桜井真一

登録日:2019/10/30 Wed 00:58:50
更新日:2025/03/12 Wed 22:13:27
所要時間:約 3 分で読めます




桜井真一は丈(たけ)のTwitter創作におけるオリジナルキャラクターで、
一般的にはその後その創作から発展させたマンガ『宇崎ちゃんは遊びたい!』の主人公として知られる。

CV:赤羽根健治

概要

当初こそ宇崎花同様に名前のない『先輩』でしかなかったが、作品がまとめられたことでこちらにも名前がつけられた経緯がある。
基本的には花と一緒にいるので、向こうよりも更に名前が必要なかったというのもあるが。

作中時点では大学3年。花は同じ高校の後輩にして、彼が所属していた水泳部にマネージャーとして入部してきたことで知り合った。
体を使うのが好きで、中学生の時には一時期野球もやっていたらしく、作中でも海水浴やボルダリングでガチ勢になる。
180cmの身長で細身ではあるが、上述の理由から筋肉もついている。さらにドラゴンに喩えられるほどのSUGOIDEKAIものをお持ちである*1
そのくせ休日の過ごし方は買いだめしてあるゲームを消化することという典型的インドア派。ホラー系は一切駄目。
度々花に陰キャ疑惑をかけられているが、その言動は文字通り陰キャのそれであることが多い。
作中では度々イケメンであることが言及されているが、目つきが悪く度々怖がられる。第一印象は悪い事は多いが長く付き合うと人の良さが解るという人は多く、同じゼミの女子とは全員仲が良く、飲みに誘われる事もあるが断っている。バイト先のお客にも彼のファンは男女問わず多い。
逸仁は「狙ってる子多いかも」と指摘しているが、常に花が傍にいるのでフリーに思われていない。

自宅にこもってゲームをやったり、一人映画や一人カラオケに興じたり、ひとりでバッティングセンターに出向いたりするなど、お一人様が好きな傾向にある。
その様子を花にたびたび「ぼっち」だの「根暗」だのと表現され、すっごい上から目線で「一緒に遊んであげる」と度々絡まれる。花の一方的な思い込みに過ぎず、実際は友人は普通にいるが。
ただし、ウザがってはいるもののついてきたり家に来たりするのを邪険にはしたりせず一緒にいることが多い。
相手に対する全く気遣いができないわけではないが、女性関係に無頓着なので、デリカシーがない発言をしてお説教を喰らうこともしばしば。

交友関係があまり広くはないが、友人もいる。花はそれを知って非常に驚愕している。
また同じ大学の先輩でバイト先の亜実にも度々世話を焼かれている。

宇崎花との関係

基本的に自分の平和な時間を乱してくるためにウザがってはいるものの、
面倒見は良い方で、彼女にバイトの作法を教えたり、酒の正しい飲み方を教えてあげるなどしっかり先輩としてのつとめを果たす事が多い。
少なくとも良き友人としては認めているようで、こちらから遊びに誘ったりする場面もある。

花に恥ずかしい場面を茶化されることも多いが、そのときは逆に仕返ししたりお仕置きすることもある。
一方で彼女が吐いてしまったときには彼女の羞恥心に配慮して慰めてあげるなど非常にいい人。
ただし割と説教臭くなりがちでその時は逆にウザがられてしまうことも。

また、料理が不得意で自炊をしない傾向にあり、よく花に面倒を見られて通い妻のような真似をしてもらっている。
そのせいで家に彼女が勝手に私物を置いたりして半ば共有宅のようにしているが、
彼女の誘いで宇崎家に料理を習いに行ったりすることもある。

…しかしながら彼の最大の特徴は、この手のラブコメにおける主人公(?)ポジションの中でもトップクラスに鈍感、というかヒロインに無関心な点である。
ここまでに書いてきた分を見ればわかるが

  • 高校の時に出会ってから5年以上の付き合い
  • 日常的に遊びに誘ったり誘われたりと触れ合う頻度が非常に多い
  • しょっちゅう通い妻のような真似をしてもらっている
  • 一つ屋根の下で一緒に夜を過ごしたこともある

等々、非常に多くのイベントをこなしているにもかかわらず、未だに恋人になっていないのである
それだけなら「こんなに好き合ってるんのに二人とも奥手なんだな~」と思うかもしれない。
しかしながら、この作品、キャラクターの心情を事細かにモノローグで語るタイプ作風なのだが、基本的に彼のモノローグで花に対する好意を匂わせるモノローグはない。
前述の要素を踏まえた上で「確かにウザ絡みしてくるけど色々と親切にしてくれるしやっぱりいい奴だよな」と思っており、好意ではなく親切心で尽くしてくれていると思っているのである。

分かりやすいのが学園祭のデート回。
このエピソードでは友人一同で2人の交際を願って全力でお膳立てをしたのだが、その甲斐あって彼と花も2人ともかなり甘酸っぱい雰囲気に包まれた。
…のだが甘酸っぱい空気はその場限りで、その後の彼自身はというと執拗なまでに早くくっつくように茶々を入れる周囲の圧に
「当人同士の問題だって言うならほっといてくれよ…」とかなり迷惑そうに感じていたのだった。
そして花は「もう先輩は私に惚れているらしいから、どうしてもって言うなら付き合ってやってもいいかな!」などと謎の自信を併せ持ったかなり上から目線な解釈をした上で彼と接するようになったのだが、
一方の彼は「変に悩んだまま宇崎と接しても失礼だし今まで通りでいよう」と、何とも悲しいすれ違いが生じている。
更に言えばこの学園祭のエピソード、最初は花の方から一緒に遊びに行こうと誘っていたが
彼は「友人の出店があるわけじゃないから行く義理もないし、やりたいゲームがあるからパス」と、
曲がりなりにも異性からのデートの誘いをバッサリと切り捨てている。
好意を表に出さない、という点では二人とも同じだが、
花は自分の好意を認めたがらない一方で、真一はそもそも好意があるのか怪しいレベル。

