ディーラー(流星のロックマン)

登録日:2011/11/23 Wed 17:34:47
更新日:2024/11/25 Mon 07:36:28
所要時間:約 7 分で読めます





ロックマンなんざ、オレたちのてきじゃないぜ?




ディーラーは、流星のロックマン3に登場する悪の組織。
1のFM星人、2のオリヒメ率いるムーの遺産を悪用する集団と続き、3作目にしてようやくエグゼシリーズのWWWのような「人間による」ある程度の規模を持った組織の登場となった。
…3作目にしてというか、結果的に最終作での登場となったが……。

組織とは言ってもWWWなどと比べるとかなり少数精鋭であり、やたら広々としたアジトにしては側近1人、幹部3人という少なさだが、各人の能力が非常に高い事と、ボスであるキングの手法が上手な為、過去の組織と比べてもひけは取らない。
ボス含め、各メンバーの名前はトランプが元ネタ。


以下、ネタバレ注意


◆構成員


◆クインティア/クイーン・ヴァルゴ

ディーラー幹部の一人で、やや暗い雰囲気を醸し出した黒髪の女性。同じく幹部であるジャックとは姉弟
キングの英才教育の甲斐あってか能力は優秀。キングの開発した兵器があってではあるが、WAXAとサテラポリスに一人で出向いて壊滅的なダメージを与えた。
FM星人の歴代最悪の犯罪者の一人であるというヴァルゴと組んでおり、電波変換でクイーン・ヴァルゴとなる!

…が

設定上ではジャックと共に、暴走したウィザード達より格上の強さとして描かれているものの
攻撃を出すタイミングがバレバレであり、且つモーションも大きく、弟と違って複合攻撃も無いため、実際の強さはぶっちゃけ最弱候補ですらある。
あまりの弱さにV3はレアなイリーガルカードゲットの為の専らのカモという有り様だよ!(´・ω・`)


元々はテクノロジーで発展した小さな国の王族として産まれたが、テクノロジーを狙う周囲の国に戦争を仕掛けられ国は滅亡、ジャックと共に戦争孤児となり辛い日々を送る…。
そしてキングに拾われ、彼が狙うメテオGを奪い、『メテオGを地球にぶつけ、テクノロジーの発展により腐った世の中をリメイクする』という願いの為、ディーラーに身を置く事となった。
昔ディーラーに居たシドウとは元恋仲。というか今でも両想い。
EDのモノクロ絵では生還していた(?)シドウの看病をしており、この時の表情はとても穏やか。

なおクリア後シナリオでギャル口調になる彼女(?)は必見。

◆ヴァルゴ

クインティアのウィザード。モチーフはおとめ座。
だが性格は残虐、口調はややギャル系、肩書きはFM星最悪の犯罪者と、これでもかと言わんばかり乙女とは程遠い。
クインティア姉弟の願いに興味を持ちウィザードとなり共に行動するが、スバルやジャックに説得されたクインティアが戦いはもう辞めると決めた途端に離反。
が、最後はスーパーマンの如く駆けつけたブライに相方共々叩っ斬られて死亡。

◆ジャック/ジャック・コーヴァス

ディーラー幹部であり、クインティアの弟。
常に落ち着いている姉とは対照的に、チマチマした事を好まずケンカっ早く、我慢の利かない激情家。というかまだ子供。
だが良い意味でも子供であり、任務の一環としてコダマ小に入学した時の修学旅行は普通に楽しんでたり、スバル達のパンツ破りのアホらしいノリにマジになるなどの面もある。あとオクタマスタジオでは遠くにいるゴン太に正確にノイズドカードを投げるすごい投球力を持った面もある。

ウィザードのコーヴァスと電波変換してジャック・コーヴァスとなる。
こちらは誰かさんと違って設定に違わずかなりの強敵。ひっきりなしに飛んでくる炎と、翼の剣を連続で振り回す攻撃や突撃攻撃の複合攻撃はかなり厄介であり、作中最強クラス。

