理想に裏切られた者」と「理想と現実を分けられる者」、「主人公に想いを伝えた者」と「なかなか伝えられない者」が対比的に描かれている。

ただし終盤については戦争の決着まで描かれておらず、やや投げっぱなしともいえる結末になっている。ただし主人公の恋愛や己の信じる正義については答えを出しており、話は区切りのいい所でまとまっている。

1998年8月8日に続編となる劇場アニメ『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』が公開された。
本編と雰囲気が全く違い、人によっては鬱になったり燃えたりする。
それ故にスパロボでは優遇されたりするが。

宇宙のステルヴィア』と共に続編製作の予定があったが、
2005年8月9日に監督のサイトで、製作は「永遠に不可能」になったことが伝えられた。


【あらすじ】

人類が火星まで進出した時代。木星から謎の侵略者“木星蜥蜴”が攻めてきた。
木星蜥蜴の圧倒的戦力に、人類は成す術なく火星圏~月まで制圧されてしまう。
民間企業のネルガル重工は、制圧された火星の奪還計画『スキャパレリプロジェクト』を立案。
独自開発した新造宇宙戦艦〈ナデシコ〉を発進させる。

だが「能力のみ、人格を問わず」と言う方針で集められた<ナデシコ>のクルーは、どいつもこいつも変人揃いだった…。
ネルガル、軍、木星蜥蜴の思惑が交差する中、ナデシコクルーの珍道中が始まる。


【主な登場人物】

テンカワ・アキト
CV.上田祐司(現:うえだゆうじ)
主人公。火星出身の青年。
かつて両親をテロにより失うという悲惨な生い立ちをしている。
さらに守ろうとした女の子を目の前で失うという悲しい経験をし、戦争がトラウマとなっている。

火星で獲れる味のよくない野菜を調理によって美味しくできるという点からコックになることが目標。エステバリス(人型兵器)パイロットに必要なIFS処置を行なっているため、兵隊上がりと誤解されるという理由で食堂をクビになってしまう。

ふとした瞬間に街で幼馴染みのユリカと再会し、成り行きでナデシコのコック兼パイロットをする事に。その後はコックとパイロットという2つの目指すべき道の間で揺れ動くことになる。戦闘への恐怖に直面しつつも、恋愛関係となったユリカやメグミを守るべく戦う決意を固めていく。

恋愛については優柔不断だが、なぜか様々な女性からモテるギャルゲー主人公みたいなキャラ。よくも悪くも素直で純情な人物には間違いない。

作中世界のアニメ作品である『ゲキ・ガンガー3』(後述)が好きで、幼い頃に視聴していた。話はありきたりと評しつつも熱血のノリには理解がありガイと意気投合する。その作風は彼に大きな影響を与え、たびたび視聴しているシーンがある。自分の中のゲキ・ガンガーが終わってしまうという理由で長年の最終回を視聴できずにいたが、終盤にて……

主人公には珍しく、機体カラーはマゼンタ。
悩みの多い1990年代主人公タイプ。

◆ミスマル・ユリカ
CV.桑島法子
ナデシコ艦長を務める才女にして一応メインヒロイン。
美人で巨乳。性格は明るく能天気で恋愛脳。20歳とは思えないほど子供っぽい面がある。
そのお気楽さは本作のシリアスで重暗い展開を中和するのに一役買ってくれている。

地球連合大学の統合的戦略シミュレーションで無敗を誇り、そのまま首席で卒業するほど能力は有能。また敵の行動を先読みして手を打つことができ、いきなり戦闘に放り込まれてもその場で具体的な指示ができる。第20話では「釣り」と称して幾重もの策を弄して敵を出し抜くという彼女の知略が存分に描写された。加えて、上からの命令でも納得できなければ毅然と反抗する芯の強さを持つ。

また、彼女なりに葛藤を抱くところもあり、家柄や父親の命じることに関係なく自分が必要とされているナデシコを居場所だと認識している。加えてアキトとの恋愛を成就させようとしているが、具体的なビジョンはなく、その点をエリナに指摘されることもあった。

