ゴジラシリーズ

登録日:2011/06/26 Sun 22:23:03
更新日:2019/09/24 Tue 18:08:03
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『ゴジラシリーズ』は1954年に製作された「ゴジラ」から続くシリーズの総称であり、偉大なる怪獣の王の闘いの記録である。


映画は東宝による作品が全28作作られ、日本でもっとも長い映画シリーズである。
半世紀以上にも及ぶ歴史の中でその動員数は1億476万人とされ、一億人以上と言う、日本国民が一人一度は映画館で観た計算となる凄まじい数の観客を動員した映画シリーズでもある。
ちなみに現在邦画のシリーズで最も多い観客動員数を持つのは「映画ドラえもん」シリーズであるが、実写映画シリーズでは本シリーズが文句なしのナンバーワン動員数である。


シリーズは大まかに分けて昭和に作られた昭和シリーズ、
ゴジラ(1984)」から「VSデストロイア」までの平成VSシリーズ、
2000ミレニアム」から「FINAL WARS」のミレニアムシリーズに分けられることが多い。
また、昭和期はチャンピオンまつりの時期の作品を分けることもある。


以下はシリーズの流れについて。各作品についてはこちらから。

キャラクターとしてのゴジラはゴジラ


【昭和シリーズ】

1954年11月3日に公開された日本初の怪獣映画「ゴジラ」は、同年発生した第五福竜丸事件での放射能への関心の高まりもあり、
大ヒットを記録し、第2作「ゴジラの逆襲」も公開された。

その後は「ラドン」や「地球防衛軍」といった怪獣映画やSF映画を製作したが、
1962年の東宝創立30周年記念作品の1つとして特撮映画ではアメリカ代表のキングコングをゲストにゴジラを対戦相手として起用した
キングコング対ゴジラ」を製作した。観客動員数1255万人を記録し、以降ゴジラ映画が作られていくこととなった。


邦画全体の観客動員数が1960年を境に急落し、5年で7割近く減少する中で、
子供人気を獲得したゴジラ映画は明るい娯楽作品として毎年恒例となっていた。

しかし、怪獣映画はコストがかかるため総決算の最終作「怪獣総進撃」が製作された。(現在、制作側はこの説を否定している)


【チャンピオンまつり】

しかし、シリーズ存続を求める田中プロデューサーの考えや子供向けコンテンツを作る目的で「東宝チャンピオンまつり」が企画され、
以降ゴジラ映画はチャンピオンまつりのメイン作品として年に一回製作されることになる。

この時期の作品はスタッフや俳優が東宝専属でなくなり、予算や期間が非常に限られた状況で製作されていた。
そして、子供向けに色々な面で独特な試みがされたことも特徴である。
ゴジラ史上、特撮史上に名を残す怪作「ゴジラ対ヘドラ」が作られたのもこの時期である。

しかし、それでも予算のかかる新作は作りにくくなり、「メカゴジラの逆襲」をもって新作は作られなくなりゴジラ映画は9年間の眠りについた。


【平成VSシリーズ】

その後SFブームを経てゴジラ復活のファン運動も盛んになり、各地で行ったリバイバル上映が好成績なこともあり新作「ゴジラ」が製作された。

復活したゴジラはヒットし続編の製作も決定した。
5年の歳月がかかったが続編「ゴジラvsビオランテ」が公開され、
以降「ゴジラVSキングギドラ」、「ゴジラVSモスラ」と製作され年末の定番作品として最高420万人を動員するヒットシリーズとなった。

その後アメリカでもゴジラを作ることが決定し、平成VSシリーズは「ゴジラVSデストロイア」で『ゴジラ、死す』という衝撃的な内容で幕を閉じた。


【ミレニアムシリーズ】

その後公開された「トライスター版ゴジラ」は(主にデザインで)賛否両論となり、
「モスラシリーズ」が興行成績が伸び悩んだため「ゴジラ2000 ミレニアム」が製作された。

以降ミレニアムシリーズと呼ばれ、機龍二部作を除き一作ごとに世界観をリセット、
多彩なクリエーターを起用し様々な作品が作られた。しかし、成績は伸び悩み「ゴジラ FINAL WARS」でタイトル(最後の戦い=ファイナルウォーズ)通りシリーズは一端終了となった。