ラブコメの宿命たるラッキースケベイベントが起きることもあるが、不可抗力で彼女と密着してしまった際には
「宇崎で勃起するくらいなら意識を失った方がマシ」と語っており、有言実行で本当に意識を断ったほど。*2

特に際立つエピソードとしては、自身が誕生日を迎えた時の事。
その際には珍しく花主催の二人きりのお祝いパーティを楽しむという実にラブコメチックなイベントが起きた。
花からは「毎年の恒例行事にしましょうよ」とこれからも2人で一緒に誕生日を祝い合いたいという、遠まわしなプロポーズとも取られかねない何ともいじらしいお誘いを受けたのだが
「再来年はもう俺卒業していないけどな」と笑いながら答えている。
なんとこの男、花の好意に気付いていない以前に大学卒業以後も友人付き合いを続けていくという発想がそもそもないのだ
同じ大学まで追いかけてきて5年以上の付き合いの異性に対していう言葉か…?

このような経緯もあって、亜実をはじめとした二人を見守る友人一同には「放っておいたら絶対にくっつかないカップル」と不名誉な認識を受けている。
作品名ヒロインとそのお相手なのに…

彼の…というか花の名誉のためにフォローしておくと、彼が作中で一番意識している女性は誰か、と言ったら宇崎花なのは間違いない。
亜実や月を下の名前でさん付けしているにもかかわらず、花のことは「自分も同じように名前で呼んでほしい」と頼まれても苗字呼びにこだわるのも
なんとなく女性として意識してしまうのが恥ずかしいから」という理由が大きい*3
……逆に言えば「頼まれても下の名前で呼びたくない」程度にしか意識されていないということでもあるのだが。

その後、両者同意のもと花の胸を揉んだことにより己のスケベ心を意識して父親に相談、父から「己のスケベを乗りこなすんだ」とアドバイスされる。その後自分の中のエロを自覚した花からのアプローチもあって結婚を決意してセックスに至った*4

宇崎月との関係

むしろ特筆すべき関係は娘ではなく母親のこっち。
二次元ママキャラ特有の一切の老いを感じさせない若々しいご尊顔に娘に勝るとも劣らない豊満な肉体を併せ持つという強烈なビジュアルで登場した宇崎月
真一に対しては目つきの悪さから第一印象こそ悪かったものの、話してみれば礼儀正しい良い若者。
今後とも娘と仲良くしてやってください…で終わるはずだったところ、愛猫を膝に抱いていたのが運の尽き(?)であった。
元々宇崎家の猫に釣られる形で家に上がった真一が「いいなぁ猫…」と憧れの眼差しを向けていた所、

(桜井くん…?なんでなんか私の方をじっと見て…)

(ん…?私というより…)

(視線は少し下…私の…)

(胸!?)


とそのでっかいおっぱいを視姦されていると勘違い。
しかもその後の
花「触りたいんですか先輩(猫を)?」
真一「まぁ…できれば…いつか抱いてみたい(猫を)」
という目的語の抜けた紛らわしい諸々のやり取りのせいで

  • 桜井真一は娘と濃厚な肉体関係がある爛れた間柄にある
  • しかも娘に飽き足らず自分の身体も狙っているとんでもないヤリチン
  • 娘は娘で母親である自分を抱かせることに何の抵抗もないふしだらな女にしたてあげられてしまった。

と、いうあんまりにもあんまりすぎる勘違いをすることになってしまう。
そんなどピンクな勘違いから図らずも目の前の高身長筋肉質な男に恐怖することになったが
青ざめる一方で「なんで私こんなに…ドキドキしてるんだろう…」と自分でも理解しえない胸の高鳴りを感じていたのだった。

……ということでメインヒロインの母親に体を狙われていると勘違いされ、しかも満更でもなく思われているという成人誌か何かのような歪極まりない関係を築くに至っている。
当然ではあるが、月が一方的に勘違いしているだけで真一には不倫をするつもりなど一切ないし、そもそも月を女性として意識してすらいない。
というかメインヒロインである長女ですらあまり意識していないのにその母親を意識するわけもないのだが。
もし意識するようになってしまったら作品のタイトルの「宇崎ちゃんは遊びたい!」の「宇崎ちゃんは」も「遊びたい!」も意味が変わってきてしまう。

以上の事から本人はただ平和に大学生活を送りたいだけなのに、メインヒロイン及びその母親と形容しがたい関係を築き上げてしまった桜井真一くん。

彼の今後の学生生活に期待してきたい。

追記・修正は眼鏡モブ店員を単行本書き下ろしで脱がしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 宇崎ちゃんは遊びたい!
  • 先輩
  • 大学生
  • ぼっち
  • 赤羽根健治
  • 巨根
  • 非童貞
最終更新:2025年03月12日 22:13

*1 花の父親の藤生や弟の桐がそれを見たときに、いずれこれに挑むであろう花に敬意を抱いたこともあった。

*2 のちに、父に相談したときは「父譲りのスケベと母譲りの自制心が同時に発生して精神に猛烈な負荷がかかるので気絶する」(要約)と見立てられている。

*3 亜実や月、柳を下の名前で呼んでるのは同じ名字の人間=家族が複数いて名字呼びだとごっちゃになるという理由もある

*4 初回のセックスは夕方から始まって、次の日の日没まで続いたことが示唆されている。