侵略者 バロンスペード

登録日:2015/06/22 Mon 19:40:04
更新日:2024/12/02 Mon 18:46:05
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5枚のカードが、己の運命を決める。



《侵略者 バロンスペード》とは、デュエル・マスターズに登場するクリーチャーである。
初出は「革命編第1章 燃えろドギラゴン!!」。


概要

侵略者 バロンスペード UC 水文明 (4)
進化クリーチャー:リキッド・ピープル閃/侵略者 6000
進化-自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
侵略-水の侵略者または水のリキッド・ピープル(自分の水の侵略者または水のリキッド・ピープルが攻撃するとき、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい。)
W・ブレイカー
このクリーチャーは、コマンドにしかブロックされない。

新種族「侵略者」を持つ進化リキッド・ピープル閃
スペック自体は単純なWブレイカーのアタッカーであるが、《バロンスペード》は今弾で新しく追加された「侵略」能力を使うことで、攻撃時にマナコストを支払わずに進化することができる。

リキッド・ピープルは水文明の種族故に、非進化クリーチャーは「能力は優秀だが本体のスペックは低い」というものが多く、同じ条件のサイバー種族と比べて「低コストの進化クリーチャー」が少なかったため、速攻として使うには今一つの種族だった。

しかし、エピソード3最終段で超閃機 ジャバジャックが登場したことにより、リキッド・ピープルのビートダウンも復権の兆しを見せる。

ドラゴン・サーガではバニラサポートのリキッド・ピープルや、バニラ3体いればG・ゼロで召喚できるリキッド・ピープルの進化GV《零次龍程式 トライグラマ》など、「数を並べて圧殺する」バニラビート方面での強化がなされたリキッド・ピープルだったが、ここでようやく「低いパワーと打点を補える」強化が始まったわけである。

また、侵略者の特徴として「相手のシールドが減るほど有利になる」というものがあるため、低コストクリーチャーをW・ブレイカーに進化させて殴りかかることができるこのカードは奇襲性も高く、安定こそしないが最速2ターンで侵略進化もできる(1コストリキッド・ピープルを《クリスタル・ブレイダー》に進化させ、攻撃時に侵略進化)ので、墓地進化速攻クラスとまではいかなくとも、これまでにない速度でのビートダウンが期待できる。

地味にコマンド限定のアンブロッカブルもついている。

なお、侵略進化の発動する種族がリキッド・ピープルと侵略者なだけで、進化するだけなら水文明のクリーチャーなら何でも進化元にできる。が、《アクア・ホーリー》などの水文明ではないリキッド・ピープルは、進化元にすることも侵略進化させることもできない。残念。

関連カード

侵略者 BJ C 水文明 (2)
クリーチャー:リキッド・ピープル閃/侵略者 2000
このクリーチャーが攻撃するとき、相手のシールドがふたつ以下であれば、カードを2枚まで引く。
相手のシールドが少なくなれば、攻撃時に2枚もドローできる侵略者。
コストも2なので進化元にも最適。
ちなみに、侵略進化を行うには「攻撃宣言時に手札にいる」必要があるので、
《侵略者BJ》で攻撃、攻撃宣言時に2枚ドロー。ドローしたカードの中にあった《侵略者バロンスペード》を、攻撃中の《BJ》に重ねて進化」ということはできないので注意。

侵略者 ジャッグラ UC 水文明 (4)
クリーチャー:マジック・コマンド/侵略者 4000
このクリーチャーまたは自分の他の水のクリーチャーが破壊されるとき、相手のシールドが2つ以下なら、そのクリーチャーを墓地におく代わりに手札に戻す。
相手のシールド枚数が少なくなると自軍水クリーチャーにモヤシ能力を付与する侵略者。
《バロンスペード》に限らす侵略進化は攻撃宣言時に行うので、
《バロンスペード》がブロックなどで破壊される→《ジャッグラ》の能力で手札に→別のクリーチャーの攻撃宣言時に再び《バロンスペード》に侵略進化」ということも可能になる。

アクア新参兵 アイザック UC 水文明 (2)
クリーチャー:リキッド・ピープル閃 1000
マナ武装3:このクリーチャーが攻撃するとき、自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、カードを1枚引いてもよい。
マナ武装5:自分のマナゾーンに水のカードが5枚以上あれば、このクリーチャーは攻撃またはブロックされない。
フレーバーテキストがガンダムネタに走ってることでおなじみ、アクア操縦士 ニュートンの一族。フレーバーによると《ニュートン》の子供らしい。
単純なスペックは水文明ウィニーによくある貧弱さだが、マナ武装をフルで発揮すると「攻撃時に1ドローできる攻撃もブロックもされないクリーチャー」という割となんだか訳が分からないものに変貌する。さしずめニュータイプ。
しかしここまでの性能を発揮してもパワーは1000のままで火力除去に非常に弱いため、1回だけドロー効果のマナ武装を使ったらすぐに侵略進化するのがいいかもしれない。

コイツのフレーバーテキストはアムロネタである。

殴ったな!我が父、ニュートンにすら殴られたことがないのに!!
――アクア新参兵 アイザック

シャアネタで固めている《ニュートン》の子供が、宿命のライバルであるアムロのネタというのは何か考えさせられる。
ちなみに《アイザック》にはプロモのイラスト変えバージョンもあるのだが、そちらは見事なトリコロールカラーであり、フレーバーも

