※ここからは、ゲーム終盤までの“重大なネタバレ”がつづきます。ゲーム未クリアのかたはご注意を!
「ここからは、関係者ごとにまとめてみよう」
(そのほうが、まとめるのがラクだし)
「‥‥成歩堂さま。『できるだけラクしたい』という本音が、カオに“出すぎ”でございます」
【真相】
《プロフェッサー》の最初の殺人事件の犯人、そして2~4人目の殺人事件の実行犯。
元々正義感の強い人物であったクリムトは、自分と同じ貴族が司法の腐敗を招いていることに我慢が出来ず、飼っていた猟犬を使ってその人物を殺害してしまう。
その際に証拠を残してしまい、《黒幕》に殺人を続けるように“脅迫”される身になってしまった。
2人目以降の証拠がなかったのは、彼や黒幕が司法関係者のため、おそらく隠滅してしまったのだろう。
そして、黒幕の指示のもと、クリムトは犯行を重ねていく。
3人目の被害者である、クリムトにとっては昔の恩人であった当時の首席判事を殺害してしまい、精神が病んでいく。
4人の犠牲者を出したところで亜双義玄真に犯人であることを見抜かれてしまい、両者合意の上で決闘を行い、敗れて死亡した。
決闘の前に全ての真相を描いた《遺書》を残しており、玄真にそれを託していた。
また、身重の妻がいたようだが、殺人の罪を告白したうえで隠棲させていた。
ちなみに、途中で見ることができる彼の検死報告書には獣に噛まれた傷がないため、気づく人はここで大体の真相に気付けたりする。
先述の通り…そして作中で言われていた通り《プロフェッサー》の5人目の被害者、クリムトを殺害した犯人。
親友であったクリムトが犯人であることを見抜くも捜査許可が出なかったため、業を煮やし彼と決闘を行い、殺害してしまった。
貴族のやったことに我慢がならず、法の裁きではなく自ら手を下してしまった点はクリムトと同じだが、
いきなり殺したわけではなく、クリムトの身辺整理を待っていたり、
クリムト自身も、決闘と言う「名誉ある死」という慈悲を与えてくれるとして殺害されることを受け入れていた。
また、これによってプロフェッサーによる連続殺人は永遠に封じられることにもなったため、情状酌量の余地はあるだろう。
彼の死後、《遺書》を託されていたが、それをとある場所に隠した。
彼が《プロフェッサー》事件において殺害したのはクリムトのみだが、
黒幕によって証拠を“捏造”され逮捕された挙句、クリムト殺害以外の他全ての殺人の罪も着せられてしまう。
逮捕後、「息子に生きてもう一度会いたい」という思いからクリムトの《遺書》を求める黒幕と、
『プロフェッサー事件に関する全ての罪を認める代わりに、刑務所から脱獄させる』という“取引”を行った。
脱獄の方法は『処刑を行わず“死亡”扱いにして一旦棺桶に入れ、埋葬された後で掘り出す』というもの。
しかし、埋葬後にたまたま“墓荒らし”に来ていた学生「イーノック・ドレッバー」が、よりによって亜双義の墓を掘り出してしまう。
“連続殺人鬼”が生きていることが世間に明らかになることを恐れた黒幕の指示によって、慈獄に射殺されてしまった。
(黒幕の狙いは、亜双義が隠したとされるクリムトの《遺書》だったため、最初から殺すつもりだった可能性もある)
彼の遺体はそのまま埋葬され、二度と祖国日本の土を踏むことはなかった‥‥。
ちなみに、クリムトの《遺書》については、当時徹底的に捜査されたが、発見されることはなかった。
なお、クリムトは、遺書に記せないもう一つの願いも亜双義に託していた。
しかし、死刑判決を受けてしまいそれが果たせない可能性があったため、親交のあった御琴羽悠仁に、そのクリムトの願いを託していた。
※上記の内容は、龍ノ介たちが事件関係者の証言と証拠品、《遺書》をもとに推測したものである。
詳細な経緯は不明だが、少なくとも「玄真がクリムトを殺害した」という件に関しては獄中でも名前こそ挙げないものの、事件における殺人の事実を認めているため、真実であると考えられる。
ただし、名前を挙げなかったために証拠が出揃うまでは計5人を殺害したのだと周囲に思い込まれていた。
作中の裁判においてほぼ絶対的な証拠である「証人」が存在しない、決闘という状況に臨んで殺害が行われたため、状況が分からないので証人の捏造もできず、何とか告発するために《決定的な証拠》が捏造された。
