登録日:2024/03/12 Tue 18:54:37
更新日:2025/04/18 Fri 11:05:53
所要時間:約 8 分で読めます
華麗でお淑やかな少女たちが、美しく火花を散らしてシャウトする!!
お嬢様×ロック青春譚!!
概要
ロックは淑女の嗜みでしてとは、ヤングアニマルで連載中の漫画作品。
作者は『
常住戦陣!!ムシブギョー』の福田宏。
既刊は7巻。
女子高生バンドものだが、主要メンバーは超の付く
お嬢様達でメインがインストロックバンドという異色作。
ダイナミックなライブ描写に加え、演奏でリズム等をねじ伏せられるとエロいSMチックなイメージが描かれるのも特徴。
アニメ
2025年4月3日からTBS系列で放送開始
制作:BN Pictures.
- OP:BANDMAID 『Ready to Rock』
- ED:Little Glee Moster 『夢じゃないならなんなのさ』
BANDMAIDは主要メンバーのモーションキャプチャーも担当。
またラジオ番組『トークも淑女の嗜みでして』も配信開始。
あらすじ
超お嬢様学校である桜心女学園。
一ヶ月前に転入してきた鈴ノ宮 りりさは、小さくて可愛らしい容姿や完璧な所作、トップクラスの成績などで早くも多くの学園生の憧れの的になっていたが、内心では何の刺激もない毎日に疲弊していた。
ある日、彼女は廊下で学園に似つかわしくないギターピックを拾う。翌日に失くし物を探す黒鉄 音羽を見かけたりりさがその後を追うと、誰も訪れなくなった旧校舎の音楽室で音羽はドラムを激しく叩いていた。
ギターピックを返すりりさに、ピックを知っていること、そして指のギターたこを見抜いた音羽はセッションを申し込む。
「お嬢様は粗野で野蛮なギターなんてしない」と断り踵を返すりりさだったが、
「上手くないならそうおっしゃればいいのに…」という音羽の挑発に乗ってセッション開始。
世間知らずのお嬢様とたかを括っていた音羽のドラムテクニックに度肝を抜かれながらも対抗するようにギターをかき鳴らすりりさは、かつて捨てた熱いものを取り戻していた。
演奏が終わり、音羽に圧倒されたことを素直に認めたりりさは手を伸ばして握手を求めるが…
「 完 全 燃 焼 」
「は??」
「…ふ…」
「ふふ」
「ふふふ」
「つっまんねえなああ」
「テメェのギターはあああ!!!」
「活きがいいのは初めだけかよ なーんで急に静かになっちまうんだよ!?」
「もしかしてテメェのギターは線香花火ですかぁー? それともシケちゃってるんですかぁぁー!?」
「もっと燃やせよ!」
「こっちが萎えるんだよ!!」
「この不燃ゴミが」
「そんなギターやめちまえ!!!」
凄まじい罵詈雑言と中指おっ立てたファッ●ユーをぶちかました音羽は、唖然とするりりさを尻目に優雅に去っていった。
「…な」
「なんなんだあのヤロウは…」
それが生涯のパートナー
黒鉄音羽との出会いであった
用語
桜心女学園
小中高一貫の超
お嬢様学校。校章は桜の花びらに「心」文字。
通う学生全ての親が日本を支える権力者達であり、故に一流の淑女だけが在学を許されている。
姉妹校に黒百合女学園がある。
高潔な乙女
桜心女学園で最も栄誉と誇りある称号。
授与された生徒は卒業後に世界的一流企業の催す交流会への永久参加権を手にすることができ、そこから得られる多様な人脈から一族の繁栄を約束される。
該当者は数年に一人程度。
劇中で使用された楽曲
- LITE 『Ghost Dance』
- muby on the 昨晩 『YOUTH』
- 『宝島』 作曲:和泉宏隆 編曲:真島俊夫
- Sawagi 『fuss uppers.』
- te' 『夜は光を掩蔽し、幾多の秘密を酌み、さかしまな『夢想』を育む。』
- colspan 『Decision』
- パッヘルベル 『カノン』 +ロック カノンロック
登場人物
主要メンバー
鈴ノ宮 りりさ/リリー
CV:関根明良
モーションキャプチャー:KANAMI
「ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』は優雅で繊細でスペインへのノスタルジアがよく表現されていますわ」
主人公。桜心女学園高等部一年生。父親は関東の不動産王。
横に伸びた
すっげぇ邪魔そうな金髪
ツインテールが特徴的な美少女。
茶道部と生徒会執行部に所属している。
あ あっぶねーー クラシックなんて知らねーよ!!