アイザック、いきまーーーす!!
――アクア新参兵 アイザック

と完全に開き直っている。

大船長オクトパスカル UC 水文明 (4)
進化クリーチャー:サイバー・ウイルス海 6000
進化-自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーはブロックされない。
進化元の条件が同じ進化クリーチャー。
出たのはこっちの方が先。
《バロンスペード》と比べると「無条件でブロックされない」点で勝っているが、侵略進化はできないので奇襲性は《バロンスペード》の方が上。
革命編ではサイバー・ウイルス海は革命軍の側にいるのでストーリー上では敵である。

アニメでの活躍

VSR5話で登場。
デュエマーランドで消息を絶った勝太の替え玉として、八尾町に送りこまれたロボ勝太が使うデッキの切り札。

……替え玉として送りこまれたはいいのだが、このロボ勝太、本物とは似ても似つかない、ぶっちゃけアレみたいな外見。
ロボ製作者のハカセはこの作戦の成功確率は5%だと言っているから、敢えてロボっぽい見た目にしたのだろう(ハカセは「確率の低い方に賭けて勝つことに快感を感じる」キャラである)。

にもかかわらず某メガネは、「見た目」に関しては疑問を持つ程度、「叩くと金属音がする」のをスルーし、「弁当を弁当箱ごと食べる」のを見てもまだ断定を先送りにし、「語尾に『ロボ』とつけて話す」のを確認してようやく「ロボ勝太は偽物である」という判定を下す節穴っぷり。
まあホカベンも特に違和感なく接していたので、もしかしたら周囲に対して認識障害でも起こしてるのかもしれない。

一方るるは割と早い段階で「偽物である」ということには気づいていたものの、「偽物の方が自分に対して優しく振舞ってくれる」ので偽物であるという事実を頭で否定していたが、ガッツンダーのような見た目になったロボ勝太が「本物の勝太との思い出の写真(多分デュエマ甲子園優勝時に撮ったもの)」を店ごと破壊したことでキレ、ロボを「素手で」破壊した。
ハカセ曰くミサイルでも破壊できないらしいので、少なくとも「るるの拳>一般的なミサイル」ということになる。

再起動したロボ勝太は巨大化し(VSR1話冒頭で流れた嘘プロローグのロボと同じ見た目)破壊活動を行おうとしたが、るるの「デュエマで勝負よ!」という申し出を承諾し、元のロボ勝太に戻ってデュエマを始めた。

水文明主体のデッキのロボ勝太は、ギャンブル思考の製作者とは違った堅実な試合運びでターンを進め、独自のドロドロドローまで披露。
このドローで《侵略者バロンスペード》を引き当て、さらに既に展開していた《侵略者BJ》に重ねて侵略進化させた。
この時の「攻撃中の《BJ》がトランプの中に飛び込む→トランプが1回転し《バロンスペード》のカードに→さらに1回転して《バロンスペード》の全身像になり、そこから《バロンスペード》が出てくる」という進化シーンは、勇者シリーズのロボを思わせる見た目も相まって非常にカッコイイ。

先に攻撃していた《侵略者ボクス》の攻撃も合わせて侵略モードを発動させ、るるが同じくドロドロドローで引いた《精霊龍ライトデュエル》による殴り返しにも《ジャッグラ》の能力で手札に戻して対処したが、最後の最後で「S・トリガー」で《マスター・スパーク》を踏んでしまい一気に不利に。
るる側の攻撃に合わせて自身も攻撃を喰らい(シールドブレイク(物理))、トドメに上空に打ち上げられてからの叩き落としを喰らい敗北、ロボ勝太も壊れてしまった。

しかしるるはロボ勝太の紳士的な態度が忘れられなかったようで、後に製作者であるハカセ(本名:御茶ノ水博士(ひろし))と対面した時には札束の詰まったスーツケースを開けてロボ勝太購入の意思を見せ、ハカセの「全人類ロボット化計画」に対して勝太が「俺もロボットになっちまうのか!?」と返したときに、「そこだけは賛成!」と目を輝かせながら賛同したりしている。

デュエル・マスターズ プレイス

デュエプレではDMPP-25 「轟炎革命 -LEGEND EVOLUTION-」で性能据え置きで実装。
新たにフレーバーテキストが設定された(記事冒頭のもの)。

余談

項目中にも述べたが、このクリーチャーは非常にロボっぽい外見をしている。
全身にちりばめられたスペードの意匠、手に持ったこれまたスペード状の槍、バロン(男爵)を思わせる帽子状の頭部パーツなど、リキッド・ピープル閃の進化クリーチャーに見られたロボっぽい特徴がより分かりやすくなっている。
VSRはクリーチャーがCGに戻っただけではなくぬるぬる動くようになったので、バトルの時には各クリーチャー達が派手に殴り合うようになった。
《バロンスペード》は12話冒頭にもちょっとだけ登場し、画面奥から飛んできて同じく侵略者の《轟く侵略 レッドゾーン》と並び立つ姿は、ナレ太郎曰く「そこはかとなくロボットアニメ」では収まらないロボットアニメな雰囲気を醸し出している。
ちなみにアニメ5話だけみるとマスク顔っぽいが、カードイラストをよく見ると鼻と口がある勇者顔なのが確認できる。


追記・修正の成功確率は5%っちゃ。

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最終更新:2024年12月02日 18:46