ネズミ取り必勝法(トムとジェリー)

登録日:2016/11/06 Sun 20:30:33
更新日:2025/06/17 Tue 09:41:14
所要時間:約 4 分で読めます



「ネズミ取り必勝法(原題:Mouse Trouble)」はアニメ『トムとジェリー』のエピソード。1944年11月23日初公開。
ハンナ=バーベラ期の作品の1つであり、1945年にアカデミー短編アニメ賞を受賞した。


概要

読んで字のごとく、本を以てジェリーを攻略しようとするトムと、それでもなお一枚上手なジェリーの攻防を面白おかしく描いた作品である。

ちなみに、トムのもとへ届いた本は何章かにわかれているのだが
そこに書いてある方法を試す→ジェリーに反撃される というのがおおよその流れになっている。

あらすじ

ある日トムのもとへ小包がとどく。
それは「HOW TO CATCH A MOUSE (ネズミの捕まえ方)」という、ネズミの捕まえ方を記した1冊の本だった。
トムは本に書いてあることを実践し、ジェリーを捕まえようとするが…。

登場人物

原語版は台詞が一切入ってないが、旧日本語版だと台詞が大量に入っていたりトムを咎めるナレーターにトムが「うるせぇな!」と逆ギレするやり取りのシーンもある。

  • トム
    日本語吹替:八代駿(TBS版)/肝付兼太(ヘラルド・ポニー版)/ダン小路(ワーナー版)
「HOW TO CATCH A MOUSE」を入手し、その本に書かれた様々な方法でジェリー捕獲を試みるも、全て失敗に終わったため本を破り捨て、最後の手段としてジェリーの巣穴周辺に多数の爆弾を仕掛け爆発させるが、点火させようとしているうちに自身が爆発に巻き込まれ天に召された。

  • ジェリー
    日本語吹替:藤田淑子(TBS版)/堀絢子(ヘラルド・ポニー版)/チマ(ワーナー版)
「HOW TO CATCH A MOUSE」を参考に自身を捕えようとするトムに悉く反撃を仕掛け、巣穴前の爆弾が爆発し家が丸ごと吹き飛んだのを見ると、爆発に巻き込まれたトムが犠牲となり天に召される姿を目の当たりにした。

  • 雌ネズミのおもちゃ
    日本語吹替:荘司美代子(TBS版)/不明(ヘラルド・ポニー版)/不明(ワーナー版)
白いネズミの女の子を模したゼンマイ駆動のおもちゃ。トムがジェリーを誘き寄せて食べようとけしかけるが、トムが間違えて飲み込んでしまう。動く度に「Come up and see me sometime.」と喋るが、トムに飲み込まれた後はしゃっくりをする度にその台詞を発するようになり、トム昇天時にもなお途切れがちに発していた。

  • ナレーション
    日本語吹替:谷幹一(TBS版)

「HOW TO CATCH A MOUSE」内のネズミ捕まえ方一覧

第1章:ネズミの居場所

トムが懸命に本を読む中、しれっと一緒に読んでいるジェリー。
気づいたトムが両手で捕らえようとするが逃げられ、ジェリーによって本で顔を挟まれる。

第2章:簡単なネズミ捕りを使う

ジェリーの巣の前に、チーズを乗せたネズミ捕りでおびき出す作戦。
ところが、ジェリーはネズミ捕りを作動させることなくまんまとチーズだけを頂いてしまう。
驚いたトムは思わずネズミ捕りに指で触れるが…、

「アァアァアーッホホホーッ!!」

第3章:ワイヤーを使った罠

家の外にある木とピンをロープで結び、輪っかを作った中にチーズを置いてロープを引っ張ると捕まる…という寸法。
しかし、ジェリーによってチーズとミルクを入れ替えられ、まんまとミルクに釣られたトム。
その後は言うまでもない。

第4章:好奇心の強いネズミは捕まえやすい

本を読みながらわざとらしく大声で笑うトムとそれにつられて笑う視聴者
「ディーヤハハハハハwwwオーホッホッハッハッハww」
ジェリーが近づくと「お前には見せない」とばかりにそっぽを向く。
それを繰り返しているうちに本の上にのったジェリーを挟んで捕獲に成功。
確認してみると…何かを覗き込んでいる様子のジェリーが気になるトム。
ジェリーは見せてあげようとするフリをし、隙を突いて目ん玉を殴る。

