ヨドバ氏

登録日:2011/09/10(土) 15:02:44
更新日:2024/09/26 Thu 01:42:19
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藤子・F・不二雄のSF短編に度々登場するキャラクター。
初登場は『タイムカメラ』*1

●目次

『懐古の客』

未来の世界でカメラのセールスマンで、ブームとなっているタイムトラベルのパック旅行で過去の世界へと訪れる。

未来の世界とは違い、人間の店員が販売していることや汲み取り式の和式便所、布団で寝ること等過去の風習を体験し感動。
大いに旅行を楽しんでいた。


しかし、ある日突然苦しみだし入院。
未来人は雑菌等に対する抵抗力が著しく低いために、旅行前に予防注射を行うのだが、ヨドバ氏は受けなかったために食中毒と虫さされとおたふく風邪の合併症を引き起こしてしまったのだった。

生死の境を1ヶ月間もさまよい、奇跡的に命は助かったものの、旅行の集合時間に大きく遅れた上集合場所であったアパートも既に取り壊されてしまっていた。

結果ヨドバ氏は未来に帰る手段を失い、無一文の状態(一応未来の紙幣はあるが)で一人過去に取り残されてしまう。


【その後】

現代日本に取り残され変えるすべを失った彼は、旅行中にも商売気を忘れずに持ってきていた未来のカメラを売り、なんとか食いつないでいる。
兎にも角にも生きることが最優先なので、高額な商品でも破格の値段で売ってしまうことが多く、基本的に損している。
本人もそれを自覚しているため、「絶対にまけない」と強気な時も。

100万円を手にする機会もあったが、結局劇中で未来に帰ることは出来なかった…。

【ヨドバ氏のカメラ】

ドラえもん』のひみつ道具にもこれらに似た道具が多数存在する。

タイムカメラ

時間の目盛りを合わせるだけで過去を写すことが出来る。
時価二千万だが手持ちの金分で妥協した

ミニチュア製造カメラ

立体カメラならぬ実体カメラと呼ぶべきカメラ。
可視光線の他、宇宙線も利用することで乱反射や屈折光にも感応し、被写体を立体的に捕らえる。
被写体を素粒子レベルで再構成し、実物同様の精密なミニチュアを製造できる。
本来1億円だが仕方なく10万円で売った。

値ぶみカメラ

あらゆる時代、あらゆる価値観に関する情報がインプットされており、被写体の価値を調べることが出来る。

写真には4つのドットがついており、

左上:本価
被写体を単なる物体として考えた場合の価値。つまり原材料費。

右上:市価
市場で販売されている価格。
人間の場合は身に着けている物の総額となる。

左下:産価
被写体が将来生み出す利益。

右下:自価
自分にとっての価値。
唯一主観的な価値観。

となっている。

同録スチール


写真に同時録音されている音を再生することが出来るカメラ。
シャッターが押される10分前からの音を聞くことができる。
1万円だが月500円ずつ月賦にされた。

夢カメラ

その名の通り夢を撮影することの出来るカメラ。
ちなみにセリフも写る。
セルフタイマーで自分の夢を撮影することも可能。

筋書き通りの夢をみる睡眠薬「ドリーミン」とセットで100万円で販売した。

コラージュ・カメラ


小学生でも簡単に合成写真を作ることが出来るカメラ。
コンピューター解析でも見破ることができない。
100万円。

四海鏡

あらゆる場所、あらゆる視点から写すことが出来るカメラ。
流石に国外となるとぼやけるものの、国内ならば鮮明に写すことが可能。
1億円で販売しようとするが…

丑の刻禍冥羅(うしのこくカメラ)

丑の刻(午前2時頃)に写真の手や足に釘を打つことで24時間以内に被写体の該当部分に異変が起こる。(捻挫や火傷など)
異変の程度は釘の太さや打ち込み方で変わる。
当然頭や心臓に打てば死んでしまう。


【それ以外の登場】

  • 2007年 ゲーム『ドラえもんWii ひみつ道具王決定戦!』
ゲーム中に止まるショップのマスでカメラ型に限らずひみつ道具を販売している。

  • 2008年 WOWOWドラマ『藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』
第1話として「値ぶみカメラ」が実写化されており、ヨドバ氏はスチャダラパーのBOSEが演じた。

漫画版では、未来の「ひみつ道具博物館」のカメラ館のシーンで1コマだけ登場している。

  • 2020年 映画『STAND BY MEドラえもん2』
未来デパートのセールスマン・ナカメグロという名前で、ヨドバ氏とよく似た人物が登場。
別人という事なのか、取り扱ったのはカメラ型の道具ではない。演じたのはバカリズム

ゲーム中にたまに遭遇することがあり、貴重なアイテムを販売してくれる。
一度の遭遇で購入できる数は限られているが、再び遭遇すればまた購入できるようになる。


追記・修正はカメラを買ってからお願いします。

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最終更新:2024年09月26日 01:42

*1 作品発表順。時系列上、最初にあたる『懐古の客』はシリーズ第7作となる。