登録日:2011/09/29 Thu 23:09:32
更新日:2025/02/04 Tue 19:56:52
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ヨハン「こいつはカーバンクルのルビー」
十代「カーバンクル?」
ヨハン「伝説上の生きものさ」
十代「ふーん……。伝説って?」
ヨハン「ああ! それってハネクリボー?」
◆概要
「ああ! それって
ハネクリボー?」とは『
遊戯王デュエルモンスターズGX』にて、電波度200%の
ヨハン・アンデルセンが電波度120%の
遊城十代との会話で言い放ったセリフである。
「ああ」の表記に関しては「ああ。」「ああ、」「あぁ」等書く人によって様々。
実際のセリフでは感嘆符がつくほど強調されているわけではないが、とりあえずググると項目名での表記が一番よく出てくる。
字面だけでは異常性が分かりづらいが、ヨハンはこのとき首肯しており、発音も感嘆の「あ↓あ↑」ではなく肯定の「あ↑あ↓」である。
ohではなくyesである
。
つまり十代の質問に返答をしている。そしてそれが全く答えになっていない。その後ヨハンは何の補足もすることなく、十代のハネクリボーのことに話を移してしまう。
決してハネクリボーの存在に驚いたあまりに話がそれた、わけではない。おい、会話しろよ。
また「ああ!」の前の十代の反応も「伝説上の生きものさ」という台詞を受けて、「ふーん……。」というそっけない返しになっていることも何とも言い難い。
脚本家がどのような意図をもって書いたのか、あるいは中の人が単にニュアンスを間違えただけなのか、我々には知る由もない。大いなる神のみぞ知る。
このなんだかよく分からないやり取りと、似たもの電波による一連の流れによってネタにされることとなった。
具体的な解読は後述する。
その後も2人は普通の人の目には見えない相棒の精霊について淡々と語り合い、そして会話が微妙に噛み合っていない。
傍目から見れば実に危険極まりない2人組である。まあ幸い周囲には他に誰もいない状況だったが。
ヨハンと十代はお互いの発言にそれほど気にする素振りも見せずに微妙に噛み合わないけど会話できてるよくわからない会話を続けていき、意気投合を果たす。
そして極めつけは
「なんか、不思議な気がする……」
「俺もだ。初めて会った気がしないぜ」
話が噛み合っていたかのように終わった。まさに電波。
当時このやり取りは何かの伏線かと思われたが別にそんなことはなかった。何か電波同士で通ずるものがあったのだろう。
あるいはヨハンの中の人は過去にGXで別キャラ(カミューラ)をやっていたいたので、そっち方面のネタだという可能性も(実際
ゲームではネタにされた)。
もしかしたら当初はそういった展開をやる予定だったのかもしれないが、スタッフが公言していない以上予測に過ぎない。
何かの意図をもって描かれていたのか、あるいは最初から本当に電波同士の電会話を描いていたのか、我々には知る由もry
スタッフ「貴様ら視聴者に我々の考えは理解できん」
因みに一連のエピソードが出たのは106話。つまり第3期の2話目。
新章開始早々これである。まあ
遊戯王ではよくあることである。
なぜこんなトンチンカンなやり取りが生まれてしまったのかは諸説ある
①十代の声優の勘違い説
元々は脚本に
ヨハン「こいつはカーバンクル。伝説上の生き物さ」
十代「伝説?」
ヨハン「ああ。…それってハネクリボー?」
と書かれていたものを十代役の
KENN氏が勘違いして「伝説
って?」と言ったためにこのようなシーンが誕生したという説。
だがそもそもこの台詞でも答えが答えになっていないのでおかしい上に、間違ったのならそれをそのまま使うのはやはりおかしい。
②ヨハンの声優の勘違い説
元々は
ヨハン「こいつはカーバンクル。伝説上の生き物さ」
十代「伝説って?」
ヨハン「(羽クリボーの存在に気が付いて)ああ!…それってハネクリボー?」
だったのがヨハン役の入絵加奈子氏が間違って驚愕の意図の「ああ↑」を肯定の意図の「あ↑あ↓」で発音してしまったという説。
これはこれでヨハンが十代のセリフをガン無視しているうえ、絵コンテの時点でもおかしいことに気が付くはず。
③「ああ!」と「それってハネクリボー?」の間の行間を読むべきという説
「ああ!」の後にヨハンは説明か何かする気だったが、
その途中でハネクリボーに気が付いて思わず別の話題に移り「伝説」の話題は自然に終結したという説。
しかし質問した十代もその後特につっこまないので、話の流れ的にやはり違和感が強い。
