登録日:2014/01/04 Sun 23:21:00
更新日:2024/04/28 Sun 13:22:08
所要時間:約 7 分で読めます
原作・永井豪
脚本・田畑由秋
作画・余湖祐輝
「真マジンガーZEROvs暗黒大将軍」とは、チャンピオンREDにて連載された漫画作品。
既刊7巻。
同誌で連載していた
真マジンガーZEROの続編。
概要
真マジンガー 衝撃! Z編のサポート連載として始まった
真マジンガーZEROの直接の続編。
前作を読んだことがあればわかると思うが、サポート連載とは名ばかりの完全新作である。
作者の「
マジンガーZこそが最強」という思想はより顕著になっており、よりパワーアップしたZが描かれている。
一応「偉大な勇者の物語」と銘打たれているため、主人公はあくまで
剣鉄也とグレートマジンガーである。
一見すると、毎回マジンガーZEROに翻弄されているイメージのあるグレートだが、物語を読み進めていくうちに、物語の中での存在意義が明らかになっていく。
マジンガーにしか許されない掟破りの最終決戦は様々な意味で読者の度肝を抜いた。
ストーリー
Drヘルとの死闘から数か月。世界は多次元融合により平穏を取り戻した。。
ミネルバXは幾億ものループを終え、甲児達と新しい世界を謳歌していたが、無数の世界の融合は恩恵だけではなく新たな脅威をも呼び寄せていた…
新たな敵
ミケーネ帝国を前になすすべなく敗北するスーパーロボット達。絶体絶命の危機に新たな魔神、グレートマジンガーが現れる。
前作以上に容赦なくハードな物語が展開され、再び絶望に堕ちた世界が描かれる
登場人物
前作の主人公。
銀河最強のゴードンヘルを倒し、サイボーグ化した体も治療により生身になった。
大学で教鞭を揮いながら平和な世界を満喫していたが、
ミケーネ帝国の襲来により再びマジンガーZを駆る
本作では生身に戻った影響か、マジンガーZの力を引き出すことができずに苦戦する。
ミネルバXすら知らない数多くの世界線で戦いを繰り広げていたことが判明、さらにその記憶を断片的に引き継いでいる。
終焉の魔神に取り込まれ、さやかとミネルバを鉄也に託す。
無限に等しい数の滅亡の記憶全てを共有しても、全く絶望せず前に進む超合金Zのメンタル。
今作の主人公。みんな大好き
戦闘のプロ。
性格はカイザー版に近く、自信家で攻撃的。兜剣造の切り札として戦闘訓練を積んでいた。
スパロボユーザーから付けられたイメージを前面に押し出しており、「俺は
戦闘のプロだぜ」「俺は少々荒っぽいぜ」など、おなじみの台詞を次々放ってくれる。
プロフェッショナルを名乗るだけあり、基本的に仕事優先。
マジンガーZの危機に不完全な状態ながら駆けつけ戦闘獣軍団を蹴散らしたが、調子に乗って煽りすぎたのが不味かった…
戦闘のプロだけありグレートの性能を完全に引き出しており、暗黒大将軍相手にも二刀流を駆使して優勢に戦っている。
かつて甲児と共に数多くの平行世界で並び立ち、共に悪と戦ってきた、勇者を超えるプロ勇者。
が、毎回毎回甲児に嫉妬してウダウダグチグチ絡んでくるらしい。そこらへんはマジンガーファンやスパロボユーザーにとっては周知だが。
そして新章にて、甲児以上の衝撃の事実が明かされる。
余談だが作中でも一部の腐った女性に人気。さらに月のお小遣い2000円の設定も健在。
NASAで勉強した甲児と異なり、どうしても昭和のアナログキャラな印象が強いが、本作ではMMD動画制作というナウいスキルを獲得した。
ミネルバX
兜十蔵博士により作られた女性型スーパーロボット。
ZEROシリーズのヒロインの一人。
光子加速器によるタイムリープを行い、世界を何万回何億回と繰り返していた前作のキーパーソンであった。
Drヘルとの戦いを終えたZを展示する博物館の名誉館長に就任している。
今作では彼女すら知らない更なるループが明らかになる。
前作初期と比べると大分顔が丸くなった。
弓さやか
前作のヒロインで甲児の彼女。
プロローグで甲児と創聖合体したことが仄めかされている。しかも人のいない海辺の岩場で。爆発しろ。
ボス
甲児の悪友。
ボロボロの体を押して出撃しようとする甲児を(物理的に)制止する。
何があっても死なないギャグキャラを自負するが…
兜シロー
甲児の弟。
戦闘獣に仲間が殺されていく中、シェルターの中で自分の無力を嘆く。
直後シェルターが崩壊し…
新章ではジュンと一緒に
