ダハック

登録日:2020/12/13 Sun 13:22:17
更新日:2024/04/13 Sat 06:00:29
所要時間:約 4 分で読めます





諸君らはビーナス・グロゥブから、私にやられに来たんだよなァ!




ダハックとは、『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場するモビルスーツ(MS)である。


【ダハック】

DAHACK

型式番号:VGMM-La01b
所属:ジット・ラボラトリィ → アメリア軍
開発:ジット・ラボラトリィ
全高:18.5m
重量:35.5t
動力:フォトン・バッテリー
武装:ビーム・バリア / プランダー ×2基
   アームド・アーム ×4基
パイロット:クリム・ニック





【機体解説】

ジット・ラボラトリィが開発した、所謂「G系統」のMSの一つ。
通常時は「ダーマ」という長距離移動用の外装ユニットに搭載された状態で運用され、手持ち装備などは一切持たずに両掌のビーム・バリアと背部のアームド・アームで戦闘を行うなど他に類を見ない機体であるが、これでも試作機ではなく実用機。
実際、ビーナス・グロゥブではダーマ収納状態の航続距離を活かして鉱山惑星での採掘・運搬に用いられていたという。
どう考えても戦闘用であって作業向けの機体ではないが、当のジット・ラボラトリィもジット団に変質していくにあたって保全されていた技術の詳細を把握しないまま次々とMS・MAとして形にしていたので、ダハックも造ってからとりあえず出来そうなことをさせていただけだったのだろう。


そして、ダハック最大の特徴が、ビーム・バリアと共に搭載されている特殊装備の「プランダー」である。
これはビームシールドに触れた相手のフォトン・バッテリーからエネルギーを奪う機能で、距離的な制約こそあるものの、ほぼ全てのエネルギーがフォトン・バッテリーによって賄われているリギルド・センチュリーの世界では絶大な効果を発揮することが出来た。
記事やインタビュー等によれば、終盤に登場したブッチギリの最強MS独裁者G-セルフ パーフェクトパックに「唯一勝つ見込みがある」とされた点からもダハックの恐ろしさが窺える。
強大なフォトン・バッテリーを持つG-セルフに対してフォトン・バッテリーのエネルギーを奪うダハックとでは正に天敵と言える。


そんなダハックだが、劇中ではクレッセント・シップの技術者からロルッカ経由でアメリア軍に提供され、天才クリムの終盤の愛機となった。

……味方じゃねーか!




【武装】

  • ビーム・バリア / プランダー
両掌に装備された防御兵装。Iフィールドを応用した盾状のバリアを展開する。
可動域の広い両腕に搭載したことで様々な方向に指向ができ、広範囲の防御が可能となっている。

そして、最大の特徴が特殊装備のプランダー
これはバリアに接触したビームや機体のエネルギーを「吸収」して自らのエネルギーに転化してしまうもので、フォトン・バッテリー駆動の機体が存在する限りダハックは半永久的に稼働し続けることが出来る。
ビーム・バリアはこのプランダーの機能を応用したもので、吸収とは逆にエネルギーを「放出」した状態なのである。
その仕組みはビーナス・グロゥブのフォトン・バッテリー管理権限を利用したものとされ、接触した機体のフォトン・バッテリーにアクセスして強制的にエネルギーをダハックに供給させるというもの。
原理自体は携帯の充電マットと同じ仕組みらしい。

これら「放出」と「吸収」が合わさることでダハックは鉄壁の防御力を発揮、近付く敵全てを無力化して斬り刻む極悪な機体となった。
劇中でも、戦艦の装甲を断ち切るジャスティマの超大型ビームサーベルをも無効化してみせている。

凄まじい性能だが、ビーナス・グロゥブも地球圏と同様に長年平和が続いていた為、主に採掘任務中のデブリ除けに使われていたとか。


  • アームド・アーム
背部に装備されている4基のサブアーム・ユニット。
先端部のビーム発信器はビーム砲とビーム・サーベルを兼ね備えた複合兵装で、広い可動範囲も相まって多彩な攻撃を可能としている。
ウーシァをランゲバインごとぶった斬るなど、出力もなかなか高いようだ。

