インパクター・ロギア

登録日:2023/08/31Thu 23:53:25
更新日:2025/04/24 Thu 02:09:05
所要時間:約16分で読めます


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もう一人の主人公 インパクターロギアは生きていた インパクター・ロギア インパクター星人 グランセイザー シリアスな笑い スナイパー ダイロギアン ツンデレ ホロスナイパー ライバル ラスボスの風格を持つ中ボス 中ボス 何故かなかなか立たなかった項目 俳優の本気 加害者にして被害者 名悪役 哀しき悪役 圧倒的存在感 実はいい人←仲間目線 岡本英郎 強敵 復讐 復讐←最後はそれを乗り越えた 復讐鬼 悪になりきれない悪 悪のカリスマ 悪役 悪役の鑑 愛すべき外道 愛すべき悪役 憎めない悪役 改心 星山秀一 最強候補 死ぬ死ぬ詐欺 死んだと思ったら生きてた 死亡フラグクラッシャー 演者の怪演 濃すぎるキャラクター性 特撮 理想の上司 真の主人公 福田亘 超星神グランセイザー 超星神シリーズ 軍人 阿部進之介


一番最初に消えるのはお前か!


63億の下等動物共!!


インパクター・ロギアとは、東宝の特撮テレビドラマ『超星神グランセイザー』の登場人物。

演:阿部進之介
スーツアクター:福田亘


【データ】

身長:200センチ
体重:100キロ
パンチ力:20トン
キック力:25トン
ジャンプ力:25メートル
走力:100メートルを5秒
出身地:インパクター星


【概要】

宇宙連合ウオフ・マナフに所属するインパクター星の誇り高き軍人。
同じくインパクター星人のラディアとルシアの上官にあたる(元々の関係については後述)。
ウオフ・マナフの命を受け、『地球人類抹殺計画』の司令官として任務を遂行すべく地球へと降り立った。
計画を何度も邪魔をしたグランセイザー、特にリーダーのセイザータリアス/弓道天馬に執着し、幾度となく対立した。

【性格】

組織の規律には忠実で、任務の障害となるグランセイザーの抹殺よりも『地球人類抹殺計画』を優先し、冷静沈着に作戦を進めていく。
部下の2人に対してもその態度は崩さず、『兵士は指揮官の命令を遂行すればそれでいい。』とあくまでも冷徹に振舞っていた。
しかし、内心ではラディアとルシアのことを友達として大切に思っており、本編においても2人を止められず死なせてしまった事を後悔するなど、友情に厚い一面を持ち合わせている。

『最小限の軍事効果で最大限の攻撃効果を』がモットーで、たった3人の軍隊で地球を殲滅する作戦を立案し、それが破られても新たな作戦に移り、相手の出方を呼んで罠を仕掛けるなど、頭脳は非常に明晰である。
地球人のことは『下等生物』と罵り、見下していたが、それは地球人が絶滅者ボスキートの子孫だと聞かされていたためであり、真実を知ってからはそういった態度は見せなくなった。

【能力】


地球攻撃司令官・インパクター・ロギア!

グランセイザー!

ホロスナイパーを受けてみろ!!


インパクター星人にはグランセイザーのセイザースーツ同様にナノメタル製の特殊戦闘スーツが用意されており、予め彼らの肉体に体液のように染み込んでいる、それをアルカニスと呼ばれる万能カードをかざして脳波に指示を送る事で起動出来る。
司令官たるロギアのスーツはコウモリを意匠としており、トレードカラーは黒を基調にシルバーとオレンジ。
戦闘要員であるラディアとルシアと違って巨大化機能は備わっていないが、その代わりに前線出撃用に巨大ロボット・ダイロギアンを所有している。
単体での武装は額から発する眩い光・リパルサー、人間体でも使用可能な電気ショック・スタンインパルスのみだが、ホロスナイパーを駆使した射撃力は抜群。
また、肉弾戦も得意で、巧みな空中殺法によるスクリューキックのほか、第21話では回し蹴りも披露した。

