エヌ・トロピー

登録日:2021/01/19 Tue 11:33:18
更新日:2023/04/04 Tue 03:19:23
所要時間:約 4 分で読めます





「ワタクシは、時間博士のエヌ・トロピー。君たちの使っている『タイム・ネジネジマシーン』の発明者なのだよ」

概要

エヌ・トロピーはクラッシュ・バンディクーシリーズに登場する悪の科学者の一人である。
本名は「ネファリアス・トロピー」といい、それぞれnefarious(極悪な、凶悪な)とentropy(熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量)が由来である。
幼少期から時計に囲まれて育ち、自ら時間博士と豪語するだけでなくタイムマシンを発明する超天才。
そのIQはなんと1061。時間を操るだけでなく、得物である巨大な音叉から様々な光線を放つ攻撃を得意とする。
反面、頭脳キャラの宿命故か体力がなく非常に打たれ弱い。そしてスタミナもないのですぐ息切れしてしまうのが短所…ではあるのだが、現状ゲーム本編ではあまりモヤシっ子なキャラは見られない。基本的にエヌ・トロピーは自分から動くことが少ないということもあるが。

青い肌と、コルテックス二人分はあろうかというすらっとした長身。そして何より全身にあしらわれた時計やエンジンらしき機関が目を引く。元々そういう種族なのか、サイボーグなのかは不明。子供の姿が今とあまり変わらないから前者かもしれない。

何よりも特徴的なのが喋り方。日本語と英語を交えた、所謂ルー語を話す。あと巻き舌。

CV池田勝(3、レーシング、旧4、リマスター、新4)、佐藤晴男(ニトロカート、5、ブッとびニトロ)

登場作品

クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界一周

初登場作品。
前作『コルテックスの逆襲』において全てのパワーストーンとダイヤを奪われた上に、宇宙ステーション『スーパー・コルテックス・ヴォルテックス』を破壊されるという大失態を犯したコルテックスに怒り心頭のウカウカ。
しかしウカウカの封印が解かれたのは偶然とはいえコルテックスがクラッシュに負けたからでもあるため、別の作戦を立てることにした。
その過程で呼び出されたのがエヌ・トロピーであり、彼の発明した『タイム・ネジネジマシーン』を用いて「現代以外から」パワーストーンを集める計画を企て、その計画を阻止しに来たバンディクーたちと戦うことになる。

「こォの下品なバンディクー! パワーストーンを渡すんだ!」

ボスとしては3番目に戦う。
彼の部屋らしき中央に大きな穴が開いている場所にて、対岸の安全な位置で音叉から光線を放って攻撃してくる。
光線はホーミングする弾と、床に沿って動く直線型の2種。光弾は引き付けてから大きく躱し、直線型はダブルジャンプで飛び越える。パターンを覚えれば意外と簡単。
光線を避けるとエヌ・トロピーは疲れて隙を見せる。この時中央の穴に彼の元へと続く足場が出現するので跳び渡って攻撃を加えよう。
これを3回繰り返せば勝利し、エヌ・トロピーの身体は強い光を発して胴体を残して消滅する。
勝利するとパワーアップアクションの『たつまきスピンアタック』を習得する。

因みに攻撃チャンス時、近くに寄って攻撃しなかったり、元気な時に近づくと音叉を突き出して攻撃してくる。
この攻撃はなんと即死。アクアクがいても貫通されるのでさっさと攻撃しよう。


戦闘終了後、ウカウカから「タイム・ネジネジマシーンは発明者であるエヌ・トロピー以外にメンテナンスができない超精密機械であり、彼を倒してしまったらいつ暴走するかも分からない」と警告される。
この時点では何も起こらないが、ダイヤを全て集めた真のエンディングにおいて、マシーンの中枢部にコルテックスを何度も叩き落とした結果、遂に暴走を起こす。
マシーンは巨大なワームホールを作り出してその中に吸い込まれてしまい、逃げ遅れたウカウカとコルテックス、そしてエヌ・トロピーたちごと何処の時空へと消えてしまったのであった(コルテックスとエヌ・トロピーは何故か幼児化していた)。

クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー

オープニングにおいてコルテックスと彼の部下たちと一緒にウカウカに怒られており、コルテックスが近頃研究室に籠って何をしているのか聞いた。因みに彼のセリフはこの時だけ。

今作ではボスとしては出てこず、CRカプセルを用いたアスレチックステージにタイニーやディンゴたちと共に妨害をしてくる。
といっても彼の攻撃は音叉から光弾を特定位置に放ってくるだけなので注意深く見ていればまず当たらない。

クラッシュ・バンディクー5 え~っ クラッシュとコルテックスの野望?!?

