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うちはシン

登録日:2016/01/05 Tue 01:43:42
更新日:2026/02/24 Tue 17:46:55
所要時間:約 8 分で読めます






進化なき種はいずれ滅ぶ

それ…一番…合理的…



うちはシンとは、NARUTOの外伝作品である『NARUTO‐ナルト‐ 外伝 ~七代目火影と緋色の花つ月~』の登場人物。
作中ではオリジナルのうちはシンと、そのクローン達が登場する。両方とも「うちはシン」なのだが、後述するようにオリジナルとクローン達はまったくの別キャラ。微妙にややこしいが絵があるマンガならわかりやすい。
地味にサイの「根」時代の兄と名前が被っているが関係はないはず……たぶん


うちはシン(オリジナル)

CV:檜山修之
大蛇丸の弟子であり元実験体。
「移植された組織に拒否反応を全く示さない」という特異体質であり、その体質を買われ、拒絶反応が強い柱間細胞との繋ぎとして当時大蛇丸と協力関係にあったダンゾウの右腕に移植された。
写輪眼が大量に埋め込まれたあの右腕は、元はこいつのものだったのである。
穢土転生の死人達や大筒木ハゴロモほどではないが肌の血色が悪い(白い)。

その容姿はスキンヘッドで『暁』の衣を羽織り、何より腕から肩、頭部にいたるまで体中に大量の写輪眼が埋め込まれているというかなり悍ましいもの。頭髪がない理由もおそらく頭部に写輪眼を追加するため。
それらは全て万華鏡写輪眼を開眼しており、右目はさらにピンのようなもので常に強引に開かせているためか充血している。
ぶっちゃけNARUTO世界の中でもトップクラスのグロテスクさ。

「人が進化するには争いが必要不可欠」という思想を抱いており、再び争いを起こし、人類の進化を促すための組織として『暁』の復活を狙っている。『暁』の衣を纏っているのもこのため。
子を成すことはより強い種を作る為の本能的な行為、さらに争いはより優秀な遺伝子をつむぎだす生命の本質的な行為であり、それこそ人類の進化である……とは本人の談。
「忍術や技術の急速な発展は戦争という極限状況に追い込まれたためにあり得たもの」とも。

このようにかなりの危険思想の持ち主だが、さらに厄介なことに「一族を虐殺し木ノ葉を襲ったうちはイタチに心酔している」というとんでもない一面まで併せ持っている。
写輪眼まみれの肉体もおそらくは強者たるイタチ≒うちは一族の強さに魅せられ執着したゆえのもの。当然ながらイタチの真実や本当の意志などは一切理解していない。
挙句の果てにイタチを殺したサスケを「誇り高きうちはのハジさらし」と蔑視しているが、シン自身はうちはの人間ではなく勝手にうちはを名乗っているだけ*1……と、なんとも救いようがない人間。
少なくともサスケは本気でキレていい。

自身の分身のような存在であるクローン達に対しても「血肉を得る為の牙」「血肉の代わりになるストック」と評し、分身以前に人間としてすら見ていない。
攻撃から身を守るための盾にする・自身の命が危うくなれば臓器を奪い取るなど都合のいい手駒程度の認識。

写輪眼の能力

瞳術としてマーキングした物体を自在に操ることができる能力を持つ。
オリジナルは主に両方に刃のついた武器を無数に放ち攻撃するほか、戦闘中に相手の武器にマーキングし不意を突く戦法等を見せている。
マーキングした器具を操り、自力で臓器移植手術を行えるほどに精密な操作も可能。
さらに器具を集積させて「疑似的な右腕を作る」「巨大な手裏剣にする」なども出来るほか、体に突き刺して(低空飛行だが)地面に浮かぶといった応用も見せた。

なお、体中にある写輪眼は視神経が通っているのかは不明だが、頭部の眼で後方を確認し対処した場面があるので見えている可能性が高い。
また、万華鏡写輪眼は須佐能乎等の例外を除いて一つの眼に一つの瞳術しか宿らないはず……なのだが?


