危険な花びら

登録日:2010/01/12(火) 15:29:18
更新日:2025/01/02 Thu 06:47:49
所要時間:約 5 分で読めます





「おれは迷宮の中で変な花に出会ったと思ったら

 何も出来ないまま全滅していた


な…何を言ってるのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…

毒アゲハに不意打ちされるとか、変なカマキリに斬殺されるとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

  _____
  (____ノ|
  ||| ∥∥///|
  ||| ∥//-イ/|
  ||丶ノ/ u|/ヘ
  リu ~ ノ_|/リ|
`/|トevルイeラ レ人
/ | ̄|| 厂 / Kミ〉
/)丶 ()/ u||V\
/ ∧ィニ⊃ / / /丶
二二フ_ ̄`/u/ / |
――-イ  ̄ / /⌒丶|
ノ ̄ ̄ / / /   |



危険な花びらは、『世界樹の迷宮』の第二階層に登場する敵モンスター。
名前の通り、花のような姿をした植物型のモンスターである。

+ 目次


概要


見た目は単なる花だが、その実世界樹の迷宮屈指のトラウマメーカー

項目 ステータス
HP 135
攻撃力 64
防御力 44
耐性 炎◎

能力的にはHP・攻撃力・防御力の全てが平均的で、これといった特徴はない。

しかし、コイツが何故脅威視されているのかというと、「眠りの花粉」という技でPT全員を眠らせるという行動をとるため。

「それだけなら他のRPGでもよく見かけるし、普通の雑魚敵なのでは?」
と思う人も居るかもしれないが、コイツの最大の特徴は、その独自の行動パターンにある。
このモンスターはいわば“催眠厨”であり、「プレイヤー側のパーティーメンバーが1人でも起きているなら、とりあえず全体睡眠技を出す」という悪意しかないルーチンで行動するため、場合によっては開幕でプレイヤー全員が眠らされて何もできないまま全滅まで追い込まれてしまうのだ。
(記事冒頭のポルナレフ状態はこれが原因)

コイツ1匹だけならまだいいが、他のモンスターも一緒だと最悪。
世界樹シリーズは基本的に敵モンスターの攻撃が苛烈なため、眠りなどの行動阻害をからめられると、続く強烈な攻撃を受け続けることとなる。
運悪く全員が眠らされたところに他モンスターの攻撃、起きたと思ったらまた眠らされ、気が付けばhageている
こちらは何もさせてもらえないまま一方的にリンチされる様子はまさに「ずっと花のターン!!」

危険な花びらが大群で現れる事もあり、その光景はまさに悪夢。
さらに、こちらが眠っている間も時間が経過するので、酷い時は途中でF.O.Eに乱入される場合もある。


対策


とにもかくにも、花びらを見かけたら最優先で全力で排除しよう
植物らしく炎に弱いので、炎属性のスキルがあるなら出し惜しみはしないように。以降の作品では斬攻撃が効くこともある。
行動速度の遅いキャラはどうしても花に先手を取られてしまうので、レンジャーやダークハンターのような足の速いキャラがPTに居ると心強い。

ダークハンターは剣スキルの『ヒュプノバイト』で攻撃しつつ敵を眠らせることができるので、目には目を、催眠には催眠を、という意趣返しで危険な花びらを無力化できる。
レンジャーはスキル構成次第ではアタッカーとしても強いが、サポート型のスキル構成でも『アザーズステップ』を駆使してアルケミストやソードマンなどのアタッカーをターンの最初に行動させて敵を駆逐するムーブが強力。

一番恐ろしいのは、不意打ち(敵の先制攻撃)された時である。
PTにレンジャーがいるなら、不意打ちを封じる『先制ブロック』のスキルは是非欲しい。



派生種及び関連モンスター&他作品への出演


世界樹の迷宮

邪悪な花びら

初代・世界樹の迷宮で危険な花びらが出現する第二階層には、『邪悪な花びら』というよく似た(というか色違いの)モンスターも登場する
こちらは頭封じや全体攻撃技を使うが、眠らせる能力を持っておらず、危険な花びらほど脅威ではない。
とはいえ全体攻撃や頭封じも地味に厄介なので、こちらもできるだけ早めに倒したいところ。


