登録日:2011/05/09(月) 02:11:31
更新日:2025/06/14 Sat 14:13:49
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───今から数億年の昔、
地球上には、現在より遥かに高度な文明が栄え、
人類は、その象徴ともいえる、『超星神』の製造を始めていた。
画像出典:超星神グランセイザー第51話『復活の日』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
『超星神』
それは、人類が手にした、最強の力であった───
【概要】
現在より遥か4億年の昔、高度な文明を築いていた超古代の地球人が宇宙の侵略者の侵攻に備えて作り上げた
巨大ロボット兵器のプロトタイプが超星神である。
これと並行して超星神のパイロットとなる
グランセイザーと呼ばれる戦闘スーツも開発されていた。
しかし宇宙の秩序を乱す恐れがある者の排除を目的とした宇宙連合ウオフ・マナフは、超星神を作り上げた地球人を宇宙の脅威と見做して地球への総攻撃を開始。
これに対抗して人類は、完成したばかりのガルーダとプロトタイプよりも能力の劣る量産機も投入して物量戦に持ち込むも、宇宙連合の圧倒的な数の艦隊の前には為す術もなく、結果超古代文明は跡形もなく崩壊し、人類も死滅してしまう。
それから悠久の時は流れ、新たに誕生した人類は新たな文明を発展させていった。
そして現代、宇宙からの脅威を予測した堀口一郎博士によって地下深くに眠っていたプロトタイプの超星神の発掘作業が進められ、彼の指導のもと集結した現代のグランセイザーの戦士の力で次々と復活、ウオフ・マナフの異星人から地球を守るべく立ち上がった。
なお、当初は超星神の存在は世間では公表されず、鳳凰山におけるガルーダとドルクルスの戦いで起きた山火事も国防省の御園木篤志の手回しによってニュースでは落雷によるものとして処理されていた。
しかしアケロン大星獣と対峙した際に超星神の存在が露呈、御園木の指示の下HNBテレビが『人類の味方』と報道した事で多くの人々に認知されることになった。
上記の通りウオフ・マナフは超星神という行き過ぎた力を手に入れた地球人を根絶するために戦争を仕掛けたと第1話のナレーションで語られており、グランセイザー側もそう解釈していたが…
超古代戦争の真実
第44話にて、旧人類滅亡の真相が明かされた。
宇宙最恐最悪の生命体・絶滅者ボスキートが古代の地球に攻め込み、壊滅寸前にまで追い詰めてしまったのだ。
超古代人はボスキート根絶を掲げていたウオフ・マナフにSOSを発信し、地下に潜ってボスキートに対抗する戦闘システムとしてグランセイザーを開発、対巨大ボスキート用兵器たる超星神も完成間近に控えていた。
しかし、全機体が完成する前にボスキートによって地球人は滅亡。
残ったガルーダやその他の超兵器はボスキートに乗っ取られてしまい、ウオフ・マナフはやむなく地球ごとボスキートを焼き払う事で勝利を収めた。
だが、グランセイザーシステムの中心たるクラウドドラゴンとそれに搭載されるプロトタイプの超星神は辛うじて残され、超古代人はいつか復活することを信じてクラウドドラゴンに自分達の遺伝子を残して滅びていった。
クラウドドラゴンの真の使命は死の星と化した地球に再び生命を芽吹かせることにあったのだった。
この事実は水晶板にグランセイザー全員が触れた事で覚醒した超古代の女の意思(CV:伊藤美紀)の口から初めて明かされた。
そして現代での戦いが終わった後、クラウドドラゴンと超星神は宇宙へと帰っていき、同時にグランセイザーも変身能力を失った。
余談だが、このボスキート関連の終盤の展開は第1話の撮影時点では全く考えられておらず、シリーズ構成の大川俊道氏のアイデアで取り入れられたものとなっている。
その結果第1話のナレーションは真っ赤な噓になってしまうわけだが…
これについて石井信彦プロデューサー曰く『敵を欺くにはまず味方からですよね(笑)』とのこと。
【能力】
超星神の機動には炎、風、大地、水の各トライブの戦士3人が揃い、それぞれのナックルライザーを合わせる事が必要となる。
これは異星人による悪用を防ぐための安全装置も兼ねており、事実ボスキート以外の異星人に乗っ取られる展開は皆無であった。
超星神にはナックルライザーをダイブインモードに合わせた上で、『ダイブ・イン!』の掛け声で光となって瞬時に搭乗出来る。