ホロスナイパー


ロギアの武器はホロスナイパー。

3つの射撃モードを持っている。

レーダー機能を持ったハイブリッド銃だ。


戦闘スーツの腰後部ホルスターに収納されている大型ハンドガン*1
上段は水平二連銃身の連射銃、下段は大口径砲の二重構造になっており、局面によって使い分けている。
連速射可能なデッドリーショットを放つ通常のガンモードと、銃身を伸ばして照準を合わせて高威力のマグナスラッグを放つライフルモードの2モードに変形可能。
必殺技はライフルモードで発射する一撃必殺のハイパーショット・マックススティンガー
また、ホルスターに収めたまま振り向きざまに発砲する不意打ち戦法・通称『背面撃ち』もロギアを象徴する戦闘スタイルの一つである。

【来歴】

●過去

※以下は超全集にて明かされた設定を基に一部改訂して抜粋。

徴兵制度の存在しないインパクター星人は一定の年齢になれば軍人に志願する。
ロギアも例外ではなく、訓練センターで同期だったラディア・ルシアと同じ特殊工作部隊に所属し、軍事活動を行っていた。
ロギアとルシアは訓練の中で互いに惹かれあうようになり、ルシアのことが好きだったラディアは親友ロギアのために身を引いた。
やがて訓練が終わるとラディア・ルシアはロギアと違う部隊に配属となる。
ロギアは辺境宇宙での戦闘で活躍し、士官に上り詰めた。
方やラディア・ルシアは膠着状態の戦場で仲間を失い、命からがら敗走していた。
出世の道を閉ざされ、仲間たちからも臆病者と罵られた2人を哀れんだロギアは、『地球人殲滅作戦』で2人の名誉を挽回するべく地球に乗り出すのだった。

●『太陽系消滅作戦』の立案

手始めに巨大な隕石を地球に衝突させようするが、クラウドドラゴンのギャラクティカ・プロミネンス砲で隕石は破壊され、さらにはその破片が地球に激突した際に伊豆諸島の神鯨島から超星神リヴァイアサンが出現したことで、ロギアは計画の修正を余儀なくされる。
グランセイザーシステムが全て覚醒していないことを知ったロギアは最後の超星神ガントラスを利用することを思いつき、青年科学者・星山秀一になりすましてガントローラーを発掘した国防省科学技術局の和久井博士に近づき、彼の助手になるとガントローラーの修復を進めた。

部下のラディア・ルシアには後方かく乱及び陽動作戦として、グランセイザーとの直接戦闘を命じた。
ロギアの企てた『太陽系消滅作戦』は、合神獣王ダイセイザーのコアーとなるガントラスを太陽に突入させ、そのエネルギーシステムで太陽の爆発的な燃焼を促して太陽系諸共地球を焼き尽くすというものだった。
そしてロギアはたった3人で地球を殲滅したインパクター星の英雄として凱旋することを最終的な目標としていたのだった。
ここまでが本編第13話の裏で起きた出来事とされている。

●第2部・暗躍

本編では第14話にて星山秀一として和久井博士と共にアンデス山脈で発掘されたオーパーツ=ガントローラーを持って堀口博士と面会する。
ロギアとしては第15話にて初登場、和久井博士にガントローラーの修復を指摘した後にラディア・ルシアの前に現れ、ラディアの単独行動を止めようとするが振り切られてしまい、その後ラディアはリヴァイアサンに倒されてしまう。

その後ガントローラーの制御チップが欠けていることを分析し、ラディアの復讐に燃えるルシアに制して待機を命じた上で、自身は作成された制御チップをガントローラーに組み込む段階に入っていた。
途中、命令に背いて勝手な行動に出たルシアを連れ戻しに加勢に現れ、この際に初めてタリアスと一戦を交えた。

撤退した後、研究所に戻って*2和久井博士に『国防省がガントラスを軍事利用使用している』と嘯き、博士を自分のアジトに連れ込みガントローラーを修復させようとするが、使用人として紹介したルシアが目を離した隙に博士に抜け出されてしまう。*3

発信機を辿って博士と彼が会っていたセイザーパイシーズ/魚住愛の前にルシアと共に現れ、2人の前で正体を表すと博士をアジトに連れ戻し、愛も人質として捕らえて博士にガントローラーを修復させる。
天馬と脱出した愛によって博士は救出されるも、まんまとガントローラーを奪ったロギアはガントラスを起動させ、グランセイザーを攻撃する。
が、博士がチップを偽物とすり替えていたためガントラスは直ぐに機能停止してしまう。
ルシアに本物のチップを奪取させ、改めてガントラスをコントロールし、手始めにガルーダとリヴァイアサンを圧倒的なパワーで退け、続いてドルクルスとガンシーサーをも撃退して超星神を全滅に追い込んだ。


この勝負、我々の勝利だ!


