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Dirty Deeds Done Dirt Cheap(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2015/01/17 Sat 01:35:50
更新日:2026/06/06 Sat 15:48:59
所要時間:約 6 分で読めます









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何なんだ!?こいつはッ!!
こいつの能力は!?・・・
「透明」になるとか「変身する」・・・とか

そんなんじゃあない・・・・・・


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『Dirty deeds done dirt cheap』
"いともたやすく行われるえげつない行為"






Dirty Deeds Done Dirt Cheap(ダーティ・ディーズ・ダン・ダート・チープ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』に登場するスタンド能力。
意味はジョジョ風に意訳すると「いともたやすく行われるえげつない行為」。
通称「D.D.D.D.C」または「D4C(ディー・フォー・シー)」と呼ばれる。


■概要

スタンド像はウサギのような長い耳を生やした人型。
7部のスタンドでは数少ない人型のスタンド像を持つスタンドである。
分類は近距離パワー型
本体はアメリカ合衆国第23代大統領ファニー・ヴァレンタイン

ジョニィジャイロとの最終決戦では、ジャイロの『ボール・ブレイカー』によって本体が急激に老化した影響か、
長耳の部分は無くなり、目もおはじきのようになった他、右手も欠損するなど、『D4C』も痛々しい姿に変貌してしまった。

スタンド名の由来は、AC/DCのアルバム『Dirty Deeds Done Dirt Cheap』(邦題『悪事と地獄』)。

荒木飛呂彦「今までにないボスのシルエットということで耳をとんがらせたり。野球のボールみたいに革を縫い合わせてるようなイメージでデザインしました。縫い目の感じが気に入っています」*1


■パラメータ

破壊力…A
スピード…A
持続力…A
射程距離…C
精密動作性…A
成長性…A




■能力

同じ場所に隣の世界を同時に存在させられる
それがスタンド能力

“いともたやすく行われるえげつない行為”
『D・D・D・D・C』
ディー・4・シー

一言でいえば、今いる世界とは別の次元に存在する『隣の世界』を、同じ場所に同時に出現させることができる能力を持つ。
そしてD4Cのみが、その多次元との間を自由に行き来することができる。
つまりは並行世界移動・干渉能力
そもそもこのPart7自体、歴代ジョジョシリーズのパラレルワールドともいえる世界を舞台にした物語であり、
その性質を具現化した、ある意味メタ的要素も含んでいるスタンド能力である。

なお、『隣の世界』は第7部の舞台となっている世界とほとんど変わらない並行世界と思われ、
劇中では『隣の世界』の大統領やジョニィ、ルーシーといった「並行世界の同一人物」が描かれているが、
ジョニィがジャイロではなくルーシーと同行しているなど、世界によって思想、性格、目的、スタンド能力等に微妙に誤差が生じていると思われる。
そして、大統領がいう『隣の世界』の対となる『基本となる世界』とは「聖なる遺体」が存在する世界であり、『D4C』もこの『基本となる世界』の大統領しか所持していない。
複数の大統領が同時に『D4C』を発動する場面もあったが、後に設定が改められて他の次元の大統領はスタンドを持たないことになった。

能力の発動条件は、自分自身を『何か』と『何か』で挟むこと
ドアの隙間に入り込んだり、旗を被ったりして発動する以外にも、誰かにのしかかられたり、水を浴びたりするだけでも発動条件は満たされる*2

無論、誰かを挟んで異次元へ送ることも可能で、大統領の手にかかれば一瞬で、

どジャアァぁぁぁ~ン

…と、異世界に放り込まれてしまう。
『D4C』の手を借りずに元の世界に戻るには、入ってきた場所と同じ場所で何かに挟まれる必要がある。
異次元から連れてこられたものを、元の世界へ帰す場合も同様である。


ただし、一つの世界には同じものは2つ以上存在することができない。
もし、全く同じ2つのものが出会ってしまうと、重なりあうメンガーのスポンジのように粉々に砕けていき、最終的には塵となって消滅する。
同じもの同士で引き合い、更に触れ合わせればその分だけ崩れていくスピードは速くなる。
単行本19巻タイトルの「お金持ちにはなれない」というのはこの能力の性質を如実に表している*3

