登録日:2009/07/01 Wed 22:04:56
更新日:2026/08/22 Sat 03:11:18NEW!
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「授業は十分前に始まったぞ、ポッター。であるからグリフィンドールは十点の原点とする」
【概要】
魔法使いとしての実力は申し分なく、作中でも上位クラス。
ハリー・ポッターが放った数種の
魔法を余裕で相殺したことも。
特に魔法薬については学生時代から卓越しており、
教科書の間違いや効率の悪さを見抜いて、教科書の余白に大量のメモとして訂正やより効果の出る方法を書き残していた。
また魔法薬学に関しては上述のとおり
天才だが、危険な魔法生物に関しては教科書以下の知識を信じ込んでいる様子。水棲生物の
河童が水資源に乏しいモンゴルに多いというのは日本人なら噴き出すであろう。
【生涯】
◆幼少期
母は純血魔法族で父はマグル。
両親は不仲で、おそらく両親からネグレクトを受けていた。幼少期から鬱屈した家庭の中で過ごした反動か、混血であることがコンプレックスになり、魔法の力にのめり込む。ハリーの
母であるリリー・エバンズとは、彼女がホグワーツに来る前からの
幼馴染みの関係でそれなりに仲が良かった。
そして、より強大な魔法である「闇の魔術」や、魔法族を尊ぶ純血主義に入れ込むようになる(ペチュニアとはそれが理由で対立)が、
所詮コンプレックスの発露であるためか、幼馴染のリリーは例外にしており、リリーが
「マグル産まれの私は皆と何か違うの?」と聞いた際には狼狽えて
「リリーも皆も何も違わない」と口にする等、徹底したものではなかった。
◆学生時代
ホグワーツ出身で学生時代はスリザリン寮だった。1971年に入学。
入寮当初は、ひどい貧困や半純血の出自、狷介な性格、その割に高い能力などから生徒たちにも遠巻きにされていた。
が、当時監督生だった
ルシウス・マルフォイがその才能を認めて親交を結ぶ。
一方、幼なじみのリリーはグリフィンドールに組分けされたことで物理的にも心情的にも距離ができ、ある一件を境に口も利かなくなってしまった。
また、ハリーの父である
ジェームズ・ポッターとはホグワーツへ向かう汽車の中で一目見た時から壊滅的に仲が悪く、ジェームズの友人グループ、
特にジェームズと
シリウス・ブラックとは互いに仲が悪かった。
スネイプがマグル生まれであるリリーと友人関係であるにも関わらずマグル生まれ迫害に加担していることや、闇の魔術に傾倒して一般生徒に被害を出してる事等から、ジェームズはスネイプを嫌悪し、スネイプもジェームズの人気や英雄性に嫉妬した事等から呪文を掛け合う程であった。
もっとも当時のスネイプでは学園主席と次席の天才であるジェームズとシリウスには全く太刀打ち出来ず、
ジェームズがリリーを口説いてる最中にスネイプが背後から攻撃してもかすり傷しか付けられないなど、傍から見れば一方的な虐めに見えるほど実力差があり、
スネイプは必死かつ真剣に彼らを憎んでいたが、ジェームズたちからは面白半分で呪いを掛けられており、
スネイプが対ジェームズに開発した釣り上げ呪文をパクられて逆に自分が釣り上げられたりもしている(スネイプもその場で洒落にならない切り裂き呪文をかけようとしてはいるが……)。
また、スネイプはマグル生まれ迫害に加担していた為に多くの生徒らにとってはスネイプこそがテロリスト予備軍のいじめっ子だった為に、ジェームズのスネイプへの攻撃も「マグル生まれを迫害してる奴をジェームズが成敗してくれてる」という形となり、多くの生徒がジェームズを支持した。
実際、スネイプも在学中に「セクタムセンプラ」なる
「命中した相手をズタズタに切り刻み、普通の手段では治せない傷を負わせる呪文」という
殺意むき出しの闇の魔術を
独自開発しており、決して「
真面目な学生が一方的に卒業までイジメられた」という話
ではない。
ルーピンはこの技を「スネイプの十八番」と言っており、それぐらい使ったということでもある。
唯一スネイプを庇っていたリリーも「友人として貴方を庇ってるけれど、貴方達のしている事はジェームズとは一線を画す邪悪な行い」として痛烈に批判している。
しかしスネイプはこれに対して「あれは冗談。なんでもない」と答えており、このダブスタもリリーとの決別の要因になっていった。
普通に考えてマグル生まれのリリーにとっても「マグル生まれを迫害している純血主義グループに属しているスネイプ」と「マグル生まれを迫害する純血主義者に対抗するジェームズ」ならば、本音で言えばそりゃジェームズに好感を持つだろう。
リーマス・ルーピンの秘密を暴いて退学にしようと嗅ぎ回っているスネイプを鬱陶しいと考えたシリウスによって、
狼人間と化したリーマスに鉢合わせさせられそうになったこともある。
その時にはシリウスからそのことを聞いたジェームズがスネイプを助けたことで事なきを得たが、
スネイプはジェームズは自分たちの保身のためにやったこととして感謝の念を持っていない。
もっとも、スネイプはルーピンへの鉢合わせ計画を
「ジェームズとシリウスとルーピンの三人全員が共謀して計画したが、寸前でジェームズが日和って止めた」と間違って認識しているのだが。
ただ、この一件でルーピンが狼人間であることを知りながらも在学期間中はそのことを暴露して彼を退学に追い込んだりはしていないことから、一応の筋は通した模様。
なお、リリーには仄めかそうとしていた。
「奴は病気だというが、満月の時だけ抜け出すんだぞ。満月の時だけ」
……仄めかしというか実質答えを言っている。
リリーはルーピンが人狼である事については察しがついていたので「貴方の言いたい事は分かるけど辞めなさい」と叱られた。
◇スネイプが独自に開発したと思われる魔法
以下は、上級魔法薬学の教科書に記されていた魔法である。
呪文名は不明。ハリーはクラッブに試して使って面白がった。父親とそっくりだなポッター!
同じく呪文名は不明。ハリーはフィルチに試して使って喝采を浴びた。父親とそっくりだなポッター!
