ジョニー・モリス(バンパイアキラー)

登録日:2014/09/01 (月) 11:23:47
更新日:2019/11/22 Fri 09:35:12
所要時間:約 12 分で読めます





息子にはムチを使わなくても生き抜ける力を身に着けさせる

それがどんなに恨まれるような事だとしても……



ジョニー・モリスはメガドライブ専用ゲーム『バンパイアキラー』の登場人物。



✝概要✝

本作の主人公のひとり。アメリカ人。第1次世界大戦の勃発した1917年、ドラキュラ伯爵復活を目論み、
裏で糸を引いていた吸血鬼・エリザベート・バートリーを斃すべく、戦友・エリック・リカードと共に戦ったヴァンパイアハンター。

父・キンシー・モリスから吸血鬼殺しの妖鞭・ヴァンパイアキラー(本作での名称はバンパイアキラー)を継承しており、
物語開始時点で既に吸血鬼と戦い慣れた腕利きのハンターとして活躍していた。

『バンパイアキラー』はタイトルこそ変更されているものの、れっきとした
『悪魔城ドラキュラ』シリーズの正史に連なる作品であり、
彼の属するモリス家ベルモンド家の傍系に当たる一族。
ジョニーの父・キンシーも本編を遡ること20年前の1897年にベルモンド家から
ヴァンパイアキラーを譲渡され復活したドラキュラを討伐している。


テーマBGMは『REINCARNATED SOUL』。
後に『ドラキュラ伝説REBIRTH』でも時代を逆行する形で採用されている名曲である。

✝人物像✝

テキサス州出身、1895年12月12日生まれ。年齢22歳。まるで冒険小説から抜け出てきたかのような精悍な若者。
彫りの深い峻厳な顔立ちと長髪、額に巻いたヘッドバンドという組み合わせには
ベルモンド一族のハンターたちの面影がオーバーラップする。ただし息子には全然似てない。

ゲーム画面内では肩幅が異常に広く、筋肉の鎧で覆われた逆三角形の上半身は
アメフトのプロテクターさながらである。服装はアメリカンテイスト溢れるレザーベストと
サスペンダーで吊ったデニムのジーンズ(説明書のイラストでは茶色のズボン)。
皮鎧に生脚むき出しで城中を練り歩いていた先達と比べると時代の推移を感じるファッションである。
特に現代の戦闘服としてジーンズは動きやすくて丈夫なのが好ましいのか、
現時点で最新のベルモンドであるユリウス・ベルモンドも愛好している。城内を超高速でドゥエドゥエするのにもぴったり。


壁から出る肉だけで城ひとつ崩壊させるエネルギーを捻出できるベルモンド家に負けず劣らずの
異常なバイタリティの持ち主で作中での活動範囲の広さはシリーズ屈指。バートリーの野望を叩き潰すために欧州各地を転戦し、
・ルーマニアの悪魔城跡で闇の眷属の残党狩り
・ギリシャで発見された幻のアトランティス遺跡(文化財のカタマリみたいなもの)を躊躇いも無くぶち壊しながら進撃
・イタリアにて魔力の影響で内も外も歪んだ亜空間と化したピサの斜塔を駆け登り塔の頂上でボスと空中戦
・魔物に占拠されたドイツの弾薬工場に正面から殴り込みをかけて壊滅させる
・フランスのベルサイユ宮殿でモスラと大決戦
・イギリスの古城を舞台にデス様を始めとする悪魔城オールスターズとの凄絶ボスラッシュを一夜のうちに制覇
…とかなりの野郎オブクラッシャー!!ぶりである。
…思い返せばこの時点でかなり生き急いでるよなあ…



✝能力✝

物語開始時から百戦錬磨のハンターなだけはあり、分家がどうの血が薄いのという話がバカバカしくなるくらい強い。
図体がでかい割にやけにすばしこく、従来の悪魔城シリーズにあるまじき進行スピードで敵陣中枢に切り込んでいく。
地味に階段に途中から飛び乗る/飛び降りることができるのも大きい。
また、歴代ハンターの中でもかなり攻撃的なスキルが充実しており、メガドライブのゲームらしい
ダイナミックでケレン味の利いたアクションが印象に残る。


★バンパイアキラー
ベルモンド家から預かった妖鞭。ジョニーは正念場に挑むとき持ち手と先を掴んでビシィ!と引き延ばすアクションを行う。

パワーアップアイテムをゲットすることで段階的に強化できるのは従来と一緒だが、
皮の鞭鎖の鞭長い鎖の鞭に続いて最強の第4段階『波動鞭』が登場。
この段階のバンパイアキラーは振るう度に青白いオーラを纏う。
さらにこの段階になるとサブウェポンが究極段階に進化し、より一層強力な攻撃が可能となる。

また、純粋な鞭捌きの点でも優秀で、SFC版のシモンに迫るものがある。ガチムチ使い、略してガチムチ!
通常時は鞭は正面に向かってしか振る事ができないがジャンプ中(滞空時)のみ
斜め上と真下にも振る事ができ、後ろから接近する相手はわざわざ振り向かずともジャンプして真下を素通させつつ打ち下ろすと
効果的に始末できる。

さらに上方に打った鞭を天井に引っ掛け無敵状態になるロープフックをする事も可能。
これを利用して通常のジャンプでは届かない遠くの足場まで安全に移動できる他、
進路上にいる邪魔な敵はターザンキックの要領で蹴倒して強行突破できる。



