登録日:2023/04/25 Tue 07:58:40
更新日:2025/04/27 Sun 11:19:18
所要時間:約 15 分で読めます
見たところデリシャストーンが壊れているようだが…
大丈夫なのか?
CV:三上哲
【概要】
ローズマリーの上司で、クッキングダムの近衛隊長を務める。
クックファイター・グランデであるジンジャーの弟子であり、ローズマリーや追放されたクックファイター・シナモンは弟弟子にあたる。
ただ、ローズマリーとは昔からの付き合いなのかタメ口で話す仲である。
ローズマリーと同じく、ジンジャーが作った特別製のデリシャストーン「スペシャルデリシャストーン」を所有している。
【人物像】
至って穏健な人格者であり、弟子のセルフィーユをはじめ数多くのクックファイターから慕われている。
第29話にて、プリキュアである
ゆい達と初めて直接対面。
その際に出現したゴッソリウバウゾーとの戦いの最中、セルフィーユにデリシャストーンを投げ渡し、石が彼女を選んだことでプリキュア達の窮地を救うこととなった。
同話にて、シナモンとは若干の確執がある様子を見せていたが、何故か周囲には話そうとしない。
やがて第39話にて、前回コメコメの力で20年前のおいしーなタウンへ向かったローズマリーから、ジンジャーがおいしーなタウンに「ほかほかハートの蓄積装置」を作っていたという報告を受け、その装置の場所を聞くがローズマリーも装置が何処にあるかはわからなかったため、「レシピボンと無関係ならいい、ご苦労だった」と言い残して一方的に通信を切り、一人スペシャルデリシャストーンを見つめてジンジャーとの思い出に浸っていた。
これが意味することとは、一体…?
今日は皆でクリスマスパーティー!
はわぁ~、どのお料理もマシマシに美味しそう!
食べ過ぎちゃいそう…!
あっ、フェンネルさん!
どうしておいしーなタウンに…?
一緒にいかがですか?
デリシャスパーティ・プリキュア!
メリークリスマス!
フェンネルの大切なもの
※この先物語核心部に関わるネタバレ注意
やがて第41話にて、ほかほか
ハートの蓄積装置を見つけるべく、クッキング達には内緒でおいしーなタウンへ調査に訪れ、ちょうど父・ひかると共にスケートをしていたゆいと再会。
その際、スペシャルデリシャストーンを身に着けていることに気づいたゆいが
「大切な物だから、フェンネルさんとマリちゃんで受け継いだんですね!」と嬉々としていったのに対し、フェンネルは
「本来は2つとも1人が受け継ぐべきだった」とどこか苦々しげに返した。
そして、なごみ亭でのクリスマスパーティーに参加し、そこでゆいの母・あきほに、昔ジンジャーが和実家で世話になった時に何か手紙やメモなどを残していないか尋ねるが、当時板前修業中だったこともあってジンジャーと面識のない彼女からは手掛かりは得られなかった。
その直後、ひかるがパーティーの一番のご馳走はおむすびだと言い、まだゆいが小さい頃に初めておむすびを作ってくれたことを述懐しているのを見て、シナモンと初めて会った日、そして彼と一緒におむすびを食べたことを思い出す。
(蓄積装置はさておき、決めた…。最後はあの料理にしよう…!)
そしてなごみ亭を出た後、ゆいからおむすびを渡される。
私に?
ジンジャーさんも大好きだったんです!