コクピットは基本1人乗りとなっており、残りのメンバーは当初戦いを見守るだけだったが、グランビークルの登場後はそれに乗り込んで超星神を援護出来るようになった。
例外として、最終回ではダイセイザーに12人の戦士全員が乗り込み、『劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』では4大超星神に各トライブメンバー全員が搭乗している。
本来ならば最初に開発されたガントラスに組み込まれている人工知能が後続の4体にも搭載されるはずだったが、ボスキートの侵攻が進んでいた状況下での完成は不可能であった。
とはいえ、大きなダメージを受けると搭乗者を強制的に排出するなど、ある程度の自律行動が取れるようにインプットされている模様。
超星神は強大なパワーを秘めているため、乗りこなせるかどうかは搭乗した戦士次第となっている。
劇中で各トライブのリーダーが乗り込むことが多いのはそのためで、リオンやヴェルソーなど超星神を巧く使いこなせない戦士も存在した。
コアロボットのガントラス以外の機体には動物形態の〈ライブモード〉から人型の〈ウォーリアモード〉への変形機能が搭載されている。
前者は通常装備されている武器での攻撃を、後者は各超星神の個人武器による戦闘を想定している。
画像出典:超星神グランセイザー第12話『決戦!超星神対大星獣』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
また、搭乗者の個人武器を模した追加パーツ『セイザーギア』をヘッドギアとして頭部に装着する事で、搭乗者の武装と必殺技が使える。
設定上は12人全員分のセイザーギアが用意されており、石井プロデューサーも企画段階で『セイザーギアも全部出そうね』と意気込んでいたが、諸々の事情により劇中では5形態分のみの登場にとどまった。
一応超全集では強力なモードを選択した結果であると理由付けられている。
さらにグランセイザーと同様、それぞれの必殺技を合わせる事でその威力を増幅させることができる。
劇中でもアケロン大星獣との戦いで3体の超星神がセイザーギアの必殺技を合わせる事で決定打を与えることに成功している。
※各種スペックは小学館『超星神グランセイザー
超全集』より抜粋。
【超星神一覧】
※セイザーギア・セットアップ形態は劇中登場分のみ記載。
超星神 ガルーダ
超星神!ガルーダ!
画像出典:超星神グランセイザー第24話『脅威!ダイロギアン』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
全長:48メートル
全高:17メートル
翼長:83メートル
体重:12000トン
飛行速度:M2.2
身長:50メートル
全幅:33メートル
肩幅:12.6メートル
体幅:12メートル
体重:12000トン
スーツアクター:角田浩一
炎のトライブが操る、鳥モチーフの超星神。
4億年前の戦いで撃墜された後、
鳳凰山の地中深くで眠っていた所を
天馬たち炎のトライブが現地に向かった事で蘇った。
主にセイザータリアスが操縦するが、第39話ではセイザーミトラス、第8・50話ではセイザーリオンが搭乗した。
ライブモードは真っ赤な火の鳥形態で、マッハ2.2の速さで空中を自在に飛行する高速戦闘機。
ウォーリアモードは渋いイケおじフェイスが特徴的な鳥人形態。
オールマイティな能力を持つ万能型ロボットで、ガルクローを駆使した肉弾戦を得意とするバランス型。
ウオフ・マナフ艦隊やアケロン円盤を体当たりで貫通・撃沈させるほどの脅威の耐久性を持っている。
第44・45話では4億年前の戦いと同じくボスキートが機体を乗っ取り、グランセイザーとユウヒに攻撃を仕掛けたが、ガンシーサーとリヴァイアサンに徹底的に痛めつけられた事で強制排出機能が作動してボスキートは追い出された。ガルーダは深手を負ったが、クラウドドラゴンに回収されて45話Bパートには万全に回復している。
ウォーリアモードの戦闘話数は11回。
主役機なだけあって比較的出番には恵まれているほうで、第1部ではアケロン大星獣にトドメを刺すトリを飾っている。鳥だけに
武器
ライブモードの翼の付け根にあるレーザー砲。
光弾やビームを発射出来、後者はインセクタマグナムと相殺する威力を発揮した。
第27話ではビズル星人の宇宙船に光弾を打ち込んで爆破させている。
ライブモードの口から放つ火炎弾。
第44話ではボスキートに乗っ取られた状態でよりによって生身のグランセイザーに対して使用された。