多数の人命を犠牲にする重い決断を下したこともあり、その時はさすがに堪えきれず嘔吐してしまう。ただし、その後には本人が恋愛脳なこともあってかすぐに切り替えて見せるなど、よくも悪くも艦長としての適性は十分にあるといえる。

一時期火星に住んでいた事があり、アキトとは幼なじみ。当時から彼にぞっこんで「アキトは私が大好き(はぁと)」と公言する。だが、アキト本人は他の女性とも関係を持っており、ユリカに対してはむしろゲキガンガーに夢中だったりする。

中の人は後に別の艦艦長になる。
後原作中で複数脚本家方式だった為脚本家間での連携が全く取れておらず、全員が「メインヒロインなんだから誰か書くやろ」と思った結果メインヒロインなのにヒロイン回ゼロとか言うとんでもない事が起きている

ホシノ・ルリ
CV.南央美
ナデシコのオペレーターを務めるツインテールの美少女。
特殊な生い立ちゆえに普段は無表情で感情の起伏は乏しいが、彼女なりの人間らしさはしっかり持ち合わせており、時折それが垣間見える。
放映当時の人気はすさまじく、ヒロインを差し置いて作中一番人気とされた。あだ名は“ルリルリ”*1(命名ミナト)。

普段は物静かだが一度口を開けば辛辣で毒のある発言が飛んでくる。
やかましいナデシコのクルーたちを「バカ」と評しており、彼女の台詞「バカばっか」はあまりにも有名。

ネルガルでナデシコのオぺレーターとしての教育を受ける以前の記憶と記録はともになく、完全な空白。ゆえに自分の存在を空虚なものだと感じている。無駄と知りつつもオモイカネに1000回以上も問いかけることもあった。第18話はそんな彼女の出生の秘密に迫る内容である。

ナデシコで過ごすうちに居場所を見出すようになり、自らもそんなバカの1人であると認めるようになる。当初よりその傾向は見られており、第2話にして「あたしも結構バカよね」と発言している。これは本気で嫌って見下している訳ではなく、子供らしい率直な意見ということだろう。

ユリカとは性格が真逆だが嫌いではない模様。彼女に対して傷つけるような発言をしたメグミに対しては「意地悪ですね」とコメントしたり、ユリカがミスを犯した際には彼女をかばって自らの責任だと主張し頭を下げたこともあった。

年齢の割に落ち着いた性格だが、子ども扱いされるのは嫌なようで「少女」だと主張する。かと思えば「子供なので大人のことは分からない」と子供であることを場面で使い分けるというしたたかさを見せることもある。
ナデシコのメインコンピュータ〈オモイカネ〉に対する思い入れは強い。第12話では一時期不具合を起こすが、アキトの尽力で事態が収束した際には素直に感謝の意を伝えた。

アキトに惹かれる女の子の1人であり、アイドルコンテストに出場して歌唱を披露する第19話は必見。

◆アオイ・ジュン
CV.伊藤健太郎
ナデシコ副艦長でユリカの親友。
ユリカに片想いしているが、全くと言っていいほど異性としては認識されておらず、当人からは『最高の友達』扱いされてる可哀想な子。
目立ったのは見せ場のあった第3話くらいで、やたら扱いが酷く空気気味。
それでも友達であることを受け容れて、ユリカのために行動を起こす場面があるなど健気。

◆ハルカ・ミナト
CV.岡本麻弥
ナデシコ操舵士。
元社長秘書だが、充実感を求めナデシコへやってきた。優しい大人な女性で頭も切れる。
作中では分かりにくいが、スカウトされるだけあって操舵技術に優れる。
序盤から中盤にかけてはゴートといつの間にか親しくなるが、終盤では木星蜥蜴の構成員と出会い、そして……
後述の漫画版ではやらかしてくれました。

◆メグミ・レイナード
CV.高野直子
元声優の通信士。
声のプロフェッショナル。色々あってアキトに惚れており、序盤に恋愛関係となる。
おとなしい印象とは裏腹にかなり積極的であり、猛烈アタックを仕掛ける。なんと親しくなったその回の内にキスにまで漕ぎつけたほど。しかしその様子はユリカに目撃されており、後にややこしいことになる。

