ゴジラVSデストロイア

登録日:2011/06/20(月) 01:30:43
更新日:2020/01/14 Tue 00:01:37
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ゴ ジ ラ 死 す



ゴジラ
VS
デストロイア




1995年12月9日公開。
観客動員数400万人
前作 ゴジラVSスペースゴジラ
次作 ゴジラ2000 ミレニアム


ゴジラシリーズ第22作目にして、VSシリーズ最終作となる本作は第1作「ゴジラ(1954)」以来の「ゴジラの死」を描く作品となった。
ゴジラ生みの親の一人である田中友幸氏は最後までゴジラを殺すことに反対であったが、「いずれ復活する」ということで上層部からGOサインが出た。
本作終了後、『ゴジラ2000ミレニアム』まで4年間シリーズは休止となり、その間は「平成モスラ三部作」が制作された。
OPタイトルで「ゴジラ(1954)」のロゴが出た後、それが爆発しオキシジェン・デストロイヤーに封じられた後今作のタイトルロゴが出る部分で第1作とのリンクが強調されている。

当初は初代ゴジラの亡霊、「ゴーストゴジラ」を相手怪獣にする案があったが、ゴジラを殺した唯一の存在であるオキシジェン・デストロイヤーの新怪獣「デストロイア」を登場させた。

キャストはVSシリーズ常連に加え「ゴジラ(1954)」のヒロイン役、河内桃子氏も加った。
なお、本作はプロデューサーの田中友幸氏、音楽の伊福部昭氏が参加した最後の作品となっている。


【ストーリー】
ゴジラとMOGERAが共闘したスペースゴジラとの戦いから一年後、三枝未稀はゴジラとリトルの確認にバース島へと向かっていた。しかしそこで彼女が見たものは天然核臨界反応で消滅した島の姿だった・・・ 

そして香港に赤く光るゴジラが出現。バース島の核の影響で体内の核心臓炉が暴走しひたすらに破壊を続けるゴジラ。
そこから考えうる可能性は二つ。果てしない破壊と暴走を続けるか・・・あるいは・・・


地球を火の星へと変える核爆発を起こすか・・・


一方、有明海底トンネル掘削現場にて謎の事故が続発。そこは40年前、ゴジラと共にあらゆる生物が屍となった死の世界であるはずだったが・・・


【登場人物】

◆伊集院研作(演:辰巳琢郎)
「科学者が楽観的というなら、あなた方は感傷的で独善的だ。理論的には可能だと言っただけで、僕は芹沢博士の意思を無視してまで作るとは言ってない!」
若手天才物理学者で小型化した微小酸素『ミクロオキシゲン』の開発者。テレビ出演をきっかけにゆかりと知り合う。
若き天才科学者、ミクロオキシゲンの発明、といくつかの面でかつての芹沢大輔と似ているが、精神面はかなり異なる。

◆山根ゆかり(演:石野陽子※現・いしのようこ)
ニュースキャスター。伯母である恵美子から「オキシジェンデストロイヤー」のことを聞いており、ミクロオキシゲンは同じものではないかと危惧する。
伊集院博士とは結構ぶつかっているが、デストロイアに襲われたときには助けてもらったりしている。
上記の件を含めて命を危険にさらしているが、最終盤まで最前線で出ずっぱりだった。
ちなみにリアルでの姉は後にデカスワンとなる。

◆山根健吉(演:林泰文)
ゆかりの弟で大学生。
ゴジラの現状に関するレポートを書いたところ在籍している日本の大学から拒絶され、アメリカの大学に投稿したら評価されたという、
何とも考えさせられる経歴でG対策センターに抜擢され、ゴジラ対策に協力する。三枝未希のファンだけど相手にはされてないっぽい。
二人の父、山根新吉は40年前のゴジラの大戸島襲撃の際、身寄りを失い山根博士の養子となった人物(ゴジラに家ごと親を踏み潰された少年)。

◆三枝未稀(演:小高恵美)
VSシリーズ常連の超能力者。バース島消滅と共に姿を消したリトルの身を案じていた。ゴジラとジュニアの戦いを見守る。
かつてはゴジラと一人で対抗するほどの超能力者だったが、近年は力が落ちていることを自覚している。
その様は老いて死に歩むゴジラと重なってどこか切ない。
「これがゴジラの最期の戦いになるかもしれない…」 

◆小沢芽留(演:大沢さやか)
「恋もしたいし、結婚もしたいな」
アメリカのESP研究所からG対策センターのメンバーに加わった超能力者。ジュニアをデストロイア撃退の囮に利用する作戦を提案する。
相棒となる未希とはいろいろと価値観が違い、シリーズが終わりに近づいていることを暗示していたともいえる。
コスモスの片割れとは無関係。

◆国友満(演:篠田三郎)
G対策センター長官。Gサミットを開催し各分野から人材を集め、ゴジラのメルトダウンを阻止しようとする。ウルトラマンタロウにはなれない。
ちなみに、当初は力石徹の声でお馴染みの細川俊之氏が配役されていた。

