シンタロー/如月伸太郎

登録日:2014/09/26 (金) 11:55:32
更新日:2024/09/21 Sat 09:23:56
所要時間:約 8 分で読めます




構わない。死ねよ。何処かへ行ってくれ

寂しいこと言わないで。往かないで





如月伸太郎(シンタロー)とはマルチメディア作品、カゲロウプロジェクトの主人公である。
メカクシ団No.7


【人物】

赤い長袖ジャージがトレードマークの18歳の少年。
年齢的には高校三年生だが、高校は中退しており二年前から引きこもり生活をしている。
普段は楽曲作成(ただし出来た曲は無い)、アニメ視聴などをしながらのうのうと人生を貪っている。
……のだが、二年ほど前にPCに住み着いた謎のAI、エネに振り回されており、彼女をどうにか排除できないかと苦悩する日々を送っている。
更に無気力でネット依存症。そのネット依存症っぷりは「飯を抜かれても生きていけるがネットが無いと生きていけない」と自負するレベル。

……と、こう書くとダメ人間の極みだが、実はIQ168の秀才。中退前はテストでも100点満点が当然であった。
また、根っこは正義感、責任感が強くまた兄である故か面倒見も良い方。
アクの強いメカクシ団メンバーでは貴重な常識人でもあり、更に持ち前の頭脳から、
『カゲロウデイズ』の正体にたどり着く上での重大な点に気付くことも多く、問題に当たった時にそれを解決するための頭の回転も速い。

こんな彼の内面にはメカクシ団初代団長、アヤノの存在が大きな影響を与えている。

余談だがよくゲロを吐く。
小説ルートに至ってはほぼ一巻に付き一回は吐く。



【活躍】


音楽ルート

音楽ルートでは、実は楽曲編成の都合であまり出番が多くなかったりする。
初登場(はコノハの世界事情だが、キッチリと「シンタロー」というキャラとして描かれたうえでの初登場)は、
実はニコニコ動画で発表されていない『透明アンサー』でもあり、ぶっちゃけ楽曲ルートだけだと本当に主人公なのか怪しいレベル
というか、楽曲ルートの主人公は完全にコノハに持っていかれている気がしないでもない。
彼を主眼に置いた楽曲はいずれもアヤノを主眼に置いた楽曲でもあり、ここからも彼の中でアヤノがいかに大きな存在であったか、またアヤノの死を後悔し続けているのかが読み取れる。

透明アンサー

僕は明日も忘れないよ

主人公。友人であり想い人であるアヤノとの漠然で平平凡凡とした「目まぐるしくもない日々」を送るが、
ある日アヤノが教室で泣いている姿を目撃し、「アヤノが泣いている」という事実に動揺してそのまま立ち去ってしまう。
後日、アヤノが行方不明になったことを知り、「もしあの日、アヤノに声を掛けていたらあの日々は今日も続いていたのでは」と深く後悔し、
二度とアヤノの笑顔を忘れないように彼は引きニート生活を始める。

ロスタイムメモリー

悲しそうなふりをしないでくれ

主人公。アヤノが行方不明になった事で引きこもり生活を送る彼が、メカクシ団と出会い少しずつ心を開いて行った様子が一番から読み取れる。
一方で、二番ではいつもとは違う黒いジャージを身にまとい、ただ過去だけを想って過ごす彼の姿が描かれている。
更に二番ではエネと心中もしているようだ。また、一番のシンタローも黒コノハの自殺(?)を止めようとして同じく命を落としていることがCメロでうかがえる。
実は一番と二番はそれぞれパラレルワールドになっており、一番(メカクシ団と出会うことができたシンタロー)と、
二番(メカクシ団と出会うことなく閉じこもった日々を過ごすシンタロー)がそれぞれ対比して描かれる構図となっている。

オツキミリサイタル

ヒビヤと、彼を元気づけるために尽力したモモを物陰でドヤ顔をしながら見守っている。



小説ルート

小説ルートは「シンタロー視点で進む現代のエピソード」と、
「他の誰かの視点で進む回想エピソード」が交互に挿入される形式で進行するため、他ルートと比べると出番が多くハッキリ主人公として描かれている。