ウォーリアモードにおけるガルーダの主武装。
ライブモード時の前脚を展開させた両腕の
鉤爪。
両手を合わせる事で出現する、ウォーリアモード用の炎の大型剣。
第24話のダイロギアン戦でのみ使用。
光のエネルギーを利用して名前の通りバリヤを発生させるウォーリアモードの防御技。
上記のバリヤーの応用で胸から破壊光線を発射する。
アケロン大星獣に大ダメージを与えて一時退却させた。
必殺技
ライブモードの状態で
全身を炎に包んで敵に体当たりを仕掛ける特攻技。
科学忍法火の鳥ではない
ガントラスには片手で弾き飛ばされたが、ダイロギアンには有効打を与えただけでなくリフレクターの弱点が露呈するきっかけにもなった。
ライブモードの翼に炎を纏わせて敵を切り裂く技。
第3話のドルクルス戦で使用。
ガルクローから炎の爪を伸ばして敵を切り裂くウォーリアモードの必殺技。
アケロン大星獣との決戦では炎の爪を伸ばしたまま突進するファイヤーバードクラッシュ(強化版)を炸裂させて撃破した。
セイザーギア・セットアップ
セイザータリアスが搭乗した時に使えるセットアップ形態。
タリアスの武器である弓・ファルコンボウが使用可能。
第12・18・22・24話に登場。ガントラス戦ではこの姿でガルクローによる肉弾戦も披露した。
必殺技は強化版のバーニングファルコン。
セイザーリオンが搭乗した時に使えるセットアップ形態。
リオンの双剣・ダブルクレッセントを使用可能。
第8話に登場。リオンはダイルが駆るドルクルス戦にてダブルクレッセントを一つに統合。
砲撃を斬り払いながら炎の衝撃波で大打撃を与えるが、ヘラクレスハリケーンの反撃に遭い敗北してしまった。
出番はこの1度きりで、リオンが再び搭乗した第50話では使われなかった。
量産型ガルーダ
スーツアクター:角田浩一
第1話の超古代戦争のシーンに登場。
プロトタイプを基に量産配備された機体で、胸部と額が青く、肩アーマーも銀一色で目元も黒いのが相違点。
既にボスキートに乗っ取られた状態だったようで、ビームガンを装備してウオフ・マナフ艦隊に攻撃を仕掛けた。
プロトタイプ程の耐久性はないのか、敵艦の光弾で全滅した模様。
超星神 ドルクルス
超星神!ドルクルス!
画像出典:超星神グランセイザー第47話『滅亡の序曲』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
全長:55メートル
全高:24メートル
全幅:30メートル
肩幅:19メートル
体重:20000トン
飛行速度:M1.8
身長:52.5メートル
全幅:30メートル
肩幅:20メートル
体幅:12メートル
体重:20000トン
スーツアクター:井田清介(初期のみ)→小倉直紀(第8話以降)
風のトライブが操る、
カブトムシ型の超星神。
兜山遺跡の地中深くに眠っていたが、堀口博士によって一番最初に発掘された。
当初は金色の角部分(未加からは『
剣のようなもの』と形容されていた。)のみが
文字通り頭角を現していたが、風のトライブが揃ったことにより起動した。
佐伯カリンに騙されて炎のトライブを敵視していた風のトライブによって操られ、序盤の強敵として立ちふさがった。
主にセイザーレムルズが操縦するが、第19話ではセイザーヴェルソー、第8話ではセイザーダイルが搭乗した。
ライブモードはカブトムシの角がトレードマークの空飛ぶ戦車形態。
ウォーリアモードはクロー状の両腕と破壊力の高い大砲ドルキャノンを背部に装備し、紫色の分厚い装甲に身を包んだ重武装ロボット。
5大超星神で最も人型からかけ離れたフォルムが特徴で、徹底的な火器戦法で敵を追い詰める。
見た目もさることながら、実際に制作されたスーツもアクターが心配になるくらい非常にゴツい。
…というか、5大超星神とユウヒの揃い踏みカットのリハーサル中に他のアクターの面々がマスクを外して準備している中、スーツの構造上の問題かドルクルス役の小倉氏のみマスクを被ったままスタンバイしているオフショットが残されており、撮影現場の過酷さを窺い知れる。
ウォーリアモードの戦闘話数は9回。
劇中最初に変形を見せた超星神であり、終盤でもトロイアス戦で単体での見せ場が用意されていた。
超古代戦争の時点で既に完成しており、登場はしなかったが量産機も古代の地球防衛軍に配備されていた様だ。(『テレビマガジン特別編集』より)
上記の通りカブトムシモチーフだが、名前の由来はラテン語でクワガタ属を意味するDorcusから。……あれ?
