はまなす(急行)

登録日:2014/11/01 (土) 01:49:23
更新日:2023/05/31 Wed 13:49:09
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はまなすとは札幌~青森間を繋ぐ夜行列車である。
日本では珍しい定期夜行列車のほか、JR最後の急行列車でもあった。
道南ルートと呼ばれる千歳線室蘭本線函館本線や、津軽海峡線津軽線を通る。
寝台車は勿論、リクライニング座席、カーペット車があり、夜行列車の中ではバリエーション豊富な列車といえる。
また、JR最後の急行列車を筆頭に、JR最後の夜行急行列車JR最後の客車を使用した定期夜行列車など、
最後の要素が多く付く非常に貴重な存在であった。
経路の都合上、寝台列車にしては珍しく新幹線との接続が考慮されていた。東北新幹線から乗り継ぎで利用する人も多く、それも最後まで生き残った要因でもあった。

■使用車両

車両は全てJR北海道所属である。

  • 14系客車、24系客車   札幌運転所所属
  • ED79形電気機関車    函館運転所青函派出所所属
  • DD51形ディーゼル機関車 函館運転所所属

DD51形ディーゼル機関車は札幌~函館間、ED79形電気機関車は函館~青森間で使用される。
乗務員は全区間JR北海道の職員が担当。
時々軌道検測車のマヤ34形が連結されることがあった。

■編成

基本的にはB寝台×2、カーペット車×1、ドリームカー×2、自由席×2の7両編成で運行される。
ただし年末年始や連休や夏休みシーズン等の多客時には何両か増結が行われ、最大で12両編成になる。
そのときはB寝台×3、カーペット車×1、ドリームカー×2、自由席×3、指定席(車両は自由席のを使用)×3で運行される。

■主な設備

  • B寝台
もちろん開放式。人気があり連休シーズンに満席になりやすい。
多客時になると1号車と2号車の間に「増21号車」が増結される。

  • ドリームカー
座席指定席で乗車できる。元々はキハ183系気動車のグリーン席を転用したもの。シートピッチが広めなのか窓枠と合ってない箇所があるので注意。

  • のびのびカーペットカー
こちらも座席指定席で乗車できる。構造的には同区間を走っていた夜行快速「ミッドナイト」のカーペットカーや285系特急型電車の「ノビノビ座席」とほぼ同じ。
B寝台よりも人気なのでみどりの窓口で10時打ちしてもらう必要があった。

  • 自由席
簡易リクライニング席。自由席に乗るなら指定席を取った方がいいと思う。自由席なので連休シーズンだとかなり混雑する。
多客時や上2種類の指定席が検査の時では自由席の車両を指定席の車両として使う事もある。

■停車駅



*印は青森行きのみ停車

札幌   
新札幌  
千歳   
南千歳  
苫小牧  
登別  *
東室蘭  
伊達紋別*
長万部  
函館  ここで機関車の付け替えを行う。
蟹田  (青森ねぶた祭り開催日に青森行きのみ臨時停車) 
青森   

■終焉

2016年3月26日に北海道新幹線新函館開業と同時に廃止となった。
一応、はまなすの代替手段であるL特急すずらんの増発が決まったものの、東室蘭~函館間の鉄道の代替手段は事実上存在しない。

使用されていた客車は一部がタイ国鉄および東武鉄道・大井川鉄道へ譲渡された。
東武では座席車が「SL大樹」でもドリームカーの名称のまま2019年から運用を開始した。
一方大井川ではSL急行用の予備車として整備を受けたものの、2022年現在も運行開始時期などについては未定となっている。
整備に時間がかかるのがこの会社なので気長に待とう。

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最終更新:2023年05月31日 13:49