他にもアキトが任務で降りる時に同行したり、VR室で色仕掛けを行ったりとあの手この手を尽くす。しかしユリカ同様料理の腕は壊滅的。

一時解雇を言い渡されたアキトに着いていきナデシコを降りたこともあった。地球を守るために生きるのも1人の女の子を守って生きることも同じ戦いとして、パイロットでない人生を提示するが、戦争から目を背けることができなかったアキトの心を変えることはできなかった。

その名前や看護師資格を持つ声優という設定は、1990年代に大ブレイクを果たしたとある声優が基になっている。

◆ゴート・ホーリー
CV.小杉十郎太
元軍人で屈強な体格に強面の男。戦闘経験を買われナデシコに乗艦した。某殺し屋みたいな顔した巨漢だが、案外カワイイ性格。ウサミミをつけたり赤くなったりすることもあった。

堅物のようにみえるが、自らの意志を貫いて時には規則を破って見せる胆力もある。

◆プロスペクター
CV.小野健一
チョビヒゲのおっさん。通称“プロスさん”。経理担当で苦労が絶えない。一見胡散臭いが実はかなりの切れ者で、常に計算を怠らない。作中トップクラスにカッコいい人。
プロスペクターはペンネームみたいなもので本名は不明。

◆ウリバタケ・セイヤ
CV.飛田展男
違法改造屋で生粋のメカオタク。技術力を買われてナデシコ整備班に。
乗艦理由が妻子からの逃避だったり、勝手に経費使って自作エステを作るなど問題は多いが、腕は超一流。メカニックがしくじればパイロットの死に直結するという理由で仕事には責任と誇りを持つ職人としての顔も持っている。整備班班長であり、整備班メンバーから慕われている。

フィギュア製作を嗜んでいたり、オモイカネに不具合が出た時にはルリに協力してプログラムにアクセスしたりと、様々な分野に通じている。かと思えば、一行が海に来た時に海の家を出してわざわざ不味いラーメンの味を忠実に再現するなど、妙な拘りを発揮することもある。

若い女性が好みであり、第17話ではジオラマ製作を通して親睦を深めたヒカルに言い寄るが、趣味と恋愛は別と考える彼女には受け入れられなかった。しかし大人としてその結果は認め、すっぱりと身を引いている。また、リアルな兵器の模型を作ってもそれは本物ではないとし、現実と理想を切り分けることをアキトに伝えた。

「こんなこともあろうかと!」

◆ダイゴウジ・ガイ
CV.関智一
エステパイロットの1人。70年代のロボットアニメにいそうな髪型をした暑苦しいまでの熱血漢。
超のつくゲキガンガーの大ファンで、映像ディスクやグッズを多数所持している。自らを主人公に見立てて攻撃中に必殺技叫んだり、エステをゲキガンガーと呼ぶなど、非常にゲキガンガーに対するこだわりが強く、ほとんど病気。
困難に直面しても気合で何とかしようとするなど、とにかくポジティブで脳筋。

ナデシコが暇になった時には自ら上映会を開いて布教に努めたが、興味を持ってくれたのはアキトだけだった。しかしそのアキトは熱血のノリに強く心惹かれておりゲキガンガーを通じて意気投合する。彼の存在はアキトに大きな影響を与えた。当初、アキトは操縦する時に技名を叫ぶのは抵抗があったが、自らを鼓舞する意味も込めて叫ぶようになっていった。

濃すぎるキャラにも関わらず、なんと3話で退場。
さらにその状況も愛機にゲキガンガーのシールを貼ろうと格納庫にいたところ、見かけた軍人に声をかけたらいきなり撃たれたというもの。あっけないにも程がある死に方であった。
「俺より目立つ死に方しないでくれよな!!」と言った直後にかなり地味な死に方をしたため、視聴者には大きな衝撃を与えた。