後はガントラスを太陽に突入させるのみ…だったが、太陽黒点の異常活動で磁気嵐が起こる所謂『デリンジャー現象』が発生した為、それが治まるまでの間グランセイザーの注意を自分達に惹きつける陽動作戦をルシアに命じる。
ルシアはグランセイザーに囚われてしまうが、磁気嵐が予測より速く治まったこともあり、ロギアはガントラスを太陽に向かわせて計画を実行に移す段階に入っていた…


滅亡へのカウントダウンだ…

さらば、地球人類よ…!


●計画の失敗と別れ

ガントラスが太陽に向かって行ったことを知った堀口博士は、ロギアからガントローラーを奪還すべく修復した探査装置・ウェーブキャッチャーでロギアを探し出す作戦を立案するが、愛は計画が完了する前にガントローラーを奪われるリスクを冒してでもルシアを連れ戻しにロギアが現れるのではないかと推測する。
そしてウェーブキャッチャーによる探査をガントローラーと同じ電波を出すデコイで妨害して天馬たちを足止めしている隙に、ロギアはルシアを迎えに京南大学付属病院に姿を現す。
しかし罠を潜り抜けた天馬/タリアスによってガントローラーを奪われ、ガントラスを地球に呼び戻されたことで『太陽系消滅作戦』は水の泡に帰してしまう。


私の使命を!

貴様たちのような下等な生物に潰されてたまるかぁっ!!


逆上したロギアはタリアスに向けて発砲するが、運悪く弾はガントローラーに直撃し、破壊してしまった。
ご丁寧に『しまった!』と発言した。
さらに残りのグランセイザーが加勢に現れたことで、さすがのロギアも多勢に無勢で苦戦を強いられ、万事休すか…と思われた矢先、瀕死のルシアの援護とセイザーヴィジュエル/早乙女蘭と愛が仲間たちを止めに入った事で事なきを得る。
だがロギアはあくまでも計画を潰したグランセイザーへの復讐を宣言し、ルシアと共に撤退する。

続く第22話、ロギアはルシアの身を案じ、グランセイザーの抹殺の任務から外す事を命じるが、目を離した隙にルシアはアジトから抜け出し、更には万が一のために持っていたアクセラレイター*4を持ち出した事を知り、必死にルシアを探し出すが、彼女はロギアの制止を振り切ってアクセラレイターを使って巨大化・暴走してしまう。
そしてロギアの必死の呼びかけも虚しく、ルシアは合神獣王ダイセイザーに敗れ、命を落とした。
川辺に落ちていたボロボロになったアルカニスを拾い、ルシアの死を悟ったロギアは悲痛な叫びを上げる。


ルシアァァァァァァァァァァァァァ!!


その身体は禍々しい紫のオーラで包まれていた…

●神鯨島の決闘

ロギアはラディア・ルシアの仇を討つべく切り札のダイロギアンを地球に呼び寄せるが、インパクター上官からの通信が入り、ウオフ・マナフの最高会議の結果ロギアの作戦は失敗と看做され、インパクター星は『地球人抹殺計画』から手を引いたという旨を告げられ、インパクター星への帰還を命じられる。
しかし復讐に燃えるロギアはその命令を無視し、各トライブのリーダーを1人ずつ狙い、真のターゲットであるタリアス/天馬を確実に仕留める作戦に出た。
先ずはセイザータウロン/松坂直人と続いてセイザーレムルズ/伝通院洸を病院送りにした後、セイザーゴルビオン/反町誠をも襲撃するが、救援に駆け付けた水のトライブによって阻まれ、取り落としたホロスナイパーを回収しないまま撤収する。

その後、国防省から帰る途中の堀口博士とセイザーミトラス/獅堂未加をオープンテラスで吞気にコーヒーを飲みながら待ち伏せ、『地球人抹殺の任務から外された事』『明朝9時に神鯨島に炎のトライブだけで来る事』そして『来なければダイロギアンで都心に現れ、任務を続行する事*5』を告げ、その夜神鯨島にダイロギアンを到着させる。

ラディア…!ルシア…!