耳塞ぎ魔法。近くにいるものに正体不明の雑音を聞かせて盗み聞きを防ぐ魔法。
ハリーは授業中に私語をする目的で使ったためハーマイオニーに叱られた。父親とそっく…
吊り上げ魔法。釣り鈎で踝を引っ掛けられたように相手を空中に持ち上げる魔法。「リベラコーパス」で解除できる。
無言呪文として開発されており、何度も書き直されているなど開発は難航した模様。
さほど無言呪文が得意ではないハリーが
なんとなくロンに向けて行って見たところ成功してしまい、同室のシェーマスやディーンには大ウケだったがハリーは流石に反省した。
スネイプ開発だがルーピンによると五年生の時に、数ヶ月の間大流行したらしい。ハリーはこの呪文の開発者である「プリンス」の正体を探れるか尋ねたが流行していたとしか分からず、ルーピン視点では誰が使い始めたどころかどの寮から流行したかも特定不可能なほど流行っていた模様。
スネイプ本人すらジェームズに釣り上げられて嬲られており、「我輩の発明したものを、汚わしいおまえの父親と同じに、この我輩に向けようというのか?」と語っている。
ただルーピンの証言と合わせると、ジェームズはこれがスネイプ発明とは知らないまま、大流行した後でこの魔法を習得した可能性も高いが。
ぶっちゃけスネイプ自身の管理が甘かったとも、スネイプが人前で使ったことがあったとも考えられる。
ちなみに本編ではルシウス・マルフォイもこれを使うシーンがある。四巻のクィディッチワールドカップ直後、マグルの一家を吊り下げたのがこれ。
大流行当時ルシウスは卒業していたが、スネイプにとって恩ある先輩で、戦後は死喰い人の仲間だったので、おそらくは本人から伝わったのだろう。
切り裂き呪文。プリンスの教科書の中にはあった呪文の中で唯一「敵に対して」という見出し、なぐり書きで記されているなど異色の気配があったため、ハリーの興味を引いていた。
作中で登場した限りでは珍しい相手を直接傷つける魔法。「闇の魔術」であり受けた傷は通常の治療法では治らないこともあるが、スネイプは「歌うような呪文」でセクタムセンプラで作られた傷を直すことができる。
スネイプが作った魔法の代名詞と呼べる呪文だが、作中で効果を発揮した3シーンでダメージ描写が全く異なっていたりもする。
命中したマルフォイの全身が切り刻まれ、深手を受けている。スネイプによって治療されて事なきを得たため、傷跡も残らなかったと思われる。
- 過去の記憶でセクタムセンプラらしき呪文をスネイプがジェームズに不意打ちで使用した際
命中したジェームズの頬に切り傷は付いたがジェームズは気にする様子のない浅い傷であった。
ハリーがマルフォイに使った時レベルのものを当時から使いこなしていたなら、高慢だったと言われるジェームズでも暇つぶしにケンカを売った上背後を見せて煽るとは考え難いので、当時はこれが最大威力だったと思われる。
スネイプの魔力が弱かったのが、呪文が未完成だったのかは不明。
- 七人のポッター作戦でスネイプのセクタムセンプラをジョージが受けた際
片耳が切られてかなりの出血になり、治療は受けたものの副次効果により耳は元通りにはならなかった。ハリーがマルフォイに使った時より威力が弱いが、実はスネイプはジョージを狙って撃ったものではなかったため、全力では撃ってなかったと思われる。
◇その他人間関係
学生時代は魔法族である母方の姓を取って“半純血のプリンス”を自称していた。
入学時点で大半の上級生より闇の魔術への知識が深かったらしく、この闇の魔術への入れ込みが後にジェームズに執拗に目をつけられる一因となった。
純血主義と闇の魔術を振りかざして横暴を極める同寮生(同期のマルシベールや先輩のルシウス・マルフォイなど)とも交流があったと言われるが、実際にスネイプがジェームズ達以外に呪いをかけていた場面は、少なくとも学生時代には描かれていない。(マルシベールが起こした、起こしかけた問題行動を庇い立てするなど、同類に見られても仕方がないことはしている。)
また、リリーがジェームズのスネイプを虐める原因を問い詰めた際、スネイプが起こした何らかの問題について言及したが、リリーはそれについて公的罰を受けたと庇っている為、そこまでの事はしてないとも推察出来る。
それ故にかリリーはスネイプを見限りつつもまだ更正の余地があると考え、庇い続けていた。
ジェームズたちを攻撃するのではなくこっそり付き纏い、彼らの校則違反を見つけて退学させようという(色んな意味で捻じ曲がってはいるが)正攻法で対抗しようとしていた描写もある。
まあセクタムセンプラの話などから一線を守っていたと言うよりも単にリリーの前ではしなかっただけである可能性も高いが。
実際、リリーはスネイプのとある言葉を聞いて自分以外のマグル生まれに対する加害があることを確信している。
◆卒業後の動向
ホグワーツ卒業後は、死喰い人に正式に所属。
特に否定する言及がない…どころか描写からは優秀な死喰い人であったことが伺えるため、死喰い人に相応しい行動をしていたと考えていいだろう。
なにせ、あのヴォルデモートから、とある個人的な懇願を聞き入れられるほどには評価されていたのだから。
しかし、当のヴォルデモートがポッター家を襲ってから行方不明になると、一転して死喰人を離れて
魔法省につき、ホグワーツの教師として働くこととなった。
スネイプは卒業後もジェームズたちにされてきた事をずっと根に持っている(プライドの高さゆえか自分にも非があったとは考えていない)ようで、
ジェームズの息子であり、瞳以外はほぼ生き写しであるハリーに、教員の立場を利用して些細なことでも言いがかりを付けるなどして嫌がらせレベルの罰則を課しているため、彼からは非常に憎まれている。これに関しては、スネイプ自身「ジェームズの息子なんだから報復して当然だ」と考えている節がある。なにせ第一巻の初対面時、まだハリーがスネイプに対して何もしていない段階から、いきなり徹底的に罵倒して減点処分までしている。
さらにハリーに限らず
ネビル・ロングボトムも普段から陰湿に威圧しているが、これに対してはそこに至る理由さえない。