□一巻
エネの悪戯が原因でコーラをマウスとキーボードにぶちまけてしまい、それらを買うために二年ぶりの外出を決意する。
しかし、その先でテロに巻き込まれてしまった彼は人質とされてしまう。
デパートテロを解決するために策を巡らせるシンタローは何故かこの状況を楽しむ少年、カノと彼の仲間たちであるメカクシ団と出会い、ともにデパートテロを解決。
そして、半ば強引にメカクシ団へと入団させられてしまうのであった……。

□二巻
貴音の回想がメインなので出番は少なめ。
彼女の回想の中では、彼女達の文化祭の出し物に参加しシューティングゲームで貴音に完全勝利しており、
ここから実は過去に貴音たちと接点があったこと、更には高校進学後もアヤノだけではなく貴音や遥とも交友があったことが明かされた。
また、現代パートでは遊園地でメカクシ団団員に振り回され、何だかんだで面倒見の良さを発揮する彼を見ることができる。

□三巻
病院から脱走しようとするヒビヤを追いかけるコノハに無理矢理同行させられ、この日何度目かの嘔吐という憂き目に遭う
夜中にはヒビヤの発言から「ヒビヤとコノハは『カゲロウデイズ』内で何があったのかを覚えているのではないか」、ということに気付いた。
だが、メカクシ団とのやりとりを楽しみ、アヤノを忘れかけている自分に気付き「アヤノに化けたカノに揺さぶられる」夢を見た。

□四巻
マリーの家族に『目の能力』の秘密に関わる何かがあるのではないか、という推理をし、キド、コノハ、マリーと共にマリーの生家に向かう。
そこでマリーの祖母、アザミが『カゲロウデイズ』や『目の能力』に関わる一連の謎の元凶なのではないかということを推理し、マリーを怒らせてしまう。
マリーを追いかけた先で崖下に転落。まさか過ぎる主人公の死により小説ルート完! ……と、思いきやコノハに救われ彼は事なきを得た。コノハは重傷を負ったが
アジトに帰った後は改めてコノハに感謝し、同時に「友達なら自分一人で痛い思いをしないでくれ」と彼に零した。

□五巻
実はカノと過去に面識があったことが判明する。しかし、当時のカノには嫌われていた模様。
アヤノが行方不明になった日、アヤノに化けていたカノに声をかけ、彼から「全部お前のせいだ」と責められてしまった。
(恐らくこの一件が三巻でシンタローが『リアルな夢』を見るきっかけになったものと思われる)。


□六巻
いきなりカゲロウデイズ内から物語が始まる
カゲロウデイズ内で遥と再会した彼は、遥から語られる二人の思い出や、彼が「謝らなくてはならないこと」を聞くこととなる。
どうやら、遥にシューティングゲームを教えたのは彼らしく、お互いにとって「唯一の同年代の同性の友達」だった模様。
遥の死期を知って彼と泣き腫らすなど、シンタローにとって非常に大切な存在として描かれている。
この他、モモに嫌われて壁と同化しようとするほど落ち込むなど、かなりシスコンな一面を発揮する。

□七巻
エネの正体が貴音であるということ、二年前に自分を責めたアヤノや高校生活を過ごしたアヤノの一部の正体がカノであることを知り愕然としながらも、なんとか飲み込むことに。
ちなみに、貴音とは相互に弱みを握りあっている状態であるため、「流そう」と互いに停戦協定を結ぶが、実際は貴音から命を狙われていそうと怯えている。

カノの真意、そして彼の確かに信頼できる人間性を理解したことで彼との関係も大幅に改善され、『目が冴える蛇』の制圧時には互いに深い信頼を見せていた。

『目が冴える蛇』制圧時には極力安全に、かつ宿主である研次郎を傷付けない作戦を立案し見事に遂行してみせるのだが―――

漫画ルート

四巻途中までは小説ルートと同じような展開となっている。

□四巻
遊園地からの帰り道で、黒コノハに殺害され八月十四日まで物語が戻ることになる。
このルートではキーボードが壊れなかったためデパートに行かず、代わりにペットの兎である「殿」の餌を台無しにしてしまったためモモと共に外出することとなった。
その為、メカクシ団と接点を持つことは無かったが、代わりにヒビヤとヒヨリと出会い、交流を持つことになる。

