ウルトラ兄弟(ウルトラシリーズ)

登録日:2011/10/08(土) 00:32:55
更新日:2020/04/07 Tue 21:22:11
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ウルトラマンだ!


ウルトラセブンだ!


ゾフィーだ!


エースだ!


新マンも!


タロウもいるぞ!




【概要】


『ウルトラ兄弟』とは、ウルトラシリーズに登場した主にM78星雲『光の国』出身のウルトラマンたちの総称。
当時、小学館の『小学二年生』で連載していた谷ゆき子の少女漫画『かあさん星』にヒントを得て「親子・兄弟物はうける」と確信していたから生み出されたものだという。

元々は『帰ってきたウルトラマン』の放送時に番組情報をフォローしていた学年誌で「ウルトラ四兄弟」という呼び方がされ、
逆輸入する形で『帰ってきたウルトラマン』最終回でバット星人から初めて用いられた。

その後、次回作『ウルトラマンA』では、本格的に設定を確立し、公募されたウルトラの父も登場。
翌年の『ウルトラマンタロウ』ではウルトラの母も登場し、兄弟からファミリーに拡大された。

なお、当時は「血のつながった兄弟」と設定されていたが、設定後にウルトラマンとセブンの家族構成は第1期ウルトラシリーズの時代になされた設定と矛盾があるとの指摘で、
「同じ星からきた兄弟のように仲の良い仲間」というニュアンスに修正されている(例外としてレオとアストラが実の兄弟、セブンとタロウは従兄弟の関係)。
同じ志を持ったエリート戦士団や義理の兄弟といった感じで描かれており(エースとタロウは元から義兄弟関係、「ジャックがウルトラの母の妹と結婚している」設定が生きているなら彼からするとセブン、エース、タロウは義理の甥となる)、
知らない人からは「父と母、どんだけ頑張ったんだよ」とか言われたりする。
現実でも親戚とか近所のちょっと年上の人を「兄さん」とか言って兄弟のように親しくすることがあるため、それと似たような感覚なんだろう。
昭和の幼年誌などでは宇宙警備隊(ウルトラシリーズ)の創立メンバーだったり「新任の地球担当者を弟に加えていく形式」だったり。

「ウルトラ兄弟」という設定を確立したことで過去のウルトラマンを登場させたり、子供達から支持を得たりした。
だが一方では後付け設定な為にできた『ウルトラマン』『ウルトラセブン』時代の矛盾や、
神秘性のあるウルトラマンに兄弟などという設定を与えていいのかと、成田亨や主に第一期ウルトラシリーズを好むファンからの批判も続いてきた。
後年にはこの論調からか、一時期「兄弟」から「ウルトラ戦士」といった表現に変えられたことがあった。
また、主に昭和のウルトラ戦士の客演がお世辞にもあまりいい扱いでないことも多く、そのことで批判されることもある。

1990年代から2000年代前半までにかけてはこの呼称そのものをあまり使用せず、その頃のメディア展開では「兄弟」の呼称が意図的に排されていた。
だが、平成作品でもM78系の世界観が舞台である『ウルトラマンメビウス』にてこの設定が完全に復活。客演としてウルトラ兄弟が度々登場。
昭和ウルトラマンが客演した多くのエピソードが高い評価を得ている。
また、その劇場版作品『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』ではメビウス自身が十人目の兄弟として認められた。
現在の人数は十一人。

なお、この中でもゾフィーからタロウの6人はとくに「ウルトラ六兄弟」と呼ばれ光の国では伝説的な存在として扱われている。
この6人はウルトラの父からブラザーズマントを与えられ、着用することを認められている。
また、この6人はいずれも宇宙警備隊の要職に就いている。
このマントは平成に入ってからの産物ということもあり、権利関係で問題になりがちな海外の玩具展開の際に非常に重宝しているらしく、中国で発売された玩具ではウルトラフュージョンカードのウルトラ6兄弟のイラストがブラザーズマント付きで描かれている。

アニメ『ザ☆ウルトラマン』では従来の世界観と別世界の作品として制作されたものの、
映画『ウルトラマン怪獣大決戦』の冒頭では、ウルトラファミリー集合(ウルトラマンジョーニアスも含む)が描かれた。

ウルトラマン80』では雑誌記事や初期脚本ウルトラ兄弟の設定は存在したものの、
原点回帰を意図したために劇中では言及されず、実体で客演した本物のウルトラマンはユリアンとウルトラの父だけである。
なおこの時点でのウルトラ兄弟はゾフィーからレオまでの7人でアストラは含まれていない。

