登録日:2011/06/23 Thu 22:50:09
更新日:2024/11/09 Sat 09:49:56
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ミニラとは、『
ゴジラシリーズ』に登場する怪獣である。
ゴジラの子供として有名である。
なお、本項目ではミニラ以外の、
ゴジラの子供的存在といえる怪獣についても取り扱う。
【ミニラ】
当時、特技監督を務めた有川貞昌氏によれば、
「ゴジラの子供というキャラクターが作られたのは、特技監督が円谷英二氏から世代交代したため、その記念もあるのでは」と語っている。
デザインには当時人気だった
漫画『おそ松くん』の登場キャラクター・チビ太をイメージしたとされており、
ゴジラの子供でありながら、どちらかと言えば人間にも似た顔立ちとなっているのが特徴。
ただし、初代
ゴジラのスーツアクターを務めた
中島春雄氏は「
ゴジラの方が(顔つきが)かっこいい」と評していたが。
なお、元ネタのチビ太本人は後に巨人になったり、コラボ企画でジャミラになったりしているが、ミニラにはなっていない。
昭和のミニラのスーツアクターは一貫して小人のマーチャンこと深沢政雄氏が担当しており、その極端に小さな体格を生かした芸が起用の決め手となった。
ちなみにスーツはかなり動きにくいものだったのだが、それが却って子供らしい動きに繋がったとか。
ゾルゲル島にあった卵から誕生した。卵の中にいた時からある種の電波で
ゴジラを呼んでいた。
誕生直後に
カマキラスに襲われるが、間一髪で
ゴジラに助けられ、その後は
ゴジラに世話をされていた。
島の娘のサエコには木の実をもらったためか懐いており、サエコについて行こうとして
ゴジラに止められ、ダダをこねていた他、
カマキラスがサエコに襲い掛かった際には俄然と立ち向かった。
ゴジラからは
放射熱線の吐き方をややスパルタ気味に教わったものの、普段は上手く吐けず、
ドーナツ状になってしまう。
しかし、尻尾を踏まれたり、何かしらの切っ掛けがあると普通の熱線を吐ける。
クモンガに実験隊が襲われた時に出くわし、そのまま交戦。
クモンガの糸で身動きが取れなくなったが、ゴジラに助けてもらい、最後はゴジラと共に
クモンガの打倒に成功。
最後は実験隊によって降られた雪の中、
ゴジラと共に眠りについたのだった。
怪獣ランドで
ゴジラや他の怪獣と共に過ごしている。
最後の決戦に一番乗りし、
キングギドラとの戦いでは首の一本を倒した。最後はまた怪獣ランドで過ごしている。
他の怪獣同様、一郎の
夢の中に登場し、
日本語で会話する(CV:内山みどり)。
一郎が現実でガバラというガキ大将にいじめられていたように、ミニラもまたガバラという怪獣にいじめられていた。
一郎と仲良くなり、一郎に励まされてガバラに逆襲する。また、現実で一郎が強盗に捕まった時は、ミニラが一郎に
勇気を与えた。
一郎と夢のミニラだが、どちらも
ガバラという名の存在にいじめられている点や、
親=ゴジラとは普段はあまり会えてない点から、一郎=ミニラとも考えられる。
一郎がミニラを励ましてガバラと戦ったように、ミニラに勇気をもらった一郎は強盗に立ち向かった。
そして、ミニラを最後は大人の
ゴジラが助けたように、一郎を大人の警察が助けている。
夢と現実で互いに勇気を与え合い成長するストーリーはなかなか良い。
スーツアクトレスは神尾直子(造形を手掛けた若狭新一氏の要望によるもの)。
富士山中で猟師の田口左門と孫の健太に発見され、以降行動を共にするように(この時の
BGMは『
ゴジラの息子』の流用)。
当初は人間大のサイズだったが、
ゴジラと
アンギラス、
ラドン、
キングシーサーの戦いを見届けてリング状の熱戦を吐いた後、突如として20mまで巨大化した。
最後は健太と共に
カイザーギドラとの戦いを制した
ゴジラと、尾崎真一ら大人達の間に立ち、それ以上戦わないよう無言で訴えた。
そして立ち去る
ゴジラについて行った。
武器はリング熱線、放射熱線だが、今作では一切戦わず、放射熱線も
ゴジラの真似をして吐くのみ。
デザインは後述のベビーゴジラを手掛けた西川伸司氏によるもの。
また、造形物はぬいぐるみの他にアップ用(上半身のみ)と、ラストシーン用の人形が造られている。
【怪獣人形劇 ゴジばん】
「
ゴジラくん」を兄に持ち、弟に「リトル」(リトル
ゴジラ)がいる次男坊として登場。
【ちびゴジラの逆襲】
2024年4月からの2期にて、ピンク色の「ちびミニラ」(CV:
