相沢聖人(龍が如く)

登録日:2014/02/19(日) ??:??:??
更新日:2024/04/22 Mon 05:15:28
所要時間:約 8 分で読めます






「堂島会長は友達じゃねえのかよ!?」









相沢聖人とは、『龍が如くシリーズ』の登場人物。
声優は安元洋貴氏が担当。

『龍が如く5 夢、叶えし者』に登場。
『維新』にも新撰組10番隊隊長 原田左之助として登場する。

【人物】
年齢は不明で、筋肉質で大柄な体が特徴。
芸能人でいえば照英に似てる

背中には黒鯉をモチーフに描かれた刺青が彫られている。
ちなみに背中に鯉が彫られているのは、錦山に続き相沢が二人目である。




【活躍】
『龍が如く5 夢、叶えし者』に初登場。
桐生が会社でタクシーを掃除しているシーンで兄貴分の森永とともに初登場。

堂島大吾が失踪した理由を尋ねるために桐生の元に訪れた。
しかし、一向に口を割ろうとしない桐生と拳を交えた。


戦いの結果は・・・お察しください
その後は森永と二人で大吾の行方をさぐり堂島大吾の失踪をめぐる一大事件に巻き込まれていく。


そんな中、ついに桐生の協力も得て相沢たちは事件の真相に迫っていくが…。


事件の真相が判明するなかなんと兄貴分の森永が敵の一味だと判明。

事件の真相を知りすぎた相沢は森永によって殺されてしまう。

その後桐生は、自分の隠遁生活を支えてくれていた大吾を友人として助けるため、そして相沢や同じく今回の事件の被害者の真島吾郎の仇をとるために、再び神室町へ向かうのだったが…










最終章、賽の川原へ森永の行方を調べにきた冴島大河は同じく森永の行方を調べるために来た人物を花屋から紹介される。
その人物とは死んだはずの相沢だった



実は森永は相沢を殺す事ができず相沢に東京へ逃げるように促す置き手紙を残し相沢の目の前から去っていった。
そして相沢は森永が東京へ向かったことを知り東京へ向かったのだった。
賽の川原へ訪れた相沢だが、高額な情報量を払うことができず賽の川原の闘技場に参加して森永の行方を知ろうとした。

当初は対戦相手に対して手も足も出ず、一方的に殴られ続ける惨憺たる試合展開だったものの、
森永への思いが強かったためか、突如奮起して逆転KO勝利を納める。
が、その思いの強さが暴走したのか、相手選手を殺しかけてしまう。
勝負には勝ったものの相手選手を殺してしかける凶暴さを見かねた花屋が情報を教えはしなかった。


その後、闘技場に訪れた冴島に
「森永の兄貴を病院に運んで、治療後も一晩付き添ったが、目を離した隙に『東京に逃げろ』とだけ書かれた置手紙を残して兄貴は消えた」
「その後森永が青山を殺したと聞き、自分が捨てられたことだけは悟った。もう何が何だか訳が分からない」
と、混乱する現在の気持ちを冴島に語ると、森永への手がかりを失ってただ意気消沈してしまった。

その時、冴島に
「今の気持ちを森永にぶつけてみろ。全力で自分にぶつかって勝利し、それを情報料代わりとして花屋から情報を聞き出せ。
兄弟が道を間違えたなら、引き戻してやるのが兄弟分の務め」
と叱咤され、冴島と拳を交える。
そして冴島には負けたが、彼が肩で息をする程の健闘を見せる。そして、その戦いを見ていた花屋は相沢の気持ちを知り森永の行方を相沢に教える。


しかし花屋が伝えた森永の居場所は警視庁の霊安室であり森永は死亡していた事が判明。

その後、森永殺しの犯人として、近江連合の幹部・逢坂興業の勝矢が容疑者として浮上している
と聞きはしたものの、負傷を理由に勝矢の下へ殴り込んで事情を問いただす役目は冴島に譲り、
相沢は相沢で森永の敵討ちをするべく東京中を駆け回るのだった。
だがその後最終章の終盤まで彼がどうなったかは描写されなかった。





追記修正お願いします

















以下ネタバレにつきご注意下さい。









終盤になって、近江連合七代目が率いる黒羽組が一連の極道幹部暗殺事件の主犯であること。
東城会が様々な組織と盃を交わした状態で、桐生や冴島ら東城会の有名な関係者や近江連合の有力者をまとめて消すことで、一気に全国の極道組織を牛耳ろうと画策したこと。
桐生らはこれらの計画の全容を把握しつつあり、強硬策に打って出た黒羽組を食い止めるべく神室町で決戦に打って出た。
その時、実は肝心な黒幕がもう一人居ることや、その人物によって東城会本部が窮地に立たされているとの一報が桐生の下に届き、桐生は早速本部へ駆け付けた。