□五巻
ヒビヤとヒヨリを捜しにモモと共に外出するも行き倒れ、自販機の前で完全に不審者な行動に出ているところをキドに見られてしまうという羞恥プレイを受ける。
もちろんゲロったよ! とうとう「まだ吐くものがあったんですか」とエネにツッコまれてしまう。
キドにジュースを奢ってもらい、彼女もまたヒビヤとヒヨリを捜していることを知るのであった。
翌朝、モモのスカウトに来たカノに対して毅然として彼を突っぱねるという男らしい一面も見せる。

□八巻
マリーとセトの過去編→シンタローが登場しない現代パート→アザミの過去編、と話が動いたため、二年近く出番がない中、八巻にてようやく再登場を果たした。
ヒビヤを捜し、公園に訪れたシンタローは、ヒビヤと彼に『真実』を伝えた『化け物』に出会い……。


□9巻
出番は比較的少ないものの、モモの為に行動を起こす兄としての雄姿を再び見せている。


アニメルート

空気
他のルート以上に現代パートが短く、しかも全く進まないうえに、
よりにもよってシンタローがメカクシ団加入を拒否してアジトから脱走してしまったので、終盤までほとんど出番らしい出番がない。
彼のアニメ内での行動をまとめるとデパートテロに巻き込まれて、アジトから脱走して、
コノハとヒビヤと出会い彼らがカゲロウデイズに飲み込まれる瞬間を目撃し、一度はヒビヤの為にメカクシ団に協力する事を決めるも、アジトでアヤノの写真を見付けて、家に帰って自殺して、最終決戦に駆けつける……と、いったところ。








※以下はアニメルートで明かされた彼の正体や能力、そしてカゲロウプロジェクトという物語の結末に関するネタバレを含みます



















前述のとおり、メカクシ団アジトに行くまでは他ルートと同じなのだが、そこでまさかの脱走。
帰宅しようとするがヒビヤとヒヨリを捜すコノハと出会い、彼を手伝って二人を捜すことになる。
しかし、誘拐されようとしていた二人と、それを助けに向かったコノハにトラックが突っ込み、三人がカゲロウデイズに飲み込まれる瞬間を目撃、
病院で他の団員と合流し、ヒビヤに「ヒヨリを見付ける」と約束した責任感から彼らと行動を開始する。

…と、思いきやメカクシ団アジトに飾られていた楯山家の写真を見て、ほぼ初対面だったはずのメカクシ団と自分が実はアヤノを介して関係があったことを知る。
と、同時に彼の能力である『目に焼き付ける能力』が発現。これまでの世界で起きていた悲劇とその真相、そしてそれを阻止する手段を思い出すことになる。

能力発現後に一旦帰宅し、目に焼き付ける蛇に導かれて自室で自殺。
『カゲロウデイズ』で『ひとりぼっちの作戦』を執っていたアヤノと、蛇を拒んだために『カゲロウデイズ』に取り残されていた遥の精神を救出し、
『目をかける蛇』を宿したアヤノに女王の制御法を伝えて現実世界に帰還した。

最終決戦後はアヤノといい雰囲気になる……が、当然そんなにうまくいくはずもなく、相変わらず彼女やメカクシ団と共に「目まぐるしくもない毎日」を送っているようだ。




【対人関係】

アヤノ
クラスメイトで、シンタローにとっての数少ない友人で、シンタローの嫁。
隣の席だったシンタローに目をかけ続け、彼との目まぐるしくもない毎日を送っていたが、目が冴える蛇の野望を阻止するために自殺を図り行方不明になってしてしまった。
シンタローは前述のとおり、行方不明になったのは自分のせいだと思い込んでおり、今なお後悔し続けている。
そんなシンタローが引きこもったのは、実は彼女の笑顔と温度を忘れないためである。小説ルートではメカクシ団に心を開く一方で、
アヤノへの罪悪感を深めるような描写もあることから、彼女への贖罪の意味もあったのかもしれない。
なお、アヤノの項目にもあるように両片想いの間柄であり、アヤノからの好意に気付いていなかったのはシンタローのみである。

転じて漫画ルートでは上述の通り、物語が始まるまで一切両者に面識はなく、むしろ初対面でアヤノはシンタローに若干の嫌悪感すら見せている。しかし、「家族を守る」という共通目標の下行動していくうちに距離が縮まっていき、最終的にシンタローは「この命全部使ってあんたのために戦う」とアヤノに誓った。