破滅の花びら

物語も終盤、花びらの恐怖をそろそろ忘れている頃であろう第五階層にて『破滅の花びら』という色違いのモンスターが登場する

能力は相変わらずPT全員眠り。行動ルーチンもほとんど同じ催眠厨。
攻撃力や防御力も当然、第五階層のモンスター相応のものに強化されている。

花びら「さぁ、オネンネの時間ですよ」

自重してください花びらさん…

組んでくる他のモンスターもまた強力なものばかりで、特に某図鑑詐欺の超攻撃力アルマジロさんが一緒に現れたりしたらまさに最悪。

幸いこちらもスキルや武器が大分揃っている頃なので、出し惜しみせずに危険な花びら同様最優先で排除しよう。
やっぱり炎が効く。『先制ブロック』も欲しい。


世界樹の迷宮Ⅱ 諸王の聖杯

サイミンフクロウ

第一階層に『サイミンフクロウ』という似たような能力を持ったモンスターが現れる。
催眠自体は相変わらず厄介だが、こちらは催眠攻撃の頻度が花びらよりも少し控えめ。
とはいえ脅威度は基本的には危険な花びらと一緒。こっちの催眠手段が効かない以外は対処法もだいたい一緒。

だがⅡからの新要素、採掘や採取中に敵と遭遇し先制攻撃される「!!ああっと!!」において、サイミンフクロウが3匹同時に出現する事がある。まさに悪夢。

ちなみに第二階層では色違いの『サクランフクロウ』というモンスターが登場する。
こちらは催眠能力は無いものの、PT全員を混乱状態にして自滅を誘ってくる
こちらもなかなかのトラウマメーカー。3匹同時出現も据え置き。


危険な花びら(世界樹Ⅱ)

Ⅱの第四階層では、満を持して危険な花びらが帰ってくる

前作のパスワードを入力してギルド名を引き継いでいる場合、17Fにて専用イベントが発生。
仰々しいテキストと共に“エトリアの悪夢”という肩書きを引っ提げた危険な花びらとエンカウントする、という謎の厚待遇?を受けている。
このイベントに吹いた前作経験者は多いはず。

このイベントの際、逃げるかそのまま戦うか聞かれるのだが、逃げても結局不意打ちを食らった状態から戦闘が始まってしまう。
アトラス鬼畜…

さらに19Fからは採掘や採取中に発生する「!!ああっと!!」とのメッセージと共に不意打ちで危険な花びらが現れ始め(しかも3匹)、20Fでは普通にランダムエンカウントで出現する
同じ階に超攻撃力で滅茶苦茶怖いイモムシさんも一緒に現れるのがまた厄介。
花びらさんとイモムシのコンビネーションに散っていったプレーヤーは数知れず。
しかもこの作品に限り睡眠が効かない。
おかげでⅡの20Fはシリーズ屈指のトラウマスポットとして有名。第四階層の真のボスはハルピュイア(笑)でなく花びらさんだと言う人も。

20F以降には登場しないのがせめてもの救いか。

ちなみにⅡの危険な花びらにはレアドロップアイテムとして『危険なつぼみ』があり、即死攻撃で倒さないと入手できない。
とあるクエストでシトトたん(交易所の娘)が「一閃という剣技で──」と入手方法について言及しているが、『一閃』では即死以前にダメージで倒してしまいがち(こうなると斬属性で倒した事になる)なので、『首打ち』か『ジエンド』で狙おう。


超危険な花びら

四階層の隠しエリアには、F.O.Eである『超危険な花びら』というモンスターが登場する
ついにF.O.Eにまでなったのか…

能力もF.O.E相応に強化されており、全体催眠も健在でそのウザさはもはや語るまでも無い。
しかも同じ場所に複数匹が密集しているため、一度眠ってしまうととその間に他の超危険な花びらがガンガン乱入してくる
おまけに、倒してもエリアを変更するとすぐに復活する
できれば全力で逃げて戦わないようにしたい。
戦うにしても1ターンで行動させる前に倒せるぐらい鍛えてからにしよう。

ちなみにこの『超危険な花びら』、レアドロップアイテムが通常の『危険な花びら』と全く同じという手抜き仕様。*1
ⅡのF.O.E共通の仕様上、頑張って倒したところで経験値が得られないのでプレイヤー側にほぼ旨味がなく、特にスルーすべき敵である。


世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者

危険な花びら(世界樹Ⅲ)

序盤に登場しないのでやっと自重してくれたかと思いきや、物語終盤の第五層にちゃっかり登場。
本作では特定の時間帯のみ出現するモンスターがいるのだが、本種もその一体で昼間のみ出てくる。夜間だと代わりに雷使いのキツネが出てくる。

花びら「もう出てこないと思ったかい?」

もちろん全体眠りも健在。相変わらず鬼畜である。レアドロップもあり変わらず即死攻撃で倒せば入手。

何? 今回はLUCが高ければ何とかなる?
攻撃力低めで耐性高めだからウザいだけ?
正直 他の連中のが厄介?

