シキツル(Battle Spirits)

登録日:2017/11/29 Wed 00:27:27
更新日:2023/07/12 Wed 20:02:17
所要時間:約 6 分で読めます




シキツルとはバトルスピリッツの紫のスピリットである。

概要


シキツル/Shikitsuru
スピリット
3(2)/紫/魔影
<1>Lv1 1000 <3>Lv2 2000
Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
自分はデッキから1枚ドローする。
シンボル:紫

効果は至ってシンプル、召喚したら1枚ドローするだけ。

このスピリットは「覇王編 第1弾:英雄龍の伝説」収録されたスピリット。
レアリティはコモン。つまり最低レアリティであり集めるのも容易。
そして再録回数も多いため、シングルで買うのも簡単。
バトスピ歴がそこそこの人なら余っていると思うので譲ってもらうこともできる。

紫は赤と並んでドローが得意な色と位置づけられている。
3コストで召喚時にドローを行うスピリットは紫の代表的なスピリット群の一つで、
シキツル以外にも様々なスピリットがデザインされている。

その中でもシキツルは特に強力なカードで、登場以降、紫デッキの最前線で常に活躍し続けてきた。
紫デッキを組む時はまずシキツル3枚を入れてから残り37枚を考えるなんて人も多い。

何がそんなに特別なの?


まずはこちらを見て欲しい。

グリプ・ハンズ/Grip-Hands
スピリット
3(1)/紫/幽魔
<1>Lv1 2000 <2>Lv2 3000
Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
自分はデッキから1枚ドローする。
シンボル:紫

バトルスピリッツ第1弾から存在する由緒正しきドロースピリットの先駆けがこのグリプ・ハンズである。
シキツルはこのグリプ・ハンズの上位互換として基本的には扱われている。

え?どこが違うのか一見してわからないって?

まずコスト…は同じ3コスト。
スピリット同士のバトルの勝敗に直結するBP…はグリプ・ハンズの方が上。
それどころかコスト0のブレイドラにも劣る、バトスピ内ワーストのBP。
系統…この魔影ってのはそんなにたくさん支援効果があるの?
いえいえ、確かに魔影はそこそこサポートが良質だけど、魔影でないデッキでも基本的にシキツルが優先されてます。

このシキツルの強みはズバリ軽減が2個あること。

バトルスピリッツはコストの支払いは全てコアで払い、色別のコスト管理は行っていない。
その代わり、既に場にあるシンボルが、これから使用するカードの軽減と一致するなら、
それだけコストを軽くすることができるシステムを採用している。
同じ色でデッキを固めるのはこの軽減によるコストの減少を効率的に運用するためである。
グリプ・ハンズは軽減が1個しかないため、場にどんなに紫のカードを並べても3-1=2コストまでにしかならない。
対してシキツルは軽減が2個あるため場に紫のシンボルが2個あれば最少で3-2=1コストまでコストが下がるのである。

この1コストの差は非常に大きい。単純に考えればシキツルは他のドロースピリットの半分のコストで召喚できるということになる。

バトスピの先攻1ターン目はコアを4つの状態から始まる。
この時点で軽減なしに召喚しようとするとコストの支払いは3個、そしてスピリットの上に1個のコアを乗せる*1で動きは変わらない。
しかし、もしもコスト0のスピリットを2枚、またはコスト0のスピリットと1コスト1軽減のスピリットも手札に一緒に抱えていたらどうだろう?
グリプ・ハンズでは0コストスピリットを召喚、1コア乗せ、2コストでグリプ・ハンズを召喚し1コアのせ1ドロー、まで。
対してシキツルならば0コストスピリット→1コスト1軽減スピリット→シキツルを1コストで召喚、と場に3枚も並べることができる。

とにかく数を並べて相手を圧倒する紫速攻デッキではこの1コストの差で並べられるスピリットに差ができてしまう。
これは完全な更地からスタートする最序盤よりも軽減が場に並び、コアギリギリまで展開を加速させる中盤で差が顕著に表れる。
そして、アタックの終えたスピリットを次々と使いつぶしながら、
トラッシュから再召喚で次のアタッカーを用意する速攻では場にできるだけのコアを残しておきたい。
そういった場合にもシキツルの方が有利になる。

また、BPの低さも破壊された時に効果を発揮する効果が多い紫には逆に利点ですらある。

登場から5年以上経っても3コスト且つ召喚時ドロー効果スピリットの中で紫の軽減を2個持っているのはシキツルだけ。
様々なドロースピリットが登場する中で「軽減が多い」という1点だけで今日まで採用され続けている。

ライバル達


実は紫に拘らなければ3コストで2つの軽減を持つスピリットは他にもいる。
しかしこれらのカードは軽減を満たすためにデッキに一工夫が必要なカードとなっている。

  • さまよう甲冑
  • 極悪宇宙人テンペラー星人バチスタ
どちらも3コストに紫1個、白1個の軽減を持つ。
【白紫連鎖】のような白と紫の混色デッキではシキツルよりも軽く運用が可能。