ああ…そうだろうな…。
だがその直後にセクレトルーがおむすびのレシピッピを強奪したことで、おむすびが消滅。ゆい達はセクレトルーの後を追う。
しかしフェンネルはクックファイターであるにもかかわらず、プリキュア達がゴッソリウバウゾーと戦っているのを何故か加勢せずに傍観するだけだった。
そしてプリキュア達がセクレトルーからおむすびのレシピッピを解放したその時、フェンネルはおむすびのレシピッピを掴み取った。そして、プリキュア達に不意打ちで黒い光線を放って変身解除に追い込んだ。
そのまま止めを刺そうとしたその時、ローズマリー、シナモンこと門平、門平の息子である
ブラックペッパーこと拓海が乱入。
だが、門平の姿を見たフェンネルは…。
突如として黒づくめの服装へと姿を変えた。
そしてセクレトルーは彼の前に跪いた。
お手を煩わせました。
我がブンドル団の団長・ゴーダッツ様。
そう、
クッキングダムの近衛隊長にしてジンジャーの最初の弟子・フェンネルこそがブンドル団団長ゴーダッツその人だったのである…。
登録日:2023/04/25 Tue 07:58:40
更新日:2025/04/27 Sun 11:19:18
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20年の時をかけ、私は既に強大な力を手に入れた!
この二つのスペシャルデリシャストーンと、大いなるレシピボンの力で、
料理も…この世界も…全てを我が手に入れてみせよう!
【概要(ゴーダッツ)】
ブンドル団団長にして、フェンネルのもう一つの姿。
衣装は白を基調としていたフェンネルとは逆に黒を基調とし、団員たちと同様に骨の意匠があしらわれている。
この骨の意匠は師匠たるジンジャーの衣装にもあしらわれており、ある意味では「自分こそがジンジャーの真の後継者」であることを証明するために取り入れたものと言えるかもしれない。
正体判明前は猫の顔のような立体映像越しに部下たちに指令を下しており、
あまねを洗脳して
ジェントルーに仕立て上げたこともあった。
【戦闘力】
スペシャルデリシャストーンを元から持っていた物と自身の手で作り上げた新しい物の二つ持つだけあってその戦闘力は凄まじく高い。
主な武器は手から放つ黒い光線で、一撃でプリキュアやブラックペッパーの変身を解除させつつ大ダメージを与えるほど。
格闘戦でも、プリキュア達とローズマリーの5人を同時に相手しても一切スタミナ切れを起こさないほどのタフネスぶりを見せる。
また、スペシャルデリシャストーンを重ね合わせることで、化け猫の様な巨大怪物の姿に変身することもできる。
第42話では専用の捕獲箱からゴッソリウバウゾーを召喚している。この個体は通常と仮面の形状が異なり、アジトの立体映像での自身の姿を模したものになっている。
また、浄化されても捕獲箱は少し亀裂が入るだけで壊すことができない。
【選ばれなかった者の怨嗟】
誰かにとっての幸せは、誰かにとっての不幸せだ。
笑う者の陰には、常に泣く者がいる。
それが理解できないのは、
お前達が常に恵まれ、奪い続けてきたからだ!
前述したように、元々フェンネルはクックファイター・グランデであるジンジャーの弟子であった。
しかし、どんな時でもジンジャーに従事してきた彼の元に、シナモンという弟弟子が出来た頃から運命は変わり始める。
フェンネルはシナモンと共に修行に励んでいた。ジンジャーに認められ、いずれは彼を越える事を目標としていたフェンネルは「自分こそがジンジャーの後継者に相応しい」と考えていたが、実際にジンジャーの後継者に選ばれたのはシナモンであった。(シナモンがジンジャーの後継者に選ばれた理由は、『アニメージュ』2023年2月号の深澤敏則氏のインタビューにて「フェンネル、シナモン、マリちゃんの3人の中で、ジンジャーから見てストーンを受け継ぐに最もふさわしい心・技・体を持っていたのがシナモンだった」と語られている。)
ローズマリーがジンジャーに弟子入りした後、ジンジャーがシナモンに自分の二つのスペシャルデリシャストーンが付いたブローチを渡している所を、フェンネルは悲しそうに見つめていた。