シャワーを浴びていた。ちょっとそこ代われ。
兜剣造
甲児の父であり兜十蔵博士の息子。
前作でもループの中に何度か登場したが、本格的な登場は本作から。
この世界線の剣造博士はすでに死亡しており、多元融合によりやってきた別世界の本人。
ミケーネ帝国の襲来を予見し、秘密裏にグレートマジンガーを建造した。
やたらテンションが高く、鉄也と一緒にノリノリで叫び、一巻では預言者のコスプレを披露した。
後悔する際は今川節を華麗に操る父親キャラの鑑。
「父よ!あなたはなんという恐ろしいものを創ってしまったのだ!!」とか言ってるが、グレートブースターを見た後ではこの人も大概である。
そして新章でさらにとんでもないことをしている。やっぱ兜家の血筋だよあんたも。
炎ジュン
鉄也のオペレーターを務める褐色娘。服装は旧作と同じなのだがボディラインがエロい。
兜十蔵
甲児の祖父であり剣造博士の父親。
光子加速器ミネルバXと終焉の魔神マジンガーZを創造し、あらゆる世界線を戦禍に巻き込んだ全ての元凶。
本作では未登場。
暗黒大将軍
おなじみ「
ミケーネ帝国」を束ねる将であり、彼らの頂点に立つ最強の戦闘獣。
何者かの復活を目論み、その儀式のための生贄としてマジンガーZを狙う。
人間を手でつかんで食べるなど残酷性が強調されているが、同時に自分と互角以上に戦うグレートマジンガーの強さを讃える武人キャラ。
戦の愉悦に我を忘れ、グレートマジンガーとの激闘を繰り広げた。
その最中暴走するマジンガーZにとどめを刺そうと詰め寄るが、剣を砕かれた挙句片手でブン投げられ敗北。
「真マジンガーZEROvs暗黒大将軍」とは一体…(瞬殺されたとはいえ一応戦ったので嘘は言っていない。)
実はZからは相手にもされておらず、いつでも倒せる雑魚程度にしか認識されてなかった。
ブレストファイヤーの余波でミケーネが壊滅する中、何とか耐え抜きZEROに一矢報いた。
Zとグレートの戦いの余波でミケーネ要塞が吹き飛んだため、復活させようとしていた何者かの正体は分からず仕舞い。
ただし作中の台詞から、闇の帝王で間違いないと思われる。
闇の帝王
ミケーネ帝国の支配者。暗黒大将軍が存在を言及していたが、新章にて遂に登場。
マジンガーZEROを知っており、その力を手に入れようとしているらしい。
その正体は・・・
締め切りに追われる漫画家
ゴーゴン大公
最初に作中に登場したミケーネ人。
暗黒代将軍の命を受けて作戦の指揮を執る。
残虐な作戦で光子力研究所の面々を絶望に叩き落とす。
負傷した暗黒代将軍に駆け寄るも、光子力ビームとサンダーブレークの巻き添えで蒸発した。
登場メカ
ご存じ鉄の城。
Drヘルとの死闘を終えて博物館で眠りについていたが、
ミケーネ帝国の襲来により再び出撃する。
物語当初は生身の甲児を労わってか魔神パワーを自らの意志で封印しており、戦闘獣軍団に大苦戦を強いられ中破に追い込まれる。
光子力研究所防衛戦にて仲間を守るため、ボロボロになりながら最後まで戦うもついに機能停止に陥ってしまった。
すんでのところでグレートマジンガーに救われるが、グレートの圧倒的な戦闘力を前に抑えていた破壊衝動が解放され…
新章では甲児の手により封印されている。
詳細は別項目参照。
マジンガーZが暴走、究極の進化を遂げた最強の魔神。
Z自身は魔神化を否定し甲児と共に戦うことを選んでいるのだが、奥底に眠る本能(もしくは別人格)が暴走を促している様子。
因果律兵器のちょっとした応用(というか本来の使い方)でより一層チートになっており、敵に回せばまさに悪夢である。
魔神パワーを用いて暗黒大将軍を一撃で粉砕、ミケーネの本拠地を焼き尽くしグレートをも圧倒した。
甲児曰く、「倒すべき真の敵」
ミケーネと共にこの世界に降り立った兜剣造博士によって創られた、対戦闘獣用の切り札。
パイロットは
剣鉄也。
デフォルトで「高次予測」「因果律兵器」「魔神化」を除く四つのマジンパワーを有しており、基本戦闘力と安定性はマジンガーZを遙かに上回る。
Z以上に物理法則を無視した変形により、全身が鋭利な刃物と化す。
放熱板を巨大化させた
ブーメランや、それを利用した高出力ブレストバーン等々応用性も抜群。
近接戦闘における主兵装である内蔵武器マジンガーブレードもより曲線的なラインになっているなど細かいアレンジが随所に効いている。
鉄也の技量も手伝って、スーパーロボットとしての完成度はZとは比較にならないほど高く、最も洗練され制御された力を持つ傑作機。
