登録日:2014/05/14 Wed 01:07:27
更新日:2024/12/08 Sun 17:34:31
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『ウルヴァリン:X-MEN ZERO(X-Men Origins: Wolverine)』とは、2009年に公開されたアメリカ映画。
概要
実写映画『X-MEN』シリーズのスピンオフとして製作された前日譚である。
人気キャラクター“ウルヴァリン”に焦点を当てた作品であり、
2作目でさらっと語られた、彼が記憶を失う前の過去の出来事を克明に描いている。
ウルヴァリンの他に、彼と因縁深いセイバートゥースやガンビット、デッドプールなど原作でもおなじみのキャラクターが登場している。
しかし、原作からあまりにかけ離れていたり三部作との整合性が取れなかったりしたという弊害もある。
あらすじ
19世紀半ば、カナダのとある屋敷で一人のミュータントの少年が母を襲った男を殺害。実の兄と共に逃亡した。
弟の名はジェームズ、兄の名はビクター。
超身体能力と鋭い刃、そして強靭な
不死の肉体を持つ二人の兄弟は支え合いながら幾つもの戦場を駆け巡った。
やがてビクターはその強さに引っ張られ、凶暴性を増していきジェームズは困惑していく。
そして
ベトナム戦争時、二人はストライカーと名乗る軍事科学者からある特殊部隊の勧誘を受ける。
それは二人と同じ特殊能力を持つミュータントで構成された極秘部隊「X」であった。
同じ仲間達と共に能力を発揮していった二人であったが、彼らの目的である「謎の石」調達のために人名与奪を厭わない部隊のやり方に嫌悪感を覚えたジェームズはチームXを離脱。
6年後、彼はオハイオ州の山奥でケイラという女性と共に穏やかに暮らしていた。
しかし、チームXの解散後、メンバーを殺して回っていたビクターの手によりケイラは命を落としてしまう。
悲嘆に暮れるジェームズは直前にストライカーから勧誘を受けたことを思い当たり、兄への復讐を誓いストライカーが進めていた改造戦士「ウェポンX計画」の実験体として名乗り出る。
だが、それは彼の運命を大きく変える出来事の始まりに過ぎなかった。
登場人物
演:ヒュー・ジャックマン
みんな大好き
狼男。晴れて今回で名実ともに主役デビュー。
実は100歳以上の不老不死の肉体だったと判明。しかも能力発現前は病弱なお坊ちゃんだった。
なお「ローガン」は自分が殺した実の父親の名字。
さまざまな周囲の人間の思惑により人生を狂わされていく非常に不憫な男。
能力のうち「超身体能力とヒーリングファクター」は天然もので、当初は骨を爪状にして突き出すだけだったが、
実験の果てに「超硬金属アダマンチウム」を全身の骨格に埋め込まれ非常に高い強度と攻撃性を得ることができた。できてしまった。
演:リーヴ・シュライバー
1作目でも登場したが同一人物かは明言されていない。
自身の力に溺れ、年を重ねるごとに凶暴性を露にしていった。
今回、ウルヴァリンの兄と判明。弟を兄として愛してはいるが、自分の元から離れると病的な執着心を見せ、彼の大切なものを奪おうと付き纏っては彼を苦しめている。
弟と同じ「超身体能力とヒーリングファクター」を持ち、さらに「鋭い牙と爪」を生やし、獰猛な野獣のような戦法をとる。
演:リン・コリンズ
チームXを抜けたウルヴァリンと同棲していた、小学校女教師。
聡明で気立てがよく心優しい癒しのような女性。
彼に「ウルヴァリン=クズリ」の名を付けたのも彼女である。
一人でいたところをビクターに殺されてしまう。しかし…
実は彼女の死は偽装で、しかも彼女はストライカーとグルのミュータントだった。
能力は「催眠術」で、触れた相手に自分の思い通りの行動をとらせる。
だが彼女は共に暮らすうちにウルヴァリンを本気で愛していったのだ。
演:ダニー・ヒューストン
チームXの総指揮官にして、ウェポンX計画の取締役の軍事科学者。
2作目でも描かれていたが目的のためには手段を選ばない卑劣漢であることは変わらず。
ウルヴァリンの能力に目をつけ、彼にアダマンチウムを投与し彼の理想である最強の戦士を作り上げようとするが、反抗し彼に見切りをつけ、今度は始末しようとする。
さらにウルヴァリンを超える戦士「ウェポンⅪ」を完成させるが…。
演:ライアン・レイノルズ
チームXのメンバー。お調子者でお喋りなムードメーカー的存在。
日本刀を華麗に操る
アメリカ忍者。
「
優れた身体能力」を持ち、最初はイケメンだが能力的には地味。
…が、終盤であまりに酷い形で再登場を果たす。その酷さに全デッドプールファンが泣いた。詳しくは個別項目で。
演:ドミニク・モナハン
チームXのメンバー。
「
電気を操る」能力を持ち、引退後はそれを使ってインチキ商売で稼いでいた。
闇堕ちしたビクターの最初の犠牲者となる。