ジンジャーは「フェンネルは兄弟子としてシナモンを支えてくれるだろう」と信頼して、末の弟弟子のローズマリーと共に3人でクッキングダムを守ってくれるだろうと期待していた。
しかしフェンネルは師匠に嫌われたくないので黙って「いい子」を装っていたが、その「仮面」の下ではシナモンへの激しい嫉妬心を燃やしており、表向きは「善良な人格者」を装いながら、裏では「欲しい物を手に入れるためなら周りの人が不幸になっても厭わない強欲な卑劣漢」と化し、やがてシナモンにレシピボン盗難の濡れ衣を着せてクッキングダムから追放させたのであった。
ジンジャーの死後、二つのスペシャルデリシャストーンは力が一人に集中されることを危惧したクッキングの判断により、ローズマリーとフェンネルそれぞれに分けられる形で継承されたが、
師匠の石を二つとも手に入れられると考えていたフェンネルは、その事に納得がいかず、20年の歳月を重ねて新しいスペシャルデリシャストーンを創り出した。
彼は表向きは「皆に信頼されるクッキングダムの近衛隊長フェンネル」、裏では「寛大でカリスマのあるブンドル団の団長ゴーダッツ」の「仮面」を使い分け、最終的には自分だけが全世界の料理を独占し世界を支配することを目論んでいた。
【ブラックペッパーの復讐】
やがて、プリキュア、ローズマリーと門平、ブラックペッパーとの決戦が始まり、自身が呼び出したゴッソリウバウゾーが浄化されるも、捕獲箱が壊れることはなかった。
動揺するローズマリーにセクレトルーが捨て身の電撃攻撃を仕掛けたことでローズマリーはダウンしデリシャスフィールドが解除される。
動けなくなったセクレトルーは、虚ろな表情でゴーダッツの背に手を伸ばすが、ゴーダッツはセクレトルーのことを一瞥さえせず見捨ててゲートから立ち去ったのであった…。(見捨てられることに強いトラウマを持つセクレトルーは、あまね達に保護されることになる。)
そしてブラックペッパーは、父を裏切った挙句陥れたゴーダッツへの復讐心に囚われてゲートへ突入し、プレシャスとローズマリーもその後を追う。
アジト最奥部にて「お前の望むものは何でも与えてやる、私の下に就け」「お前はデリシャストーンに選ばれた。その力、私の下で活かしてはどうだ?」とブラックペッパーを誘惑するもそれを拒否されると…
愚かさは父親譲りだな。
私より遥かに劣りながら、私に勝てると勘違いしている。
お前の父親もそうだった。自分が一番だと驕り高ぶり…。
と嘲笑いつつ、シナモンに対する恨み言を口にする。
それに怒るブラックペッパーは何が何でもゴーダッツを倒そうとするが、追いついたプレシャスに止められ、みんな誰かを傷付ける事じゃなく守りたいから立ち向かうんだ、フェンネルさんだってシナモンさんやマリちゃん達と同じ釜のご飯を食べた仲間だから、きっと自分が間違ってたって気付いてくれるはずだ、と説得されたことでようやく復讐を思い留まった。
だが、フェンネル…否、ゴーダッツにはそんな綺麗ごとは通じなかった。
プレシャスの目の前でブラックペッパーに攻撃を放ったのだ。
どうして…?ジンジャーさんだって望んでないよ!
お前がジンジャーを語るな!
お前に何が分かる?
お前はただ自分が信じたいものを、都合良く信じようとしたに過ぎない。
私は何も間違っていない!お前の自分勝手な想像を押しつけた結果が今だ…!
身の程を知れ!
ゴーダッツはプレシャスに容赦のない一撃を見舞い、変身解除に追い込んだ。
コメコメは最後の力でゆい達をテレポートさせて撤退に成功するが、自身もエナジーを使い果たして倒れてしまった。
レシピボンに力は満ちた。
さあ、全てのレシピッピを引き戻し、閉じ込めるのだ…。
ゴーダッツはおむすびのレシピッピをレシピボンに収め、ついにその力を発動させるのだった…。
【恐怖の兵糧攻め】
ジンジャーが間違っていたことを証明するためにスペシャルデリシャストーンを作り上げただけでなく、レシピボンの力を発動させてついに全ての料理をその手中に収めたゴーダッツ。
ただし、喪失感を高める為に料理の記憶は残していた。
ブンドル団のアジトと共においしーなタウンへと出現し、世界中やクッキングダムに自分の映像を中継した。
私はゴーダッツ。
お前達が生きる為に食べてきた料理は全て、私の物となった。
私に従えば、生きるだけの食べ物は与えよう。
逆らうならば、格別な絶望を与えよう!
