カバオくん(アンパンマン)

登録日:2023/05/03 Wed 15:45:00
更新日:2025/04/02 Wed 00:34:46
所要時間:約 12 分で読めます






助けて〜!アンパンマ〜ン!!


カバオくんは、絵本シリーズ『アンパンマン』およびテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』の登場人物。声優は柳沢三千代→山寺宏一




【概要】

小太りなカバの少年で、ジャムおじさんのパン工場付近の町に住む子供たちの一人。小学校に通い、みみ先生のクラスで授業を受けている。

いつも陽気だが、人一倍食いしん坊でどこか抜けた部分もあるギャグメーカー。
よく友達のちびぞうくん、ピョン吉、ウサ子などと一緒に遊んでおり、ばいきんまんのイタズラの被害に遭うことが多い。

当初は数多く存在する動物型モブキャラの一人に過ぎなかったが、2代目声優の山寺氏による独特の演技からなるキャラ付けによって、今では「アンパンマン」に欠かせない主要キャラクターにまで出世した。

名称については表記ゆれが多く、TVアニメのサブタイトルでは項目名と同様「カバオくん」だったり、アンパンマン公式サイトなどでは「カバお」だったり、また別のメディアでは「カバ夫」表記だったりなど、初期では公式でも「バイキンマン」表記が混在していた「ばいきんまん」と比べると未だに安定しない。
周囲からは基本的に「くん」付けで呼ばれ、呼び捨てにするのは両親とピョン吉ぐらいである(ばいきんまんなどは彼らを名前で呼ぶ機会自体が滅多にない)。



【外見】

体色は茶色。体型は他の子供たちと比べて背はやや高いが肥満体型でもある。
鼻の穴が大きく目が小さいことから「鼻の部分が目だ」と視聴者に勘違いされることが多い。もちろん大抵はネタで言われてるだけだが。

基本的にオレンジ色の服とグレーのズボンを履いている。




【性格】

作品を代表する、ばいきんまんと並ぶ食いしん坊キャラ。もっともばいきんまんは平気で料理を何十人前も平らげるなどギャグレベルの食いっぷりを見せる一方で、普通の子供であるカバオくんはそこまで並外れた大食いというわけではなく、一気食いしようとして喉を詰まらせたり、少し食べ過ぎた段階で動けなくなったりすることも多い。

友達のピョン吉やちびぞうくんなどとサッカーや野球などで遊んだりしているが、遊び過ぎて真っ先に腹の虫を鳴らしてはグッタリし、「お腹が空いた」と訴えるのは決まってカバオくんである。
偶然近くでパトロールをしていたアンパンマンや料理の得意なゲストキャラクターが食べ物を与える流れに繋げる重要な役割ではあるのだが、それにしては空腹になる頻度が異常に高いのは気になるところ。「家でご飯をまともに食べさせてもらってないのでは?」と家庭事情を心配する視聴者も少なくない。

食い意地が張っており、他の子供が適度な量だけパンやお菓子などをもらっている中で彼だけが何個も抱きかかえてそれらを一度に食べようとすることもあるなど欲張りな部分もある。とはいえ根はいい子なので他の子供から横取りするような悪さはしない。
お調子者でオッチョコチョイな部分が目立つが、友達との仲は良好。

意外とお坊ちゃま育ちなのかふざけてるだけなのか、稀に母親を「おかあさま」と呼んだり(普段は『ママ』と呼んでいる)、おおよそ子供らしくないマセた言葉遣いで喋ることがある。だが、同年代の子供より賢いというわけでもないようで、よくとぼけた言動や食欲丸出しの発言をピョン吉などにつっこまれている。




【その他の関連キャラクター】

●カバオくんのお母さん
声 - 柳沢三千代→片岡富枝→坂本千夏→宮川美保、滝沢ロコ(映画・ゆうれい船をやっつけろ!!)
口紅を塗っている点を除けば息子のカバオと瓜二つ。典型的な肝っ玉母ちゃん風といった雰囲気。朝が弱いカバオくんをよく呆れながら起こしたりしている。

●カバオくんのお父さん
声 - 茶風林山寺宏一大塚明夫(代役)
父も同じく息子とそっくりだが、こちらは中の人(2代目)まで同じ。

●シドロ&モドロ
声 - ドリーミング
双子のカバの女の子。近年の劇場版で常連出演している。
ピンク色の服とリボンがシドロで、黄色い服とリボンがモドロ。
カバオくんにそっくりだが無関係。しかし、初登場作品である同時上映作品『リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル』で、ダンスが上手くいかず挫折していた2人を励ますという意外な活躍を見せる。

