スカルフェイス(MGSV)

登録日:2016/03/05(土) 14:39:49
更新日:2025/02/16 Sun 11:58:44
所要時間:約 5 分で読めます






いいだろう、私の鬼を見せてやる



METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN』(MGSV)に登場するキャラクター。

CV- 土師孝也/ジェームズ・ホラン

人物

サイファーの実働部隊「XOF」の指揮官でサイファーの副官。

クラシックなスーツに目の空いた黒いアイマスク、スカルフェイスというコードネームに違わない髑髏の如き不気味な素顔をしており、一見すると出るゲームを間違えたかのような外見が特徴的である。
策略家の一面が目立つものの仮にも軍人なので銃器の扱いにも長け、主にレバーアクションライフルを愛用している。

ちなみにスカルフェイスと呼ぶのはDD陣営が便宜上そう呼んでいただけで、ゲーム中に自分でスカルフェイスと名乗ったことは無い。
そこそこかかわりの深い人物でもゼロ少佐は副官(XO)と呼んでコードトーカーはビラガアナ(白人)と呼んだり…と、要するに皆好き勝手に呼んでいる。

人の心に付け入る尋問・拷問が得意で、この部分はMGSVで何回か描かれる。


来歴

MGSV以前

北トランシルヴァニア*1出身。本名は不明。幼い頃に親と工場で働いている時の火事で煮えた油を被り、全身を焼かれてしまう。
普通なら死んでいる筈だったが、寄生虫治療を受け、一命を取り留めた。
しかし、これによりスカルフェイスは感覚を失い今も全身を焼かれる様な幻痛を感じている。

彼の故郷は占領国*2がコロコロ変わったせいで母語を失ってしまい、顔と言葉を含む自らの存在証明を全て失った彼は言葉の力で人を支配する者を恨む様になる。

成人後はソ連のスパイ狩りにて生物兵器で軍関係者を殺した後、西側に亡命し、SASでゼロ少佐に拾われそのままゼロの副官となる。

FOX設立後はFOXを秘密裏にサポートする裏の組織XOFの指揮官となる。スネークイーター作戦が失敗した時にはスカルフェイスが収拾させる予定だった。
XOFの存在はFOXはもちろん、ザ・ボスにすら存在を知らせていなかった。
因みにゼロからの呼び名である「XO」と、率いる部隊名の「XOF」は共に副官*3と言う意味である。
部隊名の方はそれに加えてFOXの裏側であるという意味合いも加えられている。

賢者の遺産がアメリカに流れてきた時は、新しい情報統制の構想を後の愛国者達になるゼロから聞かされるが、前述の通り言葉や情報で人を支配する者を恨むスカルフェイスは密かにゼロに反旗を翻す。

ザ・ボスとも面識があるらしく、彼女の意志はビッグボスやゼロ少佐を差し置いて、自分の方がよく分かっていると言うほどである。
境遇に近しい面もあるためか、実際「世界はありのままで良い」という彼の持論はザ・ボスの意志に最も近い。

とはいえ、そのために行った後述の所業ではザ・ボスの意志を完全に理解しているとも言い難い。
あるいは両者の基本理念が大幅に異なる事を考えると、スカルフェイスにとってのザ・ボスの意志は、理解出来る事ではあるが従うべき事では無いのかもしれない。

MGSV:GZ

前述した一件からゼロに代わって自身が「世界を一つにする」理想の実現を果たすべく暗躍を開始する。

手始めにゼロを動かすための罠を兼ねていずれ邪魔な存在になりえる「国境なき軍隊(MSF)」に狙いをつけ、IAEAに成りすましてMSFへ核査察の申し入れを行い、ヒューイが独断で査察を承認してしまったことでMSFは査察をやり過ごすために保有していた軍事力の殆どを隠さざるを得なくなりMSFは一時的に弱体化を余儀なくされてしまう。

更にPWの真エンディングにてビッグボスとの一騎打ちに敗れ、MSFから姿を消した後地元の漁師に拾われ命拾いしたパスを「キューバの中のアメリカ」ことキャンプ・オメガに送り込み二重スパイの嫌疑による尋問という建前の元凄惨な拷問を繰り返しゼロの居場所を聞き出そうと目論み、最終的に 「少佐を売り渡せばビッグボスは助かるかもしれない」というありもしない希望をちらつかせてパスの口を割らせ、最終的に体内へ時限爆弾を埋め込み即席の「人間爆弾」に仕立て上げ罠として敢えて生かした。