たまたま昨日勉強して覚えといてマジラッキー!
実は母親の再婚で鈴ノ宮家に入っただけで、1年前まではアパート暮らしの庶民であった。
それまでの生活も趣味も娯楽も全て捨て去り、礼儀作法や勉学を叩き込まれて血の滲む努力で取り込み、海外留学していたというカバーストーリーを引っ提げて桜心女学園へ編入。鈴ノ宮の親族から元庶民として疎まれて苦労している母親のために『高潔な乙女』となって周囲を認めさせるのが目的。
嘗ては実父に習った
ギターを演奏するのが趣味だったが、お嬢様には似合わないため気持ちと共に封印していた。
しかし音羽によってギターへの渇望を目覚めさせられ、二度目のセッションでギターなしでは生きられない自分を取り戻し、音羽とバンドを組んだ。
表向きはどこに出しても恥ずかしくない淑女だが、素の性格は荒々しくアグレッシブで運動神経も抜群。
服装やネーミングのセンスはやけに自信満々なくせに微妙で、白矢からは「中学生の反抗期のコスプレ」、愛莉珠からは「知能が低くて趣味の悪い服装」とディスられた。
頻繁に顔系を披露するギャグ担当にして、熱い場面ではしっかりキメる王道主人公である。
ギターの腕は白矢に及ばないものの、その荒さと大胆さによる暴力的なまでの演奏は観る者を圧倒する。
音羽とのねじ伏せ合うセッションで互いにブーストがかかるが、極まると演奏後に罵り合うのが恒例行事。
さあ お嬢様らしくお上品に交わりましょう!
一時間後
「だからー!」
「サビ入りが違うって言ってんだろうが!!」
「カッコつけんなクサレギター!」
「アクセントになっていいだろうが!!」
「てめぇこそヘビィリフばっかかましてんじゃねぇ!!」
「うるせぇんだよゴリラドラム!!」
「インパクト最強だろうが!!」
黒鉄 音羽/オト
CV:島袋美由利
モーションキャプチャー:AKANE
「昨日は私と交わって頂き ありがとうございました」
桜心女学園高等部一年生。旧くから政財界を牛耳る黒鉄一族の娘。
りりさが「息が止まるほどの美少女お嬢様」と評する容姿に品行方正でおっとりした性格で、一年生ではりりさを凌いでトップの人気を持つ。
「私も好きですわ♡ 「レッチリ」。『By The Way』は名曲ですよね 他にメタリカとか」
しかし中身はバリバリのロックンローラーであり、ドラムを叩いている時が一番夢中になれるという生粋のドラマー。
「自分が気持ちよくなること」を第一に考えており、相手の気持ちや事情を考えずに唯我独尊を貫き、笑顔で罵るナチュラルドS。
「あなたの歌はBGM以下という事なんですの」
「御理解頂けましたか? このイ●ポ野郎が」
初セッション後に自身を昂らせたりりさを執拗につけまわしたり、自分達がやりたい放題するためにボーカルなしのインストバンドを結成したり、白矢の人生がかかっているのに刺激的でやりたかったから対バン勝負を所望するなど、行動は一切ぶれない。その『ビター・ガナッシュ』との対バンでは、初ライブのために競り落とした尊敬するドラマーの痴女のような衣装を恥ずかしげもなく披露した。
ドラム関連を親に知られても両親は全く気にしないと発言したり、義姉に険のある愛莉珠の態度を見て含みのある視線を向けたりと、何処か家族と確執のある描写がなされている。
ドラマーとしては(個人的な感情もあるだろうが)白矢がパートナーに選ぶほどの腕前で、常日頃からトレーニングも欠かしていない。
メン募でヘルプをこなして自分の技量不足を実感した後は練習を重ね、相手をこちらへ誘導させて服従させる技術を習得し、初ライブで早速ティナを助けている。
『バッカス』との対バンでは、勝つため、観客を盛り上げるためでは気持ちよくなれないという理由で辞退しようとし、渋々参加したライブで脱退も考えていたが、音羽を思いっきり叩きのめすためにお膳立てしたりりさの演奏と共に暴れ回り、更に観客をノせる情動の快感に目覚めて一皮剥けた。
