ウルヴァリン:SAMURAI(映画)

登録日:2014/05/26 (月) 00:02:14
更新日:2024/05/01 Wed 20:59:11
所要時間:約 5 分で読めます







散ることのないサムライ




『ウルヴァリン:SAMURAI』は2013年の映画。
実写映画シリーズ『X-MEN』の第6弾で、ウルヴァリンスピンオフシリーズの第2弾である。
本作はX-MEN・ユニバース旧三部作の後の時系列となり、三部作のその後を描いたものとしてはシリーズ初の作品。
原作でウルヴァリンが日本に滞在した時期があったことから、それをベースにシリーズ初の日本を舞台とした。
…が、他のハリウッド映画の例に漏れずおかしな日本描写がそこかしことある。
一応他よりも「現在の日本」を忠実に描いているのは確かなのだが…。
また、他のシリーズと比べてミュータント同士の戦闘シーンが少なく、大半がヤクザやニンジャとの殺陣・アクションシーンで占めている。
監督はジェームズ・マンゴールド。



【物語】
愛する女性・ジーンをこの手で殺したウルヴァリンは、傷心のうちにX-MENを去り、カナダの山奥で放浪を続けていた。
そんなある日、毎夜悪夢にうなされる彼の前に、ユキオと名乗る日本人女性が現れる。
彼女は、かつてウルヴァリンが原爆投下から助けた日本人兵士・ヤシダに会わせるために迎えに来たと言う。
口車に乗せられ東京へと連れて来られた彼を待ち受けていたのは、病床に伏せる大財閥の主・ヤシダの姿。
彼は助けてくれた恩返しにと、「君の持つ不老不死の力を消してやろう」と持ちかける。
ウルヴァリンが返事を渋っているうちにヤシダはこの世を去り、悲嘆に悲しむ孫娘・マリコを見守りながらも葬儀が開かれた。
だが、葬儀の最中にヤクザがマリコを襲う。ヤクザの銃弾からマリコを庇ったウルヴァリンだったが、撃たれた傷が治癒しないことに気付く。
彼の身体に何が起こったのか。そしてマリコが襲われる本当の理由とは?


【登場人物】
演:ヒュー・ジャックマン
ご存知人気者の大柄狼男。
愛する者を殺して以来「」という自分に縁のないものに怯える日々を過ごす。
そんな中、傭兵時代に長崎の原爆投下(!)から助けた日本人兵士から60年もの歳月を経て「不死性をなくす」という恩返しを持ちかけられるが…?
今回は自身の「超硬金属アダマンチウムの骨格」と「ヒーリングファクター」が原因でその能力を狙われることに。
また、成り行きから守る事になったマリコにも、かつての二人の女と同様、愛する心が芽生えていく。

  • マリコ・ヤシダ(矢志田真理子)
演:TAO
ヤシダ財閥の孫娘。
次期当主の才能があると持て囃されているが本人にその自信はなく常に儚げな雰囲気を漂わせる正統派大和撫子。
幼い頃から孤独に苦しんできたが、ウルヴァリンと行動を共にすることによって徐々に惹かれあっていく。
ケイラ、ジーンに続くウルヴァリンの三人目の「運命の女」でもある。

  • イチロウ・ヤシダ(矢志田市朗)
演:ハル・ヤマノウチ
ヤシダ財閥当主。
かつて長崎に駐屯していた日本兵だったが、原爆投下時にウルヴァリンに助けられその恩を感じていた。
自身の会社を日本最大の大財閥にのし上げたが、今はもう癌に冒され死が迫っていた。
死の間際に恩人であるウルヴァリンに望みである「死」を与えようとするがその直後に死去する。
しかし…

  • ユキオ(雪緒)
演:福島リラ
ヤシダ家のボディガードを務める女性。原作では強い人間程度におさまっていたが、本作では「他人の死を予見する能力」をもつミュータントとして登場。
赤く染めた髪に日本人的顔立ちがミスマッチなのが魅力。
元は浮浪児だったがマリコの友達として拾われ姉妹同然として育ち、それを恩に感じマリコに忠誠を尽くす。
ニンジャとしての技量も高く格闘戦で無敵の実力を誇る。

  • シンゲン・ヤシダ(矢志田信玄)
演:真田広之
ヤシダ家の長男。
当主の息子だが後継者としては選ばれず、そのせいかマリコには冷たく当たっている。
の腕前が高く重い兜を身にまとっても遜色はない。

  • ケンイチロウ・ハラダ(原田剣一郎)
演:ウィル・ユン・リー
ヤシダ家に代々仕えているニンジャ一族の末裔で、マリコとは幼い頃から親しい。
マリコを護衛する一方でウルヴァリンに敵意を向け、彼女を拉致するが…。
原作ではシルバーサムライの別名だが、今回はの達人程度にとどまっている。
演者のリーは過去に同じマーベル原作の映画「エレクトラ」でメインヴィランのキリギを演じている。

  • ヴァイパー/ドクター・グリーン
演:スヴェトラーナ・コドチェンコワ
ヤシダの主治医のやけにエロエロな女医。
その正体は「毒蛇」の名を持つミュータントであり、「体内に猛毒を有する」能力を持つ。
また、蛇のように「軟体」をもち「脱皮」することもできる。
黒幕の部下としてウルヴァリンの治癒能力を封印し、彼の命を狙う。

  • ノブロー・モリ(森信郎)
演:ブライアン・ティー
マリコの婚約者で、現職の日本法務大臣。
シンゲンが一方的に決めた婚約者であり、二人の間に愛情はない。

  • シルバーサムライ
原作での人気ミュータントだが、今回は意外な形で登場する。
ヤシダ家を代々守護する用心棒として言い伝えられていた伝説のサムライ。
それを基にしたパワードスーツが登場する。

演:ファムケ・ヤンセン
ウルヴァリンの二人目の運命の女性であり、かつて彼が殺したトラウマの元。
今回は何度も彼のの中に現れさまざまな形で彼を翻弄する、いわばララァ・スン的な存在。
すっかりカップル扱いされ、サイク涙目。

第3作で前者は死亡、後者は能力無効化によって物語の表舞台からは退場したはずの二台巨頭。
しかし…?




【余談】
  • 都内のシーンは日本の全面ロケによるもの。
    特に新幹線上の戦闘シーンはハリウッド映画初の試みと言える。


  • 今作の監督を務めたジェームズ・マンゴールドは、後に「LOGAN/ローガン」を手掛けることになる。
    衰えていくヒーリングファクター、死に直面したローガン、守るべき者に対する葛藤など、後に繋がる要素は多い。




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最終更新:2024年05月01日 20:59