本名はヤマダ・ジロウ。ダイゴウジ・ガイは魂の名前と言い張り本名で呼ばれる度に訂正する。
死んでからの方がカッコいい。
因みにナデシコ最強パイロット候補。

こういうキャラクターを救済するのに定評のあるスパロボでは、ほとんどの作品で生存フラグが用意されている愛されキャラ。フラグすらなく完全に無条件で生き残る作品もざら。本名が"ガイ"の人を羨むことも。
特に『W』では優遇されており、劇場版仕様の顔グラが捏造用意されたり、頭部は使い回しながら新型エステバリスにも乗ったりしている。

◆スバル・リョーコ
CV.横山智佐
補充要員『エステ3人娘』の一人。男勝りで純情な性格。
パイロットとしての腕はピカ一だが、戦い以外に取り柄がない事にコンプレックスを持っている。
素直に腕前や容姿を評価してくれるアキトに恋心を抱く。
パーソナルカラーは赤。

◆アマノ・ヒカル
CV.菊池志穂
3人娘の一人。やたらハイテンションなメガネっ娘。 
ゲキガンガーが好きで趣味は同人誌制作なゲキガンオタク。ノリは軽くいつもふざけているが腕はいい。
パーソナルカラーはオレンジ。

◆マキ・イズミ
CV.長沢美樹
3人娘の一人。幽霊みたいな顔をした女性……っていうか貞k(ry。
ホラーチックな雰囲気とは裏腹に寒いギャグのプロフェッショナルで、自分で言ったしょうもない洒落に笑うという妙な癖がある。
唐突に真面目な『シリアスイズミ』になる。上二人と同じく腕前は確か。
ヒカルとともにリョーコの恋愛の行方を気にするなど、意外と俗っぽい所がある。
変人だが悲しい過去を持っており、第21話の幽霊騒ぎにてそれが明かされる。
パーソナルカラーは水色。

◆ムネタケ・サダアキ
CV.真殿光昭
オネエ口調でキノコ頭の地球連合宇宙軍の提督。
ナデシコを「アタシのナデシコ」と主張する独善的な性格で、ナデシコ艦内では一切好かれていない。
一行が海に行く回では砂浜に埋められて何度も波をかぶる羽目になるなど、憎まれ役ゆえのオチ要員のような扱いであった。

第3話でガイを射殺した張本人であり、アキトからは疑惑の目を向けられていた。

よくも悪くも職務には忠実であり、優秀な軍人である父に憧れている純粋な面もあった。
第17話では情報漏洩の件の責任を取らされて降格処分を下される。これは信じていた軍が失態を犯した自分をあっさりと切り捨てたという悲しい事実を示していた。己の進退が窮まった彼は自暴自棄に陥り、そして……

◆アカツキ・ナガレ
CV.置鮎龍太郎
キザな性格のロン毛の青年。
ガイの死後、入れ替わるようにナデシコに乗艦した新型エステのパイロット。
戦闘では冷静な判断を下すことができ、焦るアキトに対して無駄弾を撃たないよう抑えたこともある。ミスをしたユリカをエリナが責めている際には前向きな発言でフォローするなど、気配りのできる性格ではある。

色々怪しく、敵とも味方とも付かない行動をとっており、その正体は謎に包まれている……と思っているのは本人だけで、一部の馬鹿を除きだいたい皆気付いてた(視聴者含む)。

アキトとはパイロット仲間ではあるが、アニメは好きではないと堂々と口にするのでアキトはあまり快くは思っていない。しかしシミュレーショーンゲームでの模擬戦に誘ったりと、嫌っているというより何か思うところがあるような振舞いをしている。

ガイとは真逆の性格であり、彼やアキトの信奉する「熱血」や「正義」に対して疑問を投げかけるアンテーゼのような存在。終盤では誰もが自分の正義を持っているとアキトに自身の意見を説いた。これは勧善懲悪が特徴の70年代のロボットアニメに対して、善悪が相対化される傾向にあった1980年代のロボットアニメの作風を踏まえている。