ボスに返り咲いた。経緯は不明だが、ニトラス・ブリオを配下にし彼を『N・ブリオ』と呼んでいる。

ディンゴダイルからお宝の話*1を聞いたらしく、エヌ・ジンの船から吹っ飛んできたクラッシュを南極の海に浮かぶ平らな氷山の上で待ち受け、「お宝の在り処を教えるなら手荒な真似はしない」と言うも、クラッシュが口を割らなかった*2ため、ブリオと二人がかりで強引に聞き出すことに。

ボス戦では巨大なカエルに変身したブリオから逃げ続けると、入れ替わりでエヌ・トロピーが現れ氷山を細かく割ってしまう。
エヌ・トロピーはバリアに守られている上に音叉を振り回してくるので、外周の氷山を跳び渡って時間を稼ごう。3回音叉を振ると不協和音に耐えれず耳を塞ぎバリアが消えるので、この隙に近づいて攻撃。これを3回繰り返すと倒せる。

その後10次元のエビルツインズのアジトにて、クラッシュたちの後を追ってきたのかブリオとエヌ・ジンを引き連れ遂に彼らのお宝を手に入れる。
しかしそのお宝はスパイロの世界から盗まれたものらしく、取り返しに来たスパイロに怒りの炎を吐かれてしまった。

今作以降のエヌ・トロピーはルー語を全く喋らず、中の人も変わっているため声だけ聴くと誰だお前なレベルで別人。更に上記の氷山でのやり取りは、日本語版では黙っているクラッシュに対して「静かに!」と怒鳴って意味不明だが、言語版では「喋らないつもりですか!」と言っているらしい。

クラッシュ・バンディクーアドバンス2 ぐるぐるさいみん大パニック!?

前作『アドバンス』にて惑星ミニミニマシーンを使った地球征服に失敗したコルテックスに愛想をつかしたウカウカは、コルテックスを引き合いにエヌ・トロピーを褒める。
そしてタイム・ネジネジマシーンで未来を覗き見た彼は、「エヌ・トロピーがクラッシュたちを従えて写真を撮っている」場面を見て、いずれ世界征服を果たすことを予見する。
しかし「いずれではダメだ。今すぐ何とかしろ」と言うウカウカの無茶ぶりに対し、異次元世界から手下であり催眠術の天才であるエヌ・トランスを呼び寄せる。
タイム・ネジネジマシーンの力でココとクランチ、そしてニセクラッシュを拉致して催眠術をかけることに成功したエヌ・トロピーたち。
しかし本物のクラッシュはアクアクのおかげで無事であった上に、タイム・ネジネジマシーンに乗り込まれ洗脳した仲間たちを次々解放されてしまう。
遂には百万年はかかるはずのエヌ・トロピーたちの元へ、時間を飛び越してクラッシュが乗り込んできた結果エヌ・トランスが倒されてしまった*3
だがエヌ・トロピーは諦めずこの場は逃げ出し、『時空バズーカ』なる秘密兵器を完成させるために急ぐが、パーフェクトダイヤとカラーダイヤ、トロフィー(ゴールドorプラチナ)を集めて「ネジネジランド」への道を切り開いたクラッシュと最後の戦いに臨むことになる。

なんと今作では真のラスボスに大躍進
バトル形式は基本的に3と同じで、下段と上段の交互に撃ってくる2種の弾をジャンプとしゃがみで避けて、バテている隙に向かい側の足場に行き、攻撃する…のだが、このバトルではなんと9回攻撃を当てないと倒せない。流石はラスボスといったところだが、貧弱設定どこ行った。


かくしてエヌ・トロピーを倒し世界を救ったクラッシュたちは、拘束した彼を中心に記念写真を撮ることに。
それは彼がタイム・ネジネジマシーンで見た、あの写真と全く同じ構図だったのだ……。
そしてエヌ・トロピーもコルテックス同様、ウカウカに「無能な部下」と評価を落とされるのであった。

クラッシュ・バンディクー ブッとび3段盛り!

初期三部作のリマスター版ということで、今作でも3で登場。
中の人は同じでルー語も復活したが、流石に20年の時が経ったためか声の高かったPS時代と比べるとかなり落ち着いた声になった。
また、ボス戦での攻撃チャンス時には息を荒げるようになった。光線を撃つのもかなりのスタミナを使うらしい。

クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース

『3』の真エンディングから続く正統続編。ネタバレ注意!