以降ミレニアムシリーズのゴジラの新作は製作されず、累計観客動員数もギリギリ一億に達することが出来なかった。



【ゴジラシリーズに関わった主な人物】


◆田中友幸
ゴジラを企画した、いわば生みの親である。彼がいなければ日本の怪獣は生まれなかった。
東宝特撮の大半に関わり、色々とやらかしたが功績も多大な人である。


本多猪四郎
第一作からシリーズの約1/3の作品の監督を務めた職人監督。詳しくは項目で。


円谷英二
「特撮の神様」。
戦中から特撮に関わり、日本の特撮の基本を作った偉人である。
詳しくは項目で。


◆有川貞昌
2代目監督。
「ゴジラ」から円谷氏の助手を務め、「南海の大決闘」から実質特技監督に。
操演の演出に定評がある。


中野昭慶
3代目監督
対ヘドラ」から「ゴジラ(84)」までを担当。
スタッフは散り散りになり、低予算に苦しみつつ昭和シリーズ終盤を支え、シリーズ復活にも活躍した。


川北紘一
4代目監督
キングコング対ゴジラ」からシリーズに関わり、VSシリーズを手掛けた。90年代を支えた一人。


◆伊福部昭
様々な作品の音楽を担当した、映画音楽の巨匠。彼の作曲した「ゴジラのテーマ」「怪獣大戦争マーチ」等は名曲である。
他にもゴジラの鳴き声など、さまざまな形でゴジラ映画をサポートしていた。



【海外】

海外でもゴジラ映画は輸出され、一作目は大ヒットとなった。
以降ゴジラを含む日本の特撮映画は海外へ輸出され、劇場公開、またはテレビ放映やビデオ化された。

特にゴジラは全作品輸出され、各国で訳されている。また外国で追加シーンがあったり編集がされた作品も多い。
特に「ゴジラ(1954)」と「ゴジラ(1984)」は海外版が国内で公開されたり、ビデオ販売がされている。
またアメコミ化されたりフィギュアが販売されたりと、商品展開も豊富であった。
1977年にはマーベル社のコミックにも出演し、デモニカスの生み出す怪獣やスターク社の巨大ロボや侵略者の宇宙怪獣と戦ったり(ちなみにヘリキャリア初登場作)
ピムによって縮小され少年と交流したりファンタスティック・フォーと戦ったりDr.ドゥームのタイムマシンで有史以前に送られたり
最終的にアベンジャーズとの総力戦の末少年の説得で海へ帰った。
契約が切れた後もリバイアサンと呼ばれるそこはかとなくゴジラっぽい見た目の怪獣が時々登場しているのは秘密だ
さらにテレビアニメも2作製作されている。
1978年にはハンナ・バーベラプロによってアニメが放送された。主人公の科学者チームの冒険を助けに出現する。ミニラのようなバランのような甥のゴズーキーを連れている。
大人の事情で実写の鳴き声が使えなかったらしく、人間がなんか吐きそうな声で吠えている。

そして1998年には「Godzilla」が公開された。
デザインや活躍などは賛否両論であったが、日本出身のキャラクターがアメリカで映画になるのは珍しく、知名度の高さを感じられる。
続編映画はポシャったが、1998年から2000年にかけてTVアニメ「Godzilla The Series」として続編が作られている。

2014年に再びハリウッドによって「GODZILLA ゴジラ」が公開された。
90年代の怪獣映画(平成VSシリーズや平成ガメラ)を彷彿とさせる作風が世界中のゴジラファンを歓喜させた。
ファンの間では監督のギャレス・エドワーズからとって「ギャレゴジ」、もしくは製作会社のレジェンダリー・ピクチャーズからとって「レジェゴジ」と呼ばれ、1998年版と区別される。
世界的な大ヒットを受け、2019年には続編「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」も公開された。


【その他】

また、日本では番外編的な作品として人形劇による帯番組「ゴジラアイランド」が放映されたり、
特撮ヒーロー番組「流星人間ゾーン」に出演したりと、映画以外にも様々な作品が作られている。

また、ゴジラをテーマにしたゲームも多数作られている。
平成ゴジラVSシリーズ(坂井孝行版)』のような独自要素の多いコミカライズ、『怪獣王ゴジラ』や『THEゴジラCOMIC』のようなオリジナルの漫画も多い。
教育用OVAの『すすめ!ゴジランド』ではデフォルメデザインでアニメ化されている。TV番組の『冒険!ゴジランド』内のミニコーナーでも同じデザインで描かれている。
尚この両作品ではアトラクション用の着ぐるみゴジラも登場するが、実写のゴジラが踊ったりフランクに喋ってるだけで初見の人は絶対吹くと思う。