★サブウェポン
本作ではハートの代わりにジュエルを消費する(他作品だとNINTENDO64専用の『悪魔城ドラキュラ黙示録』シリーズも同じ)。
また、3種類に絞られているが、通常使用とは別にジュエルを多く消費し強力な攻撃を繰り出す
強化使用(一種のアイテムクラッシュか)の2種類があり、
さらに第4段階まで鞭を強化することで解禁される究極のサブウェポンも加えると実質攻撃パターンは7種類ということになる。

《斧》
従来作品に比べてブレード部分が大型化しており、かなりデンジャラスな外観。
飛距離や描く放物線軌道はかなり短縮化されている。強化使用では通常より一回り小さい斧が3つ、
自キャラ周囲に展開された後時間差で前方に向かって飛んでいく。純粋な威力は通常使用よりも下がるが、
射程無限の貫通機能つきなので露払いに最適。


《聖水》
比較的従来作品のイメージに近い。一定箇所で燃え上がるのではなく、蒼い焔が前方に向かって進むタイプ。
放物線を描いて飛ぶビン自体もあたり判定がある他、方向キーの入力次第でかなりテクニカルな使い分けが可能で、
しゃがみ状態で使うとその場でビンを割って焔だけを地走りの如く発生させ、
この時方向キーを斜め後ろに入れると正面を向きながら後方へ焔を走らせることもできる。
強化使用は聖なる焔が螺旋状に旋回しながら前方に跳ねていく。床や天井に着弾すると燃え上がるので閉所での攻防に効果的。


《ブーメラン》
従来作品の十字架(クロス)に相当するサブウェポン。投げて戻ってくる飛び道具と言う点では同じだが、
クロスに比べると飛行速度が速く、軌道も鋭いU字で、戻ってくるときに接触すると回収できる(ジュエルの消費量は変わらない)。
強化使用では3つのブーメランが離合集散を繰り返しながら前方に飛んでいく。


《水龍》
ジョニー特有の『究極のサブウェポン』。数珠つなぎになった蒼いオーラの塊
画面上を縦横無尽に駆け廻り、敵を自動追尾して撃滅する。一度にジュエルを8つ消費し、
なおかつ鞭が波動鞭に強化されている状態でなければ使えないがその威力は絶大である。





✝勇者の死✝

死闘の末復活したドラキュラを倒したジョニーだったが、
1944年、第2次世界大戦下のヨーロッパを舞台とする続編『ギャラリー オブ ラビリンス』では
既に故人であるという衝撃の事実が語られた。息子であるジョナサン・モリスは父の死を以前のドラキュラとの戦いが致命傷となり
それが死因となったという認識でいたが、真実は違っていた。

ベルモンド家以外の者がヴァンパイアキラーの真の力を使えば対価として命を削ることになる。
それは分家のモリス家であっても例外ではなく、同じくハンターであるリカード一族
仲介人として鞭の力を引き出す鍵となり、必要な時以外はその負荷をセーブすることで寿命を保っていた。
しかし、バートリー一味との熾烈な抗争でジョニーは鞭の力を限界以上に使いすぎ(波動鞭や水龍のことを指すのだろうか)、
その結果夭折したのだという。

なお、この事実はドラキュラを倒した後、あまりにも回復の遅いジョニーを魔法で調べた結果分かったことであり、
ジョニーの父のキンシーも息子の命が削られることを知っていながら鞭を継承させたわけではない。
逆に我が子が同じ轍を踏むことを危惧したジョニーは冒頭の言葉を親友のエリックに遺し、
ジョナサンにはヴァンパイアキラーの真の力については一切伝えず、鞭に頼らない戦い方を修得させた。

しかし、その真意を知ることなく育ったジョナサンは力は遺さず使命だけを背負わせたという誤解と、
鞭の力を引き出せないコンプレックスから父のことを深く恨むことになるのだった。
この蟠りが解けるのはさらに先の話である。



✝余談✝

★ジョニーの父親に当たるバンパイアハンター、キンシー・モリスは、
悪魔城シリーズのオリジナルキャラクターではなく、かのブラム・ストーカーの怪奇小説『ドラキュラ』の登場人物。
小説では求婚していた令嬢がドラキュラの毒牙にかかり吸血鬼化したことをきっかけに親友たちと共に
ヘルシング教授を手伝いドラキュラ追撃に加わった青年。といっても、原作ではあくまで金持ちの一般人に過ぎないので
本シリーズにおける『キンシー・モリスはベルモンドの末裔であり退魔の鞭を揮ってドラキュラを退治した英雄』というのは
『柳生十兵衛とは能を舞って時空間を移動しながら忍者を殺しまくった最強の剣豪である』
…くらいムチャな翻案である。でも面白いクロスオーバーだよな!

なお、後に『暁月の円舞曲』にて蒼真くん
「ドラキュラが吸血鬼なのはフィクションの世界だよね?」とかカワイイこと言ってるので、
一応この世界でもベルモンド家と伯爵の因縁とは別に『ドラキュラ』は執筆され、多くの派生作品を生んだものと思われる。
『事実は小説より奇なり』とはよくぞ言ったものである。

小説ではモリス家はテキサス有数の大地主であり、ゲームの方でもその設定が生きているなら
没落貴族の本家よりも大陸に渡った分家の方が社会的には遥かに成功してる勝ち組ということになるが、詳細は不明。



追記・修正は鞭の力に頼りすぎないようにお願いします。
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