映画『ウルトラマン物語』では、ゾフィーからタロウまでの6人のウルトラ兄弟(この作品でレオと80は「ウルトラ兄弟以外の戦士」という設定)としての活には躍が描かれた。
(本編とは矛盾が生じるが、後年の扱いを見るに完全なパラレルというわけではない模様)

『メビウス&兄弟』のDVDに収録された板野一郎氏のオーディオコメンタリーによると、
ウルトラ兄弟は3人以上が同じ場所で戦うとお互いがお互いを庇い合ってしまいその能力を発揮できないらしい。
その割に3人以上の共闘も多いが

なお、兄弟の多くが教職に就いている、あるいは後輩や地球人の教育を行った事がある。

海外制作の『ウルトラマングレート』ではOP「僕らのグレート」二番の歌詞に歌われているに留まったが、未制作の第2シーズンの続編では客演が検討されていた。



【ウルトラ兄弟】


●長男 ゾフィー

初登場は『ウルトラマン』最終話
宇宙警備隊隊長。
ウルトラ兄弟のリーダーで、兄弟の危機に駆け付ける。
学生時代のタロウが通っていた学校の校長だった過去がある。
兄弟中最強の呼び声が高く、M87光線は単独ウルトラ戦士公式最強技と言われており、あのエンペラ星人の撃破にも貢献している。

また、司令塔としてもレオ兄弟戦やグランドキング戦で活躍している。
戦績が悪く見えるが、相手が2、3話かかる強敵であったり、主人公補正のある弟に見せ場を渡す為。そもそも彼は主演作品が無い客演専門である。
他にも、勇士司令部に属するエリート戦士ネオスの上司でもあり、信頼も厚い。

何故か一部の地球人からヘタレだとかネタキャラだとか言われる可哀相なお方でもある。



●次男 ウルトラマン

ウルトラマン』の主人公。個人としての名前はきっと永遠に不明。
宇宙警備隊銀河系支部長で宇宙大学教授。
宇宙刑務所への護送中に脱走したベムラーを追いかけ地球に飛来した。
その際に誤って科学特捜隊ビートルと接触事故を起こし、操縦していて死亡したハヤタ・シン隊員と合体し地球に留まる。

最も知名度の高いウルトラマンだが、実はウルトラマンとしてはティガまで、兄弟としてはメビウスの時まで単独客演が無かった。
メビウス以前に平成ウルトラシリーズでは『ウルトラマンティガ』で客演しているが、あれは設定上、ウルトラシリーズのウルトラマンとは別人である。
自転車屋なんてやっていない。いいね?



●三男 ウルトラセブン

ウルトラセブン』の主人公。
宇宙警備隊太陽系支部長や宇宙警備隊筆頭教官だった過去がある。
元々は後点観測員340号として宇宙地図を作成する為に地球に飛来したが、
地球が宇宙人による危機にさらされていると知りモロボシ・ダンとして残留する。

客演では昔から比較的優遇されており、ジャックにウルトラブレスレットを渡したり、
エースの病気を治したり、四兄弟で唯一ヒッポリト星人にマトモに立ち向かった。

しかし、『レオ』ではギラス兄弟により足を折られ、マグマ星人の光線を浴びて変身能力を失ってしまう。
まあ、ダン隊長としては活躍したが………と思ったらあの悪名高い『恐怖の円盤生物シリーズ!』の開始回でMACステーションともども行方不明に。『メビウス』の客演まで長らく生死不明となっていた。
客演時のスーツはオリジナルに比べて胸の銀のラインが短く、耳がない、後頭部が黒いなどおかしくなっている。

平成シリーズでは息子のウルトラマンゼロが登場。(母親は不明)
ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』ではゼロと共闘、兄弟中で唯一マトモな戦闘シーンを与えられたといえる。
ハワイアンレストランなんてやっていない。いいね?


●四男 ウルトラマンジャック

『帰ってきたウルトラマン』の主人公。
宇宙警備隊地球課長で、ウルトラ道場なる名前が微妙な道場で先生をやっていたとか。
ウルトラの母の妹の旦那。その為、セブンは血縁関係はないものの「ジャックの年上の甥」になる。勿論エースとタロウも甥。

客演では、第2期においては、変身前の郷秀樹も含めて出演しているのだが、『A』では変身者の偽者が現れ、『タロウ』では、カラータイマーを盗まれてぺしゃんこになり、『レオ』では会話を封じるためのマスクを着けられる等、ロクな目に遭っていない。
後、たまにブレスレットをなくしたかと思えば、タロウブレスレットをつけてたり、胸の模様がNGスーツに近くなり、仮面ライダー2号を真似して手が赤くなってたりする。
自動車整備工場や流星号の設計なんてやっていない。いいね?


