アブドラールス(ウルトラ怪獣)

登録日:2019/07/09 Tue 00:15:23
更新日:2023/12/23 Sat 23:04:13
所要時間:約 ? 分で読めます




アブドラールスとは、『ウルトラマン80』に登場する怪獣である。

肩書:UFO怪獣
身長:53m
重さ:3万トン
能力:目から出す怪光線

第6話「星から来た少年」に登場。
スカンジナビア半島やメルボルンで破壊活動を行っていた謎のUFOが送り込んだ怪獣。
ぬめぬめとした光沢を放つ軟体動物とも甲殻類とも取れる外見に感情が読み取れない顔をしているというウルトラ怪獣としてはあまり類を見ない不気味な姿が特徴。
目からは黄色い光線を発射し、作中では未使用だが設定では口から火炎、体の各部にある触手からはリンパ液を放つ。
80との戦いを見る限り格闘戦も得意なようで巴投げなどを繰り出したり、
飛び蹴りをしてきた80を受け流す等互角に渡り合っている。

劇中での行動(ストーリーの概要も兼ねて)

何をやってもうまくいかない少年の明男は趣味が天体観測であり、
流れ星を見ようと夜に望遠鏡を覗きながら口笛を吹くと風が吹き、同時にUFOが現れる。
同じ頃テストの採点をしていた猛にも緊急の通信が入り、UGMに急行する。

UGMでもUFOが観測されたがすぐに姿を消してしまった為、コンピュータで分析していた。
実は日本に現れる3日前にスカンジナビア半島に同じUFOが出現し蹂躙したのだ。
ハラダは「いよいよ現れたか!インベーダーめ!」と意気込んだ一方、データを見た猛はどこか不安な表情を浮かべる。

明男は何をやってもダメな自分を宇宙人だと思い込んでいた。
生徒たちはそんな明男をからかっており、猛も漫画の見過ぎだと否定する。
すると明男は地球人にはない能力として口笛を吹くと風を吹かせることができると実際にやって見せる。

UGMでは隊員たちがコンピュータの映像でどこかの国の街が破壊されていくのを見ていた。
話によればスカンジナビア半島を蹂躙したUFOは6時45分頃にシドニー湾に姿を現した後海中に潜り込み、
4時間後に大地震が発生したというのだ。
UGMのレーダーにも観測され、今度は西アフリカ上空に現れたがすぐに姿を消してしまう。

次の日学校で猛はナマズを教室に持ってきて予知能力について語り、
明男の口笛を吹くと風が吹くというのは超能力ではなくあくまで予知能力の応用のようなものだと否定されてしまった。
しかも駄目なのは勉強だけでなく柔道でも同じようで女子にあっさり投げられてしまう有様であった。

その夜明男が口笛を吹くとUFOは遂に日本に再び飛来、自分を迎えに来たと思い家を飛び出して追いかける。
一方でUGMにはUFOが現れたという通報が相次ぎ、コンピュータによってポイント206…緑公園に着陸すると予測され、急行する。
しかし地上にできていた人だかりがあるため攻撃できず、明男が飛び出していくのを見たキャップは猛に地上に降りるよう指示を出す。
UFOに向かって明男は地球人名大島明男、君の仲間だ!と叫ぶ。
そこへ地上に降りた猛が制止に入るとUFOは上昇、リング状の光線を出すとアブドラールスが出現した。
それでもなお諦めずにUFOの元へ向かおうとする明男だったがとうとうアブドラールスの攻撃で負傷してしまう。
猛が負傷した明男を抱えて安全なところへ避難させると街を破壊し始めたアブドラールスを倒すために80に変身、戦いを始める。
しかしアブドラールスの光線や高い格闘能力の前にピンチに追い込まれていき、とうとうダウン。
戦いを見ていた生徒たちは80へ声援を送り、再び立ち上がった80によりサクシウム光線と2連続のウルトラキックを受け、
グロッキー状態になったところでバックルビームを受けて遂に倒れ、アブドラールスの敗北により逃走を図ったUFOもスパイラルビームで即座に破壊された。

明男は80の勝利を見届けると遂に意識を失ってしまい、病院へ運ばれる。
だが出血がひどく、輸血が必要となり、たまたまO型であった血液型の生徒たちが輸血に行くが
猛も血液型を聞かれてしまった為、A型と誤魔化すと
(宇宙人である事がバレてしまうために即興で思いついた嘘なのだが…)
外に出て再び80に変身、メディカルパワーを使うことで明男を回復させた。
回復後に猛がテストの前日になると腹痛を訴えて休む生徒の話をし、それと同じようなものだと語ると
ようやく明男も友達の輸血で助かった自分は地球人なんだと納得、もう一度やり直してみると語る。
それから数日後、柔道の練習を見に来た猛だったが相変わらず女子には投げられっぱなしであり、
手本を見せようとするものの猛本人も投げ飛ばされてしまったのであった。

余談


  • 名前の由来は諸説あるが当時活躍していた人気の悪役レスラー、アブドーラ・ザ・ブッチャーからではないかと言われている。(根拠として当時ブッチャーが全盛期だったこと、頭部の形が挙げられる。)

  • 劇中では送り込んだ黒幕は誰だったのか、UFOはアブドラールス自身が操作していたのか、アブドラールスが宇宙人なのか怪獣だったのか等に関しては明らかにならないままであった。

  • アブドラールスの攻撃による負傷によって輸血が必要だと言われた際に同級生が輸血しているが実は輸血には年齢制限が存在しており、最低年齢は17歳の為中学生が献血するのは本来はあり得ない事である。

  • 作中登場した少年の大島明男は成人後に学者になったようでウルトラマンメビウスザムシャーたちが戦いを繰り広げていたオオシマ彗星は彼の名前からとられている。

追記・修正は口笛で風を吹かせられる方にお願いします。




この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2023年12月23日 23:04