うちはシン(クローン)

CV:富樫美鈴
オリジナルの歯と神経を培養して造られたクローンたち。
そのためオリジナルのシンには歯がない。
『クローン』という技術が一般的でないNARUTOの世界では影分身のさらに上級(の存在)」と例えられていた。
作中では全く同じ見た目のクローンシンが七人確認できる。

栗のような髪型にオリジナル同様万華鏡写輪眼を開眼しており、こちらはうちはの装束を纏っている。
年齢はサラダ達の世代に近く見えるが、眼は常に全開に開いているうえ、片言で喋り表情の変化もあまりないため、年齢不相応の薄気味悪さを放っている。

オリジナル同様イタチに陶酔するなど彼の思想に染まっており、さらに目の前で自身の分身が殺される、自分達を使い捨てのストックと吐き捨てられても顔色一つ変えずに従うなど、一見忠実に見えるが……?

瞳術も「マーキングした物体を自在に操ることができる能力」と同じであるが、クローンは鎖をつけた手裏剣や十字の取っ手が付いた矢印のような形の武器など、専用の武器を用いて戦う。
地味に(鈍っていたとはいえ)九喇痲モードのナルトの攻撃を避け切るなど中々の身体能力を見せる。


ミニシン

30cm程度の大きさの謎の生物。
シン達からは終始名前を呼ばれることがなく、ナルトからも「アレ」呼ばわりされ、結局正体不明のまま連載が終わってしまった正真正銘謎の生物。
十尾の分裂体の一体』『白ゼツの生き残り』『(BORUTO公開前だったこともあり)モモシキ・キンシキの使い』……など様々な考察がされてきたが、劇中では結局説明がされなかった。
この項目では彼? もうちはシンのクローンとして扱い、便宜上「ミニシン」と呼称する。

一頭身サイズの体に一つ目の写輪眼、斜めに裂けた口に鼻、枝のような四肢に尻尾がくっついた、一見マスコットキャラクターに見えなくもないなんとも言えないフォルムをしている。
彼……というかこいつもまた万華鏡を開眼しており、こいつの固有瞳術はなんとうちはオビト神威に似た時空間忍術。
すり抜けもなければ個別の空間もないなど本家神威ほどの脅威はないものの、現実空間から現実空間への移動はできるほか、効果範囲の境界にある物体は引きちぎれる*2など、本家に似た運用がある程度可能。
移動・逃走手段としては十分に便利であり、大蛇丸をして厄介と言わしめたのもこの能力のためだろう。

さらにこいつの写輪眼はシン達と輪廻眼のように視界共有までしており、ミニシンが見た光景はオリジナルとクローンにも共有される。
見た目に似合わずかなり厄介な支援特化のクローン。描写からすると上記クローンともまた異なるオリジナルの端末のような存在であり、意識も共有していると推測される。

ちなみに1体ではなく、最低でも2体が存在する(「暁の復活だ」と述べているシーンで、傅くクローンたちの間に立っている)。


外伝本編での活躍

カグヤの時空間の調査をしていたサスケをクローンの一体が襲撃。不意の一撃を食らわせようとするも軽くあしらわれる。
クローンは撤退し、背中のうちはの家紋写輪眼をサスケ(及び読者)に見せながら姿を消した。
本編最終回の時点でサスケは何者かの気配を感じ取るシーンがあったが、おそらくこのクローンがその正体。サスケを数年間尾行し続けていたのだろう。

場面が転換し、何処か遠くの場所で、マントを目深く被ったオリジナルに経過を報告するクローン。
イタチを殺したサスケへの憎悪を口にするクローンに『暁』の衣をチラつかせながらオリジナルも同調する。
さらにミニシンからの視界共有でサスケの娘・サラダの顔を確認。今度はサラダの誘拐に向け、再びクローンが動き出す。