時を同じくして単身でパスの救助に来たチコも捕えてパス同様に拷問を繰り返し心身共に追い詰め、 「ボスは女(パス)は助ける気でいるが、お前は放置するそうだ」とパス同様に虚言でチコの精神を揺さぶり、限界を迎えたチコにマザーベースの情報を吐かせ、更に通常の周波数に敢えて救助連絡を送らせ、偽の核査察の対応に追われていたビッグボスが2人を救助するべく確実に出張ってくる状況を作り出し、救助要請を受け取りキャンプへやって来たビッグボスと入れ替わりになる形でXOFを引き連れてマザーベースへと出立した。

周到に罠を張り巡らせた結果MSFは査察団に偽装したXOFの奇襲を防ぐことができず、後に「カリブの大虐殺」と呼ばれる惨劇を巻き起こし、ビッグボスが帰還する頃には殆どのプラットフォームが海に沈み300人を超えていた部隊もカズをはじめとした数名しか残っていない有様となっていた。そして、ヘリに乗って脱出した僅かな生存者達もパスに埋め込まれた「もう一つの爆弾」によってヘリが操縦不能となりMSFの隊員達の消息は途絶えることとなる。

襲撃事件後、パスから聞き出したゼロの潜伏場所に生物兵器を仕込んだ「戦友の遺品(レプリカ)」を送り込み、命こそ落とさなかったものの 寄生虫による後遺症でゼロを再起不能の状況へ追いやった。
もっとも、PW時代から構想があった愛国者達のAIはGZ直後には既に研究が始まっており、この頃にはシギント(ドナルド・アンダーソン)が主体となって計画が動いていたため、愛国者達はかろうじてその崩壊を免れたのだが…この一件からゼロは少しずつ言動がおかしくなっていき、後々それが世界に大きな影を落としていくことになる。

MGSV:TPP

「カリブの大虐殺」と「ゼロの襲撃」を成功させ邪魔者がいなくなったことで、私物化したXOFとサイファーの権能を利用してビッグボスが眠っている9年間の間に自身の計画を推し進めるが、その最中で9年前に死亡した筈のビッグボスが生きていることを知り 「キプロスの中のイギリス」ことデケリア島の病院へXOFを送り込み始末を図るも、様々な偶然が重なり捕り逃がしてしまう。しかし、この襲撃の際に「燃える男」「第三の子供」という新たな手札を手に入れ自身の計画に利用していく。

9年前の襲撃の際拉致していたヒューイと密かに招集していたストレンジラブに二足歩行兵器の研究を強要し、ウォーカーギアやメタルギア・サヘラントロプスを作らせる。ウォーカーギアの方は一定の成果を得たものの肝心のサヘラントロプスは機体制御に手間取っておりコクピットの増設やAI技術による補助などが模索されたものの、最終的に第三の子供の超能力によって強引に動かす荒業で課題を克服する。滅茶苦茶だって?MGSシリーズでは今に始まったことではないから…

更に核汚染された故郷を浄化するためのアーキア(始祖菌)の研究を行っていたコードトーカーに研究の出資者として近づき、研究の目途が立ったところで故郷の人々を人質に取り嘗てこの世に存在していた声帯虫復活の研究も行わせ、本編が開始する頃にはウランや鉄等を代謝してあらゆる恩恵をもたらすアーキアと様々な言語に対応した声帯虫を生み出させていた。

そしてウラン濃縮アーキアを利用した「核兵器手作りキット」を核武装技術を持たない国に売りさばき*4、「英語を話す者を滅する」声帯虫を解き放って英語を駆逐し、サヘラントロプスという圧倒的な武力と共通語を失ったことによる恐れからくる報復心で世界を覆いつくし「ありのままの世界」を実現しようとするも、DDとスカルフェイスの決戦の地に着いてきていたイーライがスカルフェイスをも超える強大な報復心を持っていたことで第三の子供がスカルフェイスの手から離れてしまい、サヘラントロプスが暴走。XOFを総動員した攻撃で対抗するもあっという間に部隊は壊滅し自身も炎に巻かれて逃げ場を失い鉄塔の下敷きにされ瀕死となる。*5

