ゴホンヅノカブト

登録日:2024/03/16 Sat 15:07:44
更新日:2024/12/20 Fri 18:50:30
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ゴホンヅノカブトとは、昆虫綱コウチュウ目コガネムシ科ゴホンヅノカブト属(エウパトルス属)に分類されるカブトムシの一種である。
ゴホンツノカブトと呼ばれることもある。

●目次

概要

学名は「エウパトルス・グラキリコルニス」。

主に東南アジア大陸部に分布している小型~中型のカブトムシ。オスの体長は約5~9cm、メスは4~6cm程度となる。
頭角が1本、胸角が4本、合計5本の角を持っていることからその名前が付けられている。その角がカッコいいので、それほど大きくないカブトムシでありながら人気は高い。

羽の色は薄いオレンジ色だが、死亡すると茶色っぽく変色してしまう。

竹の汁が大好物で、主に竹林に生息している。そのため小柄な体格の割には脚が長くなっており、しがみつく力はかなり強い。
ただし、果実や樹液を食べることもある。

性格

成虫はいかにも気性が荒そうな見た目をしているが、実際には個体差はあるものの、おとなしい性格をしているものが多い。
多くの個体は臆病な性格をしており、戦わずに逃げてしまうものも少なくない。
また、しがみつく力を除いた総合的な戦闘能力も高いとは言い難い。

おとなしい理由としては「竹の汁を餌としているため、他のカブトムシやクワガタムシと戦う必要性がない」ということが考えられている。

ただし、例外的に幼虫はコーカサスオオカブト並みに凶暴であり、多頭飼育すると共食いを始めてしまうこともある。また、人間の指を近づけると噛んでくるので危険である。

ちなみにおとなしい割には寿命は短く、成虫は日本のカブトムシと同様に数か月程度しか生きられない。


その他のゴホンヅノカブト

エウパトルス属にはゴホンヅノカブト以外にもいくつか種類が存在する。
ここでは主なエウパトルス属の甲虫を紹介する。

また、パプアニューギニアなどに分布しているサンボンヅノカブト属(ベッキウス属)や、東南アジアに広く分布するアトラスオオカブト属(カルコソマ属)も近い仲間であると考えられている。

◇クロゴホンヅノカブト

「エダイゴホンヅノカブト」とも呼ばれる、ゴホンヅノカブトの亜種。学名は「エウパトルス・グラキリコルニス・エダイ」。
主にミャンマーとタイ王国の国境付近に生息し、全身が真っ黒になっている。

◇シャムゴホンヅノカブト

「タイゴホンヅノカブト」とも呼ばれる。学名は「エウパトルス・シャムエンシス」。
主にタイ王国に生息していることが名前の由来だが、インドシナ半島全域に広く分布している。
頭角が細長くなり、上側の胸角が強く湾曲しているのが特徴。また、全身黒色で見た目が地味であるとされる。

◇ビルマゴホンヅノカブト

学名は「エウパトルス・ビルマニクス」。主にミャンマー(ビルマ)に生息している。
タイゴホンヅノカブトに近い仲間だが、やや細身で、2本の胸角がウサギの耳のようになるのが特徴。WD個体の輸入量が多めで流通しやすいことから、同属の中では比較的安価で購入できる。

◇ハードウィッケイゴホンヅノカブト

学名は「エウパトルス・ハードウィッケイ」。
「ヒメゴホンヅノカブト」や「ヒマラヤゴホンヅノカブト」などとも呼ばれる小型のゴホンヅノカブト。体長は大きめの個体でも7cm程度である。
ネパールやミャンマーなどに分布しており、トウモロコシが大好物であるとされる。
羽の色は個体によって大きく異なる。全体が真っ黒だったり、逆に羽全体がクリーム色だったり、一部がクリーム色だったりする。ちなみにムシキングに参戦している個体は両脇がクリーム色で真ん中が黒色となっている。この特徴的な色合いや希少性からブリード人気は同属でも特に高い。
基本的に「ハードウィッケイ」の名前で流通しているため、昆虫ショップなどでムシキングで親しまれる「ヒメゴホンヅノカブト」名義で探したり訊ねたりすると互いに面食らうことがあるため注意が必要。


甲虫王者ムシキングでのゴホンヅノカブト

初期の2003年春から参戦している。階級は強さ120。
性格は2003年秋第2弾からバランスタイプとなっているが、それ以前の性格無しバージョンも実質的な性能はバランスタイプとなっている。
必殺技はグー。肩書きは「奇跡のツノ」。