いずれにせよ視聴者が置いてけぼりであることには変わらない。
④言葉のドッジボールは意図的な脚本であるという説
2人とも常人の感覚を超えていたのでこれでも問題なく交流していたのか、二人ともお互いの言うことをあまり気に留めていなかったのか、
とにかく作画ミスも収録現場での間違いも無く、会話のドッジボールは脚本の意図通りという説。
辻褄は一応合うのだが、何のつもりでメインキャラにそんなやり取りをさせたのか?という最大の疑問が残る。
本来肯定の「ああ!」ではなく感嘆の「ああ!」を言わせるつもりで、ヨハンの興味が落ち着きなくハネクリボーに逸れたという説もある。
が、「ああ!」の時にヨハンはルビーの方を見て頷いているため首肯の「ああ!」で間違いないと思われる。
⑤脚本の人が何らかの理由でおかしさに気付かず、周囲からも特にツッコミもなかった説
上記の説はいずれも説得力がありそうなないような…といった感じなので、ある意味有力な説。
この会話において重要なのは「ヨハンの傍らにいるのが『
宝玉獣 ルビー・カーバンクル』というモンスターの精霊」であること。だがそこに何故か「モデルが伝説上の生き物」を持ち出させてしまい、更に十代もそっちを気にしたため会話が明後日の方向に行きかけたところを、ハネクリボーの話題で本題に戻したが、一連の会話の繋がりを自然にできなかった(し忘れた)、等と考えられる。
例えば『
遊戯王デュエルモンスターズ』での裏話だが、某杏子のネタバレ次回予告群(+
次回予告と次回タイトルの落差が酷いもの)に対して、
「録ってた時は(第三者のつっこみがなかったため)全然気づいてなかった」とか、スタッフもわざとではなかった、という話があったため、
今回もスタッフサイドはまじめにおかしくも何ともないシーンを作ろうとしたのだが、結果的に電波になった可能性は十分ありうる。
結局その場合でも真実を知るのは、本話に関わっているGXシリーズのシリーズ構成となる
武上純希氏と
吉田伸(本話担当)氏のみなのかもしれない。あと辻監督。
◆使い方
その脈絡のなさと汎用性の高さから、遊戯王関係のやり取りで結構使われたりしている。
使うタイミングは
- 相手が質問をしてきたとき
- 相手の主張がちょっと何言ってるか分からないとき
- 脈絡はないけどとりあえず
- アニメで「伝説」という単語が出てきたとき。よくその単語が出てくる5D'sとは奇妙な親和性を見せる
- トライピオ解説の〆
例1:「伝説の痣を持つ彼らを人々は5D'sと呼んだ」
「伝説って?」
「ああ!」
「※呼びません」
↓
「疾れ! 明日へ続く進化の道は新たな伝説のデュエル」
「伝説って?」
「ああ!」
例2:「私の未来にも伝わっているのですよ、
不動遊星、あなたの英雄伝説が……」
「伝説って?」
「ああ! それって蟹頭?」
例3:「伝説って?」
「ああ! それってハネクリボー?」
「そうだけど…お前ハネクリボーが見えるのか?」
「俺には小さいころからデュエルモンスターの精霊が見えるんだ。それは君も同じだろ?」
「ふーん……。伝説って?」
「ああ! それってハネクリボー?」
まだまだ沢山あるが割愛。
「ああ!」と書いておけばネタが分かる他の人が「それって○○?」と続けてくれる。ネタが続かず只管「ああ」だけが並ぶということも。
このネタに限った話ではないが、あまりしつこくやり続けると嫌がられるので注意。
◆翻訳
英語吹き替えにあたり、この場面も当然ながら翻訳されたわけだが、日本人でも意☆味☆不☆明なこの会話をどうしたのかというと……
(英語版では十代→Jaden、ヨハン→Jesseとなっているのでそれに準じる。)
Jesse: This here is my pal, Ruby Carbuncle. (こいつは俺の友達、ルビー・カーバンクル)
Jaden: Ruby, who? (ルビー……誰だって?)
Jesse: No! Ruby Carbuncle. (いや、カーバンクルのルビーだよ)
Jaden: Hold on. That means you can... (待てよ、じゃあお前も……)
Jesse: Yup. I assume you can, too. (ああ!君にも見えるみたいだな)
このように十代の最初の質問が聞き返しに変わり、以降も映像に合わせた台詞に変更。
"Ruby Carbuncle"が何のことか理解する流れがいささか急だが、原語の「ああ!」と比べれば遥かに自然な会話となっている。
「冥殿?」
「伝説上の生きものさ」
「ふーん……。伝説って?」
「ああ! それって追記・修正?」
最終更新:2025年02月04日 19:56