フカ次郎/篠原美優

登録日:2018/05/26 (土) 21:57:30
更新日:2024/03/13 Wed 11:46:46
所要時間:約 12 分で読めます





「私はフカ次郎。愛を込めて”フカ”でいいよ。よろしく!ーー詳しい自己紹介は、大会の後にでもゆっくりとね」


フカ次郎とは、時雨沢 恵一のライトノベル『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の登場人物にして、同作の主人公”レン” の親友である。
CV:赤崎千夏




【SECT.1 概要】


◉容姿

ファンタジー世界のVRMMO《アルヴヘイム・オンライン (以下ALO)》からコンバートしてきた強豪プレイヤー。
レンより少し背の高い、およそ150cm前後の小柄な少女のアバターを使う。
変わった男のキャラクターネームの由来は、かつて彼女が実家で飼っていた犬の名前から来ている。
犬の命名の理由は、幼い頃に友達が生まれた子犬をくれるというので親に飼う許可を求めたものの、何度も拒否されてずっと不可(フカ)だったから。そしてオスであり、昔飼っていた文鳥が”篠原 太郎”だったことより犬を次男としてかわいがることにしたからである。
なお犬のフカ次郎は2025年に亡くなっており、彼女はVRゲーム内でその名前を引き継いだ形になる。

背中まで届く長い金髪を、うなじの上で結い上げてお団子にしている。
この時かんざし代わりにしているのが、店で細く加工してもらった小型のナイフである。

頭には、小さな体にはやや不似合いなほど大きな緑のヘルメットをかぶっている。
上半身は米軍が使うマルチカム迷彩の長袖コンバットシャツに、防弾プレートを入れた緑色のベストを重ねている。ベストにはグレネードを入れるためのポーチを複数つけている。

また、両手には茶色の手袋をしている。

下半身はマルチカム迷彩のショートパンツに黒いタイツ、足元には茶色のショートブーツを履いている。
背中には予備のグレネードを100発以上入れた大型のリュックサックを背負っている。
全体的に”登山女子のような出で立ち”と表現されるファッショナブルな服装といえる。

街中では目立つのでレン同様ローブを来て歩く。

赤みがかった茶色の目を持つ、整ったシャープな顔立ちをしている。
アバターブローカーの話によると”F8000番系”とのこと。
あまりのかわいさから変態に狙われたことも。



◉性格

明るく、極めてノリがいい性格。
レンピトフーイとの丁々発止のかけあいで緊迫したGGOの空気を和ませるムードメーカーである。
普段は「〜だよ」という話し方をするが、おどけたりテンションが上がっていたりすると「〜だぜ」と砕けた口調になる。
一人称はリアルでもゲームでも変わらず”私”。

SJ2参加にあたって、香蓮から人命がかかっていることを聞いても物怖じしないどころか逆に発奮するタフさを持つ。
東京に遊びに行くついでに香蓮 (レン) に報酬を約束させるなど、ちゃっかりした面もある。
がさつな気質が災いしてレン達に冷や汗をかかせることもしばしば。
アイスを急いで食べてお腹を下したり、ALOの冒険が長引きすぎてGGOへのコンバートが遅れたりと遅刻癖がある。
そのためテストプレイではわざと中途半端な集合時間を設定され、彼女が遅れてこないような対応がされた。

とはいえ友人を思う心は本物で、悩むことが多いレンの相談に乗り背中を押すデキた親友である。
いわく、「私達は固い友情で繋がっているのさ」とのこと。
言動こそ調子のいいものが多いが、ナイスなキ印だらけのSJでは貴重な常識人といえる。



【SECT.2 篠原 美優】



「VRゲームは一日2時間までとかよく言われるけどーー、私ぐらいの篠原美優になると、別に問題ないよ?」


フカ次郎のリアル。小比類巻香蓮 (レン) の親友で、地元北海道の大学に通っている。
香蓮ほどではないものの背が高く、165cm以上はあるようだ。
美優としての登場はフカ次郎としてのそれよりも早く、原作1巻 (アニメでは2話) でVRゲームを始めようとする香蓮に手取り足取りアドバイスをしている。
それ以降も香蓮が帰省する度にとカラオケショップやファミレスに通っている描写がある。