お前たちの無念は、必ず果たす…!

翌朝、神鯨島に到着した炎のトライブと堀口博士の前でダイロギアンに搭乗し、ガルーダを圧倒するが、クラウドドラゴンの呼びかけで残りのグランセイザーが駆け付け、ダイセイザーにダイロギアンが敗れると離脱してタリアスとの一騎打ちに挑むも、回し蹴りで変身が解けて敗北。
天馬に自分の星に帰るよう諭されてもなお負けを認めようとしないロギアは天馬を羽交い締めにして飛び上がり、起爆スイッチを作動させて天馬を道連れに自爆を図る。
しかし…

お前たちがかけた情けが、私たちには屈辱だった…

何っ!?

私は…負けていない…!

そう言い残すとロギアは天馬を離して、1人爆発の中へと消えていった。*6
天馬から空中で起きたことを聞いた堀口博士は、ロギアの最後の行動をこう解釈した。

ロギアは最後の瞬間に気が付いたんだ。

天馬を道連れにすることは、

"本当の敗北"を意味するということを…

ロギアは自分のプライドを守った…

こうしてインパクター星人の陰謀は完全に阻止され、事態は終息したかに見えた。
…しかしその後も数々の侵略者が地球に現れるようになり、そして…

●第3部・復活


インパクター・ロギアは生きていた!

復讐を誓うロギアは、ダイロギアンを奪い返し、グランセイザーに襲い掛かる!

果たして、戦いの行方は!?



生 き て ま し た。

第33話の冒頭、国防省科学技術研究所を襲撃したロギアはホロスナイパーとダイロギアンを奪還し、研究所を爆波して上空を飛び去るという衝撃的な再登場を果たした。
尚、ロギアがあの爆発から生き延びられた理由は明かされず、上記のナレーションで処理された事はよくネタにされている。
一応、『貴様らを倒す為、その為だけに!私は地獄の淵から蘇ってきた!』という台詞から死んでも死にきれない思いだった事は窺える。

手始めにロギアはゴルビオン/誠の先輩のカメラマン・加賀祐二(演:中倉健太郎)に化けたギグファイターを送り込み、誠の戦意を喪失させようとした。
それと並行してセイザーヴェルソー/雨宮涼子と蘭を誘拐して超星神を出撃不能にする作戦を展開。
2人を助けに現れたセイザーギャンズ/三上辰平をも捕らえ、3人を時限爆弾で始末しようとするが、グランセイザーの新たな戦力・グランビークルによって3人を救出されたため、一時撤退。

続く第34話、ダイロギアンで国防省兵器研究所に現れたロギアは五式支援機士ユウヒと交戦し、その間にギグファイターにユウヒの操縦者・沖田総一郎の首にコントローラーを付けさせて洗脳すると再び撤退する。

さあ、ゲームの始まりだ!

その後、合神したダイセイザーに加賀(偽物)を差し向けて誠を惑わせた隙をついてダイロギアンで強襲。
さらに洗脳した沖田が操縦するユウヒと共にダイセイザーを挟み撃ちにするが、グランビークルに向けて放ったディストラクションサンダーが加賀(偽物)に直撃し、正体が露呈。これにより誠が奮起し、沖田もパイシーズにコントローラーを外された事で正気に戻り、形勢逆転。
そしてハイパーバーストを受けてダイロギアンは炎上。

俺は負けん!貴様らを倒すまで!

何度でも蘇ってやる!!