父親探しの旅に出ていたサラダ、そしてチョウチョウの前に出現。自前の武器と写輪眼の動体視力を駆使して二人を追い詰める。
計画に不要なチョウチョウを抹殺しようとするも、間一髪のところでナルトが到着。
邪魔をしに来たナルト共々殺そうと万華鏡写輪眼の瞳力を使い武器で攻撃を仕掛けるも、さすがに役者が違うということで九喇痲のチャクラの衣にあっさり弾かれてしまう。
撤退やむなしと判断したミニシンによってオリジナルの元へ送り返された。

物語が進み、オリジナルが『暁』の復活に向け動き出すことを宣言。サスケ達がいる峠塔にクローン一体と共に時空間移動し、いよいよオリジナルが参戦。ナルトとサラダに攻撃を仕掛けた。

異変を察知したサスケと空中で交戦するオリジナル。万華鏡の瞳術により操作した武具を剣術で全て弾かれてしまう。
そしてサスケが瞳術『天手力』で背後に回り、火遁を放つ。
……が、ここでクローンを術の盾にし、使い捨てることで難を逃れた。
さらにマーキングに成功したサスケの草薙剣を動かし、ナルトの腹に突き刺すことで彼のチャクラコントロールを乱す。すぐさま九喇痲の衣の内部にいたサラダに武具を向け、サスケに庇わせるかたちでこちらの動きも止める。何気にこの時点では文句なしに作中最強格の二人を相手取り優勢に立つというポテンシャルを見せた。
武具を展開しこのまま畳みかけ……としたところで、突如乱入したサラダの母・サクラの渾身のパンチを喰らい、さすがに耐え切れず一撃ダウン。
そのまま木ノ葉に連れていかれそうになったところでミニシンの時空間移動を発動。サクラ、瀕死のオリジナル、及び使い捨てて同じく瀕死のクローンを連れ去りアジトへ撤退した。

サクラをクローン達に見張らせ、オリジナルは瞳術で自身の治療を始める。
手術中にクローンの臓器を摘出したことをサクラに咎めれられるも、「クローンは自分の代用品でしかない」ことを自身の目的と共に語り、開き直ってみせた。クローン達の目の前でこの言いぐさである。
しかし敵の狙いを聞き出すことこそサクラの狙いであり、シンもまた自分の計画の邪魔になる「遺伝子」を排除しようと戦闘を開始。
ややあってサクラの左腕に刃を二本突き刺し、戦闘はオリジナル優勢。武具を集めて作った巨大手裏剣でとどめを刺そうとする。
しかしここで、大蛇丸からシンについての情報とアジトの所在を聞き出しやってきたサスケの完成体須佐能乎の剣が手裏剣を粉砕。家族であるサクラとサラダ両名に害をなした存在を須佐能乎の拳が容赦なく握りつぶし、オリジナルは全身の骨を折られる重症を負う。
あらためてナルト達も合流。右腕に武具を突き刺し、自身を引きずる形で何とか逃げようとするが、それを逃がすサスケ達ではない。オリジナルはクローン達を囮に……まあ実際囮以外の何物でもない、とにかく忠実なクローン達を囮にして何とか退却しようとする。


 「お前達…やれ!」












ズ ボ ボ







!!?






ナルト達ではなく、オリジナルである自分に刃を突き立てるクローン達に動揺するシン。

 「なっ………」
 「何を……してやが…」


 「もう…いい…」
 「父様…今は…古びた…使い捨ての肉…」

クローン達にとってあれやこれやと命令し、自分達を捨て駒にして、あげく死にかけて弱さを見せたオリジナルなどもはや邪魔でしかなかった。
オリジナルの思想に染まり、オリジナルの価値観を受け継いだ結果、オリジナル本人が最早不要と判断されたのである。


 「お…お前ら…」
 「オレが!……オリジナル…だぞ!」


 「父様の瞳力…もう…弱い」
 「これからは…オレ達が…進化…させる」


 「それ…一番…合理的…」


クローン達は秘密裏に造っていた、オリジナルすら驚愕するほどの大量のクローンを放ち、ナルトも多重影分身で応戦。
技術が不完全なために体形や身長に差異があり、肥満体やガリガリに痩せた個体など質が落ちたと取れる個体も見られたが、どう間違えたのか超巨大なクローンも存在。サスケも須佐能乎を使って本気で対処する事態となった。