りりさとは持ちつ持たれつの関係であり、素のぶつかり合いができる唯一無二のパートナーである。
院瀬見ティナ/ティーナ
CV:
福原綾香
モーションキャプチャー:SAIKI
桜心女学園高等部二年生。両親はハイクラス
化粧品ブランド創業者。馬術部所属で、更に副生徒会長でもある。
高身長のスレンダー体型に中性的なルックスをした
宝塚系の美少女。もちろん
僕っ娘。
化粧品のCMに専属モデルとして出演しており、生徒からの人気も非常に高い。熱心なファンからは「桜心の王子」と呼ばれている。
素の彼女は幼い頃から周囲の求める『ティナ』の演技をしてきたことから自分自身のものは何もなく、そんな自分がちっぽけだと感じている。
それだけなら良かったのだが、あまりにも自己肯定感が低いために、人目につかない所で
左右で色の分かれたうさぎの人形「うさ美ちゃん」に話しかけるという奇行に走っていた。
「いつもありがとう うさ美ちゃん♡」
『うさ美はいつでもティナちゃんの味方だよ♡』
すげぇーのキター!!
おまけに最近胸がどんどん成長してきたため、広告塔のイメージを保つために普段は補正下着でスレンダー体型を装い、ライブの時は女っぽくイメチェンして爆乳を曝け出すことで身バレを防いでいる。
撮影の合間に偶然入った演奏会でヘルプ参加していたりりさからキラキラしたものを感じ、「僕も君のように強く輝きたい」とバンドへの加入を申し出る。
しかし唯一弾けるのが嗜んでいたピアノだけ、しかも自信のなさが表れて音が酷すぎてリズムも不安定、そしてお嬢様ゆえにロックも分からないという有様にりりさも頭を抱える。音羽にやんわり断ってもらおうとしたところ、二週間後に対バン勝負を引っ提げて来た彼女は「相性が良さそうじゃありませんか♡」とあっさり加入を受け入れてしまった。
こうしてキーボードとして練習を重ねるティナだったが、所詮付け焼き刃ではどうにもならずに白矢から
「お前のキーボードは0点」「自分探しは余所でやれ」「時間と労力の無駄」
と現実を突きつけられ、辞退を決意。
しかしその姿に過去の自分を重ね合わせたりりさが
「仲間にかける時間がムダなわけないでしょ!!」
と啖呵を切り、それから指がボロボロになって湿布だらけになるまで練習を積み、音羽の策もあって白矢も渋々承諾。
初ライブではアクシデントでタテ(拍子、音の出るタイミング)がズレて自分を見失うも、「途中でやめずに最後まで弾き続ける」というりりさからの最初の教えを守り、涙を流しながら演奏を続ける。音羽のドラムにノせるテクニックでリズムを取り戻すと、ようやく自分自身を見つけるのだった。
…りりさ君に出会うまで 僕は知らなかった…
自分で選んで進むことが これほど怖いことだったなんて
だけど おかげで分かったんだ
自分で選んだからこそ 本気になれるんだ
きっと この瞬間が僕なんだーー
白矢 環/Siro
CV:藤原夏海
モーションキャプチャー:MISA
黒百合女学園高等部二年生。茶道部の部長も務める。父親は警視庁の
警視総監。
通称「白」。界隈では有名なギタリストで、凄腕バンドにスカウトされてもメンバー入りを断り続けてヘルプに徹してきた。彼女の演奏目当てにライブに来るファンも多い。
台詞や雰囲気も相まって冷淡な印象を抱かせるが、客曰く「あんま見てるとぶん殴られる」らしいので手は早く、回想では大の大人を足蹴にしているなどSっ気を感じさせる。経歴から業界の事情に詳しく、物事を俯瞰的に見れるリアリスト。
ロックへは信念を持っており、ロックを失ったバンドには辛辣な言葉を吐き捨てる。
「多少は骨のある連中だと思って付き合ってやっていたが 人気取りにかまけてロックへの情熱もリスペクトも忘れ ましてや社会への反発も無くした!