スパロボにおいては扱いのいいガイとは対照的に微妙な扱いを受けている事が多く、アキト+ガイ、3人娘が合体攻撃で目立つ中、戦闘面では一人だけポツンとサブに回っている事が多い。
『BX』においては珍しくガイが死亡状態でスタートした結果、スパロボで初めてアキトとの合体攻撃を使えるようになる等、今までの鬱憤を晴らすかのような活躍をしている。

◆エリナ・キンジョウ・ウォン
CV.永島由子
アカツキと同じく後にナデシコに乗り込む副操舵士。
性格はややキツく、高飛車で仕切りたがり。しかし一行が海に行った際には自身も普段の制服の下に水着を着こんでいるという可愛げのある面も描かれた。
本職がネルガル社長秘書なので、副操舵士なのに偉そうにしている。

ビジョンが不明瞭なユリカに対し、自分は3年以内にネルガルのトップの座に就き、地球の経済を掌握することで自らの手で復興を成し遂げるという野望を秘めている。

アキト好き4人目。自分が成り上がるためならば平気で他人を利用する性格ではあったのだが、知らず知らずに惹かれていき、終盤でアキトを引き留めようとするセリフは本心からのものであった。

◆イネス・フレサンジュ
CV.松井菜桜子
ナデシコ医療班、科学班担当の金髪女性。
ナデシコが火星に降り立った時に出会い、そのまま乗艦する。
ネルガルの人間であり、ナデシコの開発に関わっていたスタッフの生き残り。
『説明おばさん』の異名を持つほどの説明好きで、頻繁に敵装備などについて解説し、疑問が上がる度に「説明しましょう」と言って現れる。

◆ホウメイ
CV.一城みゆ希
ナデシコの食堂を指揮する気さくなおばさん。
中性的な顔立ちで一見すると美男子にも見えるがれっきとした女性。

死にゆく兵士に故郷の料理を出してやれなかったという過去の苦い経験から、ナデシコの厨房に世界中の調味料を揃えているなど、料理に対して並々ならぬこだわりを持つ。
色々と深い年配者。


ホウメイガールズ

ホウメイの食堂で働く5人娘の総称。
戦後はアイドルグループとしてデビューした。

◆テラサキ・サユリ
CV.矢島晶子
アキトに惚れている。
◆タナカ・ハルミ(CV.中川玲)
◆ミズハラ・ジュンコ(CV.松澤由美/今井由香(劇場版以降))
◆ウエムラ・エリ(CV.川上とも子)
◆サトウ・ミカコ(CV.本井えみ)


【用語】

ナデシコ
ネルガル製新型戦艦。
単機で敵勢力下まで向かう事を想定して作られたため、相転移エンジン、グラビティブラスト、ディストーションフィールド(いわゆるバリア)等の新技術を多数搭載し、正規軍の戦艦よりも数段上の性能を持っている。
『能力優先で人格は問わない』という方針で乗組員を集めた結果、人格破綻者ばかり集まった変な戦艦。

《エステバリス》
IFSで動くネルガル製の、全高6m程の人型兵器。略称は“エステ”。
コックピットブロックを交換し、状況に応じて適切なボディに換装出来る。乗り換えた方が早いとか言うな。
またナデシコの重力波ビームが届く範囲にいれば、ワイヤレスで常時エネルギー供給が行われるためエネルギー切れの心配がない(だが範囲外では数十分しか動けない)。
ディストーションフィールドも装備しており、火器が無くてもフィールドを用いたパンチや体当りで充分戦闘可能。
基本的に陸戦、空戦、砲戦、0G(無重力)戦フレームの4種類を使い分けるが、他にも重武装フレームなどが存在する。

《IFS》
「イメージ・フィードバック・システム」の略。
ナノマシンを注入し脳の付近に補助脳を形成、イメージを機械に伝え思い通りに操作するシステム。処置を行なった人間は右手の甲に特有のマークが浮かぶ。
戦闘機やエステバリスに搭載されており、火星では作業用の車にすら採用されているほど普及しているが、地球では戦いしか能がない者が処置するという認識があるため、エリート等は持っていない。

