シックス(リトルナイトメア)

登録日:2021/10/30 (土曜日) 14:36:07
更新日:2024/11/05 Tue 22:55:29
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モウの奥深く、闇の中でも一番のくらやみに独りとらわれた女の子。
お腹をすかせたシックスの行く手には
多くの危険が待ち受けている。
普通の子どもならとうの昔に
音をあげていた出来事であっても、かしこく、強く、
そしてステキな黄色いレインコートをまとったシックスは
決して音をあげることなく運命に立ち向かっていく。



シックス(Six)とは、『リトルナイトメア』シリーズに登場するキャラクター。


概要

シリーズの初代主人公をつとめた、黄色いレインコートを着用した女の子。
『1』の時点ではレインコートの下は白い短パンをはいていることしかわからなかったが、『2』にて黒髪でボサボサ頭のボブで、灰色の服を着ていることが判明した。
ただしシックスに限った話ではないが、『1』でも『2』でも目元は影になっていて見えず、素顔はようとして知れない。
何故か裸足だが、リトルナイトメアシリーズの子どもは基本的にみんな裸足である。
他の子どもと同じく、非常に体が小さく、シリーズに登場する大人たちに比べるとリカちゃんやバービーといった人形ぐらいの大きさしかない。


人物像

他のキャラクターにも言えることだが、まったく喋らず、リアクションにも乏しいため、「何をどう思ってそう行動したのか」は不明なことが多い。

非常に肝が座っており、驚きを見せる場面はいくつかあるものの、はっきりと恐怖を感じていた場面はノッポ男が迫ってきた時のみ。
手持ち無沙汰は好きではないらしく、オルゴールを鳴らしたり、ボールを蹴ったり、椅子に座ったり、マネキンの指をあらぬ方向にねじ曲げたりして暇を潰す。
恥じらいもあまり無いようで、異性であるモノにいきなり手を握られても無反応。短パンの隙間から下着を見られる危険性があるにもかかわらず、モノよりも先に高い所に登ったりする。
というか、ゲーム本編では女性らしい描写がまったくと言っていいほど無く、『2』の終盤で発した甲高い悲鳴ぐらい。

空腹と悪食

シックスを語る上で避けては通れない要素。
『1』におけるキャッチコピーに「お腹をすかせた女の子」とある通り、『1』ではシックスが空腹に苦しむ場面が計5回あるのだが、彼女のお腹は通常のそれとは異なり突然かつ急激に減る。
満足に歩くこともままならず、げほげほと咳き込み、めまいを起こしているのか画面が明滅するなど明らかにただの空腹ではない。冗談抜きで餓死しそう。
この空腹を満たすためにはもちろん何かを食べる必要があるのだが、シックスはストーリーが進むに連れてとんでもないものを口にしていく。

ちなみにシックスは大食いではなく、食事はせいぜい5、6口ぐらいで終わり、一度空腹を満たすと次の空腹まで他の食べられそうな物には見向きもしない。



他者との関係

リアクションの乏しさゆえに、シックスは他人に興味を持つことが極端に少ない。

『1』ではモウに自分と同じ子どもが大量に捕まっているにもかかわらず総スルー、それどころか子どもが入っている檻を足場として利用。
更に他人からパンをもらっても感謝する様子は無く、ラストでこれまでハグしてきたノームが見送りに来てもこれまたスルーしている*1
キッドもさんざんノームに助けてもらったにもかかわらず何の反応も無かったが、彼は「同じ逃亡者を見つけて追いかける」「ハグしていないノームからも助けられる=ノームからあまり警戒されていない」「赤の他人に食べ物を差し出す」といった展開・描写となっており、些細な違いとは言えシックスよりマシな人物と感じられるようになっている。

『2』では恩人であるモノに対して多少思うところがあったのか彼と一緒に行動、お互い協力しながら進んでいく。ノッポ男がテレビから出てこようとした際に、モノに対して「早く立って!逃げるよ!」的なジェスチャーをしているので仲間意識があるのは間違いない。
だが最初は拒絶したし*2、下記の通りモノより足が速いため逃げる時は彼を置いてけぼりにしてしまっている。
また、病院で手のマネキンにモノが捕まると一目散に逃げようとするシックスが見られる場合がある。これはあくまでパターンの一つなのだが、彼女がモノを助けようと駆け寄ることは絶対に無い。
単に切り替えが早いだけかも知れないが、モノ君は泣いていい…。

当然敵に対してはまったく容赦が無く、撃退できるのであればどんな残酷な手段も厭わない。
もちろん「そうしなければ自分が殺される」状況であり、キッドやモノにも同じことが言える。リトルナイトメアシリーズの残酷な世界観を考えれば間違いなく最適解である。
だが、シックスの場合は扉を利用して管理人の両腕を切断する、ドクターを燃やした場合、その炎で暖をとる*3など、何故かよりえげつない感じに描写されてしまっている。


能力

アクションゲームの主人公だけあって身体能力は高く、自分の身長の倍近い高さまでジャンプで跳んだりする。『2』ではモノより足が速い。
特に腕力には目を見張るものがあり、子どもの入った檻を引っ張る、長時間フックに掴まってぶら下がる、ぶら下がった状態のモノを引っ張りあげる、いじめっこを押さえつけてその頭部を床にぶつけて叩き割るなどしている。
自分と同サイズの物体ならだいたいなんとかなるようだが、ヒルに巻き付かれた場合は何もできない。


活躍

LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-

胃袋の名を持つ巨大船舶「モウ」の内部、監獄エリアにて、レディが振り返る夢から覚めたところからスタート。罠や敵の魔の手を掻い潜り、先に進んでいく。
調理場でシェフの追跡から逃れた後、一度モウの外側に出るが、再び内部に戻ってゲストエリアを通ってレディがいるフロアに潜入する。

LITTLE NIGHTMARES2-リトルナイトメア2-

本編開始前にハンターに捕まってしまう。モノによって助け出され、その後行動を共にする。
今回は最初は黄色いレインコートを着ておらず、孤児院を通り抜けた後に黄色いレインコートを発見した。
空腹に苦しむ場面も無く、ハンター、いじめっこ、ノッポ男と三回も捕まり、更に瓦礫の下敷きになると、ピンチになる度にモノに助けてもらっておりヒロイン化している。

VERY LITTLE NIGHTMARES-ベリーリトルナイトメア-

主人公は黄色いレインコートを着た女の子だが…。


総評

リトルナイトメアシリーズ自体が「解釈をユーザーに委ねる」作品であるため、ユーザーの数だけシックスへの解釈は変わる。
その行動を理解できず「怖い」「嫌い」と思う人もいれば、ちょこまか動く姿を「かわいい」と感じる人もいる。
リトルナイトメアシリーズは『1』が世界で500万本、『2』に至っては発売から一ヶ月足らずで100万本の売上を記録しており、商業的には大成功をおさめた。
それに「シックスの存在」が大なり小なり関わっていることは、間違いないだろう。



追記・修正はシックスのお腹が減る前にお願いします。

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最終更新:2024年11月05日 22:55

*1 ただしこの時は、すでにモウから脱出した後なのでそもそも見送られたことに気づかなかったのかもしれないが

*2 紙袋を頭に被った見知らぬ男が、斧で扉を壊して部屋に入ってきたので当然の反応。

*3 実はドクターは焼却炉に閉じ込めた状態でスルー可能。