積雪で白銀に染まりつつあった東城会本部は、緊急会議の為に集った直系組長ら幹部一同が何者かに尽く倒され、死屍累々の様相を呈していた。
多少は喧嘩慣れしているだろう彼らが皆倒されているが、犯人の姿は全く見えず。桐生が犯人を探して本部の最高幹部用の会議室に足を踏み入れると、
そこに居たのは………

「待ってましたよ、四代目」



相沢だった


2の新藤を思い出したプレイヤーがいるとかいないとか...。




相沢の正体は近江連合七代目会長・黒澤の息子であり森永と同様に黒澤一派の一人、そして今作のラスボスである。
福岡や賽の川原の行動はすべて演技であり、森永を殺した犯人でもある。


プレイヤーからは「唐突過ぎる」等と言う意見もあったが、そもそも、
  • 血糊等を使って桐生を騙し、重体になったフリをする森永を病院まで運び、一晩看病したと主張
  • 森永は「あいつは知り過ぎたから殺した」と桐生に言うが、相沢は冴島に対して「自分は何も知らない。分からない」の一点張り
等といった具合に、彼の行動を列挙すると、怪しさ以外何も残らないレベルで怪しい伏線だらけである。


何故賽の河原に行って森永を探すフリをしたかと言えば、先回りして冴島の行動を誘導する為。
冴島が情報収集する場所は賽の河原くらいだと黒澤が把握しており、彼の行動は手に取るように分かっていた。
本気を出せば瞬殺出来る相手にわざと殴られ続け、冴島が来たタイミングを見計らって即処理。
その後は「激昂すると何をしでかすか分からない」という印象を冴島に植え付けた上で、
とにかく勝矢という人間が悪者らしいから相沢を制して冴島が勝矢の下へ行かねばならないと思うように仕向ける
という役回りである。


黒幕の黒澤の狙いは相沢に東城会と近江連合の全てを継がせることこそが今回の事件の真の目的であったが、黒澤の野望には興味がなかった。
そんな彼の目的は、本来実力が全ての極道世界において、自分の力がどこまで通用するかを試すこと。
そして、その指標である、最強の極道と名高い桐生を越えて、極道の頂点に立つこと。
彼なりに力を磨き続けたが、それが認められることはおろか、試す機会すら与えられなかった現状に不満を抱き続けていたらしい。

冴島が彼の真意を全く見抜けなかったのは、森永を兄貴分として慕う気持ち自体は本物だったから。
元々無茶にも程がある身内人事等、(大吾も徐々に成長し続けているが)コネが優先されて
実力主義とは程遠い有様を目の当たりにして嫌気が差していた彼は、
同じくそうした体制を危惧した森永や青山を黒澤の指示の下抱き込んで計画を進めていた。

しかし、大吾が暗殺の危機を察知して行方をくらまし、止むを得ず計画を変更して桐生を
先に東京に引っ張り出す為に接触して以降、森永は相沢を気遣い
「お前では絶対に桐生には勝てない。今のうちにお前は手を引いて元鞘に収まれ」
と進言し始めた。
これは絶対強者に挑戦したいと考える相沢にとっては侮辱であり、黒澤にとっても計画の足枷に成り下がってしまったので、森永は始末された次第。結局死んでなかったのは置いておこう。


これまでの桐生や今作の彼の養女・遥は、他人の"夢"や責任を背負って、本来の願望に目を背ける、悪く言えば主体性に欠けるきらいが特に強い感があった。
この相沢も、他人の"夢"に振り回されながらも何とか自分の"夢"を試してみたいと思い彼なりの努力をする、
ある意味今までの桐生の写し鏡のような存在であり"夢"がテーマの本作のラスボスには相応しいのではないか。と述べるファンも結構居る。
また、相沢の父である黒澤は「『力』は持っていてもそれだけでは頂点に辿り着けない」という相沢と似た苦渋を味わいつつも、
「あくまで極道社会=『力』が全ての実力主義という考えに囚われ現状に不満を持っていた」相沢とは対照的に、
「極道社会が『力』だけではどうにもならないことを思い知り、実力主義とは程遠い汚泥を啜るような汚いやり方で上を目指すしかなかった」人間であり、
その経験から桐生ら『力』とカリスマを兼ね備えた男たちへの嫉妬交じりに
「なまじカリスマのある奴が極道社会で上に立つと、勘違いした金も稼げない馬鹿が引き寄せられて、極道社会が腐っていく」
という危惧を語っていたが、皮肉なことに黒澤の息子である相沢はその「(実力さえあれば極道の頂点に立てると)勘違いした金も稼げない馬鹿」の典型例と化していた。
相沢自身、桐生一馬を含むカリスマが生んだ"夢"に踊らされた哀れな木端の一人で、桐生自身が引き寄せた"夢"の負の側面の一つとも言える。
彼が背中に背負っている鯉が真っ黒に塗られているのは、所詮己の実力だけでは桐生のような「龍」になることはできない極道社会への反抗心を表しているのかもしれない。
ネタにされがちな「何でここに居るのか自分にもよく分かんないんすよ」発言だが、相沢本人としては皮肉としてそう言いたくもなるとも考えられる。