そう捨て台詞を叫ぶとダイロギアンは飛び上がり、そのまま爆発と共に姿を消した。
だが、ロギアの執念深さから直人は『これで決着は着いたとは思えない』と懸念しており…

●孤独な戦いの果て

第40話、幽霊船の如く宇宙空間を漂うダイロギアンの中でロギアは瀕死の重体ながらも生き永らえていた。
そこに謎の声が彼にテレパシーで語りかけ、取引を持ち掛ける。
声の主…ウオフ・マナフ最高会議幹部・ベルゼウスから傷の回復とダイロギアンの強化の交換条件として超古代の水晶板の破壊を依頼されたロギアは、未加と堀口博士を誘拐して天馬に水晶板を鷲尾山の採石場に持ってくるよう要求する。

その後、水晶板*7を持ってきた天馬の前でそれを破壊するが、未加たちを解放する気はさらさらなく、抵抗出来ない天馬を一方的に痛めつける。
しかし駆け付けたタウロンたちに2人を救出されたため、新たにステルスシールドを装備したダイロギアンに乗り込み、ダイセイザーを圧倒。
ベルゼウスからトドメを刺すよう命令されるが、『俺は俺のやり方でやる、誰の命令も受けん!』とこれを拒否。
だがベルゼウスもステルスシールドの性能を試すためにロギアを利用したに過ぎず、電気ショックでダイロギアンから追い出されて、そのまま機体を強奪されてしまう。
ベルゼウスに裏切られたロギアは怒りに震えながら再び未加を人質にとってアジトに戻る。

続く第41話、アジトで目を覚ました未加はリビングで倒れ込んでいたロギアを介抱する。
天馬への復讐だけを糧に生きてきたロギアだったが、同時にルシアを守れなかった後悔で苦しんでいた。
それを知った未加は彼のことを放っておけず、ついていこうとするがロギアはそれすらも拒絶し、ベルゼウスからダイロギアンを奪い返すべく飛び立つ。

グランビークルと交戦するダイロギアンのフェイスガードを破壊して、機体を奪還したロギアはダイセイザーと互角な戦いを繰り広げる。
そして互いに機体から離脱したタリアスとロギアは遂に最後の決闘を挑む。
死闘の末、タリアスは倒れ、決着は着いたかに見えた…
しかし天馬は立ち上がり、尚も自分に食い下がる精神力を見せつけられたロギアは吹っ切れたかのようにホロスナイパーを納める。

貴様も仲間も、あの水晶板の記録を解析したつもりかもしれんがな、

それが全てとは限らんのだぞ。

どういうことだ!?

まあいい、いずれわかる。超古代戦争の真実も。

貴様らが本当の地球人なのかどうかもな。

意味深な言葉を残してロギアは何処かへ去っていった。
そしてその言葉通り、グランセイザーには最大の脅威が待ち構えていた…

●第4部・復讐を乗り越えた戦士の出した答え

ボスキート編では音沙汰がなかったが、最終章に突入した第47話にて再登場。
ウオフ・マナフと唯一交信が出来る蘭を抹殺しようとするガルバ星人ブライトンの前に現れ、彼を殺してベルゼウスを引きずり出そうとするが逃げられてしまう。
怒りの矛先がベルゼウスに向いたロギアはグランセイザーへの憎しみはなりを潜めており、天馬に『ヴィジュエルの命が失われれば、地球は滅ぶしかない。』と助言を送り、姿を消す。

続く第48話、作戦を見破られて天馬を殺そうとしたブライトンをベルゼウスへの見せしめとして射殺する。
意味もなく命を奪うことを嫌う天馬はロギアの行為に反発し、改めてこの戦いを終わらせることを宣言する。
それを聞いたロギアは『お前にはいつも驚かされる…』と称賛にも似た言葉を送りその場を後にした。

第49話では、ガルバ星人ゴーギャンと戦うグランセイザーの援護に現れ、遂にタリアスとの共闘が実現した。
とはいえ、無抵抗なゴーギャンを一方的に痛めつけるラフファイトは健在で、ホロスナイパーでトドメをさそうとするが、見かねたタリアスに止められた隙に取り逃がしてしまう。
ロギアはこれに反発し、『1度始めた戦いは、どちらかが死に耐えるまで終わらない。』とかつて誠が洸に放った言葉に似た持論を投げかけるが、天馬に『戦いは終わらせることが出来る。それを教えてくれたのは、お前じゃないのか?』と返されると黙り込んだままその場を立ち去る。

