幻影カーニバル(P4Uアンソロジー)

登録日:2014/01/26(日) 18:14:49
更新日:2022/01/22 Sat 19:23:47
所要時間:約 4 分で読めます




「幻影カーニバル」とはDNAメディアコミックス刊行の『ペルソナ4 ジ・アルティメットイン マヨナカアリーナ コミックアンソロジーvol.2』に収録されている一篇。作者は森田夏菜。


【ストーリー】

仲間を探して校内を探索する花村陽介。その時、後ろから声が。その声は鳴上悠だった。ようやく仲間と会えたことに安心する陽介だったがー。



「どこだ菜々子おォ!?」



「どうしたんだよ相棒 その格好!?」




鳴上の格好は堂島菜々子の普段着(足が見えている)の上に「菜々子♡LOVE」と書かれたハッピを着ていた上に、「菜々子♡命」と書かれた鉢巻を巻いているというとんでもない格好だった。だが当の本人は至って普通の表情をしているので鳴上の頭を心配する陽介だが、鳴上はそれを「菜々子を侮辱した」とみなし襲い掛かってきた。やむなく応戦し、勝利した陽介。2人は感覚を惑わされていたことに気づき、陽介は「そんな格好どこから調達した」と聞くが、鳴上の方も同じ事を聞いてきた。


「ナース服がお前の"普通"なのか?」

鳴上から今の自分がピンクのナース服を着ていると言われた陽介はここで幻覚も見せられていたことに気付く。鳴上は自分がナース本を買ってこれなかったので血迷って自ら着たと思ったと言い、即座に否定する陽介。逆に鳴上は今の姿の事を言われても「菜々子の服ならいい」と気にしなかった。


その後、勝者しか先に進めないと言われた陽介はナース服のまま先を進むことを強いられるハメに。そこに天城雪子の姿が。彼女の格好は「黒雪姫」をイメージしたシックのドレス姿であり安心した陽介だったが、直後彼女から暴言を浴びせられ激しくヘコむ。それでも戦おうとする陽介だったがミジンコの爪の先ほども興味ないしどうでもいいと言われ泣きながらも勝利した。


先を急ぐ陽介は精神的ダメージより肉体的ダメージの方がまだマシだと思い、里中千枝はどんな格好なのか想像していた。チャイナ服や"肉食獣"にちなんで猫耳というのもいいかなと思った矢先、千枝の声が。振り向くと彼女は本物のドラゴンとなっていた。「食べさせろぉ!」と襲い掛かる千枝に対しシャレにならないだろと応戦。何とか勝利する。


リボンナポリンを飲み、一息つく陽介。そこに巽完二の声が。近づく陽介だったが……


「み~つけた♡」


「ガチムチ皇帝!!」


完二の姿はあのシャドウ完二と同じ物になっていた。だが一度戦ったことがあると陽介は自分を落ち着かせようとするが、さらに衝撃の光景が。


「ってお前フンドシは!? フンドシどした!?」


「すべてを解♡放」


「やめろ! 全年齢対象の本なのに発禁処分になるだろが!」


何とフンドシもしておらず大事な所は薔薇で隠してあるだけといういろいろとアウトな姿となっていたのだ。直後襲い掛かってくる完二。陽介はガルダインを放とうとするが、あることに気付く。


ガルダイン→巻き起こる風→吹き飛ぶ薔薇→大♡解♡放♡


陽介は即座に技を封じ、肉弾戦で応戦。心身ともにやつれながらも一度も触れさせることなく完勝した。そこにエリザベスの姿が。彼女は陽介を見て「この荒ぶる戦場においてキュートでピンクなミニスカナース…『勇者』でございます。いえ、ここは『男の娘』…というべきでしょうか。」と感想を述べた直後、彼をカメラで撮影。たちにも見せようと言いながら去って行った。


「何ソレ ヤメテ 写真消してー!!」



そんなこんなでどうにか放送室に辿り着いた陽介。そこにはロボットの姿となり動揺しているラビリスの姿が。彼女は機械の姿が本当で人の姿は幻だなんておかしいと嘆くが、陽介はそんなの何の問題もない、むしろ今日一緒にいた人の中で君が一番まともだと言い切った。


「妹の服着たりまっ黒クロスケだったりドラゴンだったり超兄貴だったり人の恥ずかしい写真撮ったりするより全っ然まとも! ちっともおかしくない!!」


「うわー そんな人おるんや…」


陽介の話を聞いたラビリスはあんたがウチでもいい気がしてきたとシャドウを受け入れた。こうして、陽介の犠牲…ではなく活躍によって事件は一件落着したのであった。



【余談】
この話で雪子が言った「ミジンコの爪」だがミジンコにも「尾爪」と呼ぶ腹部に爪のような物が存在する。これは種を特定するのに大事な箇所である。


また彼女が言った「どうでもいい」は間違いなくキタローネタだろう。


この他、原作以上に暴走しているシャドウ完二だが、作者もまさか続編の『P4U2』でシャドウモードとしてシャドウ完二が使えるようになるとは思わなかっただろう。ちなみに、ゲーム中ではフンドシをしている(当たり前である)。





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最終更新:2022年01月22日 19:23