□エネ
彼のPCに寄生しているAI。
実は8月15日に研次朗によって『カゲロウデイズ』に囚われたシンタローの先輩、榎本貴音が『目を覚まし』て、彼のPCを「居場所」と決めた存在である。
彼女がシンタローのPCに入ったのは目を覚ます前にアヤノから「シンタローに必要なのは貴音のような女性」という旨の言葉を言われたことがきっかけであり、
アヤノが行方不明になった事でふさぎ込んでいたシンタローをアヤノが言っていた通りに我儘に振り回していた。
彼女がシンタローを「ご主人」と呼ぶのは初対面時に挑発してきたシンタローに啖呵を切った彼女のセリフがきっかけ。
ただし、本人曰く「半分嫌がらせ」らしい。

「友達?」と聞かれたら両者一致で否定できる自信があるくらいには犬猿の仲だが、遥やアヤノを通じて嫌でも顔を突き合わせるお互いをそこまで激しく嫌悪はしておらず、なんだかんだ互いにとって気にかかる存在ではある。
また、エネとして自分の前に現れた貴音を憎らしく思うのも事実だが、一方でアヤノの行方不明、遥の病死、そしてアヤノ(に化けたカノ)に言われた言葉で狂いそうになっていた彼が今もこうして存在しているのはエネがいたからであることも認めており、素直にそうは思えないが感謝の感情はある模様。

□カノ
メカクシ団No.3。エネとモモ以外でシンタローが最初に会ったメカクシ団団員でもあるのだが、実はそれ以前……アヤノが生きていたころからシンタローとは面識がある。
実はアヤノの頼みで一時期アヤノに化けて高校生活を送っており、この頃から彼はシンタロー、
貴音、遥の三人と面識があった。つまりシンタローとアヤノの青春の日々の一部はシンタローとカノの……いや、これ以上触れるのは最善策じゃない。
なお、当時のカノはシンタローを「いけ好かない奴」と嫌っており、アニメルートでも「ちょっと会いたくない人」と彼を指していた。
ぶっちゃけほとんど「大好きな姉の想い人だから」、という理由だが。
姉のもっとも近くに居ながら姉の苦悩を一切気付けなかったシンタローには逆恨みに近い感情を抱いており、アヤノの姿で彼を責めたこともある。
しかし、この時の行いは流石に反省しているようで小説ルートの五巻では謝りたいと零している。
(実は一巻のデパートテロが起きる前の時点で、何かと付けてシンタローと接触しようとするという地味な伏線もあったりする)。
そんなシンタローがメカクシ団に加入して以降は彼に対する印象も随分改善されており、
「あいつだったら、父さんから、世界から、姉ちゃんを奪い取っちゃいそうな気がする」と評している。

シンタロー側も腹を割って自分の真意を伝えたカノに怒りはあるものの、それ以上にどうしようもない絶望をアヤノと共に抱えて家族を守るためだけに全てを隠してきた彼に対して深い信頼を寄せることとなる。

□モモ
妹。片や引きニート、片や今を時めく女子高生アイドルで普段は仲はよろしくないようだが、なんだかんだでモモは彼を「大切な家族」と言っており、シンタローも彼女に目をかけている。
漫画ルートでもヒヨリの捜索の為にシンタローを頼るなど、モモ自身もシンタローを頼りにする場面は少なくない。
また、身内で互いに扱いには慣れていることもあってかメカクシ団が片方の扱いに困った際はもう片方が何とかしている。

漫画ルートではアヤノ並のヒロインとして描かれており、アヤノと面識がないこの世界線ではシンタローが行動する理由のほとんどが彼女の存在となっている。アヤノに真相を聴かされたシンタローはモモを守る為に『目が冴える蛇』を倒すべくアヤノに協力する事を決めるのだが…。あと同衾した