小型甲虫かつバランスタイプであることもあってかグラントシロカブトやエラフスホソアカクワガタと並び、ネブ博士が好きなムシの一つであり、「対戦バトラーズターミナル」ではネブ博士スペシャルのゴホンヅノカブトも排出されていた。

タッグマッチでは相性◎となる相手が多いのがメリットだが、強さ160以上の同属の甲虫が存在しないのがデメリットか。

「2005セカンド」でカンターゴカクサイカブトに出番を譲るかのように一旦排出を終了した。マシンからの排出が停止された最初の小型甲虫である。
その後、「5周年コレクションカード第1弾」で復活した。

漫画『ザックの冒険編』ではバレットの相棒・リボルバーとして登場した。

  • ダンガン
超必殺わざ。
ホバリングしたあと、弾丸のごとく回転しながら突進してはじき飛ばす。

  • スーパーダンガン
究極必殺わざ。
後方に大きく飛び上がったあと、地表を抉るほど高速できりもみ回転しながら突進し、はじき飛ばす。


新甲虫王者ムシキングでは登場が同属では最も遅く2016サードにて晴れて登場。必殺技のすくみがパーに変更され、レアリティもSRへ昇格と大幅な魔改造が施された。パーのSR候補の不足も相まって大方予想通りだとする声もあったとか変更後の必殺技は「DGトリガー」。
さらに激闘3弾では覚醒システムによってSSRまで昇格させることも可能。覚醒後の肩書きは「神々しき五芒星」、超必殺技は「ブリューナク」。


◆クロゴホンヅノカブト

2006セカンドから参戦している。階級は強さ120で、体長8cmという体格の割には控えめ。
性格はアタックタイプだが、実際には好戦的な種類ではなく、カードの説明文にも「警戒心が強く、身を隠すように生活している」と書かれている。
必殺技はパー。肩書きは「ミステリアス・ペンタゴン」。

  • エメラルドフロージョン
超必殺わざ。
相手を弾いて逆さまに担ぎ上げたあと、捻りながら頭から地面に投げつける。
プロレスラーの三沢光晴選手の得意技「エメラルド・フロウジョン」が元ネタ。

  • スーパーエメラルドフロージョン
究極必殺わざ。
三連続でダゲキを食らわせ、弾き上げたあと、上昇しながら担ぎ上げ、捻りながら頭から地面に突き落とす。


新甲虫王者ムシキングでは第1弾の2015ファーストから早々に登場。原名亜種と異なりレアリティは強さ120相応のRで、超必殺技が「Vスパイラルクレーン」に変更された。
ちなみにエメラルドフロージョンは何故かケンタウルスオオカブトに奪われてしまっている*1


◆タイゴホンヅノカブト

初期から参戦している。強さ120。バランスタイプ。
必殺技はパー。肩書きは「いぶし銀の戦士」。

攻略本では「タッグマッチではゴホンヅノカブトとの相性が◎である」ことが強く強調されていた。

「2006セカンド」でクロゴホンヅノカブトと入れ替わる形でマシンからの排出を一旦終了した。

  • サイドロックボム
超必殺わざ。
相手を弾いて怯んだ隙に担ぎ上げ、頭から地面に担ぎ落とす。

  • スーパーサイドロックボム
究極必殺わざ。
相手を担ぎ上げたあと、頭から地面に叩きつけた反動を利用して飛び上がり、高空から地面に担ぎ落とす。


新甲虫王者ムシキングではゴホンヅノカブトと同じ2016サードより登場。レアリティはRでアタックタイプに変更された。ただし、実際のタイゴホンヅノカブトは臆病な性格をしている個体が多い。


◆ヒメゴホンヅノカブト

2005セカンドプラスから参戦。
小型種であるにもかかわらず階級は強さ140で、エウパトルス属としては最も高い。ただし究極必殺わざは使えない。
必殺技はパー。性格はディフェンスタイプ。肩書きは「静かなる鬼神」。

  • ダイブボンバー
超必殺わざ。
相手の背に飛び乗って掴んだあと、羽ばたきながら岩に向かって突進してぶつけ、その反動を利用して上空高く飛び上がり、急降下しながら相手を地面に投げつける。
なお小学館企画の「ムシキング新技コンテスト」で最優秀賞を獲得した技である。


新甲虫王者ムシキングでは2015セカンドより登場したが、レアリティはゴホンヅノカブトを下回るRとなり逆転した。性格はバランスタイプに変更されている。


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最終更新:2024年12月20日 18:50

*1 旧作では「サイクロンホイップ」が超必殺技だった。