メガクラスカード『ジャック・コーヴァス』、イリーガルで手に入るギガクラス『ペインヘルフレイム』はどちらも射程が短かったりストーンマン系のランダム攻撃だったりでエリアイーター等のサポートが必須だが、高火力+移動不可の追加効果があるので対戦では強力。

クライマックスにて、スバルの説得もあり、自分達のやろうとした事が結局自分達のような子供を生み出すだけの『破壊』と気付き、姉を説得。
この考えはずっと前から持っていたらしく、『テクノロジーの発展が生み出した犠牲は俺達だけで充分』と言う辺り、姉よりはまだ冷静だったらしい。
EDではスバル達と共に委員長の生徒会長当選パーティーに参加しているが、グラスの持ち方が何気に上品。王族生まれゆえだろう。

◆コーヴァス

ジャックのウィザード。モチーフはからす座。
相方のヴァルゴと同じくFM星最悪の犯罪者。FM星に居た頃はしょっちゅう突っかかってきたウォーロックをボコボコにする程強かったらしく、ウォーロックも再会時にはビビっていた。
相方と同じく改心したジャックから離反し彼らを襲おうとするが、ブライに叩き斬られて死亡。

◆ジョーカー/グレイブ・ジョーカー

ディーラー幹部の一人で、茶色の正装でキメた大柄な黒人男性。
身長は240cm辺りにまで達する威圧感たっぷりの男。作中一番デカい。
性格は冷徹かつ残酷であり、『弱きものは存在価値はない』という哲学を持ち、その為たまたま場に紛れ込んだ委員長をその哲学に従いティウンティウンさせるという大悪行をやってのけた(後にちゃんと生き返ったが)。
が、無論ただの弱い者いじめをする輩などには留まらず、バトルの後で弱っていたとはいえウイルス100匹斬りをやってのけたストロングを一撃でデリートしたりもしている。
とまあ人間離れした存在のコイツであるが、それもそのはず、コイツの正体は人間ではなく最強のバトルウィザード
元々はサテラポリスが開発した試作型の最強バトルウィザードであったが、ある理由で離反。
『存在理由を奪われた』と途方に暮れていた所をキングに拾われ彼のウィザードとなる。
作中、エース/ジョーカープログラムを託されたロックマン以外に唯一自力でファイナライズ変身が出来る存在であり、ファイナライズする事によって本来の姿であるグレイブ・ジョーカーとなる。
見た目はエグゼ4のレーザーマンに赤色を採り入れてよりいかつくしたようなもの。
本気を出した姿ではロックマンとしか戦っていない為実力の描写は乏しいが、この姿にならずとも上記のようにストロングをデリートしたり、更にはアシッドエースをも圧倒している事から見てファイナライズした彼は恐らくラスボスを除けば作中最強だろう。
ロックマンに敗れた後、キングの命令で自爆。皆を守ろうとしたアシッドエースを道連れにしたが、アシッドエースの行動には『愚かだが見事』と評した。

ちなみに彼の出生やサテラポリスとのわだかまりは作中殆ど語られず曖昧なものになっているが
ゲーム連動書籍『シークレットサテライトサーバー』によると
『強大なメテオサーバーの力を使える最強のバトルウィザードを作ろう』というサテラポリスの計画に基づき、ヨイリー博士に生み出されたのがこのグレイブジョーカー及びジョーカープログラム。
しかしメテオサーバーアクセス時に、ノイズの悪影響をそのまま悪の意志として実行してしまうという致命的な欠陥が発覚。
ヨイリーはやむなくジョーカーをサテライトサーバーの奥深くに封印した(実際、32階層あるサテライトサーバーのうち30階層目にデータがある)。
その後に改良型とした生み出されたのがアシッド及びエースプログラム…というのが真相である。
どうやってキングの元に居着く事になったのかは不明なままだが…。
これらはシークレットサテライトサーバーにしか載っていない為知らないままのファンも多い。