ひどい時には
「ネビルが調合した魔法薬を毒になっているに違いないと確信しながらネビルのペットに呑ませる公開処刑を行い、それが毒にならず所定の効果を発揮すれば、いきなり『グレンジャーが入れ知恵をしたに違いない』と証拠もなく断定して減点」、と理屈もなにもない振舞いに及んでいた。
ハリーとドラコの喧嘩に巻き込まれたハーマイオニーが「歯の呪い」を食らって前歯が伸びた際には、彼女がもともと出っ歯気味だったのをコンプレックスにしているのに「いつもと変わらん」と公衆の面前で言い放った。仮にも思春期の女性に対する態度として最悪である。
ハリーは激怒のあまり「磔の呪文をかけてやりたい」とさえ内心で願ったほど。
スネイプの身に起きたこと全てが彼のせいではないが、彼のせいで起きた部分も非常に多くを占めているのである。
【各巻での活躍】
作品としては7巻終盤に記憶の形で過去巻部分の行動が明らかになるが、本項目ではその点もある程度各巻の内容に織り込んで記載する。
◆1巻『賢者の石』
「
賢者の石」を狙っている、と3人組に最後まで疑われていたが、実は真犯人である
クィリナス・クィレルの行動を妨害していた。
また、
クィディッチの試合中にハリーの箒が呪いを掛けられた時は反対呪文を使って守った。
◆2巻『秘密の部屋』
ドビーの妨害で列車に乗れなくなり、やむを得ず空飛ぶ
車をかっ飛ばして学校にやって来たハリーとロンを
「空を飛ぶ車をマグルに目撃されて混乱を引き起こした」という理由で叱責し、退学にしようとするものの、ダンブルドアの説得(「処分の決定権を持つのは寮監のマクゴナガルであるはず」と言う指摘)で二人は事なきを得た。
また、ハーマイオニーは彼の材料棚からくすねた材料を使って“
ポリジュース薬”を調合した。
決闘クラブでは後にハリーの十八番となり、様々な場面で活躍する武装解除呪文「
エクスペリアームス」を作中初披露。
教授されたというより見て覚えたという感じであるが、後にヴォルデモートさえも破るこの呪文をハリーはスネイプから得た。
◆3巻『アズカバンの囚人』
学生時代にジェームズ達と連んでいたルーピン教授に、狼男になっても理性を保てる非常に複雑で難しい魔法薬を煎じてあげていた。
終盤、スキャバーズの変身を解くというところで
空気を読まず登場。散々に場を引っ掻き回した挙句、3人組の魔法でぶっ飛ばされてしまう。。
シリウスが
吸魂鬼の
キスから逃げおおせた翌日、ルーピンの正体をばらして退職においこんだ。
ルーピンは勲章が貰えなくなったのが原因だろうとハリーたちに曖昧に語っているが、直接話している描写や本人などの証言は無いため、読者からの考察の的にもなっていた。
この件については後に作者執筆のエッセイ本「勇気と苦難と危険な道楽」で、
暴露したのは腹いせなことだが、
怒りの原因はルーピンが学校の敷地内で狼男に変身してしまったことだと明らかになった。
スネイプはダンブルドアに任されたこともあってか脱狼薬をすぐ飲むように注意したり、飲み忘れていることに気づいたならばわざわざ夜だろうと本人の部屋に持っていったりと気にかけていたような描写があり、シリウスやペティグリューのことを置いても、ルーピンのミスが招いた防げるはずの重大事故にプッツンきた、といったところか。
ヴォルデモートの呪いによって防衛術の教師は一年保たないという運命改変が行われているため、ルーピンの重大ミスにしろ、スネイプの感情任せの暴露にしろ、「そうなるよう」に因果が捻じ曲げられた可能性もあるが。
もっとも、スネイプは暴露よりずっと以前、「闇の魔術の防衛術」の代理講師をした際にわざと狼男のレポートを書くよう課題を発しており、もともとルーピンを追い落とそうと悪意を持って画策していたのは確かなようである。
- 実際、これでハーマイオニーが「ルーピンは狼男」と気付いた。当然、他の生徒も気付く危険性があったし、またそれが保護者や理事会に伝わるなどすれば、雇ったダンブルドアの責任問題にも発展したであろう。
それでなくとも、前年度に「危険な魔獣が校内を徘徊する」という事件が起き、それによってダンブルドアが校長を解任された直後である。
シリウスが学校に不法侵入していた時期には、生徒たちの目の前で「内応者がいるはず(=ルーピンが引き込んでいるに違いない)」とダンブルドアに讒言しており、言外にたしなめられている。
脱狼薬の調合も、十中八九はダンブルドアからの命令と思われる。
なお、映画ではルーピンが変身した際、自分と共に彼と鉢合わせした主人公3人組を守ろうとしてか、彼らを庇うように前に立つという教師らしい一面を見せている。
(原作ではこの時点で気絶したまま。とはいえ目覚めたあとは全員担架と魔法で運ぶなど教師としての義務はきちんと果たした)
◆4巻『炎のゴブレット』
第2の課題の為に「鰓昆布」を盗まれたり、
バーテミウス・クラウチ・ジュニアから情報を吐かせる為に“真実薬”を用意させられる等、便利に使われる。
また、材料棚からまたポリジュース薬の材料が盗まれるという憂き目に遭っている。この時、物語終盤に真犯人が発覚するまでは、2巻での一連の出来事から、犯人をハリーとその仲間たちではないかと疑っていた。
ヴォルデモートの力の増大を示し、死喰い人の腕に刻まれた闇の印が濃くなってきたことをダンブルドアに報告している。
シリウスとは彼の無罪を理解したため一応の和解となったが、互いに学生時代の恨みは全く忘れておらず、嫌いあったまま。
◆5巻『不死鳥の騎士団』
不死鳥の騎士団としての活動開始と共に死喰い人としての二重スパイを開始する。
シリウスとの関係も険悪なままだが、ハリーに居場所を吐かせようとした
ガマババァに偽の真実薬を渡したり、
ハリーが一縷の望みで叫んだ「パッドフット」が何を意味するのかに問い詰められた際はシラをきりながらも、アンブリッジをかわした後にハリーが言わんとした内容を見抜いて騎士団に連絡している。
また、ダンブルドアの依頼でヴォルデモートとの繋がりを強めていたハリーに閉心術の訓練を施すが、
