フラウスキー(冒険王ビィト)

登録日:2021/03/26 Fri 13:35:00
更新日:2024/12/03 Tue 20:48:04
所要時間:約 5 分で読めます








つまんねぇ事で熱くなってんじゃねぇよ。
魔人(ヴァンデル)だぜ…オレは。
人間を殺す理由なんて考えた事ぁねぇ……!

…それとも…殺す前に
理由を言ってくれなきゃイヤなのか?坊主…!



フラウスキーは冒険王ビィトに登場する敵魔人(ヴァンデル)の1人。


●目次


概要

二つ名は『鮮烈の紅弾』
ロズゴートがグリニデの参謀を務めるのに対し、フラウスキーは“殺し屋”であり実働の要。
凄腕の殺し屋として魔人界と黒の地平に名を轟かせ、『深緑の知将』グリニデ配下(通称「三魔人」)の中で最も恐れられる五ッ星の魔人。
見た目は樹木や赤い花が組み合わさったような植物人間。

用心深さと実力の高さでグリニデの信頼も厚く、強敵の殺害が必要ならばグリニデは彼に頼むなど非常に重宝している。
今までフラウスキーと戦ってきたヴァンデルバスターの9割は、才牙を出す暇もなく殺害されてきた
ベンチュラには、ビィトを殺害すれば六ツ星への昇格もあるかもしれないと評されている。


性格


やっぱ旦那の仕切りは楽でいいや
オレの座右の銘なのよね 「楽」ってさ!


冷徹に獲物を仕留め、理由もなく関係のない人間の命を奪う冷酷非情ながらもクールな性格。

グリニデのことは「旦那」と呼んでおり、非常にビジネスライクだが良好な関係。
(ラク)を座右の銘に掲げており、グリニデは無駄のない指揮をする上に、頼めば事前に殺しに必要な下準備などを整えてくれるため、「旦那の仕切りは楽」ということでグリニデの部下になることを選んだ様子。
おそらく彼の能力からすれば手首を破壊してグリニデの部下共通の「忠誠の腕輪」(グリニデの意思で毒を注入し部下を殺すこともできる)を外すこと自体は容易だが、グリニデへの義理立てゆえかそのままつけている。

その座右の銘でうかがえるように、何より彼は誇り高い戦士ではなく正々堂々や決闘にこだわらない。
では力任せで蹂躙しにかかる戦闘狂な魔人かと言われるとそうでもない、“プロの殺し屋”である。
敵の戦力分析をした上で、危険ならば連携できないよう分断を図り確実に敵を仕留められる環境を作り堅実に戦う慎重で用心深い一面を持つ。
その用心深さは本物で、自身の抜け殻の大爆発に巻き込まれたビィトの死を唯一確信しきれず、彼が生還していた事についても「だろうと思ってた」程度の認識でさほど驚きを見せていなかった。
ガイドブック『グランドアドベンチャー』「魔賓冥典」での「グリニデ閣下の魔人戦力分析」では、「不死身の肉体もすごいが、最も評価したのは常に最善の策で敵を倒すことを考えるフラウスキーのプロ意識」とグリニデから評されている。

……が、一方で小猫や小鳥といった小動物や幼い人間の子供をこよなく愛でて労わる無類の可愛いもの好きとしての顔を持つ。
忠誠の腕輪の鎖にも、かわいい猫や犬のストラップをつけている。
自力では何もできない非力な存在故に庇護欲が猛烈に掻き立てられるらしく「完全体で生まれる魔人や魔物にはない圧倒的魅力がある」「殺せねぇ」と語り、
  • 小猫を抱っこした際身体に生えた針でうっかり殺してしまった結果三日三晩号泣
  • 小猫を殺してしまって以降は定期的に身体に生えてる棘を裁断する
  • 傷ついた小鳥を見ただけで戦意を失い、小鳥を治療するため撤退する
などその嗜好は筋金入り。この趣向はグリニデにも秘匿した趣味である。
ゲーム『冒険王ビィト バスターズロード』では、森に迷った子供たちに親身に接し森の外まで送り届けようとしていた。

人間も子供ん時は可愛いが
あっという間に薄汚ぇ大人になりやがる

幻滅するよなァ… 全くっ…!