《プロフェッサー》事件の担当刑事。
クリムト殺害の犯人は玄真であることを確信し、捜査していたが、黒幕に強要され、
玄真とバロックを襲い、玄真の指輪を奪い、証拠の“捏造”に加担してしまう。
“検死解剖”を行うように進言したのも、黒幕の強要によるもの。
事件以降も黒幕に従い続け、悪に“私刑”を与える集団:通称《死神》の一員として活動していた。
(ただし、本人は従っていたのは不本意、もしくは苦悩していたような節がある)
だが、黒幕にあっけなく切り捨てられ、殺害されてしまった。
正真正銘の正義漢であったが、従った人間が悪すぎた。
《プロフェッサー》事件でクリムトの検死解剖を行った医師。
黒幕の息のかかった人物であり、
検死解剖の際にグレクソンの奪った玄真の指輪を胃から取り出したと“ウソ”の報告をした。
彼も《死神》の一員であったが、4年前に日本での大学教授就任に伴い、引退している。
そして本編開始時に、黒幕の息のかかった“
暗殺者”にクチを永久に封じられた。
作中では出番が少なく人となりはわかりにくいが、御琴羽教授や学生には慕われており、
捏造に加担したとはいえ根は善良な人物であったことがうかがえる。
捏造にしても、真相を知らなければ「連続殺人を止めるために必要」と主張されれば乗ってしまってもおかしくはない。
ジョン・H・ワトソン医師の助手であり、同時に玄真の検死を担当した女性。
「サイモン」は旧姓であり、現在の名前は「コートニー・シス」。
玄真を生かしたまま脱獄させるため、“ウソ”の報告を行った。
彼女も《死神》の一員であり、ジョン・H・ワトソンの引退後は彼の後を引き継いでいた。
黒幕からの信頼の厚い人物であったが、「玄真の検死報告が偽りのものである」ことをとある新聞記者に見抜かれ、脅迫されつづけていた。
その新聞記者を殺害することに成功するも、その殺害計画の真相を法廷で龍ノ介に暴かれ、逮捕された。
ジョン・H・ワトソン医師の助手。日本からの留学生で、クリムトの検死結果を記録した人物。
玄真の指輪がクリムトの胃から発見されたことに違和感を覚え、その場で異議を唱えるが、握りつぶされてしまう。
玄真が処刑される際に
最後の頼みを聞き入れた。
黒幕は御琴羽教授が検死解剖に立ち会っていたことを知らなかったらしく、もしその事実を知っていたら御琴羽もまたワトソン同様口封じされていた可能性が高い。
亜双義玄真、及びトバイアス・グレグソン殺害の実行犯。
日本からの留学生。じつは《黒幕》と精通しており、日本の外務大臣の椅子と引き換えに彼の計画に乗った。
彼は玄真を逃がすつもりだったが、黒幕にそそのかされ玄真を射殺。
以降は黒幕に逆らえなくなってしまい、ジョン・H・ワトソン並びにトバイアス・グレクソン殺害計画の片棒を背負わされてしまう。
玄真の息子・亜双義一真を暗殺の刺客に選んだものの、様々な要因が絡み、失敗。
自身でグレクソンを殺害する羽目になるも、龍ノ介たちに事件の真相を暴かれ、逮捕された。
クリムト・バンジークスの弟。
当初は“極秘裁判”の担当ではなかったが、担当検事であったハート・ヴォルテックスに懇願し交代してもらった。
最愛の兄と、信頼していた友人を一度に失い、“日本人”に対し、深い憎悪を抱くようになる。
《死神》に関しては本当に無関係であったが、倫敦の平和のためならと、あえてその汚名を受け入れた。
そのせいで、死神の黒幕と誤解され、何度も命を狙われることもあったようだ。
最後の法廷ですべての真実が明らかにされると、日本人への憎しみは氷解し、《死神》の疑惑も払拭された。
玄真の息子。
「父は“病死”した」と聞かされていたが、ある日、事件の被害者家族からの手紙を受け取り、《プロフェッサー》事件のことを知ってしまう。
父が殺人など犯すはずがないと信じ(上記の通り、実際に犯してしまっていたが)、真相を知るために、英国に渡る決意をする。
その際に、慈獄判事から“暗殺”の依頼をされていたが、初めからそんなことをするつもりはなかったようだ。
父の事件の担当検事だったことから《死神》のリーダーがバロックであることを疑っていたが、最終的には和解した。
玄真の処刑執行の担当だった看守長。
玄真が隠し持っていた《遺書》を発見するものの、彼の高潔な人格からそれを見逃す。