  • ボーン・バード
3コストに紫1個、究極シンボル1個の軽減を持つ。
アルティメットの持つ究極軽減シンボルで軽減ができるドロースピリットで、
骸皇アルティメット・ギ・ガッシャなどを使用するデッキではこちらが優先される。
また、ドローついでに3枚トラッシュ(墓地)を肥やす効果も持っているためトラッシュ利用を重視する場合もこちらが優先される。

その他の紫のドローソース


  • 旅団の摩天楼、No.32 アイランドルート
どちらもコスト3、軽減2のネクサス。配置時にワンドロー。
後者は島根県がモチーフなので、通称はそのまんま「島根」
維持コストが必要ないネクサスであるため、シキツル以上にコアの消費が少なく、またバーストを踏む心配もシキツルよりも少ない。
さらにあればあるだけ軽減シンボルとして仕事をする上に、相手にとっては「摩天楼や島根を放置すると展開されるが、
割るためにカードを使うのももったいない」というジレンマを抱えることになる。
ただしあくまでもネクサスなので、スピリットが必要な状況では役に立たない。

  • 鎧闘鬼ラショウ
デッキ上からカードを4枚破棄することで2枚ドローするコスト4スピリット。
更に相手のネクサスの維持コストを上げて一掃する効果も併せ持つ。
ドローもトラッシュ肥やしもネクサス破壊も強すぎたので現在は制限カード。
3枚積めた頃は本来ネクサスに弱いはずの紫がネクサス絶対殺すカラーとして君臨していた。

紫では摩天楼3枚・島根3枚・シキツル系3枚・ラショウ1枚の10枚がほぼデフォルト。
これに制限カードの紫煙獅子やシンボル源の陰陽童、除去アクセルの戦鬼ムルシエラが入って紫の基本形は完成することが多い。

相性の良いカード


相性の良いブレイヴの筆頭で、合体した回数も数知れず。
異魔神にリメイクされてもやっぱりもっとも相性が良い。

  • アロンダイザー
覇王編での相棒。
魔影とならなんでも合体するため、シキツルもこの剣を振り回すことが多かった。

  • シュテン・ドーガ
シキツルをトラッシュから召喚できるスピリット。
同じ弾に収録されており、覇王編の序盤では良き相棒であった。

  • プリン魔神
コスト3以下のスピリットをトラッシュから召喚できるブレイヴ。
合体先としても、再召喚目当ての過労死枠としてもどちらの運用にも適する。

  • ネクロブライト
フラッシュタイミングでトラッシュからコスト3以下のスピリットを召喚するマジック。
やはりシキツルを何度も呼び出し過労死させる。
追撃に、防御にと幅広く活躍したがあまりにも便利すぎたため制限カードとなった。

  • デスリターナー
【不死:コスト0/3】持ちでシキツルが破壊されるとトラッシュから復活する。
前述のとおりシキツルのBPは最弱に近いので破壊されやすく、引き金に最適。

アニメにおいて


アニメバトルスピリッツ 覇王から登場。
CGデザインはウルトラマンティガなどで有名な丸山浩。
ヒロインの巽キマリを筆頭にほとんどの紫使いに使用された。
以後のシリーズでもたびたび登場している。

そして…


初登場から7年を過ぎた2018年10月27日、神煌臨編第3章でついに完全なる上位互換が登場してしまった。
むしろインフレで上位互換がすぐに出るバトスピにおいてここまで長く個性を保ち続けたカードは他にいない。
これにより長い間シキツルにお世話になったバトラーからも次第に忘れ去られてしまうのだろうか…?













シキツル(リバイバル版)


シキツル/Shikitsuru <BS46-RV008>
スピリット
3(2)/紫/界渡・魔影
<1>Lv1 1000 <3>Lv2 2000
Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』
自分はデッキから1枚ドローできる。
シンボル:紫

さて、そのシキツルの上位互換カードであるが、それがこのシキツルである。
え?何を言ってるかわからないって?
バトスピではリバイバルといって同名カードのままリメイクを行う。
つまり自ら上位互換の存在に生まれ変わったのがこの新しいシキツルである。

よってシキツルが3コスト2軽減という唯一無二の個性を持ったスピリットであることには何ら変わりがない。

パッと見でどこが変わったのかわかりにくい効果ではあるが、

自分はデッキから1枚ドローする。 自分はデッキから1枚ドローできる。
ドロー効果が任意効果となった。
これにより相手がドロー効果へのメタカードを使用している場合にそれを回避することが可能となった。
うっかりフェンリグのような手札増加後バーストを踏んだりといったことが任意で避けられる。

系統:魔影 系統:界渡・魔影
系統に界渡が加わった。
界渡は創界神とのつながりが強くサポートの多い系統である。
これにより創界神を中心としたデッキでも無理なく採用が可能となった。

と、利点については非常に地味である。
そのため、上記の点を活かす必要のないデッキであれば別にリバイバル前でも使い勝手はそれほど変わらない。















シキツル先輩、アニヲタwikiに先輩の記事ができてますよ!