クリムは接近戦を得意としていることもあって劇中ではもっぱらビーム・サーベルとして使用していた。
また、ビーム・バリアとビーム・サーベルを同時使用しながら高速回転することによって巨大なバリアを形作って見せた。




ダハックのカバーがダーマですか。

カバーだなんて失礼な!あれだってモビルスーツみたいなものです。


【ダーマ】

DHARMA

型式番号:VGMM-La01a
所属:ジット・ラボラトリィ → アメリア軍
開発:ジット・ラボラトリィ
動力:フォトン・バッテリー
武装:拡散ビーム砲 ×2門
   ビーム砲 ×12門
パイロット:クリム・ニック


ダハックの外装となるモビルアーマー。
MSに戦艦並みの長距離航行能力と大気圏突入も可能な耐熱性を持たせるための外装ユニットで、内部にダハックを搭載して長時間移動時のパイロットの負担を軽減する。
制御はコアとなるダハックから行うが、頭部にもコックピットが設けてあるので単体での運用も可能。

本来は移動用だが、全身にビーム砲を装備しているので一応戦闘もこなせる。




【劇中の活躍】

第21話で組み立て前のダーマがチラっと映っているが、実質的には第22話から登場。
とは言っても専らダーマとしての登場であってダハックは顔見せ程度の出番で、本格的な出番は最終回のみ。
そのダーマもこれといった戦闘描写も無かった。

しかし、第25話ラストでダーマを捨てて遂にダハックとしてその姿を現し、最終回ではキャピタル・アーミィのMS部隊やジット団のジャスティマを次々と撃破。
天才クリムの技量と高い性能が合わさって鬼神の如き暴れっぷりを見せた。





【立体化】

1/144スケールのHGで発売。
プロポーション、色分けは共に良好。
付属武器はサーベル刃とビーム・バリアのみで肘・膝はそれ程曲がらないものの、アームド・アームの可動が抜群なので動かすのが楽しい良キット。



【ゲームでの扱い】

X』にて、Gレコ初参戦に伴い初登場。
EN吸収機能はカスタムボーナスとして再現されており、「ダメージを与えると戦闘終了後にEN50回復」となっている。
更にカスタムボーナスで「ビームサーベルの射程+2」もあるため、延々と切り続けることが可能となる。
無限に敵増援が出るステージがあればこのボーナスをフルに活かせたのだが…

2021年10月21日に参戦。コストは2500でプランダーとアームド・アームを駆使する格闘寄り万能機。
ダハックの特徴であるプランダーは時限強化として再現されている。しかし前格闘や特殊格闘、覚醒技でゲージを回収できたり、ゲージが満タンになるとコマンドを介さず、自動的に発動されるなど今までに類を見ない時限強化となっている。同じ相手のエネルギーを吸収するゴールドフレームとは違い耐久は回復しない。
また、外装ユニットであるダーマも武装として使用可能。格闘後派生の最終段でビームを撃ち、格闘CSでは散弾を発射する。ダーマを使った攻撃は一律でスーパーアーマーが付与される。
格闘後派生や特殊格闘、覚醒技など要所で原作再現がされており、状況によってはG-セルフ(パーフェクトパック)やG-ルシファーと共闘することも可能。ポテンシャルも低くなく癖こそ強いが、慣れれば相応に高いパワーを発揮してくれる。



【余談】

デザインは形部一平氏。
本来は「これならG-セルフに勝てる!」という要素をふんだんに盛り込んだラスボス案としてデザインされていたもので、元々のデザインは白かった。
それが何故かクリムの乗機になってしまったらしく、デザインワークスのコヤマシゲト氏は「ままならないね」とコメントしていた。


ダーマとはサンスクリット語で「法」を表す。
ダハックの由来については不明だが、ゾロアスター教の神話に登場する三つ首の邪竜「アジ・ダハーカ」ではないかと考察されている。








手間は手間だったが、WebサイトのアニヲタWiki(仮)でこのダハックの項目を作って、追記と修正を使って見せれば、天才は天才だろう!

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最終更新:2024年04月13日 06:00