武器
二股状の金色の角の先端から放つ紫色の電撃。
その威力は絶大で、第3話ではガルーダを狙って発射したところ避けられて後ろのダムを破壊してしまった。
この失態を犯したレムルズが「しまった!」の一言だけで華麗にスルーした事でファンから盛大にネタにされたのは言うまでもない。
因みに『アストライザー』とは元々本作の企画段階時の対外的な仮題で、後に
次回作の準備稿用の仮題として再利用されている。
機体背面を覆うアーマーに配置された2連装のレーザービーム砲。
ドルクルスの装備で一番の破壊力を持つとされ、ガルーダを追い詰めたこともある。
ライブモード時の前足、ウォーリアモード時のクローの両腕から発射するバルカン砲。
連射が可能で、第3話では鳳凰山の森林を火の海に変えた。
ボディの左右に装備されている巨大キャノン砲。
赤色の光弾を発射する。
必殺技
最高速度で飛んで敵に突撃するライブモード時の必殺技。
第19話のガントラス戦にて使用されたが、決定打にはならず殴り飛ばされた。
インセクタマグナムやビーバルカンといった全身の火器で一斉砲撃するウォーリアモード時の必殺技。
第8話ではリオンモードのガルーダに対して一斉放射を浴びせ、翼を破壊し戦闘不能に追い込んだ。
セイザーギア・セットアップ
セイザーレムルズが搭乗した時に使えるセットアップ形態。
頭部にレムルズの銃・アイアンゲイルが施され、そこからファイナル・ジャッジメントが使用可能となる。
第6・12・22話に登場。
超星神 ガンシーサー
超星神!ガンシーサー!
画像出典:超星神グランセイザー第19話『出撃!ガンシーサー』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
全長:51メートル
全高:27メートル
体長:43メートル
全幅:26メートル
肩幅:13メートル
体重:15000トン
飛行速度:M2
身長:50メートル
全幅:25メートル
肩幅:16メートル
体幅:13メートル
翼長:57.5メートル
体重:15000トン
スーツアクター:白濱孝次
大地のトライブが操る、
ライオン型の超星神。
獅子王砂丘の地下深くで眠っていた所を大地のトライブが集結した事で目覚めた。
主にセイザータウロンが操縦するが、第45話ではセイザートラゴスが搭乗した。
ライブモードでは
ランドライオンよろしく四足歩行で空中を駆け回り、機動力に優れる。
ライオンの口からは衝撃波も発射可能。
背中の上に備わる2門の砲と、翼のバルカン砲で牽制しつつ、鋭い爪と牙で攻撃する戦法を得意とする。
ダイセイザー合体時には、右前腕を構成する。
ウォーリアモードは超星神の中で最もスマートであり、操縦者であるタウロン譲りの強力なパワーを活かした格闘戦を得意とする。
この手のライオン型ロボットでは珍しく、胸部のライオンの顔が正面を向いてないのが特徴。
ウォーリアモードの戦闘話数は8回。
大地のトライブが集まる頻度が少ないため、出番は比較的控えめ。
第19話ではドルクルスと共に
インパクター・ロギアに強奪されたガントラスに戦いを挑む。両者ともに全火器を駆使してガントラスを追い詰めるものの、逆にそのパワーに圧倒され両名とも戦闘不能に陥ってしまった。
第1話の超古代文明の格納庫のシーンにも登場。
ドルクルスの後ろの方で佇んでいるのが確認できる。
武器
ライブモードの背中に装備された2門のエネルギー砲。
ターゲットを一撃で粉砕するビームを発射できる。
ウォーリアモードでは翼の後ろに配置され、そこから2丁の拳銃を引き抜いて使用する。
ライブモード時の左右の翼に装備されている連射可能なガトリング砲。
ライブモードの前足の鉤爪で引き裂く技。
必殺技
ライガーライアットから引き抜いた2丁の拳銃に全エネルギーを込めて速射するウォーリアモード時の必殺技。
初使用はトラゴスが搭乗した時と遅かった。
タウロンモードの状態で空中高くジャンプし、右足に電撃のエネルギーを集中させて敵に蹴り込む強力なキック。
ガントラスには通用したが、キャブレオンには弾き飛ばされてしまった。
セイザーギア・セットアップ
セイザータウロンが搭乗した時に使えるセットアップ形態。
頭部両サイドにブルキャノンが装備される。
必殺技はブルキャノンとライガーライアットからビームを連射して敵を狙い撃ちにする強化版のマタドール・バースト。
第8・12・19・22・50話に登場。セイザーギアの中では最も出番が多い形態だった。
超星神 リヴァイアサン
超星神!リヴァイアサン!