これ以上お前らに付き合っていたら私の信念まで腐ってしまう」
「一時でも手を貸してやった事を死ぬまで感謝しな」
一方
ツンデレっぽい所もあり、ティナに厳しい言葉を浴びせたのも
「一生懸命な下手くそは他人のチャンスを妨害して周りを殺し、最後には自分のせいだと苦しんでその心まで殺してしまう」
という経験からで、ティナに自分を心配してくれたとっても優しい人と感謝された時はめちゃくちゃ照れていた。
音羽とは古馴染みであり、「オト」「白」と愛称で呼び合い、強い執着を見せている。
2年前、音羽にバンド結成を断られたのを契機に様々なバンドを渡り歩き、腕を磨いて多くのギタリストとファンを跪かせてきた。
音羽がりりさに拾わせたギターピックは元は白矢のもので、相応しい人物に渡すという約束をしていたらしい。
ティナと同じく演奏会のことを知り、音羽とコンタクトを取り再会。その時の動画でなんの魅力も感じなかったツインテールを捨てさせて再びバンド結成を目論むが、りりさに夢中になっていた音羽からはにべもなく断られる。納得できない白矢に、自分達のバンドに加入してりりさと交わい、もし白矢が魅力を感じないと思ったらりりさを捨ててパートナーになると音羽は宣言。
そこへヘルプ参加していた『ビター・ガナッシュ』が白矢を正式メンバーにすべく対バン勝負を申し込み、音羽がやりたそうだったので白矢も受け入れた。
ヘルプではりりさを見定めるために自分はベースを担当するが、そちらの腕も一級品でりりさを戦慄させる。彼女には嫉妬もあって辛く当たり、更にその魅力に気付くこともなかった。
対バンのステージにて、りりさと音羽の暴走セッションを抑えるために必死にリズムをキープする中で、かつて自分がとあるベーシストに衝撃を受けてベースを志していたことを思い出す。
対バン勝負に負けてしまうも、今後はベースに転向を決意して『ビター・ガナッシュ』も加入を断念。
そしてりりさと音羽の互いを罵り合う程に全力でぶつかり合える対等な関係を目の当たりにし、自分では音羽のパートナーになれないと気付く。
幼い頃から自分に意見してくれる者はおらず、嘘偽りのない言葉で無遠慮に心を踏みにじる音羽を理解して悦ばせたい気持ちに気付いた白矢だったが…
「どうだ! 私をオトのバンドに入れてくれ!」
(汚物を見るような目で)
「…気持ち悪い」
…オト…♡
その後、冷静になって言葉選びがやばかったことに気付いて弁解したものの、音羽からは「ただの気持ち悪い変態」といじられる羽目になった。
りりさとは犬猿の仲だが、正式加入後も言動は変わらないもののギターを教えるようになり、りりさも自分より上手いそのテクニックに驚愕しつつ受け入れている。
幼少の頃の環が花を摘んできて石継にプレゼントしたところ、「他人の敷地から物を奪う行為は立派な犯罪だ」と母親の懇願を振り払って家族の前で警察に突き出された。
環はそれ以来「あいつはただ正義ヅラしてるだけだ!」「反吐がでる」と父親への反発心が芽生えると同時にその威光を笠に好き勝手していた。そこで音羽と出会い、「本当にしたい事じゃなきゃ割に合わないですもの」と言われたことで、かつて石継が新聞を読んでいる時に呟いた「…ーーーロックなんぞ虫唾が走る。秩序を乱す騒音だ」がロックを始めるきっかけになった。
現在は父親への宣戦布告としてフジロックに出場して暴れ尽くす事を目標に掲げている。
ロックレディ
上記4人の組んだインストバンド。
『ビター・ガナッシュ』との対バンでは白矢が提出した
『ブラン・ド・ノワール+α』という激重なバンド名だったが、『バッカス』との対バンにて正式な名前とステージ衣装を考案。
当初の候補は
「アイアンクロー」
「ボンテージサディスト」
「ミルキーファンシー」
「ブラック&ホワイト」
