佐倉魔美

登録日:2023/12/20 Wed 03:13:19
更新日:2025/04/25 Fri 10:30:07
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佐倉魔美(さくらまみ)は漫画『エスパー魔美』の主人公。
CV.よこざわけい子

目次

【概要】

明月中学校に在籍中の中学2年生。
外見は赤毛と団子鼻が特徴で結構美少女であるらしい。赤毛はフランス人である父方の曾祖母の隔世遺伝。
通称は「マミ」「マミ公」。声優はドラミちゃん
ある日突然超能力に目覚め、その力を世のために使おうと奔走していくことになる。

【性格】

純粋でまっすぐな性格。
かなりのおせっかいで、やや精神年齢が低いこともあってウザがられることも少なくない。
だがそのおせっかいさで見知らぬ人間だろうと心の底から親身になれるのも彼女の魅力である。

ややアホの子で後先考えずに行動したり、何もないところで躓いたりとおっちょこちょいなところもある。成績もあまりよくないようである。
中学生という年齢の割にはかなりスタイルがよく、作中で度々行われるパパのヌードデッサンのモデルとして読者に惜しげなく披露してくれる。それ以外にもシャワーシーンなど裸を見せるシーンは多い。
ヌードデッサンのモデルをしばしばやっているためか、高畑が自分の裸を想像していることを超能力で察知しても笑って許す、高畑にためらいなく身体をくっつける、アイドルプロデューサーに「アイドルになるには時に裸を見せる必要もある」と言われた際にその場で脱ごうとするなど、思春期の中学生とは思えないほどに性に対してはおおらか。

しかし事故とはいえ高畑に胸をつつかれたときには、真っ赤になってサイコキネシスで吹き飛ばしたり、スカートで体操座りしたために白いものがチラチラ見えるのを気にする高畑に対し顔を真っ赤にして怒ったりしているため、やはり羞恥心が皆無なわけではないようだ。
『魔美が主演女優?』で自主制作映画でストリップまがいのシーンを要求された時には断っている。
ちなみに父に似て画力は高い。将来の夢は「なれれば」漫画家と答えている。ただ集中力が続かないためか完成度は低くなりがち。

趣味は意外にもサスペンス小説。高畑にも意外がられていた。続きが気になってつい夜更かしをして読んでしまうらしい。
この手のヒロインの宿命か、料理は非常にヘタクソ。材料からしておかしいジャイアンとは違い、普通の材料で最悪の味をつくるという一種の才能を持っており、ひどいときは鍋が爆発する。きちんと完食できた人物は作中で二人しかいない。

【超能力】

あくまでも日常系の作品であるためあまり言われることはないが、使える超能力はバリエーションが多く、どれもが強力な代物。多分能力バトルの世界にいたら結構いいところまで行ける。
超能力の原因は先祖のフランス人が魔女狩りで追われていた存在であるからということが示唆されており、魔美はママに遠回しに超能力の話題を振った際に「超能力なんて不気味」と返されたことや、パパから魔女裁判の話を聞いたことがきっかけで自身の力を周囲に内緒にしている。
その為、魔美の超能力について知っているのは高畑、コンポコ、とある回のゲストふたりのみ。

アニメ版では、原作ではあまりフォーカスされることのなかった「力の使い方次第で人を幸福にも不幸にもし得る」というテーマをクローズアップしており、魔美が次第に人を殺しうるほどの強力な力に膨らんでいく自身の超能力に恐れを抱くようになり、高畑の励ましの基で必死に自制しながら力を制御する術を学んでいく姿が描かれている。




【超能力一覧】

  • サイコキネシス
魔美がテレポーテーションと並んでよく使用する超能力。物を動かしたり空を飛ぶときに使う。親指、人差し指、小指を立てて動かすことによって発動する。見えている範囲であれば射程も重量制限もないというチート技
強いて言うなら手の動きを封じられると使えなくなるのが弱点で、よく腕を縛られるので使えなくなることもしばしば。
使用中にくしゃみをすると、エネルギーが分裂して物体が破裂してしまう。飛行中にそれが発生すると服がバラバラになって下着姿になる。
一度だけ過去に向かってサイコキネシスを発動したこともある。