内田真礼)が登場。主役の「ちびゴジラ」の親戚にあたる。
【ベビーゴジラ】
『
ゴジラVSメカゴジラ』に登場。
ベーリング海のアドノア島で発見された卵から誕生した、ゴジラザウルスの幼体。
プテラノドンの巣に託卵されていたらしく、先に誕生したラドンからは兄弟のように思われていたらしい。
同時に
ゴジラにとっては唯一の同朋と認識されている(
ゴジラとの直接の血縁関係はない)。
そのため
ゴジラ、ラドン双方からかけがえのない同胞として求められるが、本人は研究所で世話をしていた五条梓に懐いている。
ベビーの研究で
ゴジラの対策が進み、さらにベビーを使ったおとり作戦が実行された。
最後に
ゴジラが勝利した後は三枝未希に野生の本能を呼び戻され、
ゴジラと共に海へ帰った。
人間の周辺で育ったせいか、花(最初に口にしたのが花瓶に活けてあった生花)と
ハンバーガーが好物である。
スーツアクターは破李拳竜、デザインは西川伸司が担当。
デザインの方向性について「
ゴジラの子供」と「ゴジラザウルスの子供」という二案が浮上し、後者のコンセプトを取り入れたという経緯がある。
造形物は着ぐるみのとメカニカルモデル(上半身のみ)が製作された。
前者については戦闘シーンが無いという事もあって、特殊メイク用のフォームラバーが使われた(おかげで破李拳竜氏は身に着ける際に破かないよう気を遣わなければならなかった)他、スタッフのお遊びで
尻尾の先にも背鰭が追加された。
【リトルゴジラ】
『
ゴジラVSスペースゴジラ』に登場。
ベビーゴジラが放射能の影響なのか、身長30mでマスコット状に成長した姿。
ちなみに劇中では「ベビーゴジラ」もしくは「チビゴジ」と呼ばれており、「リトルゴジラ」の名が劇中で呼ばれるのは次回作になってから。
バース島で監視付きではあるが、平和に過ごしており、また人に懐くようになった。
ゴジラもたまに上陸していた模様。
『
ゴジラ1954-1999超全集』に掲載された
川北紘一監督のインタビューによれば、アンケート調査でもう一度見たいキャラクターNo.1にベビーゴジラが選ばれた結果、登場する事になったという。
デザインはベビーゴジラ同様、西川伸司氏が手掛けており、ベビーゴジラのデザインで没になった「ゴジラの子供」のコンセプトが取り入れられている。
だが、東宝側から「女性や子供の集客率アップ」という要請を受けた結果、ベビーゴジラから一転して丸っこい姿となった点については
賛否が分かれている。
【ゴジラジュニア】
まだ小さい事から「ジュニア」と呼ばれ、リトル
ゴジラの名残である緑色が残っている他は
ゴジラに近い姿になり、本当の息子であるミニラより
ゴジラに近い。
ただし、スタイルはだいぶん前傾姿勢で、そこはゴジラザウルスにも似ている。
本格的な熱線も吐けるようになり、熱線の周囲に泡状の粒子が見られるのが特徴。
身長40mという事だが、リトルの頃と比べると頭部はむしろ縮んでいるのでは……
また、鯨の死骸が見つかった事から鯨を捕食した可能性が指摘されるなど、リトルより性格が凶暴化している(一応、『
三大怪獣 地球最大の決戦』の
ゴジラも鯨を追いかけていたが)。
住処を失った後は故郷でもあるアドノア島に向けて北上。
途中で
ゴジラを
デストロイアと戦わせるために未希達に誘導されたが、
デストロイアに襲われた未希達を救い、
デストロイアと交戦。
生まれて初めての実戦がよりによって
デストロイアということもあって終始苦戦していたが、一瞬の隙を突いた熱線の連射で勝利し、ゴジラと再会するが、復活して完全体に爆発進化した
デストロイアにさらわれ、殺される。
ゴジラがエネルギーを分け与えても起き上がる事なく瞳を閉じ、怒り狂った
ゴジラは
デストロイアに凄まじい報復を行った。
しかし、その後……
続きは自分達の目で確かめてほしい。
デザインは西川伸司と岡本英郎の両名が担当し、西川氏にとってはベビーゴジラ・リトルゴジラに続いての登板となった。
デザインコンセプトは「
ゴジラと
恐竜の中間」のイメージとのこと。
当初は
ゴジラとして成長した姿の新規デザインもあったのだが、予算やスケジュールの兼ね合いで没になった。
次に控えていた
ハリウッド版ゴジラへの布石とする意図もあったらしく、互いにデザインを送り合っていたらしい。
また、造形物はベビーゴジラ同様、着ぐるみとメカニカルパペット(上半身のみ)が製作された。
【ベビーゴジラ'98】
劇中ではマジソン・スクエア・ガーデンの地下に産み付けられた200個もの卵から孵化。