一発食らわされたトムはジェリーを壁際に追い詰める、だが…。

第5章:追い詰められたネズミは抵抗しない

抵抗しないと言ったな。


トム「Don't You believe it!(信じるなよ!)」
*1

第7章:科学的に攻める

何を思ったか聴診器を持ち出したトムに対し、ジェリーは咀嚼音*2と大声で攻撃。
トムは反撃しようと猟銃を巣に突っ込む…が、ひん曲がった銃身が壁を突き抜け、トムの頭の位置に。
しかしトムはそれに気づかずに銃をぶっ放してしまうのだった。

そしてこれ以降トムは剥げ隠しをしなければならなくなる。

その後も…(章不明)

  • トムがトラバサミを使って巣穴に入れるが、後ろのもう一つの巣穴からジェリーがトムの尻の前に置いた。それを知らずに引き上げようとしたため、そのお尻にトラバサミが挟まった。その痛さのあまりに飛び上がり、顔が天井に突き刺さってしまい、そのままもがき苦しむ。
ハンバーガー!!!

  • 巣穴から顔を出すジェリーをハンマーで叩こうとするが簡単によけられ、額縁の後ろの穴から出てきたジェリーにハンマーを奪われて叩きのめされる。

第9章:プレゼントでおびき寄せる

大きなプレゼントボックスに扮し、巣の前で待ち構えるトム。
だがジェリーはあまりにも大きなプレゼントを訝しく思ったのか、なんと箱を数本の針でブッ刺した挙句、ノコギリで真っ二つに切断。
中身を確認して流石にことの重大さに気づき、医者に助けを求めるのだった。
ジェリー「Is There a Doctor In the House?(家に医者は、いますか?)」 *3
というか針を刺している時にトムが生々しい声で悲鳴をあげている。気づかなかったのか…?

第12章:ネズミは女の子に弱い

あんな目に遭いながらもなんとか生存していたトム*4
ネズミの女の子を模した玩具で誘い出し、お店の立て看板も併用してジェリーを食べようとする。
しかしジェリーのレディーファースト精神が災いし、玩具だけがトムの口の中に。
シャックリのたびに「いつか私に会いに来て。」*5と玩具の声を発するようになってしまい、歯も欠けてしまう。

失敗に失敗を重ねたトムはついに堪忍袋の緒が切れ、本をバラバラにしてしまうのであった。
もっとも、本があてにならなかったというよりはジェリー自体一般的なネズミとは一線を画しているので、そちらが主な敗因だろうが…。

トムは最後の手段としてジェリーの巣の周りに大量の爆発物を仕掛けるが、なかなか火がつかない。
そして息を吹きかけている内に大爆発が起き、家がほとんど吹っ飛んでしまった中なんとか無事だったジェリー。
彼が空を見上げると、物凄く不本意そうな感じで昇天していくトムの姿があった。しかも体内の玩具の声は止まることもなく、しゃっくりする度に「いつか私に会いに来て。」と言い続けるのであった…。

なお、第6、8、10、11章は作中では出てこない。


「アニヲタさーん、小包ですよー」

「何、小包?ついにきたぞ、これで追記・修正はバッチリだ!」

―「wiki編集のしかた」?こんな本を頼りにするなんて、ダメになったね。

「うるせぇな!」
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最終更新:2025年06月17日 09:41

*1 TBS版の吹き替えでは「ふあぁ、上手くいかないもんですねー。」、ヘラルド・ポニー版の吹き替えでは「話が全然違うよぉ…。」、ワーナー版の吹き替えでは「こんなの嘘だぁ…。」とそれぞれ悲痛な発言をしている。

*2 チーズを食べたとは思えない轟音が聞こえていた。

*3 TBS版だと「これは大変だ…!ねぇ、誰か良いお医者さんを知りませんかぁ?」、ヘラルド・ポニー版だと「まずい…!お医者さんを早く呼んで!!」と言っている。

*4 自分で応急処置をした模様。

*5 TBS版だと「ねぇ、あたしとデートしましょうよ。」、ヘラルド・ポニー版だと「あたしって美人でしょ、あたしって可愛いでしょ。」と発している。