ROBO XERO/週刊 ロボゼロ

登録日:2022/01/26 Wed 22:33:20
更新日:2022/01/29 Sat 01:38:05
所要時間:約 8 分で読めます






ROBO 

 XERO





概要

「週刊 ロボゼロ」はデアゴスティーニより2011年2月15日~2012年夏に刊行されていた週刊雑誌。
付録を自分の手で組み立てていくことで二足歩行ロボット「ROBO XERO(ロボゼロ)」を完成させることができるのが特徴。
基本価格は1895円(税抜)。全70号で、総額は約14万円。

本項では、ホビーロボット「ROBO XERO」と雑誌「週刊 ロボゼロ」について合わせて記述する。



ROBO XERO

「週刊 ロボゼロ」の付録を組み立てていくことで完成する2足歩行ロボット。
付録付き分冊では定番の、 おまけと言う名のメイン。

ステータス

サイズ:300mm(全高)
   :170mm(最大幅)
   :100mm(最大奥行)
重量:約900g(バッテリー未搭載時)
自由度:24
サーボモーター:RS306MD
マイコンボード:HSWB-04F
バッテリー:リチウムイオン ポリマー 7.4V/800mAh

ディテール

黒を基調に赤色のアクセントが映える、クールながらも熱動的な印象も感じさせる洗練させるカラーリング。
その隙間から見え隠れする配線、集積回路、モーターの運動は機械好きの心をくすぐる。
胸部には赤い「X」の文字が刻まれている。
掌はなく、熊手のような鋭いクローが前腕と一体化している。

頭部のデザインは「プラレス3四郎」で知られる神矢みのる氏が担当。
たった2パーツからなるシンプルな造形だが、鋭い目つきと赤いパーツは端正で、存在感は抜群。
しかも頭部の外観は創刊号ですぐに完成するので、購読者は永らくその頭部を見て完成に期待を膨らませていた…ことだろう。

外部スペック

自由度(各関節を動かすことができる方向の数の合計)は24と高い。
1つのサーボモーターによる自由度は1しかないが、一つの関節部に幾つものサーボモーターを組み合わせることで、柔軟な動きを生み出している。*1
これは当時高性能なヒト型ロボットとして注目を集めていた「ASIMO」と比較しても遜色ない。
腰の可動性に関してはASIMOに勝っている。

ROBO XEROとASIMOの自由度
ROBO XERO ASIMO 標準的な
ホビーロボット(例)
0 3 1
両腕 8 14 4・6
両手 2 4 0
2 1 0
両脚 12 12 10
24 34 17・19
(第3号「ロボット・ラボ」より引用)

サーボモーターの出力はパワフルであり、ダイナミックなアクションや安定した自立を可能にしている。
握力も強く、仮に雲梯を握るアクションで自分の指を握らせるとかなり痛い。( ※みんなは真似しないでね )
手部の自由度は1であり親指とそれ以外の指とを開閉させる動きしかできないが、棒状の物をがっしりと掴むのに適している。

頭部にはスピーカーが内蔵されており、各アクションに相応しいSEを発することができる。
それ相応のスペックを持つロボットを分冊という低いハードルから触れることができるのは大きな魅力と言えるだろう。

内部スペック

操作指示は専用の赤外線リモコンでコマンド入力をするように行う。
完成後に別売りされていたコントローラーを使えばラジコンのように直感的な操作もできる。

ROBO XEROの最大の特長は、自分でプログラミングすることでROBO XEROに好きな動きを行わせることができること。
格闘技を叩き込んでファイティングロボットにすることも、ホウキを持たせてお手伝いロボットにすることもでき、可能性はまさに無限大。

プログラミングにはBASIC言語を基にした独自の言語を用いて、サーボモーターへの指示を一つずつ行う形。
そのため、歩行など移動を伴うアクションはやや難易度が高いか。

とは言っても難易度はそれほど高くなく、雑誌でも正拳突きのモーションを例にプログラミング方法が丁寧に解説されているので心配する必要はない。
また、自身でプログラミングさせなくてもデフォルトで様々なアクションが可能。


アクション

可動域が広いROBO XEROは取れるアクションも幅広い。
歩くことはお茶の子さいさいでスクワットや金網上りもできるなど、下手すれば我々よりもよく動けるかもしれない。
創刊号にはROBO XEROのアクションをダイジェストにまとめたDVDが付属している。
オプションパーツとしてスポンジボールやROBO XEROを座らせることができるスタンドや雲梯も組み立てることになる。

完成した後に通信販売されていたモーションセンサーや追加装甲で更なるカスタマイズを施すこともできた。
ここではCD-ROMにインプットされているデフォルトアクションの一部を紹介する。

  • フック・ストレート・キックなど
格闘アクション。動きは俊敏かつパワフルで、中々の迫力がある。
バランスの制御が難しい片足立ちもお手の物。

  • 駆け足
高速で移動する。
バランスを保つために脚を深く曲げ、ピッチを多くする走法で移動する。
そのため、アクションはかなり摺り足気味になる。

  • 挑発
体を横に傾けて右手をこちらに向け、手を開閉して挑発の動きを見せる。
指を別々に動かすことはできないが、アームの開閉運動が拝める。

  • 一発ギャグ

  • 握手
右手を真っ直ぐにして差し出し、こちらが右手を握ると、それに反応してROBO XEROが握手してくれる。
これはこちらが右手を握ったときに肩関節のサーボモーターが僅かに動くことを検知して、それに合わせて握手する仕組みである。