生まれて短時間で歩行や走行が可能であり、早いうちから捕食行動を行える。マシンガンが通用していなかったのを見るに皮膚もそれなりに硬いようである。
これらが成長でもしようものなら「人類に打つ手はない」のキャッチコピーもあながち間違いではないのかもしれない。
しかし一箇所に卵を集中して生んでいたのが災いし、最終的にはMSGごと爆破するという方法で卵やベビーは全滅させられた。
……と思いきや、ラストに1個だけ無事だった卵からベビーが孵化し……という場面で映画は終わる。
実現することはなかったが、構想されていた続編ではこの生き残ったベビーが成長して活躍するものとなっていた。
そしてそのプロットはアニメ『
ゴジラ・ザ・シリーズ』において実現することになる。
なお、ベビーゴジラの一連のシーンそのものはベビーの見た目も相まって「数年前公開されていた某恐竜映画のラプトルのパクリじゃねーか」と評する声も少なくない。
余談だが、鳴き声は某破壊大帝の原語版ボイスでお馴染みのフランク・ウェルカー氏が演じている。
アニメ映画版3部作の前日譚小説『GODZILLA 怪獣黙示録』にも親共々登場。
厳密には怪獣の中の種としては「ジラ」扱いなので、
「ベビージラ」といったところだろうか。
フランスのルーアン近郊にて欧州奪還軍と戦闘、異常な繁殖力によるベビーの群れが囮となって親が奇襲するという集団戦法で人類を苦しめた。
最終的にメーサーと
レールガンの一斉射撃により倒されたものの、全滅は困難を極め、核使用すら検討される事態になった。
【余談】
ミニラはあの『
グリーンマン』にも登場していた。これがミニラの昭和作品最後の出演だから悲しい。
本によっては『
地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』以降のアイドル・ヒーロー化したゴジラは人懐っこいミニラが成長したものという説が唱えられており、それを表すかのように「ミニラ成獣」というトイカードも存在している。
だが、そうすると時系列では最後になる『
怪獣総進撃』ではまだミニラの姿のままという矛盾が発生してしまうが。
先述の小説『怪獣黙示録』に記されている、日系ブラジル人アルベルト・
イチロウ・サントスの証言にて、
彼がとある事情で南米に迷い込んだ際、「ミラ」という名の少女に救われ、2人で協力して森で暴れまわっていた怪獣・ガバラを相手に戦った事などが語られており、ご丁寧に地の文でも
「眉毛が太い」と評されている。
これらは恐らく先述の「イチロウ」という名前やガバラとの戦いなどから『オール怪獣大進撃』における一郎少年とミニラの
オマージュであろう。
声優の
花澤香菜は「ミニラに似ている」と昔言われていたらしい。
アメゴジの
赤ちゃんよりミニラやベビーがいいという方は追記・修正をお願いします。
- 御前等同士に対しては勿論、他の者=勿論全員に対して全く同じ事等含めて色々してきたし寧ろ、そっちじゃん特に御前等同士=勿論己以外の全ての屑に対して殺りあって来たりとかしてきたじゃん!己だけは屑じゃない等とほざいてるしね!キャラクター罵倒するな屑が! -- 名無しさん (2013-10-17 22:58:12)
- やる夫に似てるけど可愛い -- 名無しさん (2014-02-10 17:18:43)
- ベビーゴジラに比べるとどうもキモいんだよなあ -- 名無しさん (2014-02-10 17:47:57)
- 丸っこいリトルゴジラが成長したらスリムなゴジラジュニアになるのがどうしても納得できん -- 名無しさん (2014-02-10 17:52:00)
- ベビー→リトル→ジュニアはどれも成長じゃなくて変異に近いからじゃない? -- 名無しさん (2014-04-24 14:28:46)
- FINAL WARSのミニラ…軽トラに乗ったときちゃんとシートベルトしてたんだよな。荷台に乗せられたこともあったけどwww -- 名無しさん (2014-04-24 16:50:58)
- 「ゴジラの息子」の「サエコたちについて行こうとするもゴジラに止められ、ミニラが駄々をこねるシーン」と「サエコを襲おうとするカマキラスとミニラが戦うシーン」が面白かった。 -- 名無しさん (2014-06-08 10:12:25)
- 何だっけ?NHK教育番組でパチもんが出てた気がする… お父さんが死んだ とか何とか -- 名無しさん (2014-07-24 11:09:58)
- ジュニアから成長したゴジラが人類と地球を守るために戦う、って妄想をしたことあるのは俺だけじゃないはず -- 名無しさん (2014-08-05 20:14:43)