と趣味全開で碌なものがなかったが、愛莉珠の提案した「皆様のような麗しい淑女が全力でなりふり構わず強い意志を貫く」という意味を込めた名前が採用された。
全員素性を隠しているのでSNSやMeTubeを使った宣伝ができないという致命的な欠点を抱えているが、後述のバッカスとの対バンでのファン増加以降、夏休みの対バンや口コミで着実に人気を集めている。
最終目標は日本最大の野外フェス『フジロック』出場。
関係者
鈴ノ宮 愛莉珠
CV:白砂沙帆
桜心女学園中等部所属。りりさの義妹。
母親を病で失って傷心していた所に突然できた義母と義姉へ強い嫌悪感と敵意を剥き出しにしている。
二人を家から追い出したいと常々思っていたところ、親友と偶然訪れた下町の演奏会にてヘルプ参加のりりさを発見。ギターを庶民の楽器と見下し、嘘つきの恥晒しと父親へ報告するつもりだったが、ロックと剥き出しのりりさの姿に一気に引き込まれてしまった。
「どう? 燃えたでしょ?」
「…親には内緒だぞっ!」
その後はりりさにライブがあれば教えてほしいと伝えていたものの、ロックのライブにお嬢様を呼べる訳ないとはぐらかされたので義姉達を尾行。ライブハウスまでやってきた後は成り行きでメンバーと顔を合わせ、打ち合わせにも参加し、バンド名を提案した。
りりさも諦めたのか、『バッカス』との対バンではスタッフパスを配ってファンの偵察を頼んでおり、彼らに絡まれた愛莉珠を見つけた時はギターで殴りかかって助けている。
そして遂に『ロックレディ』の生演奏を見た時には、あまりの尊さに号泣していた。
亡くなった母親と父親を誰よりも愛しているが、後述のように有花を優先されているので父親との時間を取れずに複雑で寂しい気持ちを抱えており、一度それを発散させるためのりりさとセッションしたことで、自分を受け入れてくれる最高のおねえ様と認識するのだった。
鈴ノ宮 有花
りりさの実母にして愛莉珠の義母、そして関東の不動産王 鈴ノ宮正の後妻。
昔のことを全て捨てたりりさを褒めたり、愛莉珠に昔のりりさを聞かれた際に「あの子はずっと鈴ノ宮の子どもで、以前なんてない」と言って戦慄させたりと所々で深い闇を垣間見せるが、りりさ達への愛情は本物であり、親族の集まりの度に嫌がらせを受けている苦労人。
鈴ノ宮 正
鈴ノ宮グループの当主。愛莉珠の実父、有花の再婚相手、そしてりりさの義父。普段は海外を飛び回っており、作中では半年ぶりに帰国した。
愛莉珠にはもちろん、連れ子のりりさにも優しく接する穏やかな性格なのだが、側から見ても異常なほどに有花を溺愛している。本人曰く学生の頃から好きだったらしい。
帰国に際して親族・重役が鈴ノ宮家に集まる中、彼らをジャマと一蹴して有花を抱き抱えてソファーへ押し倒し、彼女へ庶民と罵った重役に妻への土下座を強要するなど、重すぎるくらい本物の愛ゆえにりりさ達と鈴ノ宮グループとの軋轢を生んでいる。
りりさの父親
CV:高橋広樹
りりさの実父であり、彼女にギターを教えた師匠。
回想にのみ登場しているが目元は隠されている。
バンドを組んでいたようで、幼いりりさもそれに混じってギターを弾き、「さすが俺の娘だ」と頭を撫でていた。
離婚したのか、亡くなったのかは不明。
本名は小林シンジ(アニメのエンドクレジットでは小林真司)。組んでいたバンド名は『バロン』で既に解散済み。
6巻での歩との対話で離婚したことが語られている。りりさ曰くクズだったようで、自分達を捨てた父親の動向も知らないらしい。
蓮沼 司紗
眼鏡を掛けた女生徒。正体は音羽の身辺警護をしているボディーガード。
誰かが旧校舎の音楽室に近づいた時は音羽に知らせる役目も持つ。
白矢 真珠/珊瑚
白矢家の長女・次女。環は三女になる。
文武両道で、真珠は水泳のオリンピック選手、珊瑚は空手の全日本大会優勝者。
2人とも明るく朗らかで環を溺愛しており、妹のために地下のトレーニングルームをバンドスタジオに改修したほど。家族愛を持たない父親を実直と称するなど環よりかは父親へ理解を示している。