画像出典:超星神グランセイザー第15話『立て!水の超星神』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
全長:73メートル
全高:16メートル
全幅:63メートル
体幅:20メートル
体重:13000トン
飛行速度:M1.9
身長:57.5メートル
体高:52メートル
全幅:26メートル
肩幅:10メートル
体幅:8メートル
体重:13000トン
スーツアクター:志真叶一
水のトライブが操る、シロナガスクジラ型の超星神。
第13話にて、伊豆諸島の神鯨島の地中に埋まっていた所をインパクター星人が呼び寄せた隕石の影響で発生した津波によって波打ち際に打ち上げられ、国防省に監視されたがラディアの襲撃を機に起動した。
主にセイザーゴルビオンが操縦するが、第45話ではセイザーパイシーズが搭乗した。
ライブモードでは鋭い胸鰭と、その付け根にある水流弾砲、機首から放つ青い稲妻が武器。
マッハ1.9の速さで敵に体当たりする戦法も得意。
ダイセイザー合体時には、左前腕と尾を構成する。
ウォーリアモードは所謂ガワ変形。攻撃と防御の両方に優れ、しなやかな動きで敵を翻弄する。
ウォーリアモードの戦闘話数は6回。
第2部からの登場ということもあって出番こそ少なめだが、初陣では巨大ラディアを撃破する大金星を挙げている。
実は第1話の超古代文明の格納庫のシーンにも登場している。
この時はスーツが未完成だったというメタ的な事情から、グレー一色の石像のような状態で格納されている。
実際にスチールも撮影されているが、映像での確認は非常に困難となっている。
武器
必殺技
メイルストロームを高速回転させて敵を切り裂く、ウォーリアモード時の必殺技。
敵目掛けて急降下しつつメイルストロームを手に持ったまま回転させて敵をみじん切りにするパターンと、ブーメランのように回転させながら投げつけるパターンの2種類存在し、ラディアを倒したのは前者。
頭上で交差させたダブルストロームを振り下ろすことで、X型の光の刃を飛ばす。
オーシャンシールドを分身させて防壁を作る防御技。
セイザーギア・セットアップ
第18話にて初登場。ダブルストロームを振るってガントラスに挑むもショックウェイブフォールを受けて武装が解除された。
第50話にも再登場するが、キャブレオンの白熱弾を食らって一瞬で武装が解除。
必殺技のデ・ストームも未使用に終わるなど、全体的に不遇気味。デザインがカッコいいだけにもったいない…
超星神 ガントラス
ガントラス、起動!
画像出典:超星神グランセイザー第19話『出撃!ガンシーサー』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
身長:59メートル
体幅:13メートル
体重:21000トン
飛行速度:M1.5
スーツアクター:田辺信彦
アンデス山脈の地下洞窟で眠っていた第5の超星神。
と言っても、超古代人が一番最初に製造に取り掛かったため、開発順でいうと超星神第1号に当たる。
洞窟には壁画が描かれ、現地住民からは『巨大な神』として崇められていた。
某鉄の城を彷彿させるカラーリングとマッシブな体躯が特徴。
ライブモードへの変形機能は持たず、常時ウォーリアモードで固定される。
エネルギー源は酸素で、体内の反応炉でエネルギーに変換して超怪力を発揮する。
他の超星神とは大きく構造が異なり、コクピットは搭載されておらず専用端末のガントローラーで操作される。
ガントローラーが破壊されると、予め組み込まれた人工知能が作動して自律行動プログラムに切り替わる。
4大超星神を遥かに上回る超パワーを秘めた最強の兵器であり、その強さたるや2体ずつというハンデこそあれど超星神4機を全て戦闘不能に陥れるほどであった。
劇中でもキャブレオンの不意討ちで敗れた以外は正攻法で全く太刀打ちできない強敵として描かれていた。
しかしガントラスの真の機能は4大超星神と合体して『大いなる力』ことダイセイザーになることにあった。
第17話から登場。
ガントローラーを奪ったインパクター・ロギアによって操られ、ガルーダとリヴァイアサン、ドルクルスとガンシーサーを2体ずつ撃破した。
ロギアの計画はガントラスを太陽に突入させ、そのエネルギーシステムで太陽の爆発的異常燃焼を引き起こして太陽系ごと地球を焼き尽くすことであった。
しかし太陽に突入する寸前のところでガントローラーを奪還したタリアスが『地球に戻れ!ガントラス!』と呼びかけた事でガントラスは地球に呼び戻され、ガントローラーもロギアのミスにより破壊されたことで計画は未然に防がれた。
この時、ガントローラーを手に取ったタリアスの脳裏に、
グランセイザーの力を受け継ぐ者よ…!
私を、この戒めから解き放ってくれ…!