●五男 ウルトラマンエース

『ウルトラマンA』の主人公。
宇宙警備隊支部長。
ウルトラの父とウルトラの母の養子。
タロウを除くウルトラ兄弟メンバーはウルトラの父を「ウルトラの父」「大隊長」と基本的には呼ぶのだが、
彼とタロウはよく「父さん」とも呼ぶ。まあ設定上義父だしね。

兄弟の本格的な登場は『A』からである為、『A』ではゾフィーと協力したり、
若い為(当時一万五千歳)に兄達からエネルギーを貰ったりと助けてもらう。

逆に客演ではそんなに出番がないが『メビウス』の「エースの願い」では因縁のルナチクスを倒し夕子と再会する等、評価が高い。
パン屋なんてやっていない。いいね?


●六男 ウルトラマンタロウ

『ウルトラマンタロウ』の主人公。
宇宙警備隊支部長で筆頭教官も務める。
ウルトラの父と母の実子で、高い実力を誇る。
『タロウ』では末っ子として親や兄達に助けてもらう。
余談だが、ウルトラマンとしてはエースより年下だが、人間体の東光太郎は北斗星司より年上。ややこしい。

タロウ自身の客演はあるが人間体としての登場が無い。
東光太郎を演じた篠田三郎が強い思い入れがあり、出演を若き日の思い出として心にしまっておきたいが故らしい。
要は大事な思い出を壊したくないから本編には出たくないということだが、このため現在の所、客演作品では終始ウルトラマンの姿であり、兄弟で客演する際はゾフィーと一緒にいることが多い。
TVシリーズでは篠田氏がタロウの掛け声を担当していたが、客演では主に石丸博也氏が声を担当している。*1

『メビウス』では教え子の危機に登場し、禁断のウルトラダイナマイトを披露したり、
大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』でもベリアルを相手に奮戦、ウルトラの星の最後の光を守る、とおいしい活躍をする。

ウルトラマンギンガシリーズでは第一期のサブトラマンに近いポジションを獲得している。



●七男 ウルトラマンレオ

ウルトラマンレオ』の主人公。
故郷をマグマ星人に滅ぼされ、地球にやってきたウルトラマン。
一応、兄弟だが獅子座L77星出身な上、ウルトラ兄弟は六兄弟としてのイメージが強く、あまり兄弟として認知されていない。
兄弟というイメージであれば、どちらかといえばレオ兄弟としてのイメージが強く、他のイメージは「セブンの愛弟子」であろう。

また、兄弟となるきっかけの回ではババルウ星人の策略でウルトラ兄弟と戦闘する羽目になる。
まあ、ウルトラマンキングのおかげで誤解が解け、なんだかんだで兄弟になった。
この時、ゲンは兄弟入りをかなり喜んでいたが次の回はあの「恐怖の円盤生物シリーズ!」の幕開けである………。

客演はあまり出番が無かったが『メビウス』の「故郷のない男」以降、二期ウルトラシリーズ最速のULTRA-ACT化や「セブンの弟子」という設定を活かして
セブンの息子のゼロの師匠となり、修行やタッグマッチするなど、それ以降からはかなり優遇されるようになった。
また、映画『ウルトラマンサーガ』ではゾフィーやタロウを差し置いてD4と共に登場。



●八男 アストラ

レオの実弟。
主人公では無いため、あまり出番は無く、
『レオ』本編でも兄とセットのイメージが強い。(単独で敵を倒したのは一回きり)

近年のレオ優遇により、ACTが発売されたり、(何故かウルトラキーがついてくる)『銀河伝説』で活躍したりした。
だが、『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』では、レオ兄さんの弟子たるゼロにポジションを奪われた………かに思われたが、後に『ウルトラファイトビクトリー』でしっかりポジションを取り返す。さりげに強豪のドラゴリーを撃破した。



●九男 ウルトラマン80

ウルトラマン80』の主人公。
マイナスエネルギーを用いて活動する怪獣から地球を守る為に飛来した戦士。

『80』に客演はほとんど無く、80自体扱いがあまり良くない。
だが、『メビウス』の「思い出の先生」は評価がかなり高く、『ウルトラマン80』の真の最終回とまで言われる。

余談だが矢的猛を演じた長谷川初範は、放送終了後のインタビューなどで『80はウルトラ兄弟になっているのでしょうか?』という質問に対し、
『ウルトラ兄弟にはなっていないと思う。そういうエリートに進まない道もいいのではないでしょうか』と答えているが、メビウスで正式にウルトラ兄弟となったことが明かされた。