しかしその強すぎる面が裏目に出てしまい、マジンガーZの魔神化を招いてしまう。
その後暴走するZと決戦を繰り広げ、最初は互角に戦うも徐々に魔神パワーを開放するZに押されていく。しかしグレートにはZEROも(読者すらも)予想だにしなかった最後の切り札があり…
新章ではマジンパワーは非搭載の模様。ただし再生能力が搭載されているのか、
暗黒大将軍との死闘において切り落とされた右脚が時間を置いて復活している。
しかし相変わらず性能はすさまじく、パイロットは致命的な負担を強いられる。
「マジンガーZの魂から生まれた、マジンガーZを超えるためのマジンガー」という立ち位置から、本作では常にZEROの前に立ちはだかる存在となっている。
ZEROも読者もビックリな、グレートマジンガーの超強化形態。
グレートブースターとドッキングし、2連装光子力エンジンをフル回転。4つの魔神パワーを極限までブーストすることで「偉大な勇者を超え、偉大な皇と成る」。
脚本家すら当初は予定していなかった完全なイレギュラーであり、その為ZEROの高次予測と因果律兵器を使用不能に追い込んだ。
基本的に武装はマジンカイザーとグレートマジンガーを合わせたような感じで、その威力は地球をも揺るがすほど。
魔神パワーありきの機体であるため、今後登場する可能性は低い。
アルテミスA
さやかの愛機。
戦闘獣と戦い奮戦するも敗北。
すんでのところでマジンガーZが現れたため機体の全壊は免れた。
ボスの愛機。
グレートマジンガー出撃までの時間を稼ぐため、フル装備で戦闘獣軍団に立ち向かった。
原作ではダンテを撃破するものの、今作では敵わず真っ二つにされ完全に破壊される。
追記修正はマジンガーZEROを倒してからお願いします。
- 自分はあの最終決戦大好きだけど賛否両論になるのは仕方ない気もする -- 名無しさん (2016-04-07 01:06:54)
- 話のスケールは石川賢的だけどZERO自身はとても永井豪作品らしい最期を遂げてるんだよね。ゲッターZEROとかだったら「君いい体してるね、一緒に時天空ぶっ殺さない?」とかなって最終的には創造主の大いなる意思すらも -- 名無しさん (2016-04-07 02:15:44)
- 神話の戦いが終わって新しい世界が生まれるっていうデビルマン的側面もあるED -- 名無しさん (2016-04-14 05:47:30)
- あ、そうか。「マジンガーよりエヴァのが強いのか」とか「スコープドッグの攻撃がマジンガーに効くのか」とかじゃなく、因果兵器の効かない未知の攻撃で袋叩きにされたから効いたのか -- 名無しさん (2016-04-25 17:19:25)
- 厳密にいうと、○○が強いとか、攻撃が効くとか、そんな矮小な話でもなくて、物語としてそれらすべてが等価であるからこそ、あのロボット軍団はZEROを倒しえた。もし、ガンバスターでもイデオンでも、マジンガーZEROの物語の登場機体なら勝つことは無理だけど、マジンガーZから生まれた別の物語だからこそ戦える。 -- 名無しさん (2016-05-01 17:42:31)
- 一気読みすると話の完成度の凄まじさと反則的な面白さに終始圧倒される、考えてみると全マジンガー作品の行き着く果てがこの「真マジンガーZERO」になるわけなんだよな。 -- 名無しさん (2016-05-04 17:42:49)
- うわああああああああ!スパロボ参戦うわああああああ! -- 名無しさん (2016-06-04 18:57:04)
- しかも甲児が普通にZEROに乗ってる! ZERO味方かよ! 版権ラスボスかと思ってたのに! -- 名無しさん (2016-06-04 20:49:24)
- 衝撃!!もいるということは暗黒大将軍に敗北した後にZEROに乗るのだろうか? -- 名無しさん (2016-06-04 21:10:11)
- 新作スパロボの世界ってZEROの世界でブラックノワールやエンブリヲが時天空を倒すための兵士作りに作成した世界とかだろうか? -- 名無しさん (2016-06-04 21:22:54)
- 絶望に包まれた世界…うん確かに。グレートカイザーはもちろん出るよな。 -- 名無しさん (2016-06-04 21:24:43)