ある時に訓練に備えて憂いの篩に避難させておいた「最悪の記憶」を覗かれてしまった。
リリーを
「穢れた血」と罵って少しの場面でスネイプがハリーを篩から叩き出し、激怒したスネイプは以降の閉心術の訓練を打ち切った。
(ハリーとしては尊敬していた父ジェームズとシリウスがスネイプの言う通りの嫌な人物であったことに衝撃を受けており、スネイプの
怒りには一切反抗しなかった)
ちなみに、ハリーに閉心術を教えるのはヴォルデモートの干渉を防ぐ目的であったが、その教授だけなら別にスネイプに限る必要はなかった。
それをあえて彼に頼んだのは、これでスネイプとハリーの関係が改善されれば……というダンブルドアの発想だったのだが、これは完全な裏目に出た(直接の破綻は上記の記憶を覗かれた一件だが、その前の練習でも全然両者の関係は改善されず、むしろ双方のストレスを昂進させた)。
4巻ラストで嫌がるスネイプとシリウスにムリヤリ握手させて関係改善を模索しようとした件も含めて、この手のダンブルドアの策略は案外うまくいかない。
◆6巻『謎のプリンス』
念願叶って「闇の魔術に対する防衛術」の教授に就任。また、学生時代に使っていた魔法薬の教科書が登場し、お互いに知らないままハリーの成績UPに貢献する。
終盤、襲撃してきた死喰い人達に加わってダンブルドアを殺害。
その後、追ってきたハリーの魔法を全て相殺する等格の違いを見せつけ、ホグワーツから姿を消した。
実は死喰い人から魔法界側に寝返っていたのは、ヴォルデモートから「
不死鳥の騎士団」を
スパイする任務を命じられた為。
4巻でヴォルデモートが
復活した後は、これまで以上に裏で重宝されていた。
なおヴォルデモートからはなぜかワームテールを「屋敷での助手」として付けられたが、スネイプは「数に入らん虫ケラ」「下僕」扱いするなどかなり塩対応をしている。
しかし、もともと性根が卑しく死喰い人からも軽蔑されていたワームテールなので、誰からも違和感を抱かれなかったようだ。
(なぜヴォルデモートがワームテールを寄こしたのかは一切不明。彼がスネイプ邸でやっていたことは本当に雑用ばかりであり、相互監視などの裏の任務もなかったようだった。これなら普通に屋敷しもべ妖精を一人派遣すれば済んだことだっただろう)
◆7巻『死の秘宝』
ダンブルドアを殺害したことでヴォルデモートから信頼され死食い人のNo.2になる。
騎士団員を錯乱させて沢山のポッター作戦を秘密裏に提案させると共に、同時にヴォルデモートにハリーが家を出る日時を教える。
その後ヴォルデモートの権力の下、ホグワーツ校長として帰還。
なお、フィニアス・ナイジェラスが報告時にハーマイオニーを「穢れた血」と呼んだ際には、自分がかつてリリーに同じ暴言を吐いた最悪の記憶を思い出してか「その言葉は使うな!」と叱咤した。
終盤、最終決戦の最中ヴォルデモートに呼び戻され、「ニワトコの杖」の所有権を手に入れる為に殺されてしまう。
最期は直後に現れたハリーに自分の記憶を託し、彼の外見で唯一リリーにそっくりな瞳を見つめながら「僕を……見て……くれ……」と囁き息を引き取った。
スネェェェェェイプ!
その後、ハリーは“憂いの篩”を使ってスネイプの記憶を垣間見る。
そこでこれから自分が辿らねばならない運命、そしてスネイプの真意と壮絶な人生を目の当たりにすることになる。
ハリーたち多くの人々に対して嫌がらせや理不尽を多く強いた一方で、時にはハリーを助けるという奇妙な立ち位置に居続けたスネイプだが、実は最初から最後まで、ハリーにとって味方側の人物だった。
より正確に言うならばハリーの物語においては、最初から最後まで味方であった人物であった。
スネイプ自身の視点で語るならば、闇に惹かれ一度は完全に
堕ちてしまったが、大切な人の危機に際して表側に移りそのまま協力し続けた人物。
リリー
実はスネイプはリリーを愛していた。
幼い頃にセブルスはリリーに一目惚れして以来彼女を見守り続け、リリーが公園で花を咲かせたのをペチュニアに見せて遊んでた際にスネイプが話しかけたのが交流の始まりであった。
当時のスネイプは本人的には一張羅のつもりのダボダボの服を着ており、普段の不潔も祟って髪がベトベトという異様な風貌をしていた。
そしてセブルス的には悪意無く事実を伝えたつもりなのだが「君(リリー)は魔女なんだ!!」という侮辱でしかない言葉をリリーが嫌がって辞めるよう求めても連呼し、ペチュニアにはマグルと明確に悪意を込めて罵っていた事で当初はリリーに憤慨されていた。
出会いこそ最悪だったものの、その後魔法に興味を持っていたリリーに魔法世界の知識を提供した事で意気投合し、二人は親密な友人関係を築く事となる。
「マグル生まれの私は皆と違うの?」と不安がるリリーに「何も違わない」と断言する等、マグル生まれであるリリーに優しく接していた。
しかし、ペチュニアに対しては魔法の扱えぬマグルとして差別意識を向けて魔法を使った嫌がらせをしている。リリーはその都度スネイプを叱り、彼の価値観を不安視していた。
また、ペチュニアの手紙をリリーを巻き込んで勝手に見るという行為もした為にリリーとペチュニアの仲が決定的に悪くなる要因となってしまう。
(流石のリリーもショックを受けてホグワーツ特急では「喋りかけないで」とスネイプを拒否していた)
尚、映画版ではリリーが花を咲かせてペチュニアに「化け物」と罵られて傷ついてた時にセブルスが慰めたのが友情の始まりであった。
子役が美少年なこともあって映画は少年少女の甘酸っぱい青春に仕上がっている。
最悪の記憶
その後も寮が離れたことで、スネイプはスリザリンで純血主義や闇の魔術の影響を一層強く受けてしまい、リリーはグリフィンドールでそれらとは相反する価値観を育む事となる。
スネイプはジェームズの行為を批判し、リリーもジェームズの行為が酷いということには同意しながらも「スネイプのグループがやっているマグル生まれへの酷い仕打ちはジェームズとは一線を画す邪悪な行為よ」と批判し、純血主義グループから脱退するよう忠告していたがスネイプは「ジェームズは酷い」の部分だけを聞いて他は聞いてない様子であった。