●十男 ウルトラマンメビウス

ウルトラマンメビウス』の主人公。
光の国から派遣されたルーキーウルトラマン。
地球に送られるということから実力は見込まれていたようだが、作品中盤で思わぬ強敵の存在を察知したウルトラの父に一度帰還命令を出される。
しかし、代わりに地球防衛の任に就くために現れたタロウに地球を守りたいという熱意とそれによる実力の開花を見せ、地球に残ることを許可される。
それ以降、時に先輩であるウルトラ兄弟の助けを受けながら、仲間との絆を力に変えて激闘をくぐり抜け、ウルトラ兄弟10人目の弟として認められた。



●十一男 ウルトラマンヒカリ

『ウルトラマンメビウス』の登場人物及び『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』の主人公。
元科学者で、戦闘には向いてない「青いウルトラマン」だが復讐の鎧を纏ってボガールを追い地球にやってくる。詳しくは彼の項目を参照。
メビウス本編終了後、ゴーストリバース事件での功績が認められて兄弟入りした。

ゴーストリバース事件は状況的に仕方がないとはいえ、コイツのせいでややこしい事態になったのだが……。

長男ゾフィーと同年代であるが、若手のメビウスよりも下の十一男である。
実は「命を固形化してウルトラマン達を蘇生する技術を開発した」というウルトラシリーズの根幹に関わる超重要人物だったりもする。




【余談】


大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、マン~エースとティガダイナガイアの『7人の勇者』+メビウスが、
「本来ウルトラマンのいない世界を守ったウルトラ戦士」という意味の『超ウルトラ8兄弟』とされている。

尚、この中で従来のシリーズで出てきたものと同一人物なのはメビウスだけで、他の7人は並行世界の同一人物であり、
「別世界のウルトラマンとして戦った自分」の記憶とシンクロすることでウルトラマンの力を得た。

またギンガ、ウルトラマン、セブン、タロウ、ティガの5人がギンガ劇場スペシャル2で『新ウルトラ5兄弟』とされたこともあるが、このとき本人が一人もいないどころか全員がデータ上の存在だったこともあってあまり認知されていない。
ウルトラマンギンガS』では、タロウを中心にウルトラ六兄弟の力を宿したアイテム・ストリウムブレスが登場。
ギンガがこれを使うことでギンガストリウムへと強化、ウルトラ六兄弟の使う光線技が使用可能となる。

ウルトラマンジード』でもウルトラ六兄弟の力を宿したウルトラカプセルが登場。
後半にもキングの力を借りたフュージョンライズ形態・ロイヤルメガマスターが使用するウルトラ六兄弟の力を宿したカプセルが使われる。

90年代にコミックボンボンで連載されていた漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では上述の「兄弟」呼称の封印期間に展開されていた作品ゆえか、作中で「ウルトラ兄弟」の呼称は一切出て来なかった。
だが、現在WEB連載中の新章では闘士ウルトラマンの危機と、「ウルトラ兄弟の一員になりたい」という夢を持つメビウスの奮戦を機にゾフィーの呼びかけで「ウルトラ兄弟」を復活させるというエピソードが描かれている。

タイの黒歴史映画『ウルトラ6兄弟対怪獣軍団』では劇中、アナンから「ウルトラマン兄弟」と呼ばれた。

漫画『こち亀』第50巻10の巻のクイズマニアの家で「ウルトラ兄弟の名を全部いいなさい!」と問題を出された両津勘吉が、「ゾフィー ウルトラマン セブン ジャック(新マン) エース タロウ レオ アストラの8人!」(当時は80は該当せず)と見事に答えた。


2015年に放送されたアニメ『おそ松さん』一期最終話「おそ松さんでした」で選手宣誓をした宇宙人は、
初代ウルトラマン、セブン、エース、タロウ、レオに似たお面を被っている。

その縁からか2017年の『おそ松さん』二期放送開始に合わせて、円谷プロとのコラボレーションによる特別企画『ウル松さん』が開始。
松野家の6兄弟がゾフィーからタロウまでの6兄弟に扮し、商品展開やイベントの開催が予定されている。*2

また、キン肉マンは一番最初の読み切りの際の設定ではウルトラ兄弟の8番目(当時はレオまでしかいなかった)で、
ウルトラの父が酔った勢いで外に作った子であった*3

「長期特撮シリーズの初期作品群で活躍した伝説の戦士達」という括りでは「仮面ライダーシリーズ」にも「栄光の7人ライダー」*4という概念が存在し、
ファンの間では「ウルトラ六兄弟」と対比して扱われる事も多い。


Wikiに平和がくるまでは 力をあわせるんだ 追記・修正。

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