中学・高校時代はテニス部に所属していたため、鍛えられた運動神経を持つ。
その一方で学業は今ひとつのようで、授業をサボってデートをしては内申が危うくなっていたという。

香蓮同様神崎エルザの大ファンで、彼女のライブに行きたがっている。

SJ2の少し前 (2026年4月以前) に自動車学校に通い始め、8月4日時点では免許を取っている。
父親の車のトランクを家の壁にぶつけて大目玉を食らったのは聞かなかったことにしよう。

そんな彼女は筋金入りのヘビーゲーマー (を通り越して廃人) である。
メインで遊んでいるのは妖精たちが飛び交うALO。
ALOにおけるフカ次郎は風妖精族《シルフ》の美女で、鍛えに鍛えたフカ次郎は独特な名前と相まって割と有名人らしい。
さすがに《絶剣》には敵わないものの、彼女自身も相当な実力の持ち主であることは間違いない。
所属ギルドのアジト小屋を持っていて、アイテムをそこに安全に保管できるためちょくちょくコンバートしてGGOに遊びに来る。
妖精仲間との関係は良好なようだ。ついでにキスってるようだ。けしからん。

これだけならALOのアクティブプレイヤーで済む話なのだが、この人はなんと本編劇場版《オーディナル・スケール》作中でGGOトップランカー・ダインの口からその名前が語られている。
BoB本戦出場者にまでファンがいるとは全くもって罪な女である。
ちょっとフィメールだとすぐこれだ……。
一応該当シーンでダインの隣にはALOでシルフ領主に仕えるレコンもいたのだが、彼は同じシルフのプレイヤーに夢中なためかフカ次郎の名前に対する反応はなかった。

本編に関わるゲーム以外にも数多のゲームを嗜んでおり、フカ次郎とは異なるアカウントでドライブゲームを”ちょっち”プレイしている。
また、原作6巻の”あとがき”ではGGO以外のゲームに興味を持った香蓮に誰得なゲーム4本を紹介している。


ネタバレ注意‼︎
その4本の内容とはーー。
-ヴァーチャル世界で一番美味しいラーメンが食べられる『ダシジル・オブ・ザ・デッド (略称DOTD) 』
-戦うママさんたちを操作する『バトルママズ (略称バトママ、バトマ) 』
-レースゲームとパズルゲームが混ざって一つになった『フライト・フライト (FRight FLight) 』
-ほんわか系アライブ・オア・アライブ『75デイズ (ななごーデイズ) 』


……いいのか茅場 晶彦

最近ではネットで観た昭和のアニメにもハマっている様子。『ドロロンえん魔くん (最初のアニメは1973~74年放送) 』なんて美優からすると53年前の作品なのだが。
そのためかサブカル関係のパロディ発言が他のキャラクターに比べても多い。

このようなかなり重度のオタクでありながら恋愛にも積極的。
ただし恵まれた容姿と社交的な性格にもかかわらずフラれてばかりいるようだ。
ある失恋直後の慰め会で「コレからは女に生きるよ。百合は美しいよね」などと発言した翌月別の男にフラれるという実績を持つ。
原作6巻では一部男性を殺しにかかっているお淑やかな服装でデートの待ち合わせをしている。
……結果は言わずもがな。

なお先述のダインをはじめGGO内では (女性プレイヤー自体が少ないのもあるが) 結構モテる。
初コンバート後の1分足らずで43人に声をかけられている他、SJ観戦者の一部の方々にも一定の需要がある模様。


「あのもう一人も、ローブの下は女の子っぽいな。匂いで分かる」


「そうかお前が変態か」



【SECT,3 使用銃器】



「ねえレン、さっきのポカのお詫びだけど、今度は私にちょっくら活躍させておくれよ。ーーレンに1発も撃たせずに全滅させてやる」


フカ次郎のメインアームはダネル社製の6連発グレネード・ランチャー《MGL-140》2丁である。
レンの案内で立ち寄った、プレイヤー経営のガンショップで一目惚れして購入した。
強力なレア武器だけあってP90とは比べ物にならない金額のようだが、SJ2準備にあたってエムから融資してもらった”M資金”を使って衣類一式や予備のグレネードとともに手に入れた。