□コノハ
友人。
メカクシ団No.9としての彼と意気投合する姿が『ロスタイムメモリー』で見られ、実際小説ルートでもシンタローが彼を「友達」と呼ぶなど、非常に仲が良かった。
それもそのはずで、実は彼の正体はシンタローが引きこもる前の数少ない友人、九ノ瀬遥である。
夜な夜なネットゲームで一緒に遊ぶなど、小説ルート六巻発売以前で描かれていたシンタローからは想像できないほど仲が良かったようで、遥が死ぬと知った日には大泣きしている。アヤノのみならず彼まで同じ日に居なくなったことはシンタローにとって大きなショックであった。もし2年前の8月15日に彼が逝去することがなければ、またシンタローの人生も変わっていたかもしれない。
また、シンタローの好物であるコーラを彼に教えたのは遥でもあり、彼の「甘いものが嫌い」という食わず嫌いを治すこととなる。

小説ルートでは『目が冴える蛇』により殺され、カゲロウデイズに送られたシンタローに二人の思い出、そしてシンタローを自分(の肉体を乗っ取った『目が冴える蛇』)が殺したことを語った上で「コノハを殺して欲しい」と願った。

【能力】

目に焼き付ける能力』。
自身が見たものだけでなく、過去の世界線の自身の記憶すらも完璧に『焼き付ける』ことが出来る能力。
要するに『リーディングシュタイナー』+『絶対記憶能力』。
実はアザミから生み出された10の蛇のいずれも持っていない能力であり、音楽ルート時点でも「シンタローが能力者だとしたら能力が11個ある」という疑問は存在している。

それもそのはずであり、この能力は遥か過去の世界でマリーが生み出し、そしてシンタローに宿らせた蛇の能力である。
つまり、『カゲロウデイズ』から女王を追い求めて死者に宿り、現実世界に召喚された蛇たちとは出所からして異なる存在。
それ以来の世界線ではシンタローの生前から宿っている。
こうした経路で宿った能力であるため、『目が冴える蛇』はもちろん、全ての蛇の宿り先をカゲロウデイズで知っているアヤノもその存在を察知していない。

シンタローの物覚えの良さもこの能力の片鱗でもあるが、この蛇の目的は「悲劇を決して忘れず、いずれ悲劇を打ち破る策を得る」ことにあり、
その為に目が冴える蛇に能力を知られるわけにはいかなかったため、アニメルートラストまではっきりと能力として覚醒はしなかった。
ただし、前述の通り音楽ルートでは『ロスタイムメモリー』にて目が赤くなる描写がある他、小説ルートでも「次の世界では記憶はなくなるはずなのに何故か覚えていられる気がする」とこの能力の存在を示唆する描写がある(尤も、小説ルートが完結したのはアニメルートより後なのだが)。
なお、この能力を持つ蛇も明らかに主であるマリーやシンタローの自我から離れており、恐らく目が冴える蛇同様に独自の意志や自我を持っているものと思われる。

アニメルートではいよいよ目が冴える蛇を倒す策を得た為、シンタローが能力にハッキリ目覚めるように序盤から姿を現し彼を誘導していた。
その際にはアヤノの外見を借りているが、マフラーを付けていないので見分けるのは容易。シンタローからも明らかにアヤノとは認識されていない。
なお、彼女がアヤノの姿をしていたその真の理由は―――

{


「私の命を…蛇の力に変えて」

「この悔しさを「焼き付けて」おけるような力に…」

その真の正体は漫画ルートの世界線におけるアヤノそのもの。
『目が冴える蛇』に全てを奪われながら辛くも彼を封印したマリーは、生き残ったアヤノと共に世界を巻き戻す事を決意する。
しかし、世界をやり直せば今まで培った楽しかった思い出も、今日の悔しい想いも、未来に馳せた希望も消える。彼女たちはたまらなくそれが悲しかった。

しかし、メドゥーサの力は「望みを叶える為の力」、そして「誰かの命の代わりとなれる力」。ならば逆に、望みを叶える性質を持った「誰かの命を代わりにした蛇」も生み出せるはず。
アヤノはマリーに頼み、自らの命を『目に焼き付ける蛇』へと変換し、シンタローへと宿った。

これ以降の世界で何度もシンタローと出会い、恋をし、また虚空へ消えていく少女とは別の存在として。アヤノはシンタローと共にそこから先の世界の全てを渡り歩き、いつかあの夏の終わりに望んだ未来に辿り着けるように全ての想いを焼き付けて来たのだった。

「ずっと待ってる」

「あなたが私を思い出して…」

「一緒にあの夏を越えられる日を」



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最終更新:2024年09月21日 09:23