ただし自身の嗜好の圏外と判断したら、たとえ子供であろうと躊躇なく殺害の対象にする 魔人らしいイカれた人物。
本人曰く「人間の子供が可愛いのはせいぜいこのくらいまででしょ!…それから上は圏外だから皆殺しでいいのよ!オレの場合!!」
なおビィトは殺気が強すぎるのと育ちすぎているため完全に圏外。おおよそ背丈が自身の腰の高さまでのラインがフラウスキーの守備範囲な模様。
そのことを聞いたシャギー「魔人っていうのは素晴らしいですね。まともなのが1人もいないんだもの」と感想を抱いた。

また、本来の同胞である人間を裏切った上に敵味方をフラフラするキッスのことは嫌っており、キッスがグリニデを裏切った際には躊躇わず殺そうとした。
アニメ版では、裏切る前のグリニデ配下時代のキッスを「てめぇのような腐った目をした奴が大っ嫌いなんだよ」と言って蹴り飛ばすなど強調されている(殴られて口から血を流したキッスは、グリニデからハンカチを渡され慰めの言葉をかけられた)。

個人的な嗜好として愛煙家だが、グリニデの城は禁煙。
グリニデににらまれるので城では吸わない。
月間少年ジャンプ 読者投稿コーナー「魔賓館通信」Vol.6では「マイ葉巻畑全滅事件」をグリニデに起こされたらしいことを端的に述べている。

能力

植物型の魔人であり、特性として全身が生体兵器になっている。
右腕を一時的にもぎ取って変形させた拳銃と、もぎ取った後の右腕の穴から飛び出す榴弾が主力武器。
銃弾と榴弾は全て自身の肉体から生成された生体弾であるため弾切れを起こすことはなく、際限なく連射し続ける事が出来る。
更に脳や心臓は身体操作の補助臓器に過ぎず、体内を自在に移動する種の形をした本体が破壊されなければ肉体をいくら破壊されても死なない。
たとえ本体以外を失う大ダメージを受けても土に埋まれば植物として育ち何度でも再生することができるため「不死身の魔人」と恐れられる。

ただ、流石に肉体全体を失えば再生にはそれなりに長い時間を要するので、ここを狙われると脆い。
もっとも、作中ではグリニデの城で時間をかけて再生することができていたので実質的に弱点にはなっていない。
グリニデ配下になったのは、ソロと違ってこの辺りのフォローがされることも理由の1つかもしれない。

また、これまで稼いできた左腕の「星」は再生できないので、星の保護の為にも逃げる際は切り離した左腕とセットで撤退していた。

なお本体が抜けた後の残った肉体は広大な遺跡を一帯ごと完全に消し飛ばせる程の威力を持つ強力な爆弾として運用できる。

  • クリムゾンブラッダー
棘状に変化した無数の頭髪を高速射出する。広範囲を一気に刺し貫くことが可能。


劇中での活躍

グリニデからビィト抹殺の指示を受けた後、大胆にもトロワナの門前で待ち構え、ビィトを庇った兵士アルフォードを殺害。
息をつかせぬ連続射撃と不死身の体でビィトを追い詰めるが、傷ついた小鳥を見て小鳥の治療を優先し撤退。

2度目の戦いでは、あらかじめグリニデに頼んで、厄介な連携をされないようビィトとポアラを事前にキッスやベンチュラによって分断。
魔人の古代遺跡で孤立したビィトと対決。
短時間で自分の能力を把握したビィトに頭を撃ち抜かれるが、本体と左腕をベンチュラに回収してもらいつつ自分の体を爆弾代わりにしてビィトごと古代遺跡を吹き飛ばした。
しかし、グリニデをはじめとした周囲の人物がビィトの死を確信した中その実感がどうしても湧かなかったようで、なにか予感があったのか、グリニデの城帰還後に小鳥を逃がしている。


ポアラがキッスを連れて逃げ出したためそれを追跡し、ポアラをかばったキッスを散々罵った末に殺そうとするが、顕現したボルティックアックスのおかげで地下に落ちて生き延びたビィトに邪魔される。
3回目の対決では、土壇場でサイクロンガンナーの本当の使用方法に気づいたビィトによって銃撃戦の末、本体以外の肉体を粉々にされて完敗。
自身を完膚なきまでに打ち破ったビィトを称賛しつつ「これからお前は強豪魔人に目をつけられ更なる戦禍に巻き込まれるだろうぜ」と語る。それに対しても毅然と応じたビィトにもう何も言うまい、と言わんばかりに「…あばよ。精々頑張りな」と漏らすのだった。
救出に来たベンチュラと共にその場を去るが、フラウスキーはサイクロンガンナーから逃げられないことを悟っており、ビィトによる常識外れの長距離精密狙撃で撃ち抜かれベンチュラ共々散った。


ケッ……だから言ったろ。ただ者じゃぁ…無ぇって……!


そして彼の予言は見事的中し、僅か3人の戦士団で主であるグリニデまで討ったビィトは『殺せば無条件で星ひとつ授与』という魔賓館のイベントの賞金首となり、現状魔人の最高峰たる七ッ星たちにその命を狙われる事になるのである。




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最終更新:2024年12月03日 20:48