蔦怪獣 バサラ

登録日:2011/12/11 Sun 08:52:56
更新日:2025/06/17 Tue 23:48:38
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バサラとは『ウルトラマンタロウ』に登場する怪獣。
別名「蔦怪獣」。

【データ】


身長:60メートル
体重:4万トン

ウルトラマンタロウ』第11話「血を吸う花は少女の精」に登場。

全身が蔦に覆われた怪獣。一見植物怪獣に見えるが、手足や尾があったりと体型そのものは
一般的な怪獣に近く、ビデオ作品「ウルトラ怪獣大百科タロウ編」では「地底怪獣の一種」と解説されている。
オギャーオギャーと赤ん坊のような不気味な泣き声を発する*1のが特徴で、蔦で捕らえた人間の耳から血を吸い尽くし養分を得ている。
攻撃手段として蔦から電流を流すことができ、吸血する人間を捕らえる際にも使用し対象を麻痺させている。

バサラが登場する第11話は、メモールのエピソード「赤い靴はいてた…」と並ぶ、極めて後味の悪い異色回としても有名である。 

ただ、『ウルトラマンタロウ』は、今でこそウルトラ兄弟で胴上げをしたり、
怪獣とバレーボールをしたりと、かなり自由でコミカル色が強く、子供向けを強く意識した作品と思われがちだが、
初期構想の段階ではどちらかというとホラー要素の強い傾向の作品として製作されていたそうだ。
本エピソードやバサラは、そうした初期構想段階の名残を残していると言えよう。
コミカライズ媒体の石川版小五版もどちらかといえば初期構想段階タロウ寄りと言っていいだろう。


【活躍】


捨て子塚の下に潜み、蔦を伸ばして寺の付近の警察官を始め人々の血を抜いて死亡させる事件を起こす。
さらに森山隊員と白鳥家の健一の二人にも蔦で襲い掛かるが、家の前を通りかかった酔っ払いのオッサン達に蔦を噛みちぎられ、結果として二人から血を吸うことはかなわなかった。
その後はかなえ*2の里親も襲い死亡させる。
一連の流れで北島隊員に花の住処である「捨てられて死んだ子供達を供養する為に建てられた捨て子塚」を突き止められ、 花が土葬された子供達の死体を養分にして成長したものだと推測されてしまう。
光太郎達と北島隊員に花を処分されそうになったため、地面から姿を現し二人を蔦で捕らえ、出撃してきたZATのスカイホエールも蔦で捕らえて墜落させてしまう。

しかし蔦で捕らえていた光太郎がタロウに変身したためそのまま交戦。
蔦を絡め電撃を流して攻撃したが、蔦を引きちぎられてしまい、二度目を狙うもかわされてしまう。その後は良いところもなく接近戦でボコボコにされ最後はストリウム光線で倒された。

かと思いきや捨てられた子供たちの怨念によって再び形作られ、捨て子塚のある寺を炎上させた後に爆散した。
(バサラが再生する際、BGMが読経に変わっている。)
こうしてバサラこそ倒されたものの、バサラの秘密を知りながら花を配り続けたかなえの心の闇が拭われることはなかった。

【余談】

1974年の春休み東宝チャンピオンまつりでは、何を血迷ったのかこの回が上映された。(同時上映:『ゴジラ対メカゴジラ』、『アルプスの少女ハイジ(第4話のブローアップ版)』他)



追記・修正は蔦を噛みちぎった酔っ払いがお願いします。

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最終更新:2025年06月17日 23:48

*1 蔦のみの時は赤ん坊のようなトーンだが、怪獣として現れた時は低い声となりこちらも不気味。

*2 孤児の少女。彼女が配り歩いていた花は吸血植物であり、バサラは花が置かれた場所であれば捨て子塚から離れた場所にいる人でも蔦で襲うことが可能な模様。