そうして戦場が混乱している間に、オリジナルは物体操作の瞳術が既に入っているはずの右目で時空間移動を開始(してるようにしか見えない)。戦闘に気を取られているサクラ、サラダ、チョウチョウにミニシンを近づかせ、時空間忍術での拉致を目論む。
しかしサラダには冷静に感づかれており、ミニシンは殴りつけられてそのまま絶命。
……と同時に、オリジナルも何故か亡くなった。


クローン「死んだ……」


ミニシンと意識が連動していたのか、ふつうに重症を負った身が力尽きたか、それとも逃走経路が絶たれ絶望のあまりショック死したのかは不明だが、「自分自身に自分を否定される」という因果応報ながらも哀れな最期であった。
ついでに読者からは説明がまるでない上微妙にシュールな死に方をちょっとネタにされた

一方でオリジナルが死のうがクローン達は止まる訳もなく、さらなる増援がやってくるが、ここで父親譲りの写輪眼と母親譲りの怪力を活かしたサラダの『桜花衝』がクローン達の一部を圧倒。
残るクローン達もナルトの中の九喇嘛の威圧に呑まれ、戦意喪失してしまう。
強さにこだわる思想を宿すクローン達に絶対的な強さを見せつけ、同時に殲滅以外での争いの終結を諭す、親世代の貫録勝ちでこの戦いは終結した。


クローン達はその後、カブトが院長を務める孤児院に預けられることとなる。


 君達は今日からここで暮らします
 つまり今日から僕が君達の父親になります
 僕の名前はカブト
 遠慮はいらないよ


その後の彼らの動向は描写されず。『BORUTO』本編でも特に触れられてはいないものの、逆に言えば目立った事件は起こしていない可能性が高い。
まっとうな出生とは言い難い彼らだが、カブトという父親のもと、「うちはシン」でも「クローン」でもない生き方を見つけてほしいものである。


余談

  • 顔が明かされた当初は鼻に面影があるとして「生存→闇堕ちしたうちはシスイではないか?」とファンの間では考察されていたが、実際は完全な新キャラということで読者を驚かせた。

  • ぶっちゃけ、オリジナルについては話が進むにつれ評価がどんどん残念になっていったキャラのひとり。
    ・大量の写輪眼を持っていながらイザナギを使うでもなくまるで活かせていない微妙さ
    ・「無理に強調した右目」「隻腕」「ハゲ」とサスケと対になったデザイン
    ・「子を酷使し裏切られ死ぬ」という親子愛を取り戻したサラダ親子との対比
    ・(言い方はアレだが)「今更『暁』レベルの目的?」という盛り上がりに欠ける動機
    ……などなど。
    そのあんまりな扱いがウケたのか一部の人達からはコラ画像が作られるなどして愛された。

  • 一方、仲間想いだったり「昔はいい人だった」など改心したりする事も多いNARUTOの悪役の中では珍しく、特に善い部分もなく終止悪のまま死亡したキャラでもある。
    そもそも外伝であるため話が短く、掘り下げるのが難しかったという事情はあれど「人間味のある描写ゼロの完全な外道」として描かれ切ったのはうちはシン(オリジナル)とガトーくらい。*3

  • 結局オリジナルの右目の術は「物体操作」か「空間移動」のどちらなのか分かりにくいが、劇中の描写を見るとシン単独ではオリジナル・クローンを問わず「物体操作」であり、空間移動は必ずミニシンを通して行われている。なので「空間移動」はあくまでミニシンの能力の可能性が高い。




追記・修正なき項目はいずれ廃れる


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最終更新:2026年02月24日 17:46

*1 アニメでは写輪眼も複製であることを大蛇丸が言及している

*2 劇中ではオリジナルとクローンを拘束していた九尾チャクラの腕を引きちぎっていた

*3 強いて言えば音の四人衆はちょっと怪しいぐらい