白矢 石継
警視庁の
警視総監。環達の父親。
非常に冷徹かつ苛烈な正義感の持ち主で、就任早々「手足が汚れていては社会の消毒はできぬ」と警察内部の不正を徹底的に洗い出して関係者を断罪し、その潔白さから『ミスターホワイト』の異名を持つ。
家族を含めた人間にも興味を持っていないが、唯一音羽の父親である喜十郎だけは、石継の理念に共感して現総理大臣へ口添えして警視総監へ成った経緯ゆえに異常なほど尊敬している。
店長
ライブハウス『MIX HALL』のオーナー。気怠い雰囲気で電子タバコを蒸す女性。本名はマリ子。
りりさ達と『ビター・ガナッシュ』の対バンの話を聞き、これ幸いと参加数の少なかったガールズバンド限定のイベントチラシを渡して勝負の場を用意。
彼女達の初ステージでは観客同様最初はつまらなそうに聞いていたが、吹っ切れたりりさが起爆剤となってバンド全体が爆発したことでタバコを口から落とすほどに驚愕し、最終リフでは身震いしていた。
これで面白いバンドだと思い、後日ライブハウスに彼女達の演奏がまた見たいという連絡もあったので招集をかけ、対バン相手を探してくるのを条件にライブを提案。
乗り込んできた『バッカス』がいきなり「ライブさせて欲しいんだよねー」「駅近でそこそこですぐやらせてくれるここをたまたま見つけた」と言ってきた時には大人な対応をしつつ内心ブチギレており、同じくはらわたが煮えくり返ったりりさへ「ご自慢のファンを根こそぎ奪ってやんな!」と焚きつけている。
紅
伝説のインストバンド『SCORCHING』の元ギタリスト。りりさ達の憧れの人物。
日本のインストバンドの火付け役とまで言われており、火傷するくらい激熱なプレイに真っ赤な衣装から『インストロック界のイフリート』の異名を持つ。
フジロックでりりさと偶然出会い意気投合した。
ビター・ガナッシュ
白矢がヘルプとして参加していたバンド。
メンバーは、
ボーカル:アキ(21歳)
ベース:ナツキ
ドラム:ハルミ
でベースはおらず、4年前から組んでいるらしい。
白矢曰く「アホだが下手じゃない プロを本気で目指しているロックバンド」で、実際に演奏を観たりりさも声量や安定感に素直に感嘆している。
白矢を最初に誘った時は他人に媚びずに自分達が気持ちよくなるためにロックをやっていると宣ったが、最近は売れるために共感性の高いラブソングを歌っており、観客に媚びるようになって大事なモノを忘れたことが白矢が抜ける原因であった。
対バン勝負で勝利するも、白矢がベース一筋となったために加入を断念。その際に一際執着していたアキが涙ながらに「白矢もいるバンドででっかくなりたかったんだ」と胸の内を打ち明け、白矢は驚いていた。
後に夏休みの対バンで再登場。ロックレディの固定ファンや演奏に驚き、客に媚びないありのままの姿が受け入れられていることにアキに火が付いた。
Bacchus
チャンネル登録者数一万人の人気MeTuber。一流大学に通うオシャレな
イケメン四人組で、親も医者や弁護士というハイスペックグループ。
メンバーは、
ボーカル:ナオト
ギター:リューイチ
ベース:タクヤ
ドラム:ユウ
チャレンジ系の配信をしており、その一環とバンドもののアニメにハマったことからバンドを結成。目標はフジロックと豪語している。
簡単に紹介すると、親の脛齧りの井の中の蛙。
わがままで自信過剰で無駄にプライドが高いくせに器も小さく、温厚なティナにさえ「僕もあの人達嫌いだな」と言わしめ、愛莉珠からは「傲慢 軽薄 あの 人を蔑む目 どこがいいのか理解不能」とまで言い切られている。
おまけに悪どいことも相当してきたようだが、親のコネで揉み消してきたという顔のいいクズ。
知り合いに作ってもらったという曲の演奏も、
…下手くそ!!