五学年時に受けたOWL試験の後、ジェームズとシリウスの暇つぶしに攻撃されて晒し者にされる。
必死に抵抗するもかすり傷しか付けられず、ほとんど一方的に攻撃されていたスネイプはリリーに庇われるが、
屈辱と恥辱の興奮のあまりに自分を庇ってくれたリリーを「穢れた血」と呼んでしまい、これを機にリリーもスネイプを見限った。
スネイプは冷静になった後に寮まで出向いて「つい口が滑っただけ」と謝罪するもリリーからは「″つい″その言葉が出たのは、貴方が常日頃からそう言ってるって事でしょ」と、問題点を理解出来ていないスネイプを批判し、かねてから闇の魔術と純血主義に友人として警鐘を鳴らしていたリリーは謝罪を拒絶し
「私以外の人には平気で『穢れた血』と呼ぶのに、私だけは違うと言われてどうして信用できるというの?」
と本質をついた言葉にスネイプは何も返せず絶交になる。
このように、想い人と絶交になるきっかけとなったことから「穢れた血」という言葉を非常に嫌うようになり、フィニアス・ナイジェラスがこの言葉を使った際に咎めたのもそのためである。
なお、晒し者にされた部分から「穢れた血」と呼ぶまでの前半部分は5巻で判明するが、
そのときの章タイトルは「スネイプの最悪の記憶」。
ジェームズとシリウスによる過激な虐めこそが最悪だと初見では錯覚するが、後にリリーへの愛が判明すると「穢れた血」失言と絶交こそが「最悪」ということがわかるギミックになっている。
子供の頃、最悪の初対面でリリーを憤慨させてしまったが、豊富な魔法知識や魔法を示すことで気を引き、親友になれた事もあってか「闇の魔術を極めて強大な魔法使いになればリリーがまた仲良くしてくれる」と勘違いしたスネイプは死喰い人を目指すようになり、実際に卒業後は死喰い人となった。
尚、リリーがスネイプに好感を持ったのは豊富な魔法知識そのものではなく、無知な自分に色々と教えてくれる優しさや「マグル生まれの君と皆は何も違わない」と言ってくれた偏見の無さであり、リリーが憤慨したのも「自分を穢れた血と呼んだこと」ではなくマグル生まれは穢れていると見なす価値観そのものなのだが…スネイプはその事に最後まで気付けなかった。
作者曰く『リリーの優しさは愛しても、リリーのように優しくなろうとはしなかった』。
リリーの死
もともと思想的に傾倒していたことと、恩顧のある
ルシウス・マルフォイたちの引き立てもあったであろう。
純血主義を基本方針とする死喰い人になり、自分が嫌い続けていたジェームズがリリーと結婚したことを知ってもなお、彼女への愛は全く変わらなかった。
そんなある時、
自分がダンブルドアから手に入れたある情報をヴォルデモートに報告したことによって、ポッター一家が彼のターゲットにされてしまう。
それを知ったスネイプはヴォルデモートに
「リリーだけは助けてくれ」と懇願すると共に、極秘裏に
アルバス・ダンブルドアに接触し、両方の陣営のトップに働きかけてリリーを守ろうとする。
なおダンブルドアとの密会の際、(「ポッター一家」ではなく)リリーを助けてくれと請いに来たことについて「リリーだけならヴォルデモートに頼めば見逃してくれるのではないか(=ジェームズと息子はどうでもいいのか)」と皮肉られるのだが、
スネイプはこれに対して「もうそう頼んである」とあまりにも率直に話し、
「見下げ果てた奴じゃ」と激怒される。
7巻の最終盤、ハリーが「生き残った子供」になった理由が明かされる。
赤子のハリーをヴォルデモートの死の呪文から守ったのは、母親であるリリーの、『愛』という最も古い魔法の力が生んだ『犠牲の護り』である。
これは対抗呪文が存在しないとされる死の呪文を跳ね返す、非常に強力な守りなのだが、重要なのはその発動条件である。
犠牲の守りは、発動する者が愛する者を守るために『自ら』命を投げ出すことで成立する。
この『自ら』というのがポイントで、発動者は死から逃れる機会があるにも関わらずあえて死を選ばなければならない。
上述した通り、スネイプは(他の二人はいいから)リリーを助けてくれとヴォルデモートにせがんでおり、ヴォルデモートはその約束を守ろうとしていた。つまりあの場で、あるいはヴォルデモートの犠牲者の中で、リリーだけは自分が生き残ることを選ぶことができた。
このことが愛の護りを成立させた原因であり、つまりはスネイプが見下げ果てた奴であったことがハリーが生き残り、やがてヴォルデモートが敗れた遠因であると言える。
…本人がこれを知っていたのかは定かではないが。
最終的に、ポッター家3人の安全を確保してもらう代償として、ダンブルドアの為に二重スパイとして働くことを承諾する。
そんなスネイプの決死の行動も虚しく、『運命の日』にリリーはジェームズと共に殺されてしまった。
…これら一連の出来事から察しはつくであろうが、3巻でシリウスに強い憎悪を向けていたのは、学生時代の恨みだけでなく、彼がポッター一家を裏切って居場所をヴォルデモートに教えた、つまり、リリーの死ぬことになった原因の一端はシリウスであったと、スネイプも多くの人と同じように誤解していたからである。
彼が割って入ったのが、よりによって「リリーの死ぬことになった原因」の真実がいよいよ明かされようとしている場面だったので、もう少し待っていれば話はこじれずに済んだのだが…。
6巻でのワームテールに対するぞんざいな扱いについても、この頃にはシリウスの冤罪が公にも知れ渡っており「ポッター一家を本当に裏切ったのはワームテールである」と既にわかっていたことが理由。
リリーの息子
リリーの死後、全てに
絶望し、死を願うスネイプだったが、
「お前が死んで何になる」とダンブルドアに諭され、リリーの遺児であるハリーを守り続けることを誓った。
この際にジェームズの子供に感謝や哀れみを向けられるのは耐えられないと、自分がハリーを守ろうとしていることを誰にも知られないようにダンブルドアに頼み、死ぬまでその秘密は守られた。