アキトは兵士でもないのにナノマシンの注入を行っていたが、これは子供の頃に重機を動かして遊んでいたところ制御が効かなくなってしまい自身とユリカを危険に晒したという過去のため。

この辺りの設定は『鉄血のオルフェンズ』の「阿頼耶識システム」よりも先駆けているが、処置に失敗した際どうなるか、システムのリミッターについてなどは不明。

《木星蜥蜴》
木星の向こうからやってきた謎の侵略者。保有する兵器は地球のそれを圧倒的に凌駕しており、侵攻してすぐに火星を勢力下においた。何故か虫型無人兵器しか使わず、その正体は一切不明である。
名前の由来は、何度倒しても蜥蜴の尻尾のように際限なく出てくる事から。
その正体は木連(機動戦艦ナデシコ)を参照。

《ゲキ・ガンガー3》
作中アニメ。昔の劇画風熱血ロボットアニメで、いまだに多くのファンを持つ名作とされている。
過去のロボットアニメのオマージュが盛り込まれており、3機のメカが合体して様々な姿になったり、パイロットの1人が途中で戦死するのはゲ○ターロボ、顔のデザインはマジ○ガーだろう。

作中の1970年代に作られたというわけではなく、行き詰ったアニメ業界が当時のセルアニメを技術的に再現して作ったもので、製作されたのは作中世界で割と最近のこと。だが当時は受け入れられず、予定の半分くらいで打ち切られた。

内容としては3人の青年が合体ロボに乗り込み、いかにも悪いヤツですという容姿の悪の帝国と戦うという勧善懲悪を前面に押し出したもの。1話から最終話までのサブタイトルとあらすじはちゃんと設定されおり、仔細に至るまで力がこもっている。古めかしい絵柄の再現のみならず、逃げ惑う人物が使い回しですべて同じになっているなど、時代ゆえの不備もわざわざ表現されいる。

『3』は三機の意味で、三作目という訳ではない。また、70年代=熱血というのはかなり誇張された表現であり、スポ根ものなどの要素が混ざったようにも感じられる。

実は作品内で重要な意味を持っており、ガイやアキトをはじめ作中の様々な人物に多大な影響を与えている。「熱血」「正義のために戦うこと」という点はアキトに憧れを与え、パイロットとして戦う原動力となった。その影響力はなんと敵勢力の行動原理にまで及んでおり、本作のメタフィクショナルな構造の一端を担う欠かせない存在となっている。

なんと、娯楽が乏しい敵勢力の中では聖典として扱われいる。そのため、主人公と敵がともに同じアニメ作品から影響を受けているという極めて珍しい設定になっている。

また、本編中で流されるゲキガンガーのシーンは、その回の話の内容とリンクしている。特に第3話は象徴的であり、ゲキガンガーのパイロットのジョーの英雄的な死と、ガイのあっけない死は残酷なまでに強烈な対比となっている。終盤にて死んだはずのキャラクターが再登場するという、盛り上がるがご都合主義的な展開も、現実では死んだ者は生き返らないという悲しい現実を表すのに使われている。

放映当時としても古めかしい作風の熱血アニメが大勢の人々の在り方を左右するというのはシュールな光景である。作品を通して交流を図ることもあれば、作品の解釈をめぐって対立を繰り広げるオタクの揶揄や皮肉にも感じられ、傍から見ればバカバカしいと思うかもしれない。

だが、アニメを現実に存在する宗教に置き換えると途端に笑えなくなる。宗教とは人間が創造した物語といえ、異なる宗教、あるいは同じ宗教でも宗派によって悲惨な戦争が起こっている。そう考えると本作独自の侮れない点だといえるだろう。

スパロボでも重要なキーワードとして取り扱われることが多く、『J』ではドモンカティアまで虜にした。
『W』では何と主題歌が戦闘用BGMとして採用された。でもナデシコキャラよりトロワにつける人続出。