演:ケヴィン・デュランド
チームXのメンバー。
入隊当初は「強靭な肉体と怪力」により敵を圧倒していたが、引退後は別人のように肥満しきり「巨大な脂肪と肉の壁」で襲ってくる敵を跳ね返してしまう。
演:ウィル・アイ・アム
チームXのメンバー。
「
瞬間移動」能力を持ち、現在はブロブと共にボクシングジムを経営している。
演:ダニエル・ヘニー
チームXのメンバー。
解散後もストライカーの部下として働いていた。
「超高速動作」能力を持ち、銃の扱いが上手い。
演:テイラー・キッチュ
ストライカーの研究施設から脱走してきたミュータント。現在はカジノ常連のギャンブラー。
「
物体にエネルギーを加え、爆発物にする」能力を持ち、
棒術を駆使してウルヴァリンを翻弄する。
基本的には気のいいあんちゃんで、見た目も性格も
イケメンである。
演:ティム・ポーコック
ご存知ヘタレリーダー。当時はまだ高校生。
能力発現仕立てで目から常時発射の「破壊光線オプティックブラスト」制御方法もわからず周りから浮いていた。
そこをストライカーに目を付けられ実験体として拉致されてしまう。
終盤では後の恋敵とニアミスし、彼にとっても運命の出会いを果たす。
演:ターニャ・トッティ
ケイラの妹で、実験体としてストライカーに捕らわれていた。
「皮膚をダイヤモンドで覆う」能力を持ち、銃弾を弾き飛ばす。
演:パトリック・スチュアート
ラストに登場。「テレパス」で誘導して被験者達を学園に保護しに来た。
シリーズの描写からするに、この時既にウルヴァリンの存在は知っていたが敢えて放置していたと考えられる。
余談
- 今作のデッドプールのあまりの扱いにファンからの不評が殺到、原作デッドプールが映画デッドプールを惨殺するファンアートまで出てくる始末だった。
実際に2018年の映画『デッドプール2』で射殺された。
それを受け、デッドプール主役のスピンオフ製作が決定し、2016年に公開された。主演は今作同様ライアン・レイノルズ。
- 製作中から続編の制作は決定しており、未公開のエンディング後映像にその伏線がある。
ちなみにその舞台は原作における展開を基にしている。
追記・修正はミュータントによろしくお願いします。
- 何で二次変異の方になっちゃったの?
もう一人のエマがテレパスなの? -- 名無しさん (2014-05-14 01:46:51)
- デッドプールはスコット・アドキンスが演じてるんだっけ? -- 名無しさん (2014-05-14 12:38:16)
- 映画デップーについてはMVC3でデップーが言及していたなw映画としては陳腐だがそれ故そこそこ楽しめる -- 名無しさん (2014-05-14 17:39:24)
- この映画の後から作られたデップーのゲームでウルヴァリン徹底的にディスられ、ネタにされてたな -- 名無しさん (2014-05-15 04:47:21)
- エマやらセイバートゥースやら、同名のキャラが出てるのに何で別の話で出しちゃうんですかね…… -- 名無しさん (2014-05-27 12:06:57)
- デップーさんの映画は目処がたったことを修正すべきかな? -- 名無しさん (2014-09-24 12:20:50)
- スタッフはデッドプールをこんな扱いにして何も言われないと思っていたのだろうか、いやまあだからこそ完全には殺せなかったのだろうと思うけど -- 名無しさん (2014-10-04 02:06:41)
- 本作の方向性的にXIを「しゃべらせまい」としたのはある意味英断なんじゃないかと。そしてエンディングで口の封鎖が開封され・・・後はわかるな? -- 名無しさん (2015-08-26 02:48:18)
- 映画デップー2でこの場面が出てきたときには驚いた…その後デップーがXIをぶち殺すのには吹いたw -- 名無しさん (2018-07-10 22:09:19)
- X-MENの映画では一番好き。セイバートゥースが最高にカッコイイんで、デッドプールの。 -- 名無しさん (2020-10-12 01:32:21)
- 途中送信した。セイバートゥースがカッコイイんで、デッドプールの改悪すらどうでもよくなった -- 名無しさん (2020-10-12 01:34:16)
- 個人的にはこっちのデップーも好き。能力全乗せとか如何にもラスボスぽいし最後にらしい事もしてくれたし。 -- 名無しさん (2022-02-19 19:33:36)
- お兄ちゃんかっこよくて大好き -- 名無しさん (2022-04-30 04:34:59)
- 若き日のストライカーの悪役ぶりが良い。X-MENシリーズでは一番完成度が高いんじゃないか? -- 名無しさん (2023-07-16 08:19:06)
最終更新:2024年12月08日 17:34