無限界時空

登録日:2020/11/06 Fri 21:28:35
更新日:2024/03/19 Tue 08:53:54
所要時間:約 5 分で読めます




フン…バカになって人を救えだと?笑止な!


相変わらずだな クズ教師!


無限界時空(むげんかいじくう)は漫画『地獄先生ぬ~べ~』の登場人物。


演:高橋英樹

人物

白装飾に身を包んだ長髪と口元の白髭が特徴の中年の男性。本名は不明。
一人称は「俺」。
「日本一」や「今世紀最高」と呼ばれている凄腕の霊能力者であり、霊や妖怪に関する豊富な知識を活かし伝承を重んじる除霊を行う。
メディアへの出演は積極的で、TV番組では特番を組まれたり、雑誌の取材に応じたりしている。

一方で、一度の除霊に数百万円の料金を要求する非常に金に汚い人物。
時空自身も霊能力を金儲けの手段としか考えていない冷淡な人物だが、
除霊師としての実力は本物でありかなりの難易度の高い除霊もこなせるため依頼は後を絶たない。



以下、ネタバレ注意


















正体

その正体は、ぬ~べ~こと鵺野鳴介の実の父親。

嘗ては貧しい町に妻と息子と3人で暮らしており、毎日町の人々に頼まれて除霊を行っていた。
その当時の時空は、どんな除霊も無償で引き受ける善意の霊能力者だった。
貧しさ故に生活は苦しかったものの、妻や息子、町中の人達から好かれていた。
だがある日、妻が重い病に罹ってしまい手術に大金を要することになる。
何としてでも妻を助けたい時空は、金の無心にひたすらこれまで助けた人達の元を駆け回るも、結局僅かな金すら貰えなかったどころか、手の平を返した人々に拒絶された挙げ句、手術を受けられなかった最愛の妻を亡くす残酷な現実を突きつけられた。

この一連の出来事は時空の信条をズタズタに引き裂き、「善意など…身勝手な世間の奴らには全く通じぬ綺麗事」「金こそがこの世の中の全て」と結論付け、幼いぬ~べ~を親戚(ぬ~べ~の祖母)に預け失踪した。

そして数年後には、金の亡者と化して法外な金をふんだくる悪徳霊能力者として活動するようになる。


ぬ~べ~は昔の時空の事は「俺の誇り」 と深く尊敬しているものの、豹変した今の父の姿に対しては「クズ霊能力者」と吐き捨て、「腐った人間」、「人の心を捨てた」等と酷評している。


来歴

#249 ぬ~べ~修業時代!?の巻

とある山でエンコ憑きの除霊をしていた所、大学生のぬ~べ~が偶然通りかかり、熊の被り物で素顔を隠して対面する。
自身の腕前を見たぬ~べ~が弟子入りを志願するとこれを引き受け、タイガーマスクのような過酷な修業を施す。
その後、伝承通り百晩経って弱体化したエンコをぬ~べ~と共に除霊しようとするも、想像以上のエンコの力に苦戦する。
そこへ、ぬ~べ~が加勢した事でより強い霊力が加わりエンコの除霊は成功した。
最後はぬ~べ~を激励して送り出したが、この時の時空は僅ながら残っていた親の情によりかなり甘く接していたようである。

だが、情けをかけるのはこれで最後だ。息子よ


なお、ぬ~べ~はこの霊能力者が時空であることに気づいていないが、「立派な霊能力者」と評している。


#153 ぬ~べ~・過去を知る男の巻

依頼を受けヤコオ憑きに苦しむ童森小学校の児童の元を訪れると、そこでぬ~べ~と再会。
「人間バカになって人を救え」をモットーとするぬ~べ~を項目冒頭の台詞を吐いて一蹴すると、的確な除霊でヤコオを落とそうとする。
しかし、ぬ~べ~に身の上話を語り感情的になったのかヤコオに除霊の刀を奪われて傷をつけられるという初歩的ミスを犯す。
さらに、ヤコオは傷に取り憑くため危うく取り憑かれそうになる。
そこでぬ~べ~はわざと左腕に深い傷をつけ、鬼の力を一瞬だけ解放しヤコオを吹き飛ばす荒業で時空を救う。
毒をもって毒を制す捨て身の戦法を取ったぬ~べ~を「本当のバカのようだな」と嘲笑するが、亡き妻は自分が善意で人を助ける姿を愛していた事を彼から知らされ驚愕する。


「人間バカになって人を救え」


それは母さんが死ぬ間際に俺に残した言葉だ。親父


……くだらん…それにもう俺を父と呼ぶな…俺は…お前を捨てた…


料金を払おうとする依頼人に「いらん!除霊したのはあいつだ…」と断り去っていった。


#170、171 ぬ~べ~・ゆきめ愛の最終決着!?の巻

岩手県の大雪村で霊障に苦しむ人々を目撃し、その原因が山の神・オオミズツがゆきめが山を離れてぬ~べ~と暮らしている事に激怒しているからであると知る。
早速童森小学校へ赴きゆきめを始末しようとするが、「ゆきめは無害な存在」と主張するぬ~べ~と対立し交戦する。
「隠形法」で霊力を高めぬ~べ~に襲いかかるも鬼の手には敵わず敗北する。

その後、ぬ~べ~とゆきめの後を追って山の神の元へ向い、山の神の攻撃から2人を助ける。
人間の力などゴミに等しいにもかかわらず山の神を説得しようとしたぬ~べ~の無謀な行為に苦言を呈するも、
何故助けに来たのかを問われる。


鳴介…母さんが死ぬ時…お前にしか聞こえないつぶやき声で言った言葉…もう一度聞かせてくれ


…「人間バカになって人を救え」…母さんは…あんたが貧しい人を救う姿を愛していたから…


言うな鳴介。俺はその話を聞いた時、気付いたのだ。自分が間違っていたことにな…


しかし、時空にとって改心するのにはあまりにも遅すぎた。
ぬ~べ~に父親らしいことは何一つしなかったどころか、幼い彼を捨てて金の為に山ほど汚い事をやった自分は父と呼ばれる資格など無い。

それでも、せめてもの償いをしようする。


「鳴介…その娘と幸せに暮らせ」


ぬ~べ~に別れを告げると、経文を唱えながら山の神の元へ向かう。
その狙いは、自ら人柱となって山の神を封印することだった。


親父!何をする!?


南無大慈大悲救苦救難


広大霊感百衣観音


古来…人は神の怒りを鎮める為に…


強い霊力を持った人間が命を捨てて自然神を封印してきた…


『人柱』となる事で!!!!


おやじーーっ!!


時空の犠牲により、ぬ~べ~とゆきめは無事生還し、村人にかけられた祟りもとけた。


ありがとう おやじ…


悲しい出来事によって金の亡者に変貌してしまった時空。
しかし、最後の最後で従来の「バカになって人を救う」優しさを取り戻せたのかもしれない。


余談

モデルについては、原作者の真倉翔は、高飛車なところは『美味しんぼ』の海原雄山、人間的に弱い部分は『ブラック・ジャック』の主人公・間黒男の父をイメージしたと語り、デザイン上のモチーフとして、作画の岡野剛は俳優の安藤三男を挙げている。




母さんは…貧しくても優しい心で追記・修正をするあんたを…

あんたを愛していたんだ…


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最終更新:2024年03月19日 08:53