この法則の例外となるのは他ならぬ『D4C』の本体である大統領のみ。
彼だけは同じ次元に何人存在していても、何人と出会おうとも消滅することはない。
厳密に言うと大統領本人だけでなく彼が身に付けている衣服程度は例外となるらしく、服が消滅して大統領達が全裸になるような事はない。*4
ただし拳銃など個別の持ち物に関してはしっかり「同じ物体が出会うと対消滅する」ルールは適用されるようだ。

Dioとの戦いでは、本人とは別の2人の自分(大統領)を連れて帰ってきて、彼とホット・パンツを袋叩きにしようとした。
そして最も特異な点が、並行世界の自分(大統領)に『D4C』ごと記憶や経験を譲渡できること
肉体の状態は譲渡された側の大統領の方が優先されるため、無傷の自分に『D4C』を譲渡すれば実質それまでのダメージをなかったことに出来る。
故に、例え致命傷を負ったとしても、即死せず『D4C』の能力の発動条件を満たせるならば、何度でも並行世界の自分と入れ替わって戻ってこられるのだ。

「理解」した

これにより事実上「不死」に近いスタンド能力である。
……が、この能力、あくまで記憶と能力を継ぐのは同一人物であっても意識が接続されない継承元からすれば“並行世界の自分”(=別人)でしかなく、
致命傷を負い、死にかけている状態で譲渡する場合、継承元の大統領がその直後に死亡するのは避けられない。
敵からすれば無限に同一人物が復活してくる反則技だが、使っている側からすれば、
何度死ぬ思いと経験を重ねても、必要があればまた“死”の選択肢を取る覚悟が求められる壮絶なスタンドであり、
仮に誰かが同じ能力を持ったところで大統領のように運用できるかはまた変わってくるだろう。

また、時間軸が違う同一人物が接触した場合も並行世界の存在でなければ対消滅のリスクはないとされ、
『EoH』では第2部(青年期)と第3部(壮年期)のジョセフ・ジョースターが同時に存在している他、
第4部の中盤で川尻浩作に成り代わり、見た目がそれ以前と大きく異なる吉良吉影も、成り代わり前と後の姿が一緒に登場している。
特に前者のケースについては、第2部(青年期)のジョセフからのツッコミに対して返答する形で、大統領の口から明確に断言されている。
尤も、『EoH』には原作者である荒木先生の監修も入っているとはいえ、異なる時間軸の同一人物が一堂に会するのはゲーム作品でしか起こり得ず、
原作においては、第7部時点で「異なる時間軸を自由に行き来できる」タイムトラベル的な能力を持ったスタンドが存在しないこと、
もしこれから出てきたとしても、そのスタンドと大統領が出会う可能性は限りなくゼロに近いことから、基本的にこれは「理論上の話」といえるだろう。

パンチなどの「面」攻撃は『D4C』の特性上効果が薄いため、Dioは爪による「斬撃」で即死を狙った。
さらにジョニィの『牙 Act.2』の穴も挟んで消す事が出来ないので対策が出来ず、後述の『ラブトレイン』が発現していなければ普通に倒されていた可能性もある。

なお、『D4C』はスタンド能力としてはスゴいのだが、大統領は歴代ジョジョボスの中ではそこまで強い方ではない。
即死させなければ実質無限コンティニュー&「対消滅」を利用した防御力無視の即死攻撃は脅威ではあるのだが、
大統領自身の身体能力やスタンド能力の純粋な戦闘力は別に人間離れしているというほどではなく、
スピード能力においてディエゴ・ブランドーのスケアリー・モンスターズより劣っている事が作中明言されている。
歴代ボスキャラが「神になった究極生命体」、「吸血鬼にして時を止める最強のスタンド使い」、
時を爆破させる殺人鬼(自動操縦の爆弾戦車付き)」、「未来を予知し不都合な出来事を時間ごと吹っ飛ばせる無敵のギャングボス」、
時を加速させ宇宙を一巡させた神父」と戦闘面において化け物揃いで、相対的に弱く見えている節もある。
『D4C』のスタンドパラメータは「射程」以外オールA判定と、「史上最強のスタンド」と名高い『星の白金』並の評価になっているが、
これは『D4C』自身のパラメータだけでなく、上述の「対消滅」関係の破壊力も含めての評価と思われる。
スタンド本体のパラメータと特殊能力の評価が混在した『キッス』(こちらも「精密動作性」以外オールA)への評価と同じパターンである。
4部以降散見される、「能力さえ対処出来ればフィジカルで押し切れるタイプの難敵」といえよう。その能力を対処出来るかは別問題だが。



……さらに、






「害悪なる」ものは遥か向こうの!
どこかの誰かへ!!吹き飛んだッ!!