そして迎えた最終話、ウオフ・マナフに真実を伝えられ、全てを失ったベルゼウスの前に現れ、ホロスナイパーを構える。
しかし止めに入ろうとしたタリアスに『殺しはしない。』とホロスナイパーを納めるとベルゼウスの身柄を拘束、そのままウオフ・マナフに連行して裁判にかけることを宣言する。
だがそれは、上官命令を無視して単独行動を取り続けたロギアもまた処罰を受けることを意味していた。
それでもロギアは既に覚悟はできていたようで、『俺ももう戦いはごめんだ。』とどこ吹く風だった。
どうやら天馬の言葉で考え直し、この決断に至ったのであろう。
そして、

じゃあな。あばよ、天馬!

ロギアと天馬は互いにマスクオフして別れを告げた。
そのままロギアはベルゼウスごとダイロギアンに乗り込み、ウオフ・マナフの大船団と共に宇宙へと帰っていった。
別れ際に天馬に見せた笑顔は、憑き物が落ちたかのように晴れやかなものだった。

生まれつきの軍人として組織のルールに従い生きてきたロギア。
しかし大切な仲間を失い、グランセイザーとの戦いの中で人間味を取り戻していき、最後には自分の意志で戦いを終わらせる決意をする。
『グランセイザー』は彼の自立の物語であったとも言えるかもしれない。

【漫画版】

ボスキートの設定が無かったりと話が濃縮された漫画版においても基本的な行動はテレビ版と変わっていないが細かい部分が異なる。
  • 佐伯カリンが独断で進めていたグランセイザー同士のつぶし合いに釘をさす形で初登場。
  • ガントラスを操るのがカリンに変更。そこで起きたリヴァイアサンとユウヒ5体の戦闘を撮影し、ウオフ・マナフに送る。
  • ラディアの死亡後、ダイロギアンで超星神と戦闘するも、ベルゼウスに細工をされていたことによってルシアを殺してしまう。
  • グランセイザ-とウオフ・マナフ艦隊との戦いの際に現れ、この戦いがベルゼウスの私欲によって起こされたことを全艦に通達。
  • 最終的にダイセイザー暴走のドサクサで逃げようとするベルゼウスを確保。グランセイザー達を認めて地球を去った。


【専用機体】

ダイロギアン


ダイロギアンは、身長60m・体重1万5000t。

ロギア専用の巨大ロボットだ。

行くぞ!ダイロギアン!!

身長:60メートル
体重:1万5000トン
出身地:インパクター星
スーツアクター:田辺信彦

ロギアがインパクター星から呼び寄せた巨大ロボットで、司令官専用の最強兵器。
逆三角形のような怒り肩が特徴で、トレードカラーは黒を基調にシルバーと赤。
体内に乗り込んだロギアがその意思で直接コントロールするため、ロボットとは思えないほどの機動力と反射能力に優れている。
だが同時に、ロギアとダイロギアンが実質的に一心同体になっている状態でもあるため、ダイロギアンのダメージがそのままロギアに伝わってしまうという弱点も存在する。

また、出力も非常に高く劇中でもガルーダやユウヒを圧倒し、ダイセイザーとも互角に渡り合えるほど。
そしてダイロギアン最大の特徴は胸部に備えたリフレクターあらゆるビーム攻撃を吸収し、そのまま跳ね返す能力。
地球に向かう際に放たれたアメリカの衛星ミサイルもこの機能で無効化し、クラウドドラゴンも迂闊に手出し出来ず、地球への到着を許してしまった。
弱点はパンチやキックなどの物理攻撃までは吸収出来ないこと、それが発覚してからは肉弾戦を余儀なくされることが多く、初戦ではダイセイザーの噛みつき攻撃で右腕をもがれ、そのダメージが元でロギアがコックピットから放り出されて敗北を喫した。

その他にも、
  • 胸部のリフレクターから発射する強力な破壊光線・カラミティサンダー
  • 両目から発射する緑色の光線ディストラクションサンダー
  • 高い機動力を活かして繰り出す高速パンチ・ラピッドブロー
といった技を持っている。

ウオフ・マナフによってパワーアップしたダイロギアンが、

再びダイセイザーに立ち向かう!

