本当はね…あたし、ちょっとうれしかったんだ…。お揃いのしっぽでさぁ…ちっともイヤじゃなかった…。ソイツもあたしも体は獣みたいになったけど、町で騒いでいる奴らみたいに人を襲ったりしないもの…。心は人間のままだもの…。
実は過去(物語開始前から1年前)に、千佳と同じく猫のような尻尾が生えた(デビルマン化した)友人がいて、友達やクラスメートに気味悪がられていた。
千佳はその友達が尻尾の有無問わず友達でいた(むしろ自身に尻尾が生えたことを喜んでいた)のだが、千佳にも尻尾が生えてきたことを知った翌日に自殺してしまったのだ。
統一予防接種の第二薬の投与が実施される日(21話)自衛隊に隠れ家を見つけられてしまい、地下を逃げまどっていた。 そんな彼女達の前に小暮泉/ナペリウスが現れ、「佃島に逃げろ」と言われ佃島に向かった(この時、和美は佃島が人や獣の闇が渦巻く場所だと感じ取っており、行くことを躊躇っていた)。
千佳たちは佃島に逃げてきたが、そこでビースト化して暴れ回る者達を見て、入っていくことにためらいを感じる。その後追跡してきた自衛隊に囲まれ、和美を含め自分達が獣扱いされ踏みにじられる…などいいようになぶられたが、遂に怒りが爆発。
千佳は完全なビースト化を果たし、爪による攻撃で自衛隊員に襲いかかる!が…
和美の悲痛な叫び声が響く中、銃弾のシャワーが無情にも浴びていく…。
いゃぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ…!
千佳ぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!
心優しき山猫は血の海に倒れ、短い生涯を終えるのであった…。
その後、和美はナベリウスにさらわれ
不動ジュンが嬲られたことによる怒りでビースト化しデビルマンとなった挙句、
100%ジュンのせいで死亡。
一方、多香絵達は最後まで生存。将来の平和に向かって力強く生きていくことを決意したのであった。
同じく人として生まれた者でありながら、人として認められず人に殺される。 人でなくなった者の視点から人の業の深さを語る。正にデビルマンの真髄であり、本作が伝えたかったことであると考えられる。
また、同じく人でなくなった事で自身が神になり支配しようとした
アスカ蘭に対し、千佳はそれを受け入れるというある意味反対な立場となっている。
さらに余談だが千佳役の小林愛は、後に
仮面ライダー響鬼・
仮面ライダーウィザードで脚本を担当する
きだつよし率いる劇団「TEAM 発砲・B・ZIN」に所属しており、
そこで小林が主演を務めた2006年の舞台『マジヨ』にて
見た目がアニメ版デビルマン似のラスボスと対決するというシーンが描かれていた。