…という謎の声が響き渡ったが、これがガントラスの人工知能によるものかどうかは明言されていない。
ともあれ、操縦桿を失ったガントラスは人工知能が作動し、クラウドドラゴンに無事に回収された。
その後はダイセイザーへの合体要員としての出番が大半だったが、第48話のトロイアス戦で久しぶりに、そして味方になってからは唯一の参戦。
トドメこそクラウドドラゴンに譲ったが、ここでも圧倒的な強さは健在であった。
戦闘回数は3回と非常に少ないものの、そのいずれも強烈なインパクトを残している。
武器
胸部の5つの砲門から撃ちだす多弾頭ミサイル(MIRV)。
額の赤いランプから発射する強力なエネルギー光線。
胸部の発射する青色の電撃ビーム。
その威力は絶大で、レムルズに『パワーが違いすぎる!』と言わしめた。
上記2種類のビームを同時発射する破壊光線。
ガルーダ戦で初っ端から発射して怯ませた。
高い位置から地面に着地して地割れを起こし、衝撃波を発生させて広範囲から敵を吹き飛ばす大技。
ガルーダとリヴァイアサンのセイザーギアを解除させるほどの威力を発揮した。
敵にしがみついたまま背中のブースターで天高く飛び上がり、上空から敵を叩きつける技。
必殺技
両腕の炎の鉄拳を高速で発射する
ロケットパンチ。
射出した拳はすぐ補充され、連続発射も可能。
実は当初の設定にはなく、
特技監督の
川北紘一のアイデアで追加された技。
ガントローラー
ガントラスが眠っていたアンデス山脈の洞窟で発見された、ガントラスの操縦桿となる端末。
内部に組み込まれているチップは現代の分子チップを上回る性能を誇る。
国防省の和久井博士と助手の星山秀一(ロギアの変装)が解析した結果、チップの一部が欠けていたことが判明。
国防省の研究チームによってチップが復元され、本性を表したロギアが和久井博士に修理するよう脅迫した事でガントローラーは修復される。
そしてそのままロギアとルシアに奪取され、ガントラスは敵の手に渡ってしまう。
『太陽系消滅作戦』を遂行させようとガントローラーを介してガントラスを太陽に向かわせるロギアだったが、タリアスにガントローラーを奪われ、ガントラスを呼び戻された事で逆上。
そのままタリアスに向かって発砲したホロスナイパーの弾丸がガントローラーに直撃して破壊された。
ガントローラーの存在は、超星神も使い方次第で善にも悪にもなるという事を視聴者に強く印象付けた。
合神獣王 ダイセイザー
合神!ダイセイザー!
画像出典:超星神グランセイザー第22話『見よ!合体超星神』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
全高:75メートル
全長:100メートル
体幅:14メートル
体重:81000トン
スーツアクター:角田浩一
命を削りながらも戦うインパクター・ルシアを相手に苦戦する中、もたらされた最強の
ドラゴン型ロボット。
ガントラスを中心に超星神5機が合体した究極の超星神である。
非常に高い戦闘力を誇り、ルシアやダイロギアンを始めとした数々の強敵を蹴散らした。
更に噛みつき攻撃でダイロギアンの右腕を引きちぎったことも。
操縦は搭乗者4人の内の1人が行うが全員の心が合わさっていないと機能が停止してしまう。
必殺技は胸から発射する4色の光線「ハイパーバースト」
余談だが合体の構造上、全長が単体時より飛躍的に上がるのだが、敵のスケールが合体前後で変わらない事が(ry
一応、全体的に圧縮して密度が上がるという設定はある。
【関連機】
超星獣連 クラウドドラゴン
画像出典:超星神グランセイザー第8話『降臨!天空の龍』より
© 2003 グランセイザープロジェクト/テレビ東京
超古代の地球人が超星神の航空移動母艦として作り上げた、竜型の巨大メカ。
超古代文明の滅亡後、地球の成層圏を周回してはグランセイザーの意思を継ぐ者の覚醒をずっと見守っていた。
御園木の話によれば、古くから地球の軌道を漂う謎の龍としてNASAの関係者の間で噂されていたらしく、更には作中世界における『
竜の伝説』の基になったというトンデモな
裏設定までもが存在する。(ファンタスティックコレクションP30の解説より)
大地のトライブの覚醒の際に放出された稲妻状のエネルギーもこの機体によるものとされている。
ボディは5つのカタパルトユニットで構成され、戦闘で傷ついた超星神をボディ下部から照射される青白い光で引き寄せてカタパルトに格納し、特殊なフィールドに包んでメンテナンスを行う。
格納した超星神はライブモードで運搬されるが、変形機能を持たないガントラスはそのまま後頭部のカタパルトに搭載される。