その後出版された書籍『流星のロックマン3究極ガイド バトルブラックボックス』には「ジョーカーが封印されてからキングと出会うまで」の大まかな経緯が開発設定として載せられている。
それによると「あまりにも人間に近い外見・思考を与えてしまった」が故に「自我が強く表れた」ジョーカーは「自分より知力・戦闘力に劣る人間への服従を拒んだ」。
これを「失敗作」とみなしたサテラポリスはジョーカーの処遇を検討し始めた。
生みの親であるヨイリー博士が難色を示した事により「破壊」のような強硬意見は見送られたものの、
自分を処分しようとする動きを察知したジョーカーは憤慨、施設を破壊して脱走し、人間への憎悪に取り付かれ復讐を誓うことになる。

自分を生み出した人間に処分されそうになったことで、自分の存在意義を見失ってしまったジョーカー。
そして逃亡を続けるうちに出会ったミスター・キングが謳う「世界の支配」に深い感銘を受け、ディーラーに加入。
「人間によって生み出された自分が人間を支配したとき、自分の存在意義がわかるかもしれない」という期待と共に。

「生み出されたはいいものの一方的に人間から処分されそうになり、それが原因で人間を憎むようになる」という設定は前シリーズフォルテ別ゲームを彷彿とさせる。
彼の場合はそれだけにとどまらず、前述された「ノイズ」が「悪意」としてそのまま実行されてしまうというAIシステムの欠陥も相まって、「本人が意図せずとも『存在自体が悪』になってしまう」というサガを背負ってしまった。
そういう意味ではジョーカーはその名が示す通り「『悪意』(ノイズ)に踊らされる道化師(ジョーカー)」なのかもしれない。
でもいいんちょ爆発四散させたのは許されざるよ!

戦闘中はGメテオサーバーからカードをダウンロードしているのか、ギガカウントボムやサウザンドキックなど、ギガカードによる攻撃を行う他、Gメテオレーザーでエリア全体を焼き払うなど豪快で強力な攻撃を多数揃えている。
更に本編では敵対していたアシッド・エースと裏シナリオでは……。

◆ハートレス

キングの側近であり、チャイナドレスとカジノのディーラーの服を併せたようなものを着た美人な大人のお姉さん。
あくまでキングからメテオGを奪う事を目的に従っているクインティア姉弟と違って非常に忠誠的。
…に見えたが、実は彼女もメテオGの中にいる大吾を救うためにキングの下に居たスパイ
さすがに彼女に裏切られた時はキングも取り乱していた。
[[ロックマンエグゼシリーズ]]グライドに並ぶ空気キャラを演出した。

◆ミスター・キング

ディーラーのボス。いつも専用のマシンに座りトランプをパラパラやっているお爺さん。
表の顔としてキング財団の会長を務め恵まれない子供を養っているが、
これも優秀な子供を見つけ自分の手駒にするために他ならず、任務の為に当たり前の如く子供を死なせていく等、ワイリー以上の鬼畜である。
部下達を見捨てて置いて「クリムゾン収集に猫の手も借りたい」等と発言する傲慢さであり、そのためか人望は上述の通り皆無。
自分に本当に忠誠を誓っているのはジョーカーのみという有様だが、それでもメテオGを支配下に置き世界の支配一歩手前まで成し遂げたのは彼の手腕あってこそである。
主に指示だけだったFM王やドクター・オリヒメらと違い、作中ではノイズドカードや
ムーのテクノロジーに精通し、最後までメテオGを操る為日夜研究しながらも
表では財団の会長をしたりと凄く忙しい。
ハートレスに裏切られ、ノイズウェーブに叩き落とされ死んだかと思われたが………。



ラ ス ボ ス と な っ て 復 活

メテオGのコアと融合し、エグゼから通して唯一人間が変身したラスボス、クリムゾンドラゴンとなりラスボスとしてロックマンと対決、激闘の末敗北しその野望は潰えた。
開発段階ではクリムゾン・キングと言う名前だったそうだが……




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最終更新:2024年11月25日 07:36