今作ではコルテックスがユーモラスで憎めない面がフィーチャーされたためか、全体的にエヌ・トロピーの悪辣さが際立ち悪の科学者にふさわしい立ち振る舞いを見せている。
ウカウカが力を尽くして次元に穴を開けたことで、コルテックス共々時空の狭間からの脱出に成功。
その後は共通の上司がいなくなったコルテックスと同盟を組み、全ての時間を支配する『トラベル・リフト』という新たな装置を作り上げる。
だがコルテックスがクラッシュに敗れたのを機に同盟を破棄。新たなパートナーである別次元のエヌ・トロピー、通称レディ・トロピーと共にトラベル・リフトを用いてクラッシュやマスク、コルテックスごと纏めて全ての次元を消し去り新たな世界を創造し、神に等しい存在になると宣言。
計画を阻止するため単身乗り込んできたタウナを一蹴し、後からやってきたクラッシュたちもタウナを投げ飛ばして隙を作りだし次元の彼方へ消し飛ばす。
だがクォンタム・マスクの導きによってクラッシュたちが即座に戻ってきたことで形勢逆転。
トラベル・リフトへの接近を許してしまい、防衛レーザーを起動させるもレーザー発振器を破壊された上にその余波を受けて敗北。
最後はコルテックスに「こんな簡単なこともインポッシブルだったのか?」と煽られた上にディンゴの尻尾で次元の穴に落とされてしまった。
その後の行方は誰も知らないが、悪の科学者を懲らしめるのはゴキブリを潰すよりも難しい…。

ボスとしては5番目に戦うことになる。ラスボスではない。
まずは彼らの元に行かないと話にならないので、アカノのダークマタースピンとカプナワのスロウタイムを駆使して浮石を渡ってトラベル・リフトに近づく必要がある。この際もたもたしていると足場を破壊されるので、急いで、しかし慎重に渡っていく必要がある。
トラベル・リフトに辿り着くと防衛レーザーが起動されるので、外周を回りつつレーザーを破壊していくことになる
ある程度破壊するとエヌ・トロピーたちが後ろからビームの壁を作って追いかけてくる強制スクロールになる。イカイカの能力で上下を入れ替えながら急いでレーザーの発振器を壊そう。この時追いかけていない方は前の方から光線で挟撃してくるが、これも重力反転で避けつつ発振器を壊すようにするとスムーズに行く。

このようにかなり面倒な手順を踏むことになるが、体力は2と歴代ボスの中で最低。二人がかりなので実質体力1ずつなのかもしれない。


関連人物

  • ウカウカ
上司。
基本的には忠誠を誓っており、ウカウカも失敗ばかりのコルテックスよりは信頼している。
だが内心はあまり心よく思っていないらしく、裏では呼び捨てにしたりすることもある。
『とんでもマルチバース』のオープニングでは力尽きたウカウカに「もう用はナッシング」と真っ先に見捨てた。
人の下につくのは性に合わなかったのだろう。

同僚。
カイジで例えると利根川と黒崎のような関係。基本的には「コルテックス博士」と呼んでいることが多い。
『とんでもマルチバース』では初代クラッシュが始まる前からの顔見知りだったらしく、その時から仲は良くなかったようである。

  • エヌ・トランス
部下。
エヌ・トロピーが異次元世界から連れてきた催眠術の天才で、ココとクランチを洗脳することに成功するが、最後はクラッシュに敗れる。
クラッシュとニセクラッシュを間違えたことをトロピーに怒られた際は、「そんなことワタシにも分かるわけないランス。エヌ・トロピー様も気づいていなかったランス」と至極真っ当な反論をした。

  • レディ・トロピー
平行世界の同一人物。だが性別は女性。CV:木村涼香。
お互いを「命令する姿もエレガント」「オフコース。あなたとセイム」など褒め合う*4場面はクラッシュ一行をドン引きさせた。

ココ「おえっ!」
タウナ「うわ、キツ…」
ディンゴダイル(爆笑)

男のエヌ・トロピー以上に冷酷で、彼女の元居た世界ではバンディクーは害獣として駆除されていたらしく、同じ世界から来たタウナとの会話からクラッシュ兄妹も彼女の手にかかって既に亡き者にされていることが示唆される。
肉弾戦も得意らしく、タウナとの戦いでは一方的に勝利を収めた。
一方で「いい加減にホワイト!」(いい加減にしろ)というシュールなセリフも。

  • エヌ・オキサイド
クラッシュ・バンディクー レーシング』のラスボス。
「とんでもマルチバース」にて2人のエヌ・トロピーに脅迫され、宇宙船を利用されてしまう。2人のやり取りにはクラッシュ達同様ドン引きしていたが、怖かったのか口に出していなかった。



「ワタクシはこれにて追記・修正のようだね…。では、ハブァグッデ~イ…」

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最終更新:2023年04月04日 03:19

*1 元はコルテックスがクラッシュにスノボにされて「どんなお宝でもこの屈辱は癒せない」と嘆いたもの。近くにいたディンゴは部分的に聞き取ったのか「コルテックスがクラッシュと手を組んでお宝を探している」と解釈したらしく周りにも言いふらしたようだ

*2 そもそもお宝の話は上記の通りなので、答えようもないのだが

*3 アクアクによると、タイム・ネジネジマシーンの空間の中は時間が止まっていたとのこと

*4 =自画自賛、自己陶酔