「大丈夫、パパがいるから」



彼女はこのリボルバーとサブマシンガンを掛け合わせたような不恰好な銃に名前をつけてかわいがっている。
右手に持つ方が”右太”で、左手が”左子”という。……ぶっちゃけ本人にも区別する気はない。

このようなアバウト極まりない運用がSJ3後半で大惨事を引き起こしている。

とはいえ直径40mmのグレネードを1秒間に3発、2秒で6発全てを撃てるMGL-140の破壊力は凄まじく、敵チームの中心に着弾すれば一撃で数人のプレイヤーを退場に追いやるほど。

ただしこの銃、本体だけで重量が6kg以上あり、一つ300gはあるグレネードを6発装填すると総重量は8kgをオーバーする。 (参考までにレンP90は弾を込めても3kg程度)
生半可なステータスのキャラクターでは持つことさえ不可能だが、ALOでは両手剣や戦斧、ランスを好むというフカ次郎だからこそ使いこなすことが可能である。
そのステータスが本当にシルフのものなのかはこの際さておく。

山なりの放物線を描くバレット・ラインは通常よりも避けやすく発砲から着弾までに数秒のラグがあるが、一発につき半径5m内に爆風と金属片をまき散らすため相手にとっては大きな脅威となる。

高い攻撃力の代償としてグレネードの再装填に少なくとも10秒近くかかる点がある。
単独では間違いなくこの隙にやられるため、弱点を補えるSJのようなチーム戦のみで活躍するピーキーな一品。

右腿のプラスチック製ホルスターには9mm口径自動拳銃《スミス&ウェッソン M&P》が収まっている。
……のだが、彼女の拳銃射撃は下手すぎてまるで当たらない。
5m先の無防備な相手に全弾撃ってかすりもしないため、SJ3ではレン「置いていけばいいのに」と思われている。



【SECT.4 北国のゲーマープリンセス (自称) 】



「敵の目を見ながら戦うだけがバトルじゃない。この武器なら、この戦法が有利だって分かったのさ」


ALOの廃ゲーマーだけあってフカ次郎のステータスは極めて高く、敏捷性 (AGI) と器用さ (DEX) 以外はレンを軽く上回る。
特に筋力値 (STR) と耐久力 (VIT) が高く、重いMGL-140を2丁担いで軽々と動けるのはこのため。
華奢な少女のなりをしているがかなり頑丈で、両足が欠損するダメージを負ってもHPが4分の1減少する程度で済む。
お前は本当にシルフなのか。

SJ2に向けて特訓した、”距離を測って感覚でグレネードを当てる”豪快な戦法が彼女の主なプレイスタイル。
M&P拳銃とは違い、命中率はかなり高い。正確な誘導があれば、目をつぶっても狙った位置にグレネードを命中させられるとのこと。
敵チームはレンの奇襲ばかりを警戒していると、400m先から高威力のグレネードをもらうことになる。


ネタバレ注意‼︎
通常のグレネード以外にも、SJ2中盤ではレンが作成した特製スモーク・グレネードを使用している。
このスモークはレンの姿を隠すピンク色をしており、対ピトフーイ戦用の切り札として24発用意していた。
しかしドーム内のジャングルで強豪チームを倒すべく結託していた3チーム18人を相手に急遽発射。
4分の3を消費してレンとフカ次郎は激戦を制した。
残りの6発はSHINCと共同作戦を取った際に使用したが、レンが突撃しきる前にピンク色の煙から彼女の存在を察したピトフーイが何者かに狙撃されてしまう。
ピトフーイを撃ったスナイパー・シャーリーは直後にレンが倒したが、この間に残りのスモーク・グレネードを使い切ってしまった。


SJ3ではピトフーイから6発のプラズマ弾頭グレネードをもらっている。
これは通常の大型プラズマ・グレネードの威力をそのままに射程を400mまで延ばしたかなりズルい武器。
あまりにも強力なため恐ろしく高価でレアだが、ピトさんはリアルマネーを惜しげなく注ぎ込んでいるので問題なし。
フカ次郎は6発全てを”左子”に装填し、ここぞという局面で使用した。
欠点は一般のプラズマ・グレネードと一緒で、ゲームバランス上の理由から被弾すると誘爆する性質がある。
実際にSJ3終盤では対峙した相手にプラズマ弾頭が残る左子を優先的に攻撃されており、あわや誘爆即死に追い込まれるところだった。