サヘラントロプス鎮圧後、スネークやカズに自分のライフルで手足を切断されたまま放置という生き地獄を与えられかけるも、何故かヒューイがトドメを差してしまい絶命する。しかし、過去に受けた寄生虫治療によって肉体が死んでも寄生虫が肉体を維持させ続けてしまう為*6、遺恨を残さぬよう遺体をマザーベースへと運び寄生虫ごと焼かれた事で完全にこの世から消えてなくなった。

死亡以後彼が登場することはないが、彼の遺した声帯虫、核技術およびサヘラントロプスを含む彼の報復心は、ダイアモンド・ドッグズが引き取った大きな負の遺産として、その自重に苦しめられることになる。


余談

各キャラの中の人が実況する公式プレイ動画があり、スカルフェイスのCVこと土師孝也さんも御多分に漏れず動画がうpされた。基本的に他の人は担当したキャラクターに則った口調で実況しているのに対し、スカルフェイスだけはどういうわけかキャラ崩壊しまくっている。幼少期の事故が無ければこんな愉快なおじさんになっていた可能性が…?

以下にその一部の迷言を書いていく。
あくまでこれは一部なので全部見たい方は動画を見た方がいい。脳内再生より実際に聞いた方が笑えるだろう。



戦車部隊編


「ガンスミスを仲間にして、武器開発にも励んで欲しいね〜ふっふっふーん☆」

「次にクワイエット……クワイエット!? お前何故こんなトコに!?」

「クワイエットにはサプレッサー付きの麻酔銃を持たせる。まさに鬼に金棒、これぞ鬼の相棒だ☆」

「海賊討伐に行くぞ!(ウキウキ)」

「兵器も人も何も回収できない。大☆赤☆字☆DA☆

「次にアクセラミン↑! いつでもリフレックスモードを発動し、周囲の時間をお、そ、く、す、る……魔法学校では習わない魔法の様なアイテムだ

「敵は警戒こそするがこちらの位置までは分からない!アララララ〜wwwwドッカーン☆」

「イタゾ!赤い戦車!最強の攻撃力と防御力を誇る...最後にとっておこっ」

「エネルギーMAX...くぅらいぇいぇいぇ!」

「ほら!今の内に全員回収だ!こいつも!いいぞ...こいつも!ホッホッホ〜wwwwほら!こいつも!ほらほら!飛んでいっけー!ウフフフwww」


傀儡兵編


「傀儡兵?何のことかなァ?」

「あ、まぶまぶまぶ眩しいよ!金ピカだあ〜!」

「MGS3の野戦服、うますぎる!」

「こちらはタキシード。似合うじゃないか、ファンにはたまらない、ンンンン〜wwww」

「今回はこれで行こう。革ジャンだあ〜w見覚えあるかなあ〜w中々似合ってるな〜w」

「何者かは…何者か。ン~ン~~ン~~~」

「なんて顔だ!まるでゾンビだ…!(ブーメラン)」

「行くかァ?やめてもいいんだぞォ!?…まだいるか!?いたァ!」

「連続!Cッ!Qッ!!Cィィィッ!!!カッコイイでしょォ!?ダメだァ…効いてなぁい…」

「わっわっわっわ〜!www」



…どんな采配の元こんなナレーションが許されたのかは、開発陣のみぞ知るところだろう




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最終更新:2025年02月16日 11:58

*1 現在のルーマニア北西部。11〜20世紀にかけてハンガリーの支配下にあった為、現在でもハンガリー系住民が多い。

*2 ハンガリー、ルーマニア、ドイツ、ソ連など。

*3 eXecutive OFficer

*4 万が一自身にとって不都合な核発射が行われそうになった際には腐食性アーキアによって起爆装置が使い物にならなくなる保険付き

*5 このシーンはよく「子供に負ける程度の報復心(笑)」などとツッコまれたりするが、逆に言えば年端もいかないイーライの奥底に潜む闇がそれほどまでに深く、第三の子供と年齢が近かった点もスカルフェイスの誤算となってしまった

*6 本人の意思はなく、文字通り生ける屍だが。