●カバウリマン
声 - 山寺宏一

ぼくは正義の流れ者…ニヒルなカバウリマンだぜ。

相棒のギターと共に流浪の旅を続ける謎の男。






【その他】

  • カバをモチーフとしたキャラクターとして上記の両親やシドロ&モドロの他に「ふうせんかばさん」がいるがカバオくんとは特に血縁関係はない。ちなみにこちらも山寺氏が声を担当している。
    一部の回でもカバオくんにそっくりだが性別の異なる「女カバオ」的なモブキャラが登場することがある。

  • 第616話『かびるんるんとチビもぐりん』*1では、かびるんるんが操縦する「チビもぐりん」の仕業によって家が無くなってしまう。正確には無くなったのではなく、平地にあった家が(中にいた母親ごと)崖に移されてしまっていたのだが、当初は大泣きしていたカバオくんもその事態を知った際には、あまりに想定外過ぎてもはや半笑い気味になっていた。山ちゃん絶対素で笑ってるっぽい。
    もっとも、被害に遭った建物はカバオくんの家だけというわけではなく、パン工場も崖の上へ移動されており、小学校に至っては砂漠までお引越しされていた。

  • 放送極初期にカバオくんを演じていた柳沢三千代氏(カレーパンマン役)から引き継ぐ形で2代目の担当声優となった山寺氏だが、彼の「おぼっちゃま風のしゃべり方」な演技によって存在感が増したことで、エキストラの一人でしかなかったカバオくんはメインキャラクターにまで出世していったという。平泉成などに喩えられるそのあまり子供っぽくない独特の太い声によって独り立ちしていったカバオくんは「アンパンマン」の名脇役となったと同時に、今や山寺氏の代表作のひとつにも数えられている。

  • セガトイズから発売された図鑑型の知育玩具『アンパンマンのおしゃべりいっぱい!ことばずかん』では、付属のタッチペンを使ってコンビニでお買い物ごっこをする遊びができる。商品棚などに陳列されている商品をタッチするとその商品名を読み上げてくれる*2のだが、店内にいるカバオくんをタッチすると「カバオくん」と読み上げられる上に商品としてカウントされるというバグが存在していた。*3もちろん他の店内にいるキャラクターをタッチしても名前を読み上げられたりはしない。なぜかカバオくんのみ商品化されてしまったのである。
    なお、現在販売されている新バージョンの「ことばずかん」は、このバグも修正済みにつきカバオくんは購入できない。

  • バンダイから発売された『歯がくるりんでピッカピカ!アンパンマンおしゃべりはいしゃさん』では、患者役にまさかの大抜擢。カバをマスコットにした歯科医院は全国的にも多いことから妥当な人選とも言える?虫歯だらけという結構イヤな役回り*4だが、この玩具でカバオくんの台詞や歌を収録した山寺氏はTwitter上で「カバオがメインのおもちゃなんて初めてかも!」と喜んでおり、実際にこの玩具で遊ぶ動画を投稿している。

  • ネット上では、うがい薬「イソジン」(現:健栄うがい薬)*5のマスコットである「カバくん」と混同される、あるいは同一人物とした上でネタにされることがあるが無関係である。

  • インターネット上ではカバオくんをモチーフとしたアスキーアート(AA)が多数作成されている。特に有名なのは「すごい一体感を感じる」の一節で始まるAAだろう。



はぁ…お腹空いてもうこれ以上書けません…。

…というわけで、カバオくんの代わりに追記・修正よろしくお願いします。




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  • 名脇役
最終更新:2025年04月02日 00:34

*1 第429話Bパートと同一のサブタイトル。

*2 この状態でレジをタッチすると、一度選択した商品を全て「購入」したことになる。

*3 更に言うとこの時だけ読み上げられる声が何故かアンパンマンのものになる。

*4 アニメではムシバキンマンの悪事で虫歯になるという憂き目によく遭っているが、彼の虫歯ははみがきまんの歯ブラシで磨くだけで完治するため、歯医者に通う必要がない。

*5 1985年登場以来、長らく明治(旧:明治製菓)が販売する「イソジンうがい薬」のキャラクターとして知られていたが、2016年4月より米・ムンディファーマ社が商標権を持つ「イソジン」ブランド商品の販売権が新たにシオノギヘルスケアに移行された。商品名は「明治うがい薬」に変更されたものの、明治が元々ライセンスを持つ「カバくん」のキャラクターは継続して使用されていたが、2022年11月より健栄製薬が「明治うがい薬」の製造販売承認および「カバくん」の商標権を譲り受け「カバくんの健栄うがい薬」として販売開始し現在に至る。現在ムンディファーマ・シオノギが販売する「イソジン」のパッケージにはイヌのキャラクターが使用されている。