糖尿病で死んだゴジラの霊が自分はゴジラ星から来た宇宙人女性で個体名はロザンだと名乗り 人類によって宇宙に打ち上げられ
身ごもっていた子供リリンとロザンの夫クーニンがゴジラ星を襲ったスネリア人と戦うという
『A SPACE GODZILLA』(1979年『月刊スターログ』2月号、4月号掲載/原案:大林宣彦、石上三登志/脚本:平田穂生/構成:大林宣彦/絵: 大友克洋 ・白山宣之)
なんて無駄に力の入ったキワモノも中にはある。(当然だが単行本未収録)



【現在のゴジラ】

GODZILLA ゴジラ」の発表を機に国内でもフィギュアやガレージキットの新作が発表されたり、年に1、2回はゴジラ関係の書籍が出版されている。
またデアゴスティーニにてゴジラも含まれた「東宝特撮DVDコレクション」が販売されていた。

2014年はゴジラ生誕60周年となり、上記の「GODZILLA ゴジラ」公開を始め様々な展開が行われた。
複数の局で特集番組や過去作を放送。
特に「日本映画専門チャンネル」では全作品放送のほか、ファンの投票によってNo.1作品を決定する「ゴジラ総選挙」を実施。
大晦日には総選挙のトップ10作品をカウントダウン形式で放送するほどの力の入れようだった。
玩具展開でもウルトラエッグならぬゴジラエッグも販売。

年末には東宝が新作ゴジラの製作発表を行い、東宝社内に「ゴジラ戦略会議」が発足された。

そして2016年7月29日、12年ぶりの和製ゴジラ映画「シン・ゴジラ」が公開された。現在Blu-ray&DVD / 4K ULTRA HD発売中!
総監督兼脚本・庵野秀明、監督兼特技監督・樋口真嗣、音楽・鷺巣詩郎。
庵野は特撮作品のファンであり、上記の二名も参加した1990年の『不思議の海のナディア』でゴジラシリーズのパロディを出している。
ゴジラ(1984年)以来久々に敵怪獣が登場せず、和製ゴジラでは初の初代ゴジラも完全リセットした作品となった。
この作品によりゴジラシリーズ(ハリウッド版二作を除く)の累計観客動員数は念願の1億人を突破し、公開2日間の興行収入では「GODZILLA ゴジラ」を1億円以上上回る好スタートを切り、興行収入80億突破し、2016年公開の実写邦画No.1に。また、平成ゴジラシリーズ以後初めて動員数が500万人の大台を突破。
更に第40回日本アカデミー賞では作品賞・監督賞をはじめとした最優秀賞を最多7部門で受賞するなど、『君の名は。』『この世界の片隅に』などと共に2016年の邦画を代表する1作となった。
続編を匂わせるラストになっているが現在シリーズ化の情報はない。
なお、この年の紅白歌合戦にも出場し、X JAPANとの対決も行っている。

さらにそれと同時にまさかの監督繋がりで新世紀エヴァンゲリオンシリーズとのコラボ企画『ゴジラ対エヴァンゲリオン』が実現。

著名人によるゴジラとエヴァンゲリオンが共演するイラストの提供や、グッズの販売などが行われている他、
まさかの(二度目)この企画名義で『スーパーロボット大戦X-Ω』にゴジラ&機龍+この企画のEVA初号機カラー機龍の三体が参戦。
コラボ企画名義とはいえ、今まで無理と言われてきた特撮作品として事実上のスパロボ初参戦を果たした。


2017年には虚淵玄を原案・脚本に起用したアニメ映画『GODZILLA 怪獣惑星』が公開された。配給は東宝映像事業部が担当。





【最後に】

歴史が60年もあるため、世代による対立が一部に存在する。
もちろん29作品+海外2作品もあるから、人により好きな作品、嫌いな作品もあるだろう。しかし、だからといって嫌いな作品を貶すのは良くない。

ましてや、○○は駄作とか○○のせいで怪獣映画は凋落したなんては言ってはいけない。
その時代その時代のスタッフは精一杯だったし、どの作品にもファンはいるのだ。
ギスギスしないでじっくりと応援していこう。


追記、修正はオキシジェン・デストロイヤーを開発してゴジラを倒してからお願いします。

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