ダイロギアンの力を思い知れ!!

第40話ではベルゼウスによって頭部に赤いフェイスガードが付けられ、周囲の風景と同化する保護色のような光学迷彩機能・ステルスシールドが使えるように強化された。
しかしフェイスガードはベルゼウスのコントロール装置でもあり、これによってダイロギアンはベルゼウスの意のままに操られるようになってしまった。
最終的にロギアがフェイスガードを精密射撃で破壊したことでダイロギアンは元に戻り、ステルスシールドも据え置きだったが、システムが不完全だったため直ぐに使えなくなった。

ダイセイザーに2度敗北したものの、完全に破壊されることは終ぞなかった為、この手のライバルロボットの中では五体満足のまま出番を終えた稀有な存在となった。


【余談】

  • シリーズ構成の大川俊道氏は『終盤でロギアが天馬を庇って絶命する』という展開を構想していたが、採用されなかった。また、鹿島勤監督から『大川ちゃんは政局を読み違えたと思う。』とも言われたという。
  • デザインはロギア・ダイロギアン共に岡本英郎氏が担当。
    曰く「主人公を食ってかかるようなデザインから最初の会議では十数人に反対されたものの着ぐるみ完成時になって評価が変わった」とのこと。
    ダイロギアンはグレートマジンガーのような逆三角形を着ぐるみで再現したことをポイントとして挙げている。
  • ホロスナイパーのプロップは劇中同様ライフルモードへの変形を再現しているが、コナミから発売された玩具版や劇中描写と異なり、スイッチは引き金の部分についている。
    側面にはかつてモデルガンを識別するために用いられていた王冠マークがついているが、これはガンマニアでもある東宝プロデューサーの石井信彦氏ならではのジョークであるという。
    • ライバルキャラクターのアイテムとしては珍しく玩具の発売されたホロスナイパーだが、これはスタッフ側の「ファルコンボウがいまいちだった」という意見からガンとしてのディティールにこだわったことも一因とされている。
  • ロギアを演じた阿部進之介氏は当初セイザータリアス/弓道天馬役のオーディションに参加しており、最終候補にまで挙がっていたが、最終的に瀬川亮氏が選ばれることになり、代わりに第2部で構想していたロギア役に起用された経緯を持つ。
    また、ロギアのスーツアクターの福田氏とは阿部氏のデビュー前から面識があったため、『まさか俺がお前の変身後をやるとはな』というやり取りもあったとか。
  • 当初は敵として登場し、主人公たちとの戦いを通じて変わって行き最終的に仲間のようになるロギアの人気はシリーズにも大きな影響を与えたようであり、続編の『幻星神ジャスティライザー』のデモンナイト/神野司郎や『超星艦隊セイザーX』のデスカル3将軍といった悪役から改心して仲間になるキャラクター*8は超星神シリーズのお約束となった。


俺は負けん!貴様らの項目を追記・修正するまで!

何度でも蘇ってやる!!


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最終更新:2025年04月24日 02:09

*1 元々は長い銃だったものを切り詰めているという裏設定が超全集にて明かされており、実際のプロップも切った跡を付けている。

*2 この際に警備兵を背面撃ちで負傷させ、ドアを開けた瞬間に星山の姿に戻る形で視聴者に正体を明かしている。

*3 和久井博士は国防省の手が届かない遠い場所に行く覚悟を決めており、その前に娘の愛に逢いに行ったというもの。

*4 スーツのパワーを3倍に強化させる代わりに、使用者を死に至らしめる禁断のアイテム。

*5 任務から外されたロギアに当然そんな権限はなく、堀口博士からも指摘されたが、ロギアは本気でやる覚悟だった。

*6 天馬は落下する直前にタリアスに装着して難を逃れた。

*7 この水晶板は天馬が力づくで奪うことを見越して洸がすり替えた偽物であった。

*8 ライバルキャラという括りでは『セイザーX』のジャッカルも存在するが、こちらは最後まで改心せずに死亡する点が異なる。