そんな相沢に思うところがあったのか、桐生は相沢の上記の考えを肯定し、正面から受け止めた上で、
「人間の成長に必要な越えたくてもなかなか越えられない壁」
として闘ってやることを負傷した腹部を血に染めながらも決意し、最後の対決の時を迎える*1

強大なカリスマ性と人望を持つ桐生という壁を越えて頂点に立つべく相沢は本気を出して闘いを挑み、桐生に引けを取らない怪力*2や桐生の打撃をカットし打撃の応酬をする技術を披露し、
口先だけではない実力を発揮する。
ちなみにその衝立は『0』『極』において、桐生でも壊し屋スタイルでないと持てない重量である事が判明するため力だけならば桐生をも上回っているのかもしれない。
しかし、それでも尚桐生はその一歩先を行き、二階の会議室から前庭の正門まで移動しつつ長い死闘を繰り広げた。

その末に両者が繰り出した渾身のカウンターが一瞬間に合わず相沢は敗北するが、桐生は戦闘前の
「二度と挑もうとすら思えない力の差を思い知らせてやる」
という宣言を実質撤回し、
「何年掛かっても構わない。待っててやるからまた向かって来い」という言葉を残す。
その桐生の発言を受け、笑みを浮かべながら気を失った。
自分の全力を受け入れて、挑戦者としての自分を認めてくれる存在と、また高い壁に実力で挑める機会が得られたことが嬉しかったのかもしれない。 

その後については不明だが、仮にここで桐生に勝ったとしてもこの時点で黒幕一派の策は完全に失敗しており、たった一人孤立無援のまま逮捕されるしか無かったと思われる。


【戦闘】
戦闘では巨体を活かした力技で正面からぶつかる戦法を用いる。
格闘スタイルは素早い連打やガード不可のテイクダウン、弾き返し等の弱カウンターを使用してくる。

シリーズ最高のアホみたいな体力と回復技を使用する技を持ち、ダメージ値に応じて性能も上がるアーマーも装備。
資料集上での公式設定では、歴代シリーズのラスボス中、桐生が相当苦戦した峯をも超え、最も喧嘩が強いという設定なだけあって、色々と備わっている。
桐生も腹に空いた銃創が癒えていなかったとはいえ、相沢もまた、自身の実力を証明する為に東城会に所属する100人程の直系組長達を単身で蹴散らして多少なりとも消耗した直後の喧嘩であった。大吾不在の留守宅とは言え、単身でのカチコミとしてはまず冴島と同等の胆力と実力がある。
歴代ラスボス達は万全な体調で桐生に挑んで敗れていったことを考慮すると、「歳を重ねるごとに強くなる」とされる桐生相手に善戦出来たのは、歴代最強のラスボスとしての面目躍如というところか。



初動は分かり易く隙が多い攻撃も多く、本作では虎落し・極というスキルで格段に入力時間が長くなった強力なカウンター・虎落しが楽に入る。
モーションに比して発生は早いため隙だらけという程ではないが、この虎落し・極みのお陰で、連打して来る敵に対してはこちらもボタンを連打していれば、虎落しが楽に発動してあっさり制止出来てしまう。
そのため、カウンターを封印すれば強敵にもなるが、カウンターを使うとサンドバッグに変化し、あまりにも弱い。

相沢のモーションは風俗王やG・B・ホームズに受け継がれた。

また、相沢との戦いではQTEのイベントが10個近くある。
これはこれまでラスボスの4倍近くの多さである
演出面に関しては歴代最高のボス戦という評価も多い。

賛否両論あった責任を取らされたのか直近作の『維新』で原田左之助として登場した際は微妙な扱いとなった。理不尽な話である。
一方で公式としても思うところがあったのか、『7外伝』のラスボスは相沢のオマージュ要素が多い。



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最終更新:2024年04月22日 05:15

*1 ちなみに桐生が腹部を負傷していたことを知らなかったのか、「ハンデなしと」とか語った相沢も出血する姿を見た際は一瞬躊躇とも取れる動きをしている

*2 数十キロはあるだろう人間サイズの衝立を片手で掴んで振る。闘牛と競り合う桐生相手に、技で投げられるまでは力比べで互角以上に押す等