中高と運動部に所属し、ALOをやり込んでいることから体術も得意。加えて拳銃射撃がどうしようもないので近距離の相手は白兵戦でなんとかしている。
SJ2中盤には自身を倒した後、一定時間オブジェクトとして残るフカ次郎のアバターに不埒なことをしようとした変態プレイヤーを、
彼から奪ったアサルト・ライフル《SIG SG510》を長物のように巧みに取り回し、接近戦を挑んできた相手を一方的に叩きのめした。
ちなみにその後、女性の敵ともいえる変態への制裁もこのアサルト・ライフルで行っているが、
その制裁は地の文で「ほとんど拷問」と言われるほどえげつないやり方で、駆けつけたレンはその変態に介錯を頼まれる羽目になっている。ちなみにアニメ版では頭をカチ割って自ら止めを刺した。


【SECT.5 人間関係】


SJ関係者のみについて記述する。

レン/小比類巻香蓮

このお話の主人公にして、リアルではノッポ、GGOではチビの女子大生。
リアルでは香蓮を”コヒー”と呼ぶ親密な関係で、美優は彼女のVRゲームの師匠でもある。
互いの家に泊まりに行くほど仲良しだが、女子校時代にはケンカもしていたらしい。
GGOでもまさしく阿吽の呼吸といった見事なコンビネーションで数々の敵を撃破している。



◉ピトフーイ

廃課金の強豪GGOプレイヤーにして、ご存知陽気なイカレネーチャン。
SJ2では彼女を救うため香蓮の懇願を受けてALOからコンバートしてきている。
激戦の後香蓮とともにピトフーイのリアルに出会ったが、香蓮とは異なり彼女のリアルが誰かすぐには気付かなかった。
現在は香蓮の与り知らぬ間にピトさんから本心を打ち明けられるなど、気のおけない関係のようだ。



◉エム/阿僧祇豪志

ラインなし狙撃を得意とする寡黙なスナイパーにして、実は残念なピトさんの下僕。
彼の情報は前々から香蓮を通して知っており、SJ2でも交戦しているがリアルで出会ったのはSJ2後。
美優は当初”ちょっと結婚してほしい”とアプローチをかけていたが、豪志の身の上話を聞くにつれて口数が少なくなっていった。
SJ3直前にはピトさんの愚痴にノリノリで付き合ってエムを沈黙させている。泣いてるエムさんだっているんですよ!



◉SHINC

香蓮の後輩新体操部の6名の少女にして、GGOでは泣く子も黙るアマゾネス。
彼女達についてもSJ2前に香蓮から詳細を耳にしていて、SJ2中盤に遭遇している。
その際は”リアルのことをゲーム中に語るのは雰囲気を削ぐ”として双方軽い自己紹介のみに留めている。
SJ2後のお菓子パーティーでは美優と新体操部でそれぞれ香蓮への誕生日プレゼントを用意した。



◉小説家

言うまでもない気がするSJスポンサーにして、このお話の作者。
美優はあまりこの人について言及しないが、原作6巻で彼が書いたテストプレイのルールブックを読んだ時はツッコミどころ満載の設定文に苦言を呈していた。マクガフィンということにして納得していたが。
ちなみに”登場人物には重要だけど、シナリオとしてはなんでもいい”のは当該エピソードのある一面をついた表現でもある。



【あとがき】
『SAOAGGO』が初出のキャラクターの中で、フカ次郎だけは名前のみながら本家劇場版『オーディナル・スケール』に登場している。
劇場版が公開された2017年2月18日の約8ヶ月後の同年10月1日に開かれた『電撃文庫 秋の祭典2017』にて『SAOAGGO』のアニメ化が正式に発表された。

なお、原作6巻の”あとがき”は香蓮と美優の雑談による掌編形式をとっている。
……あとがき?いつものことだ。




追記・修正は、修学旅行でもっさいブラジャーを宿に忘れて学校で呼び出し放送された方がお願いします。


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最終更新:2024年03月13日 11:46