- ゴジラジュニアの身長、VSシリーズの面々からしたら結構小さいけどウルトラシリーズの大半の怪獣と比べると同じか少し小さいくらいなんだよね…… -- 名無しさん (2014-08-09 13:14:59)
- 基本的に人間に敵意ないんだよね -- 名無しさん (2014-08-09 14:18:58)
- ↑×2つーか初代ゴジラとそこまでかわらんしな。熱戦の威力は明らかにジュニアのほうが上だろうし -- 名無しさん (2014-08-13 01:07:59)
- ↑×5恐竜家族のベイビー・シンクレアだっけ? -- 名無しさん (2014-09-05 18:20:16)
- ゴジラの同族の子であるミニラを見るとゴジラ一族が恐ろしく知能が高いことがわかる -- 名無しさん (2014-11-30 10:56:50)
- ガチャピンっぽい -- 名無しさん (2014-12-07 21:13:16)
- リング状熱線、妨害電波、言語能力、巨大化…何気にスペック高いなコイツ。 -- 名無しさん (2014-12-14 18:34:19)
- ↑×4ママじゃないやつ! -- 名無しさん (2015-01-30 21:29:32)
- ↑9 モスラが逸らそうとした隕石の正体がキングギドラで、ゴジラ、モスラ、新対G兵器が協力して撃退する、って妄想したことがある。 -- 名無しさん (2015-01-30 22:39:06)
- ゴジラに似てない似てないといわれるが、ファイナルではだいぶ似てきたと思うぞ -- 名無しさん (2016-09-07 19:38:27)
- 怪獣黙示録でまさかの褐色美少女に擬人化。オール怪獣大進撃リスペクトなエピソードだった -- 名無しさん (2017-11-09 10:39:33)
- ↑2 そりゃ初期デザインが似てないと言われるんであってだね -- 名無しさん (2017-11-09 10:44:02)
- ↑2 ゴジラの娘って事かな。あと不思議な糸と燐粉など巨大蛾と小さい美人とも交流があるっぽい。 -- 名無しさん (2017-11-23 09:51:42)
- ↑作中のワードやらを鑑みるに(特に怪獣の縄張り関連)彼女自身はゴジラとは関係ないかと。 -- 名無しさん (2017-11-23 11:49:37)
- ゴジラジュニアの検討稿とUSAゴジラの検討稿が凄く似てるって話を聞いたことがある -- 名無しさん (2017-11-28 23:07:29)
- 新ハリウッドゴジラの最終作に出てきそう新たなる時代の王の後継者とか -- 名無しさん (2019-12-19 20:28:15)
- ゴジラより小さいとはいえ、昭和版は18メートル(つまりガンダムと同じサイズ)なんだよね。そう思うとミニラも割とデカいんだよなぁ。 -- 名無しさん (2020-05-02 22:28:13)
- あれはジュニアお前なのか…? だとしたらでっかくなったなぁ… -- 名無しさん (2022-11-04 14:15:33)
- Wikipediaから丸写しの箇所を修正・一部削除。 -- 名無しさん (2022-11-16 22:49:22)
- 『ちびゴジラの逆襲』のちびゴジラはこっちに書いていいものだろうか -- 名無しさん (2023-05-17 16:33:29)
- ちびゴジラはゴジラを目指すちびゴジラであって息子キャラのミニラ&ベビーとはまた趣が異なる気はするな -- 名無しさん (2023-06-14 19:07:15)
- ベビーとラドンの卵は区別がつかないが、カッコウも托卵した巣の鳥の卵の色も似せる能力が確認されてるため、ゴジラザウルスもその能力を持つ事になる。なお、カッコウの雛は孵化した直後に他の卵を破棄するという親子そろって恐ろしい習性があるが、さすがにゴジラザウルスにはあってほしくない。 -- 名無しさん (2024-01-19 22:45:15)
- 『ゴジラ全怪獣大図鑑』によると、ミニラは「ゴジラの子供ともいわれている」「成長するとゴジラになるのだろうか?」と、本当にゴジラと同族であるかは疑問が持たれるような書き方をしている。グリーンマンに登場したのに至っては「ゴジラとは無関係の怪獣」と明言されている -- 名無しさん (2024-09-09 02:02:06)
- ミニラは人懐っこい子なのな -- 名無しさん (2024-10-22 01:57:09)
最終更新:2024年11月09日 09:49