生きたくば、私に従え。
全世界の全ての人々に向けて
マスターロゴスのような大演説をするゴーダッツ。
さらにはミニスピリットルー軍団を解き放ち、人々を襲わせるのだった。
しかし、それを阻止せんとアジトへと突入したプレシャスを除くプリキュア達とローズマリーは、ゴーダッツがいる最深部へと到着。
ゴーダッツはプリキュア&ローズマリーと激闘を繰り広げるが、ローズマリーがスペシャルデリシャストーン同士を共鳴させたことで石の力を封じられた。
しかしローズマリー自身の物も使えなくなってしまい、ゴーダッツはもう一つのスペシャルデリシャストーンでプリキュア達を吹き飛ばした。
なおも容赦ない攻撃でプリキュア達&ローズマリーを圧倒し、吹き飛ばされたフィナーレとローズマリーに追撃を加えようとするが、復活したプレシャスが駆け付け、プレシャストライアングルで2人の窮地を救った。
身の程知らずの傲慢さは、全てを失わないと分からぬか!
何度失敗しても、敵わなくても、守りたいものがあるから…。
みんなを信じて、自分の思いを信じて……あたし、もう立ち止まらないよ!
そして、ほかほかハートの力で出現したおむすびを食べたプリキュア達とローズマリーは、一斉にゴーダッツへと向かっていくが、スペシャルデリシャストーンの強大な力は凄まじく、ダメージを与えられない。
その上、ミニスピリットルー軍団がおいしーなタウン中の招き猫たち…ジンジャーが作り出した「ほかほかハートの蓄積装置」を次々と強奪していた。
【欲しい物を求めすぎた男の結末】
スペシャルデリシャストーンをただ再現するだけではジンジャーを超えることはできないため、二つのスペシャルデリシャストーンを取り出したゴーダッツはそれを一つに合わせ、怪物形態へと姿を変えて暴れ始める。
もはや石同士で共鳴させて元に戻すようなことはできず、自分たちにできるだけのことをするしかない。
プリキュア達は「プリキュア・MIXハートアタック」「プリキュア・デリシャスフィナーレ・ファンファーレ」を放つが、ゴーダッツは強力な攻撃で返り討ちにし、プリキュア達を変身解除に追い込んだ。
お前達は永遠に私には敵わない。
スペシャルデリシャストーンの強大な力を使いこなし、全てを奪い、
手に入れるのはこの私だ!
そう高らかに宣言するゴーダッツだったが、料理を取り戻したいと願うゆい達は、絶対に諦めようとはしなかった。
その時、レシピッピスタンプとほかほかハートの力が蓄積装置の真の力を発揮、巨大な招き猫が動き出した。
町中の小さな招き猫たちや、何故かぱんだ軒のパンダの縫いぐるみまでもが一斉にミニスピリットルーに反撃を開始した。
巨大招き猫が憤るゴーダッツを攻撃し、さらにジンジャーの立体映像が映し出された。
『次世代の者達よ!ご飯は笑顔!皆の笑顔を守るのニャ!』
何故…、何故、他の者ばかりを…。認めぬ!