これ以降、死喰い人のスパイとしてハリーやダンブルドアに関する重要情報を「もっとも重要な部分」だけ伏せながらヴォルデモートに提供しつつ、ダンブルドアにはヴォルデモートや死喰い人に関する最重要情報を渡し続けていた。
ダンブルドアの死後も、絵画として顕在するダンブルドアの指示の下、死喰い人としてヴォルデモートの信頼を得つつ彼の意図を挫くために秘密裏に活動する。沢山のハリー作戦についても信頼を買うためのもの。
ただこの際、ルーピンを守るために彼を狙って呪文を放とうとしていた死喰い人の腕に切り裂き呪文を放つが、
ジョージ・ウィーズリーの耳に誤爆するというポカをやらかしている。
校長になった後も、悪政を敷いているように見せ掛けつつ、生徒達の最低限の安全を確保していた。
ハリー達の旅に
嫌がらせを混ぜつつ内緒で支援したりもした。
そもそもスネイプのダンブルドア殺害自体、前々から両者が示し合わせていたものである。
6巻開始少し前に分霊箱である指輪の呪いでダンブルドアは瀕死状態になっており、スネイプの治療により命を取り留めるも、余命が一年程度となっていた。
さらにダンブルドアは、自分の持つ「ニワトコの杖」の所有権が万が一にもヴォルデモートに渡らないために、「ダンブルドアが自ら計画した死に方」で死ぬ必要があった。そうすれば、敗北によって所有者を変えるニワトコの杖は「ダンブルドアは誰にも敗けなかった」と認識してその忠誠心の行き場をなくし、もしヴォルデモートの手に落ちても彼を所有者として認識しなくなり、能力を十全に発揮できなくなるためである。
これらの理由から、ダンブルドアは指輪の呪いに侵された時から、自分が殺されることを作戦に組み込んでおり、スネイプに介錯を頼んでいた。
この際に
「マルフォイの魂は壊れてないから殺人させるのは忍びない。というわけでセブルスが殺ってくれ(意訳)」と語るダンブルドアに対して、
「今すぐに殺りましょうか」と皮肉を言いつつも
「私の魂は壊れていいんですか?」と拒もうとするなど、この時点で思想も
光に寄っていることがわかる。
ハリーの
死の定めに衝撃を受けるスネイプに
「驚くことではない。これまで何人もの死を見てきたであろう」と諭そうとするダンブルドアに、
「最近は、私が救えなかった者だけです」とスネイプは返しており、人を救う意思が見えるあたりにこの場面からもスネイプが光側に寄っていることがうかがえる。
またこの時、記憶の中でダンブルドアから、
「組み分け帽子は性急過ぎると感じる時がある(スネイプにはグリフィンドールに組み分けされるに足る勇気がある)」と言われて驚いていた。
しかしスリザリンに入ることを熱望していたのは他ならぬスネイプ自身であり、組み分け帽子は彼の意志を尊重しただけなのだろうが。
スネイプ自身の性格も、スリザリンへの適性が非常に高いのは事実である。
人物
恨みあるジェームズの生き写しであるハリーへの偏見や、ジェームズと重ねて恨みをぶつけていたのは事実であり、セブルス自身も情が移った事は否定している。
また、リリーの死は自らがヴォルデモートに報告した情報が発端だったことから、スネイプ自身にも責任の一端があったことも間違いない。
だが、自らの過ちを後悔してからは、ダンブルドアとの誓いの下、ただ最愛の女性の為だけに、全力を以て憎む男の息子を守り続けたのである。
リリーが自分の大嫌いな男と結婚しても、そして死んでしまった後も彼女だけを一途に愛し続け、
周りから誤解されようとも危険な二重スパイの任を全うしたその生き様と覚悟から、セブルス・スネイプはまさに作中最高の
漢であると言えよう。
なおハリーを守る事に関しては本当に不本意で嫌々だったらしく、ポッターモアでは近くまで持ってきたグリフィンドールの剣をわざわざ凍える池の中に落としたのは衝動的な悪意との事。どんだけ嫌だったんだ……
余談だが、作中で彼が創り出す
守護霊は「牝鹿」。
これはリリーも同じ。この点からもリリーの事をどれだけ想っていたかがうかがい知れる。
「これほどの時が経ってもか?」
「永遠に」
既に結婚し出産までした女性を死後何年も独身を貫いてまで愛するのはある意味スゴい…を通り越してストーカーじみているが。
……ストーカー「じみた」というか、手に入れた写真からリリーの部分だけを切り取る、他人への手紙に書かれた「Yours, Lily」という他意のない挨拶文を切り取って保管する、など、いやまあ100%ストーカー気質の、思いっきり歪んだ愛であるが。
こんな感じで一方的で絶対に叶わない
恋のように見えるが、作者曰く
「セブルスが闇の魔術に傾倒しておらず、マルシベールら純血主義のたちの悪い友人たちと手を切れば、リリーのセブルスへの友愛が恋愛感情に変化した可能性はあったかもしれない」とのこと。
一応言うと「可能性」が「あったかもしれない」である。
本編での絶縁し軽蔑対象というほぼ論外な関係に比べれば、幼馴染みとして友好的な関係の方が可能性があるという当たり前の話である。
実際、リリーは「スネイプの最悪の記憶」時点では既にジェームズに好意を寄せており、同じ寮の友人からはスネイプと交流を持つことに懐疑的な目を向けられ友人関係を辞めるよう言われていた。
孤立するリスクを背負って思いを寄せてる男子であるジェームズに嫌われるリスク、危険な不良グループであるマローダーズ相手に5年間も立ち向かってセブルスを庇ってる辺り、友人としてではあるが大切な存在として扱っていた。
それ故にスネイプがリリーの忠告を聞かずに純血主義グループに身を置き、マグル生まれ迫害に加担したのがリリーには許せなかったのである。
仮にリリーの言葉にキチンと耳を傾け、改心して思いを告げていれば、恋愛関係として結ばれる事はなくてもリリーは真剣に考えて答えを出してくれたであろうし友人として大切な存在になれた可能性は十分にあっただろう…が、スネイプはその可能性すらも自ら葬った。
これを契機にハリーはスネイプに対する自身の認識を改め、母を一途に愛してくれた人として尊敬の念を抱くようになった。
後年、ハリーは自分の次男にスネイプとダンブルドアの名をとって『アルバス・セブルス』と名付けている。