  • 起き上がり
仰向けやうつ伏せに倒れた時の復帰アクション。
両腕をまず後ろに僅かに動かし、そこで床面に触れれば(仰向けになっているとき)始めに脚を曲げてリンボーダンスのような姿勢から立ち上がる。
次に両腕を前に動かし、そこで床面に触れれば(仰向けになっているとき)腕立て伏せのような姿勢を取って立ち上がる…と状況に応じて自動で立ち上がり方を変える。
立ち上がっているときに実行すると大きくバランスを乱すので、倒れているときのみ使用すること。

  • パーカッション
スタンドを椅子にして座らせ、足元に飲料缶を置いてやると、打楽器のようにしてパーカッションしてくれる。

  • 瓦割り
気合を溜め、右拳を下ろして瓦を割る。
DVDでは本物を模した瓦が用いられているが、付属してくるものは2パーツに分かれている瓦を組み合わせて一つにするタイプとなっており、何度でも元通りにできる。

  • 書道
正座をして半紙に毛筆で「心」の文字を書く。
毛筆には小筆か筆ペンを使うのがオススメ。専用のグリップが付属しており、ROBO XEROが握りやすいようにあらかじめ筆に取り付けておく必要がある。
ROBO XEROの精密な運動性のアピールとなっている。
もちろん自分でプログラミングすれば、「心」以外の文字を書かせることも可能。



週刊 ロボゼロ

ページが少なめのロボット情報誌。
表紙はROBO XEROの写真で、5号単位で写真が切り替わる。
組み立てガイド以外のコーナーは各2,3ページほどと少なく読みやすい。
号によっては載っていないコーナーも多い。

組み立てガイド

カラー写真付きの分かりやすい組み立てガイド。
サーボモーターのテストについても24個ごとに逐一説明してくれる。
こうも毎回繰り返されると飛ばしたくもなるが、組み立ててからモーターの不調に気付くと分解が面倒なので毎回テストしておいた方が無難。
組み立てに必要なのはほぼ+00のドライバーだけなので、ロボットの組み立てが初めてでも安心。
加えてネジの締め方のコツや注意点をピックアップしてくれているので失敗しにくい。

プログラミングデータの確認、microSDへの取り込みなどのPC操作を伴う回は、きちんとWindowsのデスクトップ画面(7とVita,XP)を示してくれる。
おまけにそのデータでROBO XEROが出来るアクションも写真付きで紹介してくれる。

ネジなどの細かい部品には毎度1つ予備が付いている。
次回に使用を持ち越すパーツも示してくれる。

ロボット・フロントランナー

刊行当時の最先端のロボット技術や展覧会が紹介される。
電池2本でグランドキャニオンの登頂を成し遂げた「EVOLTA」や村田製作所の自転車搭乗ロボット「ムラタセイサク君」など。
現在となっては懐かしのものもあるかもしれない。

ロボット・ラボ

ロボットの仕組みを、ROBO XEROを中心に解説する。
メカニズムの概要を把握することができ、組み立てやプログラミングにも楽しさが芽生える。
上述のプログラミング方法など、組み立ての範囲外の解説もここでなされている。

ロボット・イン・フィクション

ロボットを題材にした数々の作品を紹介する。
しかしアクションロボット(厳密には人の形をした兵器)ものの紹介は少なく、ロボットを人間やその思考を模して造られた存在として描く作品が多い。

心を手に入れるために冒険する「オズの魔法使い」のブリキ男や、
ロボットは本当にロボット三原則を守れるかを問う「アイ,ロボット」、
過去に抹殺用戦闘マシーンが送り込まれ、人類と機械の戦いが繰り広げられる「ターミネーター」、
男が鉄に蝕まれていく様を描くサイバーパンク映画「鉄男」、
人類が手放した地球でただ一人ゴミ処理を続けるロボットが恋をするPIXAR作品「WALL・E」、
普通の恋愛をしていた女子高生が自衛隊によって兵器に改造されてしまう「最終兵器彼女」、
はたまた星新一氏のショート・ショートが原作の映像作品「きまぐれロボット」…

と、挙げればキリがないが刊行当時の今昔を問わず様々なジャンル・媒体の作品が扱われている。洋画の割合がやや多めか。
読んでいけばロボット作品への興味が広がること間違いなし。
…一部ロボットではないものもあるが、ロボット的存在ではあるので恐らく問題なし。


ロボット・コンペティション

ロボットを用いて行われている様々な競技を紹介する。
ロボットコンテスト、略して「ロボコン」(ゴキブリが苦手な方ではない)はその代表例。
ロボット同士で相撲を取る「ロボット相撲」や迷路を走らせる「マイクロマウス」など、ユニークなロボットを知ることもできる。
余談だが、ROBO XERO自身もアクション性の高さから競技ロボットの参考として扱われることも多かった。



追記・修正はROBO XEROをプログラミングして行わせて下さい。


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最終更新:2022年01月29日 01:38

*1 1つの関節の自由度が3あれば、立体的にどの方向にも動かせるようになる