ゴーダッツが師匠への怒りを滲ませる中、門平がおいしーなタウンのお土産として渡してきた招き猫たちが世界中から次々と集まり、光のロープとなってゴーダッツを拘束した。
予想外の出来事の連続を前に、ミニスピリットルーを呼び出そうとするが、彼らはナルシストルーがスピリットルーの機能を停止させたことで連動するように全機が機能を停止した。
やがて、ゆい達も復活したデリシャストーンでブラックペッパーに変身した拓海と門平のデリシャストーンの力で完全復活。
復活したプリキュア達は巨大招き猫の存在もあり、今度はゴーダッツ相手に優勢となるが、巨大招き猫がついに墜落してしまった。
しかし、招き猫の一つを抱きかかえたプレシャスは、そこから感謝の声を聴き、そのままゴーダッツへ『ありがとうは、心のあつあつご飯』という、初めてよねに頼らない、自分自身の経験から生み出した言葉を口にした。
ゴーダッツはそんなプレシャスの言葉をも跳ね除けようとするが、プレシャスは退かず「ジンジャーさんを大切に思っている貴方なら、ジンジャーさんの思いを受け取れるはず」と説得。
なおも拒絶するゴーダッツだったが、プレシャスはよねが亡くなった日のことを振り返りながらも説得を続けた。
例えもう会えなくても、交わした言葉から思いは受け取れる!
すると、強大すぎるスペシャルデリシャストーンの力が暴走を起こしゴーダッツが突如として暴れ始める。
何故だ…何故私の物にならない!私を選ばないぃぃっ!
欲しい物を手に入れられず駄々をこねる子供の泣き声のような叫び声をあげるゴーダッツ。
もはや誰にも止められないのか…と思われた時、招き猫に乗ったセクレトルーから、スペシャルデリシャストーンは暴走して不安定になっており、強い衝撃を与え分離さえできれば浄化できるはずだと助言される。
暴走するゴーダッツへと立ち向かっていくプリキュア達とブラックペッパー。ローズマリーや門平の援護も交えつつ、ゴーダッツを押していく。
身体の芯を意識したプレシャスが放った、計測不能の桁数が表示された渾身の「おなかいっぱいパンチ」が、ゴーダッツのスペシャルデリシャストーンに炸裂し、ついに分離。
最後は「プリキュア・ライト・マイ・デリシャス」でもう一つのスペシャルデリシャストーンを浄化し、消滅させた。
ゴーダッツは元のフェンネルの姿に戻り、力なく落下。プレシャスはフェンネルの後を追い、招き猫に乗って飛び立っていく。
そしてプレシャスが見たのは、少年時代のフェンネルその人だった。
尊敬するジンジャーへの思いに焦がれ、涙を流すフェンネル少年。
傍に先程まで乗っていた招き猫が見守る中、そんな彼に近づいたプレシャスは、少年フェンネルに向けて語り掛ける。
ジンジャーさんは…貴方の笑顔も、守りたかったんだと思う。
あたしも…フェンネルさんの笑顔が見たい。
今すぐじゃなくていいから、いつか……。
頭を撫でる招き猫の姿に、ジンジャーの姿を重ねた少年フェンネル。
それと同時に、フェンネルは今の姿に戻り、プレシャスは彼に対しておむすびを渡した。
おむすびから伝わる温もりは、フェンネルにジンジャーの優しさの記憶を蘇らせた。
かくしてレシピボンは解放され、全てのレシピッピがおいしーなタウンや世界中へと帰還、レシピッピと料理を巡る長きに渡る戦いは、終結したのだった。
それからフェンネルは、クッキングダムの刑務所に収監されることとなった。
マリちゃんは、クッキングダムの祝賀会で出たケーキの切れ端を届けに独房へ現れる。
貴方がしたことを許すことはできない。
でも……だからこそ、最後まで貴方を見届けるつもりよ。
去り際、ケーキを口に運ぶフェンネルの姿が目に入ると、マリちゃんはささやかな笑顔を浮かべるのだった。
最後まで彼に味方する者は結局誰一人としていなかった。自分のエゴのために師匠や仲間、さらには2つの世界の住人達の思いや人生などを身勝手に潰すなど「卑怯者」のレッテルを貼られるくらい責め苦を受けても仕方ない程の行いをしてきたのだから、尚更自分の罪と向き合わざるを得ない。
ただ、彼にとって幸運だったのは自分の過ちに気づかせてくれるゆいと出会えたことであろう。