なぜなにナデシコ
イネス・フレサンジュ監督による館内放送。「ボソンジャンプ」など色々な小難しいSF的な内容をNHKの教育番組のようなノリで教えてくれる。
スパロボでも『A』『R』『J』『W』『BX』でそれなりに活躍。J以降は専用BGM+ビジュアルも登場し曲は戦闘用に設定できる。
教えるお姉さん役:ホシノ・ルリ(11歳)
教えてもらうウサギ役:ミスマル・ユリカ(20歳)


《遺跡》
ナデシコにおいて物語の根幹に関わる超重要施設。



【主題歌】

OP
『YOU GET TO BURNING』

ED
『私らしく』

OPはルリの独白から始まりBGMがイントロと調和しており切れ目に全く違和感がない。美麗な作画もあり、飛ばせないOPの1つとして知られる。

EDはユリカを演じた桑島氏による歌唱で、CDデビュー作でもある。
本編中でもアイドルコンテスト回にて披露された。


【遊撃宇宙戦艦ナデシコ】

少年エースで連載された漫画版。全4巻。作者はキャラクター原案を務めた麻宮騎亜だが、絵柄がアニメととんでもなく違うため何の気なしに見ると驚くこと必至。

タイトルが違うことからも分かる通りストーリー、設定はアニメとは全く異なり、一部キャラの性格も変わっている。



【スパロボシリーズ】

劇場版と合わせて結構な回数出演している。TV版の場合、ガイや九十九が生存するかはまちまち。
ナデシコはフィールドによる堅牢な防御力とMAP兵器による殲滅力が高いが、燃費が最悪に近い。
エステバリスは、もっぱら小型で回避率は高め、更にディストーションフィールドによるバリアが魅力的だが、ニュータイプが乗ったMSほど避けたり当てたりはしない。
TV版では合体攻撃がメインのダメージソース。劇場版だと、アキトは単機で突っ込んでいってEN切れになったら戻ってくる感じ。
総合的にややパンチ不足だが、『BX』では少々話が異なる。

『BX』では、改造を進めると「PUにおけるフレームに対応した地形適応S」というボーナスが与えられている。
また、気力増加に伴い全パラが上昇する「IFS」がシリーズでも補正値がとりわけ大きく、気力限界突破すると数十レベルくらい上のパラメータになる
なので、最終的な機体・パイロットの性能が高く、最初から全地形Sの合体攻撃が標準搭載でほぼ撃ち放題であるため、出すだけ出しといて損はないというスペックとなっている。
素の性能がやや控えめなので戦場に出してみないと真価が分かりづらいことと換装の手間が難点。

一方で敵として木連が登場する場合はとにもかくもディストーションフィールドが厄介。
特に初参戦した『A』ではビーム兵器のダメージ3000以下無効、グラビティブラストは5000以下無効、他の攻撃は50%軽減と圧倒的な防御力を持っている上にそれが雑魚であるはずのバッタも含め全員完備というえげつない状態であった。実質HP倍になったと言えるだろう。
ただし強力なビーム兵器であれば貫通するのでスーパーガンダム3機のドラグナーカスタム辺りなら逆にカモにできるだろう。
勿論味方のエステバリスやナデシコのディストーションフィールドも同じであるが、やはり敵として登場が数、シナリオともに多いため非常に手を焼かされる。
なお『Aポータブル』でも補正値はそのまま。同作品が高難易度と言われる一因となっている。

流石にさすが過ぎたのか『R』では全ての補正値が半減させられた。
また武器改造も個別から一律式に変更され、ビームライフルが移動後攻撃可能となった為に非常に対処が楽になった。
他方、原作、『A』共に一話限りの登場であった「デビルエステバリス」がオリジナル部隊の主戦力として何度も登場するので妙に印象に残るだろう。
攻撃力がデフレ気味の『IMPACT』では「最終ダメージから一定量軽減」のタイプとなる上にやはり数が多いので非常に鬱陶しい。以降もそのタイプとなった。
ちなみに『BX』より後の木連側のバリアは「時空歪曲場」という名前となっている。




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最終更新:2024年06月29日 20:36

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