花びら「うるせー花粉ぶつけんぞ」


世界樹の迷宮Ⅳ 伝承の巨神

危険な花びら(世界樹Ⅳ)

3Dになっても悪夢は終わらなかった…。

本作では第2迷宮「深霧ノ幽谷」で普通にランダムエンカウント。
花を咲かせていないつぼみの状態で出てくるもののその姿を見た瞬間、絶望した冒険者も多数。
レアドロップありで相変わらず即死が条件。

今回の眠り花粉は単体攻撃で安心…と思いきや、攻撃を加えると開花しちゃっかり全体に花粉をまき散らす。
後列から花粉→前列の牛さん大暴れとかだと3ターンくらいでhageる


邪悪な花びら/破滅の花びら(世界樹Ⅳ)

初代世界樹に存在していた派生種も復活しており、混乱を振りまいてくる『邪悪な花びら』、そして石化を振りまいてくる『破滅の花びら』が登場する。
特に破滅の花びらは、とあるイベントと相まって多くの犠牲者を生み出し冒険者達のトラウマとなっている
なお今作の破滅の花びらは色がに変わっており以降の作品でもこちらの色で出演する。

あれ、石像があるな触れてみ…→◆◆◆◆◆
やめてくださいメイガスさん花びらを殴らないで下さいしんでしまいます^o^

ちなみに、破滅の花びらは(設定ミスか意図的なものかは不明だが)隊列の一番後ろのキャラが石化すると花粉をばらまかなくなる。
ただし開花していると問答無用でばらまいて来るので注意が必要。

そして更に邪悪なのが攻撃が外れても何故か開花する点。
全体攻撃で一気に仕留めようとしたら攻撃が外れた上に開花し、相手ではなく自分達が一気に仕留められたという事も多々ある。

一方で特定の装備と料理を組み合わせると石化を完封できるため、破滅の花びらは事前準備さえしっかり整えておけばエンカウントの手軽さと経験値のわりに低い攻撃力から一転して自分が破滅する側に回るカモと化す
ダメージその物を防ぐ事はできないため安全性はやや劣るものの、ペンギンわるゆめさんもいないⅣでは貴重な道場要員である。
また危険な花びら同様即死でレアドロップとなっており回復アイテムのハマオIIを稼ぎついでに調達出来る。


新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女

危険な花びら(新・世界樹)

初代のリメイク作でも堂々出現。悪夢は終わらない。
行動こそ初代と何ら変わらず、仕様の変更*2もあるが運が無かったら結局は…という面をちらつかせるのはいつだって同じ。


邪悪な花びら/破滅の花びら(新・世界樹)

派生種も当然出現。花粉はどちらも催眠だが、『破滅の花びら』は頭封じも一緒に入れてくる始末。
邪悪な花びらはストーリーモード限定の場所にのみ出現。

破滅の花びらは世界樹Ⅳの道場要員とはまた違った形で狙われており、前作と同じく即死で手に入るレアドロップがなんと解剖用水溶液*3の材料となっているため、新要素であるグリモアの準備を整えておけばまたしても自分が破滅する側に回るカモと化す。


新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士

新・世界樹2では超危険な花びらが出てくるものの通常の花びらはなんとリストラ。派生種も出ない。

超危険な花びら(新・世界樹2)

世界樹Ⅳで唯一出られ無かった代わりに本作ではこいつのみが出現。第六階層に場所を移し満を持してお出迎え。
昏睡の花粉(グリモア化可能)で催眠に加えて全封じを振りまいてくるが、幸い使うタイミングは完全に決まっているので対処はしやすい。

本作ではその場を動かず地面に潜んでおり、隣のマスに入ると飛び出してくる。
よーく見てみると居る場所からつぼみがちょこんと出てくるのが見える。F.O.Eとの距離を表すメーターも反応するので
進んで行くと一見躱せない場所(壁などでどうしても隣接するとか)に陣取っている個体もいるが、そちらは別のF.O.E*4を連れ込んで対処出来る。