兄妹の中で一番ハリーに似ており、唯一リリーの目を受け継いだ。
その息子が「スリザリンに入ったらどうしよう」と不安がっている時、
「お前はホグワーツの2人の校長の名前をもらっている。その1人はスリザリンで、父さんが知っている中でも、おそらく一番勇気のある人だった」
と告げている。
また、スネイプの肖像画を歴代ホグワーツ校長の肖像画の中に加えるよう働きかけているらしい。
◆『呪いの子』
ハリーの次男・アルバス・セブルスとドラコの子・
スコーピウスを主役とした、
過去改変を題材とした当作品にも登場。
ハリーが死に、ヴォルデモートが権力を握ってしまった最悪の世界線にて、ヴォルデモートへの抵抗軍の一員として暗躍していた。
経緯は不明だが、自らの素性をハーマイオニーとロンに明かし信頼を勝ち取ることに成功、彼らを密かに10年以上も匿い続けていた。
もう仲間が二人しかいない状況が長年続いたからか性格も軟化しており、ハーマイオニーを
「昔からちっとも人の話を聞かない不快な生徒」と腐しつつも彼女の高い実力は彼なりに認めていた。また、本来の世界線で自らが辿る運命を知らされてハーマイオニーに気の毒がられた際には
「我輩は少なくともロンと結婚してない」とジョークを飛ばすユーモアまで獲得していた。
最初はスコーピウスを警戒していたものの、リリーへの思いやけして知ることない情報を伝えられた事で信頼する。
死に際に、スコーピウスからアルバスの世界でのハリーから死後は敬意を払われていること、最も勇気ある人の一人と評されていることを教えられ、喜びのうちに息を引き取った。
スネイプがある意味最も救われた場面かもしれない。
【余談】
◆映画版の担当俳優
実写映画制作が始まった段階で原作小説は3巻まで出ていたものの、敵か味方か判断が難しいキャラクターに演者のアラン氏も悩んだ様子。
しかし1作目制作中の段階でアラン氏は作者のローリング氏からスネイプについていくつかヒントを与えられており、このことが先に助けになったと語っている。
アラン氏はスネイプを演じた感想として
「孤独感に満ちた役だ。彼がほかの誰と一緒にいるシーンでも、相手を探ろうとしているかのようだから」
「ほかの役者たちとのコミュニケーションはとらなければならないが、同時にある程度、自分の殻に閉じこもらなければならないところもあるということも常に意識していた」
と語っている。
ダンブルドア以外に真意を隠しながら、様々な人・陣営を渡り歩いて行動する多重スパイの難しさを演じるアラン氏も感じていた様子。
またアラン氏当人はユーモア溢れる上にドジっこ属性持ちで、自分のローブを踏んづけたり、マルフォイ役の役者に踏まれたりしている。
撮影時も「言動は
シリアスなのに行動時の仕草が笑いを誘うスネイプ先生」像をアドリブで確立していた。
◆作者からの評価
作者からも「裏の主人公」と言われるほど重視されてはいるのだが、同時に作者は完全無欠の聖者ではないともしている。
曰く
「どこまでもグレーな人物。聖人君子ではないが悪魔でもない」「欠陥だらけの英雄」とのこと。
(これはダンブルドアやハリーを筆頭として同作における他の「英雄」たちにも言える)
闇の魔術に没頭して、危険な呪詛を開発しては濫用した過去もあり、ベクトルこそ違えどジェームズやシリウス以上の危険性も描写されている。
更に、「(凍った)湖の底にグリフィンドールの剣を沈めたのは、
スネイプの衝動的な悪意」という衝撃の事実を公開していたり、高圧的にスネイプ擁護をしてきたファンに対しマンスプレイニングを捩ってスネイプスプレイニング(Snapesplaining)と言う言葉を使い、苦言を呈していたりする。
「一方的にイジメられた魔術
オタク」というような意味で判官贔屓的に親しむのもやはり違うのだろう。
尚、作者は「セブルスに恋をされたい人間などいない」と辛辣な評価を下したり、けして聖人ではないと言っているが、映画でスネイプを演じたアラン・リックマンの魅力自体については大いに評価して認めており、彼の演技力の素晴らしさについては大絶賛している。
◆『ヴォルデモートとの関係』
- マグルの父と純血の母親との間に生まれる
- 鬱屈した環境(孤児院/ネグレクト家庭)で育つ
- マグルとの混血であることにコンプレックスを持つ
- 入学前から魔法に対して深い造詣を持つ(スネイプは闇の魔術の知識の深さに一目置かれており、ヴォルデモートは魔法の知識が一切ない孤児院暮らしの時点で杖無し魔法を意識的に使用できた)
- 学生時代に、母方の血筋を強調する名前を自分で自分に付ける
- 様々な魔術を独力で開発する
など、かつての主であるヴォルデモート卿と多くの共通点がある。
このことは、ヴォルデモートがスネイプを信頼していた原因でもあるのかもしれない。
スネイプもヴォルデモートに対する忠誠心は(リリーへの愛には及ばないにしろ)確かに持っており、『呪いの子』で自身の最期を聞いた時には「闇の帝王自身の手にかかって死んだのならば光栄だ」と語っていた。
しかし唯一の違いは、他人を顧みることを一切しなかったヴォルデモートと違い、スネイプは『他人を愛すること』を知っていたことである。
- ハリーが死んだ世界線の『呪いの子』を読むとまた印象が変わる -- (名無しさん) 2023-01-18 16:08:01
- ↑26「思いやりのあるタイプ」なのに学生時代の虐めに病んで闇の帝王に心酔した結果、ハリーを傷つけようとしてリリーの愛の魔法に焼かれたクィレルと逆なんだよね。クィレルを邪魔したりスケープゴートにされたことからして対比なんだろうか -- (名無しさん) 2023-03-24 01:35:58
- 煽りとか抜きで6巻の時点でこの人が本当に裏切ったと思っていた人がどれぐらいいたのやら…… -- (名無しさん) 2023-03-29 19:02:55
- リリーそっくりの娘が生まれてその娘が好きになった相手がジェームズそっくりだったらどういう気持ちになってただろう -- (名無しさん) 2023-12-04 07:50:03