…なんだ…この拙い演奏は…!?
…うーん
声も出てない
ポーズは決まってるなぁ
「…カッコは様になってるねぇ」
という酷いもの。
そんな様相で「たかがロックバンド」「しょせん遊び」とへらへら口にしたことからりりさの地雷を踏み抜いてしまい、ライブで殺すために対バンを承諾。
結果、客は皆『バッカス』の女性ファン達で同じステージに立てる嫉妬という超アウェーの中で前座として登場した『ロックレディ』の初陣による、本気でファンを奪いにきた選曲と演出+インストバンドの強みを活かしたパフォーマンス+りりさの挑発に貪りついた音羽のプレイからの爆発でほぼ全てのファンの心を鷲掴みにされ、自分達が登場しても演奏を始めても『ロックレディ』の話題に夢中で流し聞きされるという惨めな事態に陥る。屈辱から演奏を中断し、ステージ袖にいたりりさ達に噛みつくも三者三様の煽りと罵りとファッ●ユーを受けて逆上して殴りかかったが、司紗と、実は強かったティナと白矢に瞬殺された。
ならばとマネージャー兼パシリとして扱っていた樹に撮影していた映像を暴行動画としてアップするよう仕向けるも、そのクズっぷりに冷めた樹はSDカードを破壊してマネージャーの辞退を宣言。最終手段として父親が弁護士のメンバーが傷害罪で訴えようとしたところ、既に素性を把握していた白矢から親含めて全員いつでも検挙できると忠告され、他言無用を強制された。
BOM Girl's
マリ子の秘蔵っ子で、ロックレディ同様に女子高生で結成されたインストバンド。
バンド人気は互角だが、全体より個性が強いロックレディより全体のバランスが良く、オーナーの個人的軍配はBGM Girl's寄り。
AUM
BOM Girl'sのリーダーでギターを担当。モデル並みに可愛いが私服がダサいと誰かに似ている。
りりさを「小林りりさ」と呼ぶが…
本名は等々力 歩。
小林シンジのバンド『バロン』のベーシストの娘で、当時は少年のような格好をしていたため現在のりりさが分かる筈もなかった。曰く、父親が超過保護で小学六年生まで男子の格好をさせられていたとのこと。
りりさとは互いに父親に引っ付いてバンドの練習に参加し、ギタープレイのことでしょっちゅう喧嘩していた間柄だったが、当時からりりさの演奏には惹かれるものがあったようでその裏返しだったらしい。
2人きりとなった折に公園で過去を交えた近況を語り合い、連絡先も交換。りりさの過去を知るライバルとしてそれぞれ活動していくことになった。
余談
- 1巻の帯はぼっち・ざ・ろっく!のはまじあき。表面上は優雅に笑うりりさと音羽に「優しそう…」と寄る後藤ひとりを描き下ろしているぼっちちゃん逃げてー!。後に福田はぼざろの公式アンソロジーに中指を立てる喜多ちゃんの漫画を描いた。
- りりさのギターのモデルはPRSだが、アニメ1話放送後、創設者のポール・リード・スミスから応援コメントが寄せられた。
追記・修正は淑女の方がお願いしますわ
- 作成乙。 -- 名無しさん (2024-03-14 22:28:36)
- ここ最近、ガールズバンドアニメの「波」来てんな〜って思ってたが、この漫画もついにアニメ化するか。 -- 名無しさん (2024-07-24 18:24:20)
- ガールズバンドアニメの波自体は10年以上前に「けいおん」からほぼ絶えず来てるけど、ついにインストまで手を出すとは・・・しかも「LITE」や「mudy」なんて知る人ぞ知る2000年代後半のオルタナインストだし(いいぞもっとやれ -- 名無しさん (2024-11-07 09:39:23)
- 対ありでした のパクリ過ぎるでしょ -- 名無しさん (2025-02-26 00:13:20)
- 音楽とは何であれ好む好まざるに関わらず他人との調和を含んでいるんだが、宣伝分ではそれが描かれておらず薄っぺらく感じた -- 名無しさん (2025-04-05 06:23:19)
- ハレワタール姉弟がバンドに挑戦 -- 名無しさん (2025-04-05 08:01:47)
最終更新:2025年04月18日 11:05