レアドロップは呪い状態にして倒せば入手出来る。TP回復アイテムのアムリタIIになるので狩られる。

なんと食材にもなり、かつてのレアドロップ名『危険なつぼみ』で『危険な花茶』*5なる料理を作れる。
しかもストーリーモード限定で作成時に経験者のトラウマを呼び起こさんとするイベントを見られる。必見。


世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て

サイミンコウモリ

世界樹Ⅴではモンスターが総入れ替えしたのを受けて花びらはお休み。
代わって第四階層に『サイミンコウモリ』という催眠役の新顔となるモンスターが現れる。
外見相応に速い以外は基本的には危険な花びらとほとんど一緒。他モンスターと組まれたらより脅威なのも一緒。


世界樹と不思議のダンジョン

邪悪な花びら/破滅の花びら(不思議のダンジョン2)

「不思議のダンジョンシリーズ」とコラボした作品であるこちらでも2作目に出演。
第5迷宮に姿を見せており、目にした瞬間背筋が寒くなった冒険者も多いことだろう。

直線上にお馴染みの花粉を飛ばしてきて、その中身は混乱、睡眠、破滅の花びら限定で毒。加えて部屋技の舞い散る花びらも使う。
斬と炎が効くので早急に仕留めてしまいたい。不思議のダンジョンシリーズだから思わぬ横槍が入る可能性を考えると尚更。


危険な花びら(不思議のダンジョン2)

意外にも派生種が先に出ているのもあってこいつが居るのか気になった冒険者もいるだろうが、シナリオクリア後の迷宮にばっちり出現。
ただやってくるのは直線上に睡眠花粉。拍子抜けだが、別の敵から横槍が入ってもおかしくない。努々油断しないように。


変幻/お化けフクロウ

一方でフクロウ系もこちらに2作共出演。
普段は属性攻撃を飛ばしてくる地味そうな敵だが、隣接すると使う催眠を出されると話は変わる。それも急転直下に。
その技は催眠は催眠でも『幻惑催眠』であり、数ターン勝手に行動してしまう効果となっている。そう、コイツはかのゲイズ先生枠のモンスターだったのだ
フクロウ故に飛行能力を持ちスイスイ近付いてくる*6ので、何が何でも排除すべし。


世界樹の迷宮X

危険な花びら(世界樹X)

3DSでの最後の世界樹となる本作でも当然出演。

第五迷宮の中盤から登場するが、舞い散る花びらを使わなくなり花粉も気持ち掛かりにくい気がするなどかなり大人しくなっている。
それでも他モンスターとの組み合わせによってはフォースを切る事も視野に入れるくらいの危険性は持つ。

破滅の花びら(世界樹X)

邪悪な花びらはリストラされてしまったが、破滅の花びらはストーリー最後の迷宮に中盤から出現。
お目にかかった瞬間逃走かフォースを切るかの決断が頭に浮かぶ事請け合い。
出てくる時期に入ったら酒場で「対策しろ!」という旨の忠告を聞けるのだが、そう言われるのも宜なるかな。

世界樹Ⅳ同様石化花粉を振りまいてくるが、仕様が変更されている*7のでⅣの様にならない…
と思いきや組んでくる他モンスターが石化を苦にしない三色属性使いばかり。即仕留めるかあるいは仲間を足止めしてきちんと対処しよう。


数々の冒険者を屠ってきたこの危険な花びらに関して、制作スタッフは「危険な花びらが危険で何が悪い」とのたまったそうな。

追記修正は花粉で眠らされてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年01月02日 06:47

*1 一応、通常ドロップアイテムには若干の違いがあり、超危険な花びらしか落とさないアイテムもある。

*2 世界樹Ⅲから何らかの状態異常に一度かかると以降それの付与率が落ちる、世界樹Ⅳから敵も前列後列と隊列を組んでくる。

*3 使用したターンかつ使った後限定で倒した敵が落とすドロップアイテムを確実に全て入手できる。

*4 居る場所のマップの位置を判らなくし、他F.O.Eの視界を狭めるギミックを持つ。

*5 敵に付着した状態異常と縛りが最低でも3ターンは掛かったままになる

*6 ブラストスキル【モンスター感知】を発動させていると、一直線にこちらへ向かってきている赤マークが見える。恐ろしい。

*7 世界樹Ⅴから『数ターン行動不能&回避不可になり、物理属性が固定のプラス耐性に変わる』に変更。