- SNSでよくリリー似の女の子が生まれてたらどうなってたかって話が出るけどそっちのが余計に拗らすかもしれない -- (名無しさん) 2024-01-15 06:05:36
- 報告にあった違反コメントを削除しました。 -- (名無しさん) 2024-01-25 18:48:39
- 片思いしてた相手が結婚してからも懸想し続け、その息子にも八つ当たり半分で(しかも教師と教え子という立場なのに)当たり散らしたりと、客観的に見たら正直キモい男ではあるけど最期で全部挽回した感 -- (名無しさん) 2024-01-31 23:07:26
- 途中のガマババァに笑った -- (名無しさん) 2024-02-13 21:28:31
- 学生時代ジェームズの後頭部向けてセクタムセンプラ放ってるし地味に人を殺しかけてるんだよな -- (名無しさん) 2024-04-23 09:33:17
- 吹替え版の中の人が北斗のアミバ。上映中に笑いをこらえるのに必死だった。 -- (名無しさん) 2024-04-24 02:37:26
- 本当に? て演出書き換えられちゃったのか 好きだったんだけどな -- (名無しさん) 2024-05-08 02:42:55
- 閉心術は決して内心や情報を安全に隠してくれる便利な術ではないので(隠していると悟られれば暴く方法はいくらでもある)、帝王に「こいつの心を開いてやった」という達成感を与える技量が半端ない -- (名無しさん) 2024-08-03 20:30:25
- キモさをその執念から生まれる誠実さで完璧に…まぁ完璧に覆した男 -- (名無しさん) 2024-09-29 04:48:07
- NARUTOで言うならイタチとオビトのハイブリッドみたいなキャラだったな。吹き替えの演者は角都だったけど -- (名無しさん) 2024-10-07 00:23:07
- 善人だとは思わないし、全てが好きというわけではないが、リリーを最期まで愛したこと「だけ」は理解できるな。彼なりに罪滅ぼしをしたかったのかもしれないし。不器用な俺から見ても、「不器用な人」だったんだろうなと。 -- (名無し) 2024-11-25 20:04:27
- ハリーの為に命を投げ出したのは同じなのに愛の魔法がジェームズは発動せずリリーは発動した(生き残る可能性が充分あった=リリーの生死に強い関心があり帝王に嘆願できる誰かさんのおかげ)というのが皮肉だよねぇ…… -- (名無しさん) 2024-12-31 20:41:01
- よくも悪くも等身大の人間っぽいのが魅力よな -- (名無しさん) 2025-01-31 21:37:30
- 人間性としてはかなりやばいこのキャラ付けは物語のブラフとしてやったのかこういうキャラとして最初から作りたかったのかどっちなんだろうって考えることがある -- (名無しさん) 2025-05-06 22:06:11
- ハリー・ポッターシリーズの根底には「愛」がテーマとして流れてると思われるので、その視点で見ると前半生をエロス、後半生をアガペーで生きた人って感じなんだよね。ただ恐らくどちらの反省においてもフィリアは無かったし、彼がああいう人生を送る事になったのはもしかするとそれが大きい要因だったのかなとも思う そうすると「呪いの子」の彼はそれらしきものを持っていたかもしれない -- (名無しさん) 2025-06-04 06:01:27
- ハーマイオニーやネビルを馬鹿にしたり露骨にスリザリン贔屓してたのも闇の陣営に怪しまれないためなの?単なるスネイプの人間性の問題かと思ってた -- (名無しさん) 2025-06-24 20:43:30
- 自己評価最低クラスのダンブルドアから「見下げ果てたやつ」って言われたやつ -- (名無しさん) 2025-06-28 20:44:31
- ↑2 そこは単純に性格が悪いだけだと思う。「あいつは性格が悪いから」は闇陣営の評価には別につながらんだろうし、本気でスパイをやっていたクラウチjr.は真面目で公平な教師をやっていたから、闇陣営に「自分はスパイ」と思わせるための演技だとすると却って効率が悪い。というわけでアレは単に性格が悪いだけ説を推したい。 -- (名無しさん) 2025-07-28 22:23:02
- 吹替担当の土師孝也さんのご冥福をお祈りします -- (名無しさん) 2025-08-29 10:26:51
- 五巻で閉心術の取得に失敗したのは直接的にはダンブルドアのせいだと思う。マンツーマンの伝授を通じて関係改善を企んだのかもしれないが、どう考えても無理だろ…… -- (名無しさん) 2025-09-30 20:46:12
- ↑ダンブルドア本人も老人の過ちだったって言ってるね。悪い意味でポジティブすぎた -- (名無しさん) 2025-12-31 19:23:29
- 彼は聖人君主ではないし、嫌なところや悪い部分もあるからこそ良いと思う -- (名無しさん) 2026-03-21 17:36:41
- 初恋に一途ではあった。その相手を理解しようとしなかったし差別主義者の人殺しだけど。 -- (名無しさん) 2026-08-20 00:51:57
- 判官贔屓になりがちなのはジェームズの人物像が長らく不明で、当時を知る人の殆どが好意的だった反動も大きそうよなと。といってもスネイプ本人の性格がアレなのは初登場の頃から一貫してはいるわけだけど -- (名無しさん) 2026-08-20 09:10:35
- ぶっちゃけ性格とか最悪だがそれでも好きなキャラ -- (名無しさん) 2026-08-20 23:48:32
- スネイプもジェームズもお互いに酷い男だけど、ジェームズは早期に自分を見つめ直したのに対して、スネイプはマジで死の間際まで引き摺ったのはいつ見ても環境や生き様の違いだよなという -- (名無しさん) 2026-08-22 13:57:08
最終更新:2026年08月22日 03:11