おそらく害悪は「ろ過」されて
その『スキ間』へはこの世の『良い事』だけが残るッ!!

『遺体』を手にした者だけの特権ッ!!







D4C-ラブトレイン-

パラメータ

破壊力…A
スピード…A
持続力…A
射程距離…C
精密動作性…A
成長性…C


ルーシー・スティールを「遺体」化させることにより発現した、『D4C』の新たなる能力。
名前の由来は、フィリーソウルを代表するシンガー、ザ・オージェイスの曲「Love Train」。

能力は「遺体」を中心に広がる、光り輝く「隙間」を作り出すこと。
その「隙間」は、基本世界の中にあって、その世界とは次元の異なる場所を作り出すものである。
この中に、「遺体」が認める人物が入り込むことで、「遺体」の所有者にとって「吉であるもの」だけを引き寄せ、「害悪」となるものを弾き飛ばす効果を持つ。

つまりこの「隙間」の中にいれば、大統領は何者からの攻撃も受け付けなくなる。
「要するにただの絶対防御じゃないの?」と思われたそこの貴方、早合点をしてはいけない。
この能力の恐ろしさは絶対防御などでは断じてない。
この「隙間」は、「害悪」となるものを「防ぐ」のではなく、「弾き飛ばす」のである。

では弾き飛ばされた「害悪」はどこへいくのか?
それは、今この場にある世界とは別の、どこか遠い場所にいる全く無関係な人間がその「害悪」を肩代わりすることになる。
つまり『ラブトレイン』の状況下で大統領を殺せば殺そうとするほど、大統領は一切傷付く事はなく、逆に世界中の誰かがとばっちりを受け死んでいく。
マキマの全世界バージョン
まさに「いともたやすく行われるえげつない行為」といえよう。

また、本体にとって「害悪」をもたらすであろう存在となるものは、自動的に排除するようになっている。
ほんのかすり傷であったり、周囲にある木材などが「害悪」の身体中心めがけて集まっていくようになり、やがては心臓をえぐって標的を殺害する。
つまり『ラブトレイン』発動中は常時無敵+全攻撃即死攻撃化という酷い状態になる。

ただし、隙間は基本世界とは次元が異なる場所にあるため、攻撃する際にはこの隙間から出なければならず、その間は攻撃も通るようになる。
あくまでこの『ラブトレイン』は「遺体」を起点に発現している能力であるため、「遺体」が大統領と反対側に動けば、大統領はその動きに引きずられる形となる。
さらに、本体と「遺体」の距離が離れれば、「遺体」化した人間は息を吹き返すなど完全無欠なわけではない。





「陽」のあたる所必ず「陰」があり・・・
幸福のある所必ず反対側に不幸な者がいる・・・
「幸せ」と「不幸」は神の視点で見ればプラスマイナス「ゼロ」!
「安定した平和」とは!
平等なる者同士の固い「握手」よりも絶対的優位に立つ者が治める事で成り立つのがこの「追記・修正の現実」!!





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最終更新:2026年06月06日 15:48

*1 『JOJOVELLER STANDS』294P 作者コメント。

*2 単なる特技かもしれないが、大統領に関する「歩いても足音が鳴らない」という大統領夫人の発言を、「大統領が足音を『靴』と『床』で挟むことで能力が発動し、足音が異次元に送られているため」と解釈するファンもいる。

*3 並行世界からお金を持ってきても、それは消滅するためお金持ちになれない。作中でも紙幣が消滅する場面がある。平行世界の「スティール・ボール・ラン・レース」では「遺体」の代わりにダイヤ争奪戦が繰り広げられているので、それを持ってくる事が出来れば話はまた別。

*4 類例としてはマン・イン・ザ・ミラーの、個別に許可しなくても鏡の世界に衣服を持ち込めるケースがある。あちらは精神エネルギーとしてのイメージとして体の一部扱いを受けるので、大統領の衣服も「大統領の一部である」という判定が出ているものと思われる