おう本当だ、じゃあ記念にwiki籠り達も一緒に…

ワンドロー!



2017年10月25日、バトルスピリッツ公式サイトに一つのコーナーが誕生した。
その名も「がんばれ!!シキツルさん」。
ゆるキャラになったシキツルがバトスピあるあるネタとシュールなギャグを繰り広げる3分アニメ。
動画製作にはアニメーターの谷口崇を起用している。
もともとプロモーションとして製作したは良いが使い道に困り半年ほど放置していた。
構築済みデッキ「メガデッキ 双黒ノ龍皇」にシキツルを再録することになったため、販促用に引っ張り出してきたとのこと。

登場キャラクター

  • シキツル
主人公。
紫デッキの最前線で戦うことに誇りを持ち、向上心からドロー素振りで常に鍛えている。
が、後輩にやたらと絡み、一部のキャラからはウザがられている。
前述のとおり相性の良いブレイヴは豊富なはずなのだが今まで合体したことがないという。
このシキツルを使うプレイヤーはアルティメット編以降から使い始めたのだろうか?

  • 魂鬼
コスト0のスピリットで破壊されると1ドロー。
紫速攻ではシキツルと並んで定番のスピリットで、シキツルの後輩。
シキツルをとても尊敬している。

  • ガスミミズク
1コスト1軽減。
シキツルには後輩として絡まれるも、特に尊敬しているわけではないので態度はそっけない。
ドロー効果ではなく除去効果持ちスピリットであるためだろう。

  • 妖魔神
第2話から登場した異魔神ブレイヴ。合体条件がコスト4以下なためシキツル、魂鬼と合体可能。
しかし環境でもあまり採用されないブレイヴで、異魔神ブレイヴに限っても上記のプリン魔神やペンドラゴンに比べてドマイナーなため、
なぜこのブレイヴが選ばれたのは謎。

  • 獄土の四魔卿マグナマイザー
紫のアルティメット。トリプルアルティメットトリガーから繰り出すコアシュート&ライフ貫通&ハンデスは暴虐としか言いようがない。
後に制限カードになってしまった。
シキツルさんにおいてはケツアゴ外国人として登場。白人。
おそらくアルティメットの開発当初のコンセプトが「助っ人外国人」というイメージだったため。
ちなみにシキツルさん達の所属する紫速攻での扱いもだいたいそんな感じ。
暇な時はエキスパンダーを引っ張って身体を鍛えている。バトル後は後に紹介するやつと一緒に詩姫達をお茶に誘っているらしい。
こんな怪しい人たちについていっちゃいけません。

  • 戦国六武将ムドウ
同じく紫のアルティメット。ソウルドライブでコア8個をボイドに叩き込む恐怖の権化。
シキツルさんにおいてはマグナマイザーの友人の助っ人外国人として登場。黒人。……思っきり和風カードなのに……。
アニメのムドウの使い手である信玄のようにソウルコアを潰そうとするが、撮影用ソウルコアでないため失敗。
最終的に忍風に轢き殺されて敗北した*2

リミテッドパック2017にはこのがんばれ!!シキツルさん仕様のイラストでシキツルと魂鬼の再録が決定した。
フレーバーテキストも特別なものになっている。
もともと効果がシンプルでテキストの空きも多いため長めのフレーバーでも余裕を持って収まっている。
以下前半が魂鬼、後半がシキツルのテキスト。

おはようございます! シキツル先輩~! 今日新入りが来るみたいっス!
ええと、こいつがゾンビドラゴンで、こいつが、イビルチャーチマンです。
2人とも3コストで、シキツルさんに色々教えて欲しいみたいです!

おう、魂鬼! ワンドロー!!
また新入りが入ってきたのか!!
シキツルさんがいる中、2人とも3コストってかわいそうだな!
競争率高いぞ~、3コストは~……ん?
召喚時ワンドローと、アクセルを持ってる?
お前は、召喚時と破壊時にワンドロー!?
…ちょっとバンダイに電話してくる。

また、ユーザー開催型公認大会「バトルスキーイベント」では、
記念品としてシキツルさんが描かれた赤のマジックであるアドベントドローが配布されている。

ワンドロー!ツードロー!追記ドロー!修正ドロー!

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最終更新:2023年07月12日 20:02

*1 バトスピではコアを1個以上乗せておかなければスピリットは消滅してしまう。

*2 ムドウの召喚と維持コストにコアを使ってしまったことと、忍風の展開力&コアブーストに除去が追いつかなかったためと思われる。