トイポクンオヤシ

登録日:2018/10/26 Fri 00:15:04
更新日:2024/09/29 Sun 15:16:41
所要時間:約 3 分で読めます




トイポクンオヤシとは、樺太のアイヌに伝わる妖怪である。
初出と思われるのは、金田一京介に協力してアイヌ語・アイヌ文化の研究に従事したアイヌ出身の知里真志保による『えぞおばけ列伝』(1961)。
現在は岩波文庫版『アイヌ民譚集』の付録についてる版が読みやすいがパブリックドメインなのでググれば出てくる。
ちなみに彼の姉、知里幸恵はいわゆるカムイユーカラを集め、翻訳した『アイヌ神謡集』で知られる。


突然だが…。
突然だが、「卑猥な妖怪」と聞かれて真っ先に思いつくのはなんだろうか。
アニオタ的には創作妖怪ではあるが、『ゲゲゲの鬼太郎』のアイツだろうか。

だが。
そのチンポ様に卑猥さで真正面から戦える猛者が、アイヌに伝わっていると言ったら、どうだろうか?

その猛者こそが、この項目で紹介する「トイポクンオヤシ」である。
アイヌの皆様も和人に負けず劣らずのツワモノ揃いのようで


概要

アイヌの間で、樺太地方に存在するといわれる妖怪の一種。
別名「トイポクンペ」とも。

トイポクンオヤシとは、アイヌ語で「地下にいるお化け」を意味する。
「地底怪獣」みたいなもんである
「トイポクンペ」だと「地下にいる人間」。
アイヌの中の地底人イメージこんなんで大丈夫なんですかね…
ちなみに原典において次に紹介されているのは「地下に没したお化け」(アイヌ名はなし)である。微妙にややこしい

なおオスとメスがいるらしい。←ここものすごく重要です、覚えておいてください

さて、それではトイポクンオヤシの登場を森のくまさん風に(なんだそりゃ?)描写してみよう

ある~日~森の中~お嬢さんが~激しく上下する~キノコに~出会った~

トイポクンオヤシのオス、出現

うら若い女性の前にイチモツに限りなく似てる自分自身を見せつけてるわけだ。なんだこの変態は…たまげたなあ…
見せるのは「その部分」だけであり、本体は絶対に見せないらしい。

「んでも、男には関係ない妖怪でしょ?」甘いな。
こいつはさっきも書いたとおり、オスとメスがいる。
で、女性に「対応」するのはオスの方。
と来れば、メスが対応するのは無論、男性である。
男性が道を歩いていると、今度は「カラス貝」と称される肉塊が地表に突き出てゆらゆら…。
嬉し……くはないかなあ……


あ!やせいの トイポクンオヤシが あらわれた! どうする?


トイポクンオヤシ は ナニ を みせつけている!
ツヴァイ は スクみず の まえ を ろしゅつ した!
ツヴァイ の おだてる こうげき! トイポクンオヤシ は こんらん している
ツヴァイ の オウムがえし! トイポクンオヤシ に じぶんじしん を みせつける!
ツヴァイ は ゆうわく した! トイポクンオヤシ の よっきゅうふまん が がくっと さがった!
トイポクンオヤシ は にげだした…

だいたいこんな感じで対処すればよい。
ツヴァイちゃんじゃ普通に役得だなあ……

なお本来の呼びかけは当然ながらアイヌ語でしなければいけない。備えよう
男女版でほぼ同じだが、違いとなってるアイヌ語は突き出す部分のこと(それはわかるよね。)らしい


ガバガバ考察

トイポクンオヤシが地中において本体を持っているのか?
それとも突き出てる部分だけなのか?
本体があるとすればどんな姿なのか?
人間の姿があるのか?
オスとメスが明確に存在しているのか?
出くわした相手に対応するような変化をしてるだけなのか?
実は幻を見せているにすぎないのか?
結局のところ詳しい生態は不明と言わざるを得ない。

真面目に考察すると、アイヌの中にも不可避的に表れてしまった露出最高!な人々をアイヌ社会で受け入れるための伝承なのかもしれない…


創作物への登場

まあ、記事の長さ(=情報量)からも察せられる通り、アイヌの中でも相当マイナーな妖怪だし(それ以前にアイヌ関連と言ったらカムイのほうが声がかかりやすいしね)、
それに「通行人にイチモツを見せつける」というど直球なエロ妖怪である故、創作物では扱いづらいせいか、登場の機会にはお世辞にも恵まれているとは言えない。
むしろこいつを起用する勇者がいたら褒めてやる

村上健司編集の『日本妖怪大事典』では原典での「地下のおばけ」の名ではなくトイポクンオヤシの名で記載されている。この事典は水木しげるによるイラストを併記している版があるが残念ながらイラスト化されてはいない。
TEAS事務所による『萌える!淫魔事典』ではエロ系のカムイであるカムイパウチともども紹介されているが、イラスト化されているのはカムイパウチだけである。
多分淫魔じゃなくて変態糞妖怪だと思うんですけど(名推理)

漫画ではふなつ一輝の妖怪ラブコメ『妖怪少女―モンスガ―』のエピローグでしれっと主人公たちの前に出現するが、モザイク処理済であった。
東亮太のライトノベル『異世界妖怪サモナー』では下ネタ担当として召喚されることがあるが、挿絵などはなさそう。

そのまんまトイポクンオヤシのクッソ汚い絵面を採用するには18禁の世界でしか許されないようである。



トイポクンオヤシに遭遇しても慌てず騒がず冷静に「対処」を行える方は至急、追記修正をお願いします。

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最終更新:2024年09月29日 15:16