- 機体のみ参戦とのことだが…、まあ、手加減してくれるでしょう。敵も味方も全力出したら世界が滅ぶどころじゃすまない。 -- 名無しさん (2016-06-04 22:21:34)
- 甲児は光のモザイクの光子力エンジンをどうやって作ったんだろう。読み返しても唐突に作り始めたように思える。 -- 名無しさん (2016-06-06 23:34:04)
- 機体のみってどこまでなのかな?いっそ話はやらなくてもいいからUXのラインバレルみたく声アニメ、設定マンガにしてミネルバとかアルテミスAもだしてほしい。 -- 名無しさん (2016-08-06 00:31:20)
- スパロボVの鉄也さんは出自はアニメ版で、人格は漫画版っぽいね -- 名無しさん (2016-11-01 00:16:53)
- グレートマジンカイザーは設定的にスパロボVで登場できなさそうだから、代わりとしてマジンエンペラーGを出すのかな?それはそれで見てみたい -- 名無しさん (2016-11-13 09:56:33)
- マジンガーZEROの物語に登場していればイデオンもガンバスターもグレンラガンも敵ではないが未知であればアシモでも攻撃が通る極端仕様、それが弱点でありZEROの良さ -- 名無しさん (2017-04-18 22:36:49)
- スーパーロボット総攻撃シーンの効果音で笑う、特に勇者王とオーガス露骨すぎるだろ -- 名無しさん (2017-04-24 18:53:12)
- スパロボのZEROが普通に漫画版最終回後で驚いた -- 名無しさん (2017-06-22 15:17:25)
- 思えば、最初の「偉大な勇者の物語」ってのは、グレートマジンガーだけでなく、『勇者ライディーン』のことも指していたのだろうか。ライディーンはマジンガーZの成功を受けて、他社がマジンガーを超えることを目指し、差別化を図って作った作品。そしてこの作品を手掛けた富野監督と長浜監督がその後もロボットアニメを次々に産み出していくのは周知の通り -- 名無しさん (2018-02-24 12:06:59)
- 最終回のイントロクイズほんとすき -- 名無しさん (2018-03-06 17:06:04)
- 終わってみるとZEROとグレートの壮大な喧嘩だったんじゃないかと思う。しかしグレートには良くも悪くも熱心なのに、付き合いの長い相方ロボットのアフロダイ系やボロットにはなんであんな無関心なのか -- 名無しさん (2018-03-10 20:16:39)
- ↑グレートは「Zを引き立て役にしたことがある」とか「Zを差し置いてマジンガーシリーズで視聴率が一番高い」あたりの理由じゃないかなあ…… -- 名無しさん (2018-03-10 21:00:05)
- クルール&ココもそうだが秋田書店はチックル押しなのか? -- 名無しさん (2018-07-17 14:27:14)
- 打ち切りEnD -- 名無しさん (2021-01-28 11:18:08)
- スパロボVでエヴァ初号機と同じくZEROが世界線融合のトリガーにされたのもシンエヴァ観た後だと納得が出来てしまう作品。マジンガーZと並べられるロボット作品はゲッターかガンダム、エヴァを並べて他に無いから、シンエヴァの世界観自体もZEROと限りなく近いと思えてしまう。後ついでに言うと初号機もZEROも「主人公の肉親が創造に関与している」「主人公をトリガーにして覚醒」「世界の破滅の元凶」と数えるとキリがなかったりするのも皮肉 -- 名無しさん (2021-05-23 07:38:33)
- コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2023-06-17 22:07:19)
- 反対意見がなかったのでログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-06-23 14:31:33
- まだ電子化されてないのねこの作品 -- (名無しさん) 2024-04-28 14:26:33
- ラストからも当然だったが、メタネタとかセリフが多かったな。「まるで新しい物語でも始めるために、今まで培った大事な物や思いを強制的に切り捨てていくんじゃないか、そんな空寒さを今俺は感じる」と -- (名無しさん) 2024-11-01 18:22:20
最終更新:2024年04月28日 13:22