玄真の脱獄後、「責任を負う人間」が必要という理由で、脱獄計画には関わっていなかったにも関わらず“懲戒免職”の処分を下されてしまった。
そのさい、刑務所の所長室の窓から飛び降りるほどのショックを受け、本能的に“クビ”になった記憶を封印していた。
その後は、変装をして「ヒュー・ブーン(通称ゴシップ)」を名乗り、物売り(実質物乞い)をして生活していたが、
グレクソン刑事に依頼され、グレグソン刑事のアリバイ工作をするようになる。
これに当たって大金を報酬として受け取っており、彼の妻が看守長を首になったことに気付かれずに済んでいた。
事件後は殺人の協力者ということからか収監されるも、とりあえず真実を知った妻とは縁を切られずに済んでいるようである(妻のセリフは一言しかないため内心は不明だが)。
《バークリー刑務所》の所長。
検事局からの依頼により、玄真の脱獄を許容し、その罪をすべてミテルモンに着せた人物。
そのことを指摘されても、国家のためだからと全く悪びれておらず、ミテルモンに逆上する始末だった。
事件後、玄真が隠したクリムトの《遺書》を徹底的に探したが、見つけられずにいた。
《バークリー刑務所》のウラにある《ロウゲート墓地》に“墓荒らし”に来ていた学生。
(“墓荒らし”は違法行為であるが、資金に余裕のない学生はよく行っていた)
運の悪いことに、生きていた玄真を掘り出してしまい、「亡霊を見た」と勘違いする。警察に駆け込むも信用されず、つぎは新聞社に駆け込む。
その目撃証言が記事になり、世間に亡霊騒動が起こることになった。
だが、目撃者であるドレッバーを“実名”で報道した新聞があり、“墓荒らし”や亡霊騒動の件によりドレッバーは大学を除籍されてしまう。
科学賞のトロフィーをもらうほど才能にあふれた人物だったが、その未来は永遠に閉ざされてしまった。
結果、その優秀な技術は「才能もないのに夢想を語る科学者もどきを食い物にする」という詐欺行為に使われるようになった
実名報道した記者と殺人犯を生かしておきながら、自分の言い分を封殺した司法へ憎しみをもつようになり、
その10年後、彼に当時の新聞記者がイカサマ実験の依頼をしにきたことで、彼らへの復讐計画を実行する。
何やらやたらメカニカルだがその過程で何があったのかは不明。
さまざまな蝋人形が展示されている《マダム・ローザイクの館》の主。マダムというが、まだ26歳の美人さん。そのしぐさに心を奪われるプレイヤーも。
ローザイク家は、かならず本物から“型”を取るのが一族の《掟》であるらしい。
亡霊騒動を再現した玄真の蝋人形も例外ではなく、なんと“処刑”直後の玄真の身体から“型”を取っていた。なお、当時16歳。
その際に、まだ“死体”が柔らかく、“死後硬直”が起こっていないことから死後間もないことを見抜いたが、
黒幕に営業を保証する代わりに口止めをされた。
真相の一端を知っていたにもかかわらず、得をして始末はされなかった、稀有な人物である。
もっとも、任務に忠実な配下であるグレグソンが殺された辺り、彼女の命もいつ狙われてもおかしくはなかったと思われる。
《プロフェッサー》の2~4人目、さらに亜双義玄真とトバイアス・グレグソンの殺人教唆をした張本人。つまり一連の事件の黒幕。
クリムト・バンジークスが殺人犯であることを知り、彼を脅迫することで、法で裁けない悪人や自分に都合の悪い人物をつぎつぎに始末させていた。
クリムト死後は亜双義玄真を真犯人に仕立て上げる。
しかし、真相が書かれているであろうクリムトの《遺書》を発見できなかったため、玄真を“取引”をすることになる。
玄真が脱獄の際に持っているに違いないと判断し、ドレッバーに目撃されたこともあり、彼を謀殺するも、《遺書》は発見できなかった。
この事件に味を占めたのか、法で裁けない悪に私刑を行う暗殺集団《死神》を組織し、倫敦を裏表から支配していた。
その10年後、今度は司法長官の座を前に過去が明らかになることを恐れ、《死神》の成員を始末し始めるようになる。
しかし、成歩堂龍ノ介、亜双義一真、バロックらの尽力により、すべての真相が明らかになり、その悪行が英国王室にも知れたため、失脚。
女王によりすべての権限が剥奪され、公開裁判にて正当に裁かれるただの罪人となった。