  • テレポーテーション
意志の力だけで任意に発動することはできず「自分に向かって物体が急速に接近してくる」という条件が必要。射程は大体60m。
力に目覚めたばかりのころは、手近にある物を自分自身に向けて投げ落とすなどして発動していたが、後に高畑がモデルガンの原理を応用して自作した
テレポーテーション・ガン」をもらったころで任意で発動できるようになった。
ちなみにこれはハートの形で「M」の字が描かれたブローチの形をしているというかわいいもの。中身は梅仁丹*1
また魔美が成長したことで部分転送も可能になっており、輸血や体内の毒物の除去、癌細胞の切除など何気に応用性が高い。旅行中夜中に怖くてトイレに行けなくなったので尿だけを隣の女の子に移すという荒業をしたことも。

  • 非常ベル
第9話から発現した能力。1km以内の人間の助けを求める声が思考波となって聞こえてくる。これによって魔美がテレポーテーションで現地まで向かい、超能力でなんとか解決する、というのが『エスパー魔美』の基本的な流れ。
応用として探している人間の持ち物を触媒として、非常ベルを手繰り寄せて見つけるという方法も可能。
この能力に発現した直後は無制限に聞こえてくるベルの音のおかげでノイローゼ気味になっていた。

  • テレパシー
思考や過去の記憶をお互いに伝え合う能力。聞くだけでなく、自分の思考を相手に送ることができる。成長し、イメージ映像を相手に送ることもできるようになった。魔美本人はあまり得意ではないのか相手に直接触れたり、金属など導体を媒介にしたりしなければ成功しにくい。相手が強くイメージしていることであれば触れていなくても成功しやすくなる。また例外的な状況であったが、縄文時代の記憶や死者の思考をテレパスしたこともあった。

  • 念写
影の薄い能力。カメラやビデオ(おそらくフィルムでもOK)に顔を近づけることで発動し、イメージしたことをフィルムに映す。既に撮影済みのフィルムを改変することもできる。

  • 予知能力
未来に起こることを頭の中に浮かべる能力。魔美の場合は本人の意思と関係なく、予知夢等で発動する事が多い。

  • 人と人をめぐり合わせる能力
魔美の持つ力の中でも際立って特殊なもの。魔美と交流した人間が心の奥底で会いたかった人間と偶然再会することによって幸せになる、ということがごくまれにある。発動条件は全くの不明、魔美本人は自覚していない、高畑は薄々気が付いている程度という本当に不思議な力。高畑曰く「ご都合主義の能力」。


【余談】

実は原作のカラーで描かれる魔美はどちらかというと赤っぽい茶髪(時々オレンジ)。これは藤子・F・不二雄大全集エスパー魔美1巻に付属する月報でも指摘されている。
しかし、連載当時から魔美の髪は赤いというイメージはあったとも書かれており、その理由が原作のカラーページが4色(フルカラー)ではなく黒と赤を使った2色で印刷されていたため。実際、大全集でフルカラーと見比べると鮮やかな赤で塗られていることが分かる。

アニメ放送前に制作されたパイロットアニメでは声優が異なっていた。明言されていないが、声の感じから本多知恵子と思われる。
このパイロットアニメは2006年に発売されたDVD-BOX上下巻購入者向けの応募者全員サービスで購入できたスペシャルDVDと廉価版BOXの特典映像でのみ視聴でき、レンタルDVDには収録されていない。内容は原作のいくつかのエピソードの場面を抜粋して繋ぎ合わせたものだが、「弾丸よりもはやく」の暗殺者との対決時にパパのモデルをしていたため全裸で対峙するなど、肌色成分が増えている。


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最終更新:2025年04月25日 10:30

*1 アニメ版では権利関係でビーズになった