ガントラスと同じく自律思考型コンピューターが組み込まれているため、有事には自らの判断で戦闘に加勢する。
先述した真の使命も合わせて、宇宙からの脅威と戦う役目を帯びた『地球の守護神』と言える存在。
スペックは公式で不明と設定されている。
必殺技
口の中に搭載されたビーム砲から放たれる、超強力なエネルギーを変換させた破壊光線。
その破壊力はインパクターが呼び寄せた隕石を迎撃し、ユウヒを破壊したトロイアスも木端微塵に粉砕するほど。
上空から地上の敵に目がけて雷撃を放つ広範囲の牽制技。
ドルクルスとガンシーサーの戦闘の最中に仲裁と言わんばかりに撃ち落として戦いを中断させた。
『ムービンググレートメカシリーズ』としてラインナップされた玩具版では、全身の各パーツを取り外して超星神の新たな武器として装備できるというギミックが用意されていた。
いずれも劇中未使用で、公式サイトでも特に言及はされていない。
クラウドドラゴンの角パーツから分離した1対の剣。
シールは赤でガルーダ用の追加武装。
頭部両サイド上部にマウントされている2丁のグレネードランチャー。
シールは紫色でドルクルス用の追加武装。
グリップ付きだがドルクルスには手首がないため、前腕のジョイントに取り付ける。
クラウドドラゴンの前脚パーツから分離した1対の
鉤爪。
シールは黄色でガンシーサー用の追加武装。
頭部両サイド下部にマウントされている2丁のライフル。
シールは青でリヴァイアサン用の追加武装。
グランビークル
グランセイザー専用の単座式小型戦闘機。
クラウドドラゴンに内蔵された自律思考型コンピューターが、グランセイザーの危機を想定して密かに体内で建造していたサポートメカ。
普段はクラウドドラゴンの後頭部の中に格納されており、ナックルライザーを通信モードに合わせた上で『グランビークル・発進!』とコールする事で発進される。
超星神と異なり一人だけでも召喚可能で、第33話のダイロギアン戦から投入された。
同話のように敵の策略でメンバーが揃わず、ダイセイザーが使えない状況の時に超星神を援護する事が多かった。
推進機関は大気中や宇宙空間に存在するイオンエネルギーを吸収・プラズマ化するイオノプラズマエンジンを採用。
各機が垂直離着機能を有しているほか、トライブごとの特性に合わせた能力を兼ね備えている。
各トライブごとに以下の4種類が3機ずつ、計12人分配備されていた。
フレイムトライバー
全長:19.5メートル
幅:13.2メートル
高さ:5.6メートル
重量:40トン
最高速度:マッハ30
炎のトライブ専用機。
可変翼を備えた高速戦闘機で、機首に装備された大型センサードームで相手の弱点をスキャンする事ができる。
武器は機体の両側から毎秒20発のパルスビームを放つフレイムバルカン。
更に翼を畳んだ戦闘形態による体当たりも得意とする。
第50話で天馬が操縦する機体がキャブレオンによって撃墜されたが、天馬本人はアケロン人ルビーのテレポート能力で事なきを得ている。
ウインドトライバー
全長:19.5メートル
幅:13.2メートル
高さ:5.6メートル
重量:40トン
最高速度:マッハ20
風のトライブ専用機。
最高速度は4種類の中で最も低いが、その分1機で最大500トンの質量を牽引可能な機動力を誇る重戦闘機。
武器は両脇から発射するウインドブレイザー。
アーストライバー
全長:18メートル
幅:12.5メートル
高さ:6メートル
重量:50トン
最高速度:マッハ25
大地のトライブ専用機。
重武装型でありながら機動性はフレイムトライバーに次いで高い。
武器は4門の大型ガンポッドを展開して放つアースブラスター。
アクアトライバー
全長:21メートル
幅:13メートル
高さ:7メートル
重量:40トン
最高速度:マッハ23
水のトライブ専用機。
唯一水中潜行能力を持った機体で、最高速度は250km/h=135ノットを誇る高性能潜水艇。
武器は両サイドに装備したビームガンを展開して放つ直線状のビーム・アクアフリッパー。
【デザイン】
超星神のデザイン担当は
ゴジラシリーズの常連でもあった漫画家の西川伸司氏。
他の仕事との兼ね合いで仕上げ以外はほぼノータッチだったヒーローデザインとは対照的に、こちらは変形・合体機構に至るまで氏が1人で手掛けている。
メーサーに代表されるような兵器としてのリアルメカニックのイメージが強い東宝らしさを追及すべく、ディテールやパーツ構成で動物型でも兵器っぽく見えるようにデザインする事で、東映の
スーパー戦隊シリーズで多く見られるファンタスティックなメカとの差別化を図っている。
また、
メカゴジラや
