ロズゴート(冒険王ビィト)

登録日:2021/03/26 Fri 13:55:00
更新日:2024/03/22 Fri 19:29:56
所要時間:約 6 分で読めます








グリニデ様が私の身体に刻みつけてくれたのだ!

力こそ全て!

理由抜きに他を服従させうるもの…
それは力以外にないのだと!!


ロズゴートは冒険王ビィトに登場する敵魔人(ヴァンデル)の1人。

CV:草尾毅

●目次

概要

二つ名は『闇軍師』
『深緑の知将』グリニデ配下(通称「三魔人」)にしてグリニデの右腕を務める最側近の五ッ星の魔人。
黒の地平の魔物の指揮を担当する。

常にローブを目深に被っているが、素顔はのような怪人で、冥力から様々な性質の鱗粉を生成・放出できる体質を持つ。
ちなみに単なる空中戦力だった大怪蝶(だいかいちょう)に搭乗用具をつけて自身や人型魔物を乗せることを発案したのは実はロズゴート。
これはたちまち他の魔人達にも普及した。


性格

一人称「私」で、普段は口数少ない寡黙な人物。
ビィトと対面した際にはビィトを「ビィト君」と呼ぶなど、粗暴な者が多い魔人には珍しく慇懃無礼ながら礼儀正しい。

過去グリニデによってプライドやら野心といった精神的なその他諸々を暴力でベキベキにへし折られた経験を持つが故に、命令にない余計な戦いは好まないなど他の五ッ星魔人と比べてもダントツに理知的で自己顕示欲が薄い。
例えるならばリアリストでありそのため他のグリニデ配下2人と比べるとやや影が薄い。
フラウスキーが濃すぎる?知らんな

過去の経歴から力(暴力)を絶対的に信奉する実力至上主義者でありグリニデに心酔といえる忠誠心を持つ。
この忠誠心と主の意図を的確に汲める知性の高さから、力を持った者であれば人間だろうと見下さずに接する度量の深さも備える。
加えて彼の評価する力は武力知力問わない。主君であるグリニデ同様彼もまたキッスへの評価は高く、裏切りを知っても説得していた。
ここらはフラウスキーのキッスへの評価とは真逆である。

その分部下や無能と判断した存在には容赦はなく、ベンチュラが功を焦って独断専行してビィト達に殺されかけた際には、ベンチュラを救出しつつも殴り飛ばしてその浅はかさを罵り「小物」と吐き捨てた。
アニメ版では、ドン臭い腹心魔物バットンが自分の影を踏んだだけで激怒し殴ろうとしていたりしている(寸前でグリニデに諌められたが)。


戦闘能力

身体からをはじめ様々な性質の鱗粉を放出する能力を持つ。
同時に炎や氷などの各属性の冥撃も扱える優れたオールラウンダー。

自らの頭脳と能力で幾人ものヴァンデルバスター達を倒し、「闇軍師」の異名を得た知性派魔人。
上位魔人である五ッ星なだけあって実力はかなり高く、フラウスキー戦後で消耗していたとは言えビィトを手玉に取り、ポアラもすぐに行動不可能に追い込み、絶体絶命の危機に陥れた。

  • 業火の冥撃流
ロズゴートが操る最強の上位冥撃(最終冥撃)。
無数の火球が数珠状に連なり生き物のように敵目掛け撃ち出される。
一度火球を呼び出せば操作が可能らしく、執拗な攻撃や停止が可能。発動も速め。
キッスは風の通常天撃で間近に迫ったこれを真正面からあちこちに散らしながら防いでいるため、威力はやや低そうではある。
しかし、上位冥撃なので直撃すれば人間は致命傷を負うことは間違いない。
余談だがスレッドも分身体ベルトーゼの上位冥撃である灼熱の冥獄炎(※通常の形状)を風の通常天撃で横から逸らしていたため、
状況・相性によっては通常天撃でも上位冥撃に対抗できる模様。


  • イリュージョンミスト
この極微細な霧の粒子一つ一つは私の冥力の産物
この霧の中では天力を使って戦う人間は無力に等しい…!


ロズゴートの魔奥義。
自身の冥力で作られた極微細な毒鱗粉を放出・操作して霧のように周囲の空間を覆う技。
鱗粉の毒霧に包まれた空間で戦う人間は天力で大気から才牙や天撃を生成する行為が困難となり、事実上の天撃や才牙が使用不能な状態に陥る。
鱗粉を目に見えるほどに集めれば天撃への防御にも転用可能。霧を吸えば当然毒に蝕まれて体力を削られ、自分は毒の影響を受けずに問題なく冥撃も使えるので業火の冥撃流とのコンボが可能と、一見人間には太刀打ちできない攻防一体の完璧な魔奥義である。
実際にこの技、バスターは完璧に術中に嵌まった時点でほぼ詰みと化す危険なもの。

弱点としてこの鱗粉は冥撃の邪魔はしないが強化もしないことで、同時に放つ冥撃が強力になればなるほどその圧力で鱗粉が押し出されてしまうこと。
つまり業火の冥撃流とのコンボを喰らう直前のすき間を利用すれば天撃を使える。これはロズゴートすら知らない弱点だった。
キッスはそれを見切り鱗粉が及ばない領域に手を翳し天撃の気流を発動、冥撃龍を防いだ上で自分の周囲に気流を纏わせ鱗粉を弾き天撃が自由に使える状態を維持し、事実上この技を打破した。