◆麻生孝昭(演:中尾彬)
Gフォース司令官。
前年のMOGERA、前々年のメカゴジラのゴジラ撃退失敗が続いた揚句メルトダウン寸前のゴジラに火器が使えないため、今回はサポート役。 

◆田山孝夫(演:上田耕一)
「水が……水が魚を喰ってる……!」
水族館の警備員。夜の警備中に世にも恐ろしいものを見てしまい…。
前作まで登場していた兵藤副司令官とは別人。なので失脚して失業したとかではない。

◆黒木特佐(演:高嶋政宏)
「じゃ、あとはよろしく」
VSビオランテ」から久々登場のヤングエリート。さらに経験を積んだのか、終始落ち着いている。
七年前からさらに進み、自らスーパーXⅢに搭乗して最前線で指揮を執る。
今回は弟、政伸氏の代役でVSメカゴジラで青木一馬を演じた兄、政宏氏が出演。
撮影現場では「観客が混乱しないように青木が自衛隊に行ったってことにしようか」なんてジョークも飛んだとか……
漫画版ではこの人が主役。

◆山根恵美子(演:河内桃子)
「それでも私は使ってほしくない。たとえ……どんな理由があろうと」
初代「ゴジラ」のヒロイン。ミクロオキシゲンにかつての悪夢の発明の影を見る。約40年ぶりの恵美子登場は最大のファンサービスであろう。
ファンサービスであることを意識してか、出番は本当に中盤のみ。印象に残るが意外と少ない。効果的に使われていると言えよう。
ちなみにゆかり・健吉姉弟の父・新吉は彼女の義弟になったわけだが、生きていても六十にはなっていないはずなのに登場しない。亡くなったのだろうか。


【怪獣・兵器】

ゴジラ
通称「バーニングゴジラ」
バース島の核分裂に巻き込まれ暴走。核爆発寸前であり、爆発した場合『地球滅亡』は確実。
スーパーXⅢの活躍により回避されたが、今度は体内温度の上昇による『メルトダウン』の危機が…
今回のスーツは電飾や電源ケーブルを大量に仕込んだことでの重量増加、液体窒素噴出のギミック等で撮影は悪戦苦闘の連続だったとか。
試写会当日にはゴジラの告別式が催された。


ゴジラジュニア
リトルゴジラが核の影響で急成長。見た目はもう立派なゴジラであるが、その姿は祖先の恐竜の面影も残す。
消滅したバース島から、生まれ故郷のベーリング海アドノア島を目指す。その前に懐かしの日本へ寄るが、デストロイアにゴジラをぶつけるための囮として利用され東京の品川へ。デストロイアを一度は倒したが…

ゴジラと会うシーン等に使われた人形が撮影後に盗まれている。


デストロイア
先カンブリア紀の微少生物がオキシジェンデストロイヤーによる無酸素状態により復活。トンネル工事で酸素に触れ突然変異・爆発進化した『究極の破壊生命体』
「微少体」「クロール体」「幼体」「集合体」「飛翔体」を経て完全体に進化。ミクロオキシゲンを自ら生成する「オキシジェンデストロイヤーの怪獣」であり、あらゆるモノを溶かし破壊する。低温が弱点。

こちらも幼体のミニチュアが盗まれている。


スーパーXⅢ
詳しくは項目で。自衛隊が開発した新兵器。機首の超低温レーザーにカドミウム弾等冷凍兵器の塊。


【余談】
バーニングゴジラの着ぐるみはそれまで使っていた着ぐるみを改造し、FRPと電飾で赤く発熱する皮膚を表現した。
更に体から蒸気を吹き出すために炭酸ガスの噴出装置も取り付けられた。

どういうことかお分かり頂けるだろうか。
大量のギミックを全身に仕込んだため、着ぐるみは従来よりも非常に重くなっていたのである。
しかも電飾の電源などを着ぐるみに仕込むことは困難であるため、着ぐるみはケーブルを引きずる形となり、非常に動きづらかったらしい。
本編でバーニングゴジラが動くシーンは基本的に全て2倍速再生となっている。
更に着ぐるみ内に炭酸ガスが充満しやすいため、着ぐるみ内にはアクアラングを取り付けている。
とてつもない重装備であったため、中の人は相当大変な思いをしたことをパンフレットなどで語っている。

なお、ケーブル類はカメラアングルの調整や映像処理などで誤魔化し、デストロイアにぶん投げられるシーンでは中の人も電飾もない人形を投げている。
また、バーニングゴジラがデストロイアと戦っているのは終盤に集中している上、戦闘時間も短くゴジラが殆ど圧勝と言う結果に終わっている。
ケーブル類が多く炭酸ガスも大量に噴出するため、着ぐるみ同士での長時間の戦闘シーンが難しいことは想像に難くない。
スタッフも戦闘シーンの撮影には相当苦労したのではないだろうか。
(見応えが無いというのではない。ていうか終盤に完全体だけでも三回も戦っているので時間以上にボリュームはある)



ゴジラの最後を見届けてから追記・修正お願いします。

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