うみねこのなく頃に散

登録日:2011/09/17(土) 22:09:08
更新日:2024/02/02 Fri 14:12:00
所要時間:約 3 分で読めます




「うみねこのなく頃に散」とは『うみねこのく頃に』のepisode5以降の事を「散」と呼ぶ、いわゆる続編であり「展開編」と呼ばれる。
略して「うみねこ散」とも呼ばれたりする。


ストーリー

1998年、六軒島大量殺人事件の真相を探っていた縁寿は、ミステリー作家である八城 十八の元で真相に至る第六の物語を読み始める。
第六の物語は、真相を全て理解したという戦人がそれを証明するために構築した第六のゲーム。そのゲームに、探偵である古戸ヱリカが挑む事になる。


世界観


  1. メタ世界
戦人やヱリカらが、魔女達と共にベアトリーチェが構築した六軒島の連続猟奇殺人事件を考察する世界。
ベルンカステルら幻想世界の住人が多数存在し、ゼパルとフルフルがいる部屋もメタ世界にあたる。


登場人物


うみねこ散では、ベアトリーチェが2人存在する。

  • ベアトリーチェ(姉)
長いストレートの金髪に、青い瞳の女性。黄金の魔女にして、六軒島の夜の支配者。
金蔵に封じられ体を失っているが、復活のため小さな悪戯を重ねる事により、反魔法毒素を減らす日々を過ごす。

  • ベアトリーチェ(妹)
千年生きた黄金の魔女にして、無限の魔女
今回の世界のベアトは戦人によって再び産み出された雛ベアトであり、かつての記憶を全て無くしていた。
その後、フェザリーヌの書庫でこれまでの物語を読み、かつての記憶を取り戻す。

右代宮 金蔵の第二子で長女。譲治の母親。息子である譲治に右代宮家当主を継承させる為英才教育を施してきた。
メタ世界ではエヴァ・ベアトリーチェに変身する。エヴァトリーチェと呼ばれたりもするが、正式名ではなく愛称。

物語を観測する力を持つ、観劇の魔女。縁寿に物語を朗読させ、縁寿と共に物語の真相へ至る謎を思考するのを楽しむ。
ひぐらしのなく頃に」の羽入ではないか、という説があったりなかったり。

魔女・ベルンカステルが送り込んだ人間としての駒であると同時に分身であり、いかなる場合でも“探偵権限”を発動させることができる。
メタ世界に干渉および存在することもできるイレギュラーな人物である。

それぞれ72柱の大悪魔の1人。恋愛を司り、試練を課して試す。共に性別は不明だが、二人の性別は異なっている。


評価

EP6まではそこまで大きな批判はなかったが、真相を明かすと名目されていたEP7でセリフのみでトリック等をボカす、情報が欠け過ぎていて感情移入どころじゃないヤスの描写などから徐々に批判が募っていく。
そしてEP8では、ラストエピソードでありながら「手がかりになりそうな描写はばらまかれるが真相はほとんど明かされない」「真相を知った人間が「真実など下らなかっただろう?」と言われる」と言った展開があったこともあり一気に批判が噴出。
結果として匿名掲示板のみならず、公式BBSやまとめwikiまで炎上し、その後の作品も振るわなくなったことから竜騎士07の凋落の象徴として今なお語られている。

これに関してはEP7開発中に、竜騎士の学生時代からの親友でもあったパートナーのBT氏が病気で亡くなったことも要因ではないかとささやかれている。
(実際に、EP7以降露骨に作品の雰囲気が変わったことを指摘するファンは多い)

擁護意見としては、真相を隠すことで作中のボトルメール、偽書のようにプレイヤー同士で盛り上がってほしいという意図があったのではないかというものもある。
竜騎士07本人も「考察を重ねた人と誰かからネタバレだけを聞いた人が同じ答えに辿り着けるのは不公平なので、簡単にネタバレ可能な模範解答は出さない」と早い段階で公言している。

また、EP8の物語は「『推理小説の登場人物が事件の真相を知りたがる小説の読み手に抗う様子』を更に上位の世界から覗く」という
作中作←作中←現実の3層構造(もしくはそれ以上の多重構造)となった複雑な構造なのだが、
作者の描写不足から「作中作世界から作中世界へのメッセージ」と「作中世界から現実世界へのメッセージ」の境界が曖昧となり、
「『現実に起こった事件を謎解きの題材にするな』という作中作世界のキャラクターから作中世界の人間たちへの批判」を
読者が「真相を知りたがる読者への批判」「批判する読者に対するあてつけ」と解釈してしまったことで批判が更に加速した面もある。
小冊子に掲載された「『竜騎士07』としてのコメントがいつの間にかベアトリーチェの挑発にすり替わる小話」やフェザリーヌの設定(自分自身が誰かの作った物語の登場人物に過ぎないことを知ってしまった過去)などからも、こういった「現実と物語の境界線を極限まであいまいにしたメタフィクション」的な構成がうかがえるのだが、なんというか色々と噛み合わなかったとしか言いようがない。

その後

数年後に漫画版EP7およびEP8が連載開始。その際に原作から大きく追加された描写があり、特に顕著なのが
  • 真実の赤字の詳細な定義
  • 作中で説明されなかった「黄金の真実」の定義
  • 実際に六軒島で起きた「一なる真実」について
  • 各事件のトリック(もしくはどのようなトリックが使われたか示唆する描写)
  • 「犯人」の過去

等等、原作で明言を避けていた多くの謎が明かされることとなった。
これに関しては好評も多いが、すでにファンが離れて久しく「最初からこれやればまだ批判少なかったんじゃ」と嘆くファンも多い。

誤解している読者もいるが、これらの真相に関しては作者のオリジナル解釈などではなく、竜騎士07氏が監修している。
(実際にEP1、EP3、EP8の漫画版を担当した夏海ケイ氏は、EP1の単行本において一連の真相を聞いていることを語っており、原作になかった描写が追加されていた)

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右代宮 真里亞」

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最終更新:2024年02月02日 14:12