MOGERAのような、川北特撮でメカを駆使したロボットアクションにできたら見応えのあるものになるという考えから、ロボット形態であるウォーリアモード重視でデザイン作業が進められた。
超星神の頭部はヘッドギアを展開した状態もデザインされているが、ガルーダ以外は目が繋がっているなどヒーローロボットとしては異質なものに仕上がっている。
無論これも戦隊ロボとの差別化を意識したものとなっている。
クラウドドラゴンはKONAMIと繋がりのある玩具設計会社ランドマックによるデザインがそのまま採用されており、西川氏は関与していない。
【玩具版】
スポンサーのKONAMIから多岐に渡り超星神の立体物が発売された。
代表的なのは『チェンジグレートメカシリーズ』で、4体の超星神は変型ギミックのほか『アクショングレートモデルシリーズ』の武器を頭部に装着してセイザーギアを再現することができる。
ガントラスは『合神獣王ダイセイザー』として、合体用のライブモード超星神4体のセットでラインナップ。
放送当時物議を醸した合体ギミックではあるが、スケールは4大超星神と合わせてあるので5体揃い踏みは難なく再現可能。
クラウドドラゴンは『ムービンググレートメカシリーズ』として発売。
劇中同様『チェンジグレートメカシリーズ』の超星神を搭載でき、電動走行ギミックも内蔵した全長125センチの大型商品となっている。
グランビークルはブルパック走行機能を売りとしたダイキャスト製の『メタルダッシュ』シリーズでラインナップされた。
その他、超星神とグランセイザーの男性メンバーのSDフィギュアセットの『アタックヒーロー』も発売され、こちらでは本編未使用のセイザーギアも立体化されている。
【余談】
- 企画段階のタイトル『鉄神星戦アルマゲイナー(仮)』時の設定では、12人の戦士が12体のロボットに乗り込んで最後の一人になるまで戦うというものだったが、『鏡の中にいるのか?』と悩んだ石井プロデューサーにより却下され、最終的に造形物やストーリー展開との兼ね合いで各トライブに1体ずつ計4体+αという形に落ち着いた。
- メイン監督の村石宏實によると、企画当初は超星神に乗り込めずにナックルライザーをコントローラー代わりに遠隔操作するという案があったが、『それだと一体感が出ないしドラマチックにならないよね』ということからメンバーの内1人は乗り込むように変更したという。
- 着ぐるみ造形は通常おもちゃが先行で後から作業に入るのだが、本作の場合はチェックに出すたびにアレンジが入ることが多々あったため、造形担当の吉田哲弥氏は『不思議な経験だった』と述べている。
- 超星神の変形バンクはCGで表現しているが、リヴァイアサンのみはスーツと玩具版を組み合わせて撮影されている。
- 第12話まで『CGプロデュース』としてクレジットされている『コミックスウェーブ』とは、『君の名は。』などのアニメ映画を手掛けることになる『コミックス・ウェーブ・フィルム』である。
- 超星神とグランビークルのコクピットのシーンはバンクで処理されることも多かったが、鹿島勤監督の担当回では毎回新撮していたという。
- クラウドドラゴンのプロップは玩具版を改造したものが用いられているが、特撮助監督の満留浩昌氏は『ゴジラのミニチュアの立派さと全然違うも出てくるギャップがすごかったですね。』と面食らった主旨のコメントを残している。
追記・修正は超星神を発掘してからお願いします。
- 超星神ってどうも頼りない印象ばかりあったな…クラウドドラゴンとガントラスが強くて頼りになり過ぎて、超星神いなくてもこの2体がいれば地球は安泰なんじゃないかと思えたし -- 名無しさん (2014-08-24 20:54:24)
- というか出番自体少なすぎだと思う ダイセイザー以外で単体で敵倒したのリヴァイアサンだけだし・・・ -- 名無しさん (2014-12-20 11:13:35)
- ユウヒかっこいいよ!! -- 名無しさん (2014-12-20 12:35:06)
- 指人形玩具なら残りの男3人も含めてセイザーギア付ロボも売ってた記憶。女子は諦めろ。 -- 名無しさん (2023-09-01 00:47:15)
- 当項目にて大規模編集を予定しています。内容は、全体的な内容補強/Wikipediaからの丸写し箇所の削除・修正/その他余談の追加 です。ただし、『合身獣王ダイセイザー』の項は個別項目(内容はオリジナル)を予定していますのでそちらのみあまり加筆はしません。反対意見がなければ、1週間後以降に編集を実行します。 -- 名無しさん (2025-03-23 18:41:02)
最終更新:2025年06月14日 14:13