とは言え、仮にそれを見抜いたとしても敵の冥撃直撃までの一瞬の間に圧力による安全地帯を把握し、瞬時に天撃を発動させ業火の冥撃流を防ぎながら天力を使用できる状況を維持し続け、更に他の天撃を自在に使いこなすなんて神業をぶっつけ本番でこなしてしまうバスターなどまず居ない。
類稀な天賦の才を持つキッスにしか半ば付けない弱点である*1。三条陸書き下ろしショートストーリーからするに、イリュージョンミストを破ったのは、キッスが初めてだった模様。
天撃を防御するほど集めると場の鱗粉が薄くなり、天力が使用可能になるという弱点もあり、その状況に持ち込めればこちらは通常のバスターでも弱点を突ける。
作中の描写から、キッスが平然と通常天撃を繰り出していたことから霧の状態では天撃を防げないため、範囲外からの攻撃なら通常のバスターでも可能だと思われるが、
それには事前にイリュージョンミストの発動や機能を把握し範囲外に伏兵を忍ばせておく必要なので、やはりかなり対策が困難な技と言えよう。

このように嵌れば相手を完封できる極めて強力な魔奥義ではあるが、毒による体力減少はジワジワ削る程度なので完璧に発動するには静かに罠を張り巡らせなければならない。
実際にロズゴートは、フラウスキー戦の決着直前から密かに用意していた。秘匿性は高いが即効性が薄いのが欠点である。
コミックスに掲載されている解説によると冥力の消費が激しい技らしく、これと同時に業火の冥撃流を扱えるロズゴートは高い冥力の持主とのこと。


略歴

◆過去

ガイドブック『グランドアドベンチャー』「魔賓冥典」三条陸書き下ろしショートストーリーでは、戦闘指揮になによりも長けていたことが語られている。
自分が様々な鱗粉を生み出せることを利用し、魔物が興奮する作用を持つ鱗粉を相手に投じ、本来なら細かな指示が難しい凶暴な動物型魔物も、狙ったバスターや門を正確に狙いをつけつつ、かつ興奮状態にすることで玉砕するまで突撃させる戦法をとることができた。
三ツ星になる頃には鱗粉の応用で魔奥義「イリュージョンミスト」に目覚め、魔物の波状攻撃で都市を破壊し、バスターは自分の手で仕留める必勝法をとるように。
イリュージョンミストは最後の最後まで使わずその絡繰りはばれなかったため、指揮能力と合わせて人間から二つ名「闇軍師」を名付けられ、恐れられたという。


人間達から「闇軍師」と呼ばれるまでになり、自分の頭脳と才能に絶大な自信を持っていたロズゴート。
ある日、“深緑の智将”を自称する“血塗られた獣”と呼ばれている五ツ星のグリニデが自分の居城を訪ねてくる。
ロズゴートの頭脳を買ったグリニデから、「同じ大陸の強豪魔人同士、同盟を結ばないか」といって部下にならないかと勧誘を受け、紳士的な態度かつメリットを提示したグリニデにロズゴートもまんざらではなく機嫌をよくしたが、なめられないようにと調子に乗って「おまえの都合ばかりで話を進められてもなぁ…」と些細な言葉をいったところ、「おまえ」というワードに逆上したグリニデによって殴り飛ばされて左眼を潰され、そのまま怒りのままに城や配下の魔物も全て叩き潰されたことで何もかも失う悲惨な状況に陥る。

その事件がきっかけで「力こそ全て」と断言する力への絶対的な信奉と、「あの方が私を一人前の魔人にしてくださった」とグリニデへの絶対的忠誠に目覚め配下に収まった。
しかし、グリニデへの忠誠こそ本物だが、最初は交渉で仲間にしようとしたグリニデにとって皮肉なことに、その忠誠はグリニデの頭脳ではなく“圧倒的な暴力”に向けられている。

◆黒の地平編

ビィト達の偵察を任されたベンチュラがビィト達に捕まりかけた際は、鱗粉で毒煙を放ちビィトを牽制しつつベンチュラを回収。
その後上記のように彼を殴り飛ばし、その虚栄心の強さを散々罵った。

その後大怪蝶で移動中、フラウスキー打倒に燃えるビィトの挑発に応じて応戦の構えをとるも、割って入ってきたキッスの仲裁によって撤退する。

そしてフラウスキービィトが倒したことを受けて、ビィトを殺害すべく魔奥義を展開しビィトを圧倒。

だがキッスが毒の腕輪による死を覚悟で反旗を翻してしまう。
自身に立ち塞がるキッスの賢智を惜しみ彼を説得に掛かりとどめを刺さなかったこと・イリュージョンミストを過信やキッスの翻意を期待してかつてのように魔物の軍勢を用意しなかったことが徒となり、弱気な普段のキッスからは想像も付かない天撃の力量と才覚に翻弄される。
キッスにのみ気を取られてしまい、最期はビィトによる陽動攻撃の隙に放たれた上位天撃・天青の氷結波を受けて冥撃ごと全身が凍結。
散る間際には、初めて見たキッスの実力を驚愕しながらも困惑。


(なぜ…これほどまでの力を持っている男が…
魔人の軍門になど下っていたのだ!!?)

(我々は…狗のつもりで
狼に首輪をつけて飼っていたのか!!?

(こんな…こんな力がありながら何故…!)

(…人間は…わからん!!)


キッスが今まで自分達魔人に従っていたことに疑問と困惑に駆られながら砕け散り消滅した。
圧倒的な力を信奉する彼にとって、圧倒的な力を持ちながらこれまで奴隷のような扱いを許容していたキッスの行動は最期まで理解できなかった。


余談

ガイドブック『グランドアドベンチャー』「魔賓冥典」非公認ロディーナ様ファンクラブでは、嘘か真かペンバリーが描いたロディーナの肖像画を求めている。




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最終更新:2024年03月22日 19:29

*1 ロズコートも「仮に分かったところで普通は何も出来ぬはず!!」と動揺している