最終回EDでは、かつての部下二人と共にトマト農園で作業する様子が描かれており、その表情は憑き物が落ちたかのようなどこか穏やかなものになっていた。
【余談】
- 名前の由来はハーブの「フェンネル」で、ゴーダッツの方は「強奪」からだと思われる。
- プリキュアシリーズではこれまでありそうでなかった長期間味方のふりをしていた敵キャラクターである。フェンネル/ゴーダッツ役を演じていた三上氏は設定として同一人物というのは聞いていたがどう繋がるのかはわからなかったそうである。ゴーダッツの収録前の声は加工されていないので「フェンネルの声だとバレないかな?」と不安だったし、フェンネルの時にゴーダッツの演技が残っていてリテイクも食らったとのこと。役者泣かせのキャラクターである。
- おそらく元ネタの一つは2003年に本作と同時間帯に放映された「明日のナージャ」の中ボス・ローズマリー。
勿論マリちゃんとは無関係彼とシナモンの性格・境遇・関係性はローズマリーと主人公のナージャ・アップルフィールドに酷似しているが、ローズマリーと違って最終的に改心している。
- 第42話でゴーダッツがセクレトルーを一瞥さえせず見捨てた行動について、オフィシャルコンプリートブックでシリーズディレクターの深澤敏則氏は「ゴーダッツは、最終的にはセクレトルーを捨ててしまうのですが、それは彼女が不要になったからという意図でした。」と語っているが、フェンネルはふたつの顔を持つ矛盾をはらんだ男であり、「フェンネル/ゴーダッツが世界を手に入れて自分の気持ちを満たしたあと、その先には一体何が待っているのか、たったひとり、いずれ滅んでいく気がします。もしかしたらフェンネルがセクレトルーを置いていったのではないかと思えるようにもなったんです。自分はもうあと戻りができないところに来てしまっているけれど、セクレトルーはそこまではいっていないから、置いていったのかもしれない。」との解釈を述べている。
- フェンネル/ゴーダッツについて、深澤敏則氏は「自分たちで作ってきたキャラクターでも、1年間制作していくうちに理解できていない部分も生まれてくるのかなと思うようになりました。」と語っている。
この二つのスマートフォンと、大いなるアカウントで、
プリキュアの敵項目も…このwikiも…全てを追記・修正してみせよう!
- どうしようもない奴なんだけどだからこそ本作のラスボスに相応しい男 -- 名無しさん (2023-04-25 08:07:36)
- いろいろ残念な奴だけどある意味人間臭い男 -- 名無しさん (2023-04-25 08:32:30)
- 動機のしょうもなさはともかく戦闘能力さえ長いこと現役離れて漁師やってたシナモンとタイマンで五分五分レベルなのはかなり情けないと思うよ兄弟子… -- 名無しさん (2023-04-25 08:41:34)
- アニメディア3月号のディレクターのインタビューによるとフェンネルにとってジンジャーは父親同然の存在だったとの事 フェンネルが本当に独占したかったのはジンジャーからの愛なのかもしれない -- 名無しさん (2023-04-25 11:56:06)
- もう一段位黒幕が居るのかと思ってた -- 名無しさん (2023-04-25 13:21:36)
- >お前はただ自分が信じたいものを、都合良く信じようとしたに過ぎない なんという特大ブーメラン… -- 名無しさん (2023-04-25 13:36:03)
- ↑3 本当にジンジャー以外に頼れる人がいなかったのがフェンネルの不幸なんだろうな。フェンネルが一番弟子だから弟弟子たちにかっこ悪い姿とか醜い姿見せたくないだろうしジンジャーは弟弟子に付きっきりって状況だし。弟や妹が生まれて構ってもらえなくなった兄や姉と同じ状態なんだろう。幼くしてジンジャーに引き取られてるから身寄りもいなかっただろうしそうなると精神的に親代わりのジンジャーに依存するしか精神を保つ術が無いのよね -- 名無しさん (2023-04-25 13:54:15)
- なんとなく心の成長が、在りし日から止まっているような印象がある(そこら辺を掘り下げるとあまりにも暗すぎるから最低限に留めたのかも)。分かち合ったりシェアする輪に入れなかった者がラスボスというのもこの話に相応しい -- 名無しさん (2023-04-25 15:48:28)
- シリーズのラスボスではダントツの小物なんだけど、食料を独占して隷属を受け入れざるを得ない状況にしたのは本当に厄介だった。精神が子供の頃のまま止まってる割に無駄に賢しいところがあった -- 名無しさん (2023-04-25 21:19:28)
- 動機に食事が全く関係無いのがな…… -- 名無しさん (2023-04-25 22:14:51)
- 次作の隊長が闇堕ちフラグ立ってしまったかもしれない。 -- 名無しさん (2023-05-14 12:45:55)
- ↑ まぁ黒幕ってことはないだろうし飽くまで洗脳敵対だと思うけど -- 名無しさん (2023-05-14 18:51:05)
- それはそれでソラちゃんに酷な展開だね…。やっと再会できたのに。 -- 名無しさん (2023-05-14 19:32:56)
- ↑ 「憧れは理解から最も遠い感情」という言葉があるようにそういう形でソラとシャララが拳を交えることで改めて双方が理解し合う必要性がありそうだからね。憧れに追いつくための真似事だけではいつか破綻する -- 名無しさん (2023-05-15 18:40:09)
- 「親同然の大恩ある師を尊敬しているのは本心だったが、師が求めているのを『優秀な自分』と見誤り自分自身が見えていなかった上師の真意すら見えなくなってしまった」「師はその本心が弟子達の中で後継者に相応しくない歪みであることをきちんと見抜いていたが、『優秀な自分』の虚像を取り繕うことに取り憑かれた者に図星を突いてしまう言葉を伝える(それも唯一心底から認める相手から)なんて受け入れられず、ヘタをするとより悪化させてしまってもおかしくない」……私情が絡むのが動機そのものは本人視点に立てばある程度同情はできるが結果的に引き起こした事態は未曾有の破滅の危機と許しようがないとはなあ……。 -- 名無しさん (2023-05-22 06:14:53)
- 「何で怪盗だったのか」ってのは割と疑問に思ってたんだが「親にかまってもらいたくて万引きする非行少年と同じ理屈」という考察を見てしっくり来た。本当にただ師匠に構ってもらいたかっただけというか「師匠から一番だと思われない自分に存在価値はない」とまで思ってたんだろうな。だからこそ側近に自分と近い完璧主義なセレクトルーを置いていたと。でもセレクトルーの振れ幅が細かかったのに対してフェンネルは0と100しかない二元論者だから根本のとこで相いれなかったと -- 名無しさん (2023-07-06 00:02:08)
- セクレトルーを置いていった、っていう解釈良いなぁ。ゴーダッツ自身も最後は泣きながら暴走してたし後戻りできないことも分かってたのかも。選ばれない悲しみは共感できるし少し切ない悪役だわ。今後贖罪して立ち直っていくのを祈る。 -- 名無しさん (2023-07-14 10:30:03)
- 最終回EDでの穏やかな顔を見ると長年抱き続けたシナモンへの嫉妬やジンジャーへの独占欲から解放されたと言えるのかもしれない -- 名無しさん (2023-07-21 01:15:08)
- フェンネルの西洋での花言葉は「裏切り」だと後で知って、始めから伏線ははられていた事に漸く気付いた。 -- 名無しさん (2023-09-14 10:37:28)
- 歴代ラスボスの中でもトップクラスなみみっちい動機かも。 -- 名無しさん (2023-10-17 05:56:49)
- あまねは拉致ったとして、ナルシストルーもセレクトルーも本来ならクックファイターとしてケアすべきところを放置して悪化させて手駒にしたようにも思える。 -- 名無しさん (2024-02-24 19:03:00)
- ジンジャーかと思ったら裏を掻かれた -- 名無しさん (2025-03-24 23:57:26)
- 野望の為に動いた魔狼(フェンリル) -- 